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レビュー情報
《ネタバレ》 見応えはあるのですが、スッキリしない作品でした。現実パートと夢パートがあって、さらに夢パートでカート・ラッセルが演じるカウンセラーとのシーンが全編に分散してインサートされるものだから、たね明かしをされても混乱が収まらない。それを「結局は夢オチかよ」と貶すつもりは無くて、サスペンスとしては悪くないんです。最後まで、どうなるんだろうと云う興味で観られるから。ペネロペが可愛く、キャメロンがそれに増して怖い。この2大女優が良い仕事をしています。ただ、親から受け継いだ資産と容姿で不自由なく暮らす嫌味な奴として登場した主人公が、無理心中に巻き込まれた後も成長しないんですね。外面では苦悩しているようでしたが、キャメロンに対する贖罪意識が無かったために、罪悪感が肥大してコールド・スリープが悪夢化した訳ですから。4回もやらずに、3回で止めておけば夢の幸せが続いたのでしょう。だから、高層ビルからのダイブは前進ではなく、選択肢の無い自業自得です。この主人公に共感する部分の無いことが、アンバランスな鑑賞感を残します。現実へ戻る決断に、もう少し意義を持たせてくれたら評価が上がったような気がします。
【アンドレ・タカシ】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-05-05 01:19:30)
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