デュエリスト/決闘者 の S&S さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > テ行
 > デュエリスト/決闘者
 > S&Sさんのレビュー
デュエリスト/決闘者 の S&S さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 デュエリスト/決闘者
製作国
上映時間100分
劇場公開日 1982-03-26
ジャンルドラマ,歴史もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 R・スコットの監督デビュー作にして、映画の神が降臨した傑作。観るたびにため息をつかされる荘厳なラスト・シーン、そしてデュベールがアデルに求婚するシーンで二人の馬までがまるでキスするかの様に頬をすりよせるカット、これらが偶然に撮れたなんてもう神のなせる業だったとしか言いようがないです。剣を使う闘いにはR・スコットのこだわりがよく出ています。特に馬小屋の中でサーベルを使って決闘するシーン、騎兵のサーベルがあんなに重たいものとは知りませんでした。まるでマチェーテか青龍刀を振り回している様な感じでド迫力です。 決闘が罪であるというのは近代市民社会を律する秩序の原点の一つであり、ナポレオン帝政のフランス社会がこの原則を受け入れてゆくのが二人の軍人の立身出世と没落を通して不思議な静謐感を持って描かれています。フェローはもともと決闘マニアだったので、デュベールと決闘を始めたころは大した理由づけは無かったのだが、最後の方では彼との決闘が皇帝ナポレオンとともに没落してゆく自身のレーゾン・デートルとなってしまう。そして王党派として新時代にも席が与えられるデュベールとは対照的に、骨の髄までボナパルティストだったフェローは生ける屍となってしまうのが痛々しい。三角帽をかぶって呆然と立ちすくむフェローの後姿は、過去の人となった廃帝ナポレオンそのものです。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-05-14 21:04:48)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2025-03-28夢のチョコレート工場7レビュー6.96点
2025-03-25ビートルジュース6レビュー6.08点
2025-03-22ミザリー8レビュー7.32点
2025-03-19そろばんずく1レビュー3.22点
2025-03-16アミスタッド7レビュー5.74点
2025-03-13眼下の敵7レビュー7.45点
2025-03-10幻の湖1レビュー2.88点
2025-03-07ジュマンジ8レビュー6.51点
2025-03-04俺たちの血が許さない5レビュー5.00点
2025-03-01東京の女7レビュー6.22点
デュエリスト/決闘者のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS