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《ネタバレ》 今までコネリー・ボンド・シリーズでは『二度死ぬ』が最低作だと思っていましたが、観直してみるとみると本作の方がはるかに酷くてまさに“底抜け超大作”でした。大枚はたいて復帰願ったショーン・コネリーのやる気のなさは、画面からもひしひしと伝わってきます。でもどうしてこんな大惨事になってしまったんでしょうか。もうネタ切れというのは置いといて、まず脚本が酷すぎるというのは衆目の一致するとこです。前半はダイヤモンドをめぐるハードボイルド・ミステリーを狙った感じですが、何がどうなっているのかさっぱり理解できない展開です。コメディ要素をそこはかとなく散りばめていますがスベりまくりで、例のカセットテープのくだりに至っては吉本新喜劇以下(失礼)で背筋が寒くなりました(笑)。そしてあのホモだち殺し屋コンビは長い007映画の歴史を通しても最低の悪役キャラであることは疑いなしで、今後どれだけシリーズが続いてもこの記録が破られることはないでしょう。ブロフェルドのあいまいな最期もまだこのキャラを使いまわす気満々だったということだけは判ります、でも実質的にこれが最後の登場で次にシリーズで正式に(『ネバーセイ・ネバーアゲイン』はシリーズ外の番外編)顔みせするのが40年後になるとはスタッフたちも予想してなかったでしょうね。毎回愉しませてくれるガジェットも全然登場せず、なぜか月面探査車との砂漠のカーチェイスを見せられるとは。ブロフェルドがなりすました実業家がハワード・ヒューズをモデルにしていたなんて、観てる最中は全く思いもよりませんでした。でもあそこまで会社に入り込んでいて本人を生かしておくなんて、ブロフェルド、どこまで詰めが甘いんじゃ! まあ予算とネタ切れが最大の原因だったのは確かですが、舞台をラスヴェガスにしたってこともスケール感を損なうことに貢献したんじゃないでしょうか。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-10-31 22:08:14)
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