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《ネタバレ》 傑作揃いの50年代ビリー・ワイルダー映画の中で、もっとも影が薄いのが本作、たしかに言われなければワイルダー監督作と気が付かないほど他作品とは毛色が違う気がします。これはひとえにワイルダーがプロデューサーではなく、いわゆる雇われ監督だったからかもしれません。そして25歳だったリンドバーグを48歳のジェームズ・スチュワートが演じているというちょっと無理くりなキャスティングによるところも大でしょう。でも、実際に飛行機操縦技能を持ちB-24爆撃機を操縦して大戦に参戦して大佐にまで昇進したスチュワートぐらい、ハリウッドでリンドバーグを演じるのに相応しい俳優はいなかったんじゃないでしょうか(年齢には眼をつぶるとしてね)。ちゃんと“スピリット・オブ・セントルイス”の飛行可能なレプリカまで製造してるし、航空映画としては観るべきところが多いと思います。 ストーリーテリングは離陸してからは地上の関係者たちの反応はいっさい見せず、独り言をひっきりなしに呟いているリンドバーグと彼の過去の回想が続き、中年のリンドバーグを延々と見せられるところに評価が下げられる所以があるのかな(笑)。まあこれはスチュワートが主演なんだからしょうがないんですけどね。噂では本来はジェームズ・ディーンが主演する構想だったけど、彼の事故死で実現しなかったとのこと。たしかに興味深い話だけど、リンドバーグを演じるにはディーンの身長がちょっと足りないんじゃないかな、その点のっぽで有名なスチュワートはうってつけだったのかもしれませんね。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-10-23 22:54:39)
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