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《ネタバレ》 今年色々な所で絶賛だった映画。しかし4時間という長尺なので中々手を出せずにいた。年末のこの時期になってようやく観賞。ひとことで言えばカオスな映画。この映画はアジアの都市、東京でないと作れないだろうな、きっと。それくらい色々なものが混沌としている。正直、演出もシナリオも質が良いとは言いがたいが、役者陣の熱演と情熱で最後まで見せきってしまう力はある。編集のテンポ、小ネタが良い。そしてゆらゆら帝国、ボレロなど、音楽の使い方が上手い。余計なエピソードも多いが、まさに見せ場のごった煮であり、すっきり絞って描くと、このわけの分からないエモーショナルなパワーもなくなってしまうのだろう。駄作と傑作をたゆたうこの感じは何とも言えない不思議な感覚だった。印象に残ったのは満島ひかりの素晴らしい演技、そしてカオリがテツに復縁を迫るシーン。まさに愛のむきだし、発情期のチンパンジーの雌を見ているような衝撃である。車ごと体当たりしてくるんだから笑える。奥田と安藤の娘、コイケの存在感も凄い。ところで、板尾に少女虐待させるなんて、「役とはいえギリギリじゃないだろうか・・・」とも思ったが、あろうことかペ○スを切り取られるという贖罪を受けるので、園子温監督のブラックジョークにはすっかり感心させられてしまった。
【Nujabest】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-12-27 07:19:32)(良:1票)
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