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《ネタバレ》 率直に言って楽しめたんですけど、いろいろと恐ろしいことも見せられた気がします。それはアメリカの鉄道会社の実態と職員のいい加減さです。いくら田園地帯といっても70万も人口がある都市を通る路線が単線だなんて日本じゃ考えられない、それも電化されてないんですから。職員もダレきっているとしか言いようがなく、勤務中でも携帯電話に平気で出るし緊張感は皆無です。詳しいことはわかりませんが、工業原料や穀物を輸送するのにこの鉄道は特化しているようなので多少乱暴なのはしょうがないという弁護も成り立つかもしれません、でもその結果がこれですからねえ。 と、悲憤慷慨してますけど、映画自体はトニー・スコットらしいスピーディで息もつかせぬ演出がさえ渡り、この職人芸がもう見ることが叶わないと思うと悲しくなってしまいます。ほぼ実話通りの展開なんだそうですけど、劇中のセリフにあるように「クライスラー・ビルほどの長さがあるミサイルが線路上を暴走している」という比喩がピッタリの恐怖の暴走列車です。ミサイルだって本体のほとんどは推進ロケットでヤバいのは弾頭だけなのに、この列車はその真逆で延々とつながっている貨車に爆発物がぎっしり積み込まれているんですから、まさに恐怖の“線路上を爆走するバンカーバスター”です。CGも使っていますが踏切で立ち往生した車を吹っ飛ばしてゆくシーンはどう見ても実写で、もの凄い迫力です。この暴走にはなんの関りもなかったデンゼル・ワシントンたちが機関車で追っかけるようになるまでのストーリーテリングも秀逸でよかったです。TVで旦那の奮闘を見た途端に現場に駆け付けるクリス・パインの別居中の女房には、ちょっとムッとさせられましたけどね(笑)。 しかしよく考えてみると電化された路線なら送電を止めてしまえば機関車は当然ストップするはずで、やはり日本では起こりえない事故なんです。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-07-13 22:49:02)(良:1票)
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