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《ネタバレ》 ずいぶん昔の戦前の映画であるが、日本で公開されたのはずっと後だったと思う。私は少年時代にこの映画を見、青年期に原作を読んだ。シャーロットの妹であるエミリー・ブロンテの「嵐ケ丘」は当時は評判が甚だ良くなかった。それは余りにも暗い復讐劇であったからである。
このすさまじい長編復讐劇をウィリアム・ワイラーは、半分くらいに縮め(キャシーやヒースクリフ、ヒンドリーの子供たちが登場しない)キャシーとの愛憎劇に作り替えたのである。それはそれで映画としては成り立つのだが、反面キャシーがヒースクリフになびいたり、エドガーに惹かれたり、筋がはっきりしなくなっている。またローレンス・オリビエのヒースクリフも格好良すぎる。 長編小説で同じ年に制作された「風と共に去りぬ」がカラー映画の超大作となったのに較べ、見劣りするのは仕方ないところである。「命なしでは生きられない。魂なしでは死にもできない。」というヒースクリフの台詞にも重みが感じられない。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-04-19 23:24:03)(良:1票)
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