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《ネタバレ》 虚々実々の策略と陰謀、弱肉強食の資本主義社会の裏側を、赤裸々に鋭く描いた映画である。そこには銀行や企業の合併問題に政略結婚なども絡み、すさまじい愛憎劇にもなっている。これは元々の原作山崎豊子の小説と屈指の社会派監督山本薩夫の両方がそろってなせる技であろう。
政略結婚によって作られた一族は、見かけは非常に華麗である。しかしそこには心通うものはなく、一挙に崩れ去ってしまう。 映画では佐分利信、仲代達也の存在感が大きいし、京マチ子の演技力も光る。近年テレビドラマ化されたそうだが、現在の役者でこのような重厚感を出すのは甚だ難しいように思われる。 私は映画館で見たときは、この万俵家のこどもたち(正確には次男役の目黒祐樹と同じ)の年齢であったが、30数年経ってDVDで再鑑賞する今では、佐分利信や小沢栄太郎が演じた役の年齢になってしまった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-05-08 00:07:15)
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