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《ネタバレ》 序盤はグッと引き込まれるのだが、可笑しく見せるその高度な技法を物語に活かす方法論がすぽっと抜けている。そういうところが無念極まりない。
一つ一つの小ネタは宮藤官九郎然として、いちいち笑わせられ痛快ですらあるけれど、2時間をそれだけで過ごすんであればお笑いのライブの方が優れているのはいうまでもなく、物語も多少は楽しみたいから映画を見ようと思うという受け手のことを意図的になかったことにしてる感じが不愉快だった。 何となく、新しい形態の映画を作ろうとしている感じがする。でも、新しいものを作ることをなぜか第一義にしているようで、それ以外の概念が置き去りか。しかし、笑いで新しいものを作ろうとするには手垢が付き過ぎなやり方ではないかと思った。 この映画としては、共感する人間もそれなりに多いのではないかということを見越して、わざわざ宮藤官九郎ファン以外のお客を無視しているようだ。私は宮藤官九郎大好き人間だが、彼がそういう製品の脚本だけを書くようになってきているような、なんだかおかしな方向性に向かっているんじゃないかみたいな印象をもった。あまりよくはないような気がする。 【黒猫クック】さん [地上波(邦画)] 4点(2010-03-22 23:31:31)
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