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《ネタバレ》 奇妙な映画だった。物語の最初から変である。テーブルに横一列に並んで食事、大事な会話は車の中で・・・。
おそろらくは家族の絆というものをテーマにしたのだろう、それが受験によってもろく崩れていく。そういった受験戦争の無意味さを皮肉った映画なのかもしれない。 人間の価値は、むろん学歴や学校の成績で決まるものではないし、それは誰もが知っている。しかし、受験戦争を仕方がないと追随してあきらめる者が、何と多いことだろう。 松田優作演ずる家庭教師は決して有能なわけではない。そばについて図鑑を見ているだけだし、茂之君にちょっとした刺激を与えただけだろう。それを志望校に合格したからと言ってお祝いし、茂之君の兄には学校に最近行っていないと父親は非難する。 ついに家庭教師は頭に来たのだろう、最後の食卓をひっくり返しめちゃめちゃにした。 この場面だけが本当に痛快である。後始末を家族全員でやっていたので、変化が見られるのかと思ったら、ラストはまったくの無気力、ますますおかしな家族になってしまった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-09-26 06:19:44)
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