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《ネタバレ》 丁寧に作られた前半に比べると、後半はだいぶ何でもアリになっちゃいましたね。後半になるほど現実感は薄れ、化け物ドゥーチェや女装警官ポール・スメッカー(ウィレム・デフォー)など、キャラ押しの感が強くなります。
最初の殺人は成り行きでしたが、不起訴になった後、今度は自分達の意思で悪人を狩っていくというストーリーが、いたって単純明快で面白いです。ただ、『悪人』の定義が本人達の中でも全然定まっていないせいで、こーゆー作品ではぜひ欲しいカタルシスが最後まで見ても得られないのが残念。 また、個人的にはロッコが不要。彼が仲間として二人を手伝うようになったせいで、ただでさえブレ気味なテーマがよけいブレブレになってしまった感があります。その上で、三人に味方しようとするデフォーは、悪い意味でご都合主義的であり、説得力がありません。 極めつけは悪役が悪役に徹し切れていない、悪役の華の無さにあります。不遜、不快、恐怖、非道といった悪の要素をこれでもかと盛り込んじゃうからこそ、『処刑』の爽快感が増すわけです。今作は、贔屓目に見ても足りません。悪には悪の、華が欲しい。 ラストの街頭インタビューしながらのエンドロールはかなり好きです。正直フィクションばりばりの本編から急にドキュメンタリータッチでしめくくるので、いきなり何事かと思いましたが、このアンバランスな感じは新鮮で悪くないです。 あれ?なんか批判的なコメントが多くなりましたが、映画としては全然面白いです(笑) 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-06-20 04:03:24)(良:2票)
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