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レビュー情報
《ネタバレ》 ともかく、自然と動物たちの描写が素晴らしいです。主人公と一緒に漂流するトラはもちろん、登場する動物全てが美しく、生き生きと躍動していました。近年のネイチャードキュメンタリーは驚くような映像を写していますが、それにストーリーを組み込んだような見応えで、劇場のスクリーンで観ることをおススメしたいです。
鑑賞中、これはフィクションなのかノンフィクションなのかということが気になりました。そう考えた時、制作者の狙いもそこにあることに気付きました。人間と猛獣の交流とも思えるこの内容を、どのように着地させるかは鑑賞側に委ねられているということです。それが自然と自分の繋がりを量る指標になるのだと思います。終盤でキャストを替えた話を用意してくれましたが、親切すぎるかなと思いました。 必要があれば殺し、必要が無ければ関与しない。絶対的な殺戮能力を持つトラの行動は超然として迷いが無い。その姿勢が神々しく映るのは、自然の摂理そのものだからです。信仰が定まらない主人公も、そこに神の存在を意識しているようでした。この感覚に共感しました。 主人公とトラはコミュニケーションを成立させたように見えますが、振り返らずに森へ還る彼の姿が、あくまで限定的なものであることを物語ります。人が感じる動物との交流は、動物側が感じているそれとは別物であることを示唆しています。そこに厳かな距離を感じました。 地元での3D上映は吹替え版しか無く、吹き替えにアレルギーを覚える自分は2D版での鑑賞でした。IMAXで観たかったよ~。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-01-31 23:29:23)
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