| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 警察内の汚職とたった一人で戦った実在の警官、セルピコの半生を描いた作品ですが、自ドニー・ルメット監督らしくその視線は実に冷ややかに主人公を写していると思います。この映画は結局ヒーローには失う物を持たない一匹狼しか成れないということを言ってしまっていると思います。セルピコは付き合っていた彼女にも言われた通り、どこまでも自由にしか生きられない男です。だからこそ彼は警察内部の汚職を暴くという常人ならば成し得ないことをやり遂げた。
逆に汚職に手を染めている警官の中には本当に家庭を大事に思っているからこそ、家族を養っていかなくてはいけないからこそ、賄賂を受け取っている人たちもいる。まあ欲望の赴くままに集金しているクズの方も沢山いたようですが。 証言したことで警察内部で村八分にされ、同僚に殺されるかも知れない恐怖がセルピコを襲うシーンの緊張感は並々ならぬものがあります。今見ると自由人=ヒッピーのファッションというのはやや単純すぎる気もしますが、当時としては斬新な主人公だったのだと思います。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-06-23 22:40:33)
民朗 さんの 最近のクチコミ・感想
|