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《ネタバレ》 村上龍が好きだ 原作は昭和歌謡大全集というタイトルからは想像出来ないスラプスティクテロバトル小説 映画は原作の持つイメージをほぼ忠実に映画化していると思った 残念ながら原作ではカタカナで表記される登場人物達の名前が、映画ではイメージ出来なかったことくらいか 村上龍はたびたび登場人物を無機質なイメージを持つカタカナの名前で表現するが、カタカナというイメージを映像で表現しろというのは無理な注文だ しかし各パートを昭和の歌謡曲のイメージで切った所とかは原作よりもタイトルの歌謡曲を巧く使ってると思った 冒頭、懐かしきピンキラの「恋の季節」を歌うシーンも「時計仕掛けのオレンジ」を思わせるスラプステックさで掴みは抜群だ ダスキンの先に付けた包丁が喉に突き刺さり、小便をまき散らしながら倒れるスギオカに、激バカなチャンチキおけさがかぶる このバカ爆発なスプラッタシーンにも脱帽した ミドリ会のオバさん達がイシハラの仲間達をバズーカでぶっ飛ばすシーンや、ラストの「貧者の原爆」が調布上空で爆発するシーンも2003年制作という時代を考えたら手抜き無しのうまいVFXではなかろうか ここでこれらのシーンを手抜きにしたら村上龍の世界観を表現できなかっただろう 途中でトカレフを分解しながら講釈を垂れる武器オタクぶりも原作のイメージを損なわない重要なファクターだと思った 原作は超傑作の2005年の小説「半島を出よ」に続くが、このエンディングでは繋がりようが無いのが残念だった しかし2003年制作という事を考えればあたりまえのことか 映画全体にブラックなバカバカしさが散りばめられていてそこをクダラナイと思う人には見ていられないだろう しかし村上龍のファンならば見ても損はない映画だと思う
【にょろぞう】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-12-01 14:25:30)
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