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《ネタバレ》 何より脚本が素晴らしい。役者さんの演技やシーンの演出も映画全体のいいスパイスにはなっているが、脚本の良さには敵わない気がしました。シドニー・ルメット版の「12人の怒れる男」は非常に上質な密室劇で12人の個性を短い上映時間で描ききったサスペンス映画の傑作ですが、それのパロディ兼リメイクとしては殆どオリジナルにひけを取っていない出来だったと思います。普通のリメイクだと詰まらないので、上映時間が延びるというリスクを負っても、有罪→無罪→有罪と話が二転するアレンジにしたのは英断でしょう。そのお蔭で、いかにも"日本人"っていう感じのおじちゃん、おばちゃん二人にもちゃんと活躍できる場がありましたし。
最後の第二陪審員が激昂するシーンなんかはオリジナルの良さをキチンと受け継いでるし、最初でオリジナルで云うヘンリー・フォンダ扮する第八陪審員役を本作の第二陪審員が演じる(ややこしい記述ですみません 汗)のかと思いきや、本質的にはオリジナルの第三陪審員の役回りだと云う辺りも良い演出だと思いました。 この素晴らしい脚本を書いた三谷幸喜に拍手を送りたい。 【追記】この前観直してみたのですが、少々穴もありますね。子どもがひとりで食べきれない量のピザを頼んだとしても、それが店の一番小さいサイズのピザである限り、子どもと一緒に食べるつもりだったと云う事は立証できませんよね。 【民朗】さん [地上波(邦画)] 9点(2009-08-26 18:22:40)
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