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《ネタバレ》 原作を以前に読んでいて、本作は映画館で二回観ました。
イデオロギッシュなメッセージが希薄なうえに、原作の白黒の漫画から、カラーになり動きと音声がつくことでリアリティは飛躍的に向上し、監督が航空機等の考証にも造詣が深い方ということで、その辺りの(艦艇などの)描写が正確なため、所謂軍事マニアの評価も高いでしょう(ポスターに大きく青葉を使っているのがあるのもその辺りへのアピールかな)。 反面、映画化でカットされた戦争の相対性、多面性を言う「誰かの幸福は誰かの不幸」「この国から正義が飛んで行く」 といった原作セリフに代表されるクールな視点や当時の方々の感情、原作者が「ユリイカ」の特集号で語っているような原作にある戦争のワクワク感については大分端折られしまっています。「悲しくてやりきれない」をいきなり持ってきてしまうのも「はい、悲しいお話のはじまりですよ」とばかりの印象操作に違和感があり、受け手によっては原作者の嫌いな月並みなお涙頂戴作品とらえられかねないものになってしまっています。映画は原作とは異なり、監督や関係者、制作会社やマスコミとの共同作品なので仕方ないかもしれませんが、期待があっただけに少々がっかりしました。 【クリプトポネ】さん [映画館(邦画)] 5点(2017-08-05 00:58:18)
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