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こういった映画、好きだなあ、実にいい。派手な所は一つもなく、淡々と進む物語。描かれているのは古くなった石船とそこで生活している船長の夫と機関長である妻、そしてそれを取り巻く人々。そして、故郷を離れなければならなくなった家族のさびしい想い、それらがひしひしと伝わってくる。「時代の流れとか大きなもんには勝てんとか、それは何のことかいのう」と。そしてまたおなじみの寅さんとはまったく違う役柄の渥美清、よそ者でありながら、奥さんの墓を守って島に住み着く姿もまた美しい。
「家族」という映画に深い感銘を覚え、また「故郷」という映画でさらに感動は大きくなった。山田監督以下のスタッフ・キャストのメンバーのすばらしさ、私の「倍賞千恵子・山田洋次」のラインが確立された映画であった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-06-08 16:06:44)(良:2票)
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