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《ネタバレ》 孫が、おばあちゃんの料理を不味いというところが、リアルでほろ苦かったです。
おばあちゃんが料理下手かどうかは別として、子どものころは煮物が嫌いで、お母さんと違う味付けを不味いと言う子は割といると思います。 そんな率直さや食べ物に文句を言えるところが、本当に平和に幸せに暮らせてるんだなと思います。 甥のクラークと鉦ばあちゃんのやり取りは、違和感がありました。 それは、アメリカ人が原爆を落としたことを謝ってるように見えるから、ではなく、日系アメリカ人という設定でカモフラージュしてるのが、表現の限界なのかと思ったので。 錫次郎じいちゃんだって、成功して富豪になったけど、戦後日本人というだけでハワイで相当苦労したはずです。 その息子に謝らせるのはどうなのか。 ただ、そのモヤモヤは、ラストシーンで飛んでいきました。 鉦ばあちゃんは過去へ戻っていきました。 子や夫を守り迎えに行く為に。 逆さになった傘を掲げ、暴風雨に髪や洋服をたなびかせながら、一歩一歩しっかりと前を向いて足を運ぶおばあちゃんの姿は、とても神々しかったです。 そこに被さる「野ばら」の明るい歌。 途中何度か出てきた曲やバラの花が、ここに繋がっていました。 そしてまた、エンドロールで流れる「スターバト・マーテル(悲しみの聖母)」 この作品から更に30年経った現在、未来を託された自分たちは、今どう生きているのか。しばらく考えさせられました。 好き嫌いは抜きで、見た方が良い作品だと思いました。 【nanapino】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-08 17:48:59)
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