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オールキャストだが、一人一人の個性を生かした演出が施されている訳ではない。これはこの作品がセミ・ドキュメンタリーを銘打っているためで、映画としての期待をしてはいけないのだろう。ノルマンディー作戦と言えば「プライベート・ライアン」を思い出す。勿論、スピルバーグは本作を意識して、「~ライアン」を製作したはずであるが、映画としては月とスッポンって気がした。本作はあくまで勝者としての見方でしか描いておらず、当時の強いリーダー=アメリカ的思想が招いた映画と言うだけ。戦争は人類にとって一番の犯罪と言った観点はここには無い。その象徴たるが主演のジョン・ウェインだ。この映画で唯一良かったと思うシーンは、ドイツ兵が連合軍なんか来ないとタカを括っていたところへ、水平線一杯に艦隊が現れて青ざめるシーンくらいか?青ざめると言っても、モノクロだから想像だけど・・・。因みに日本では62年、63年と2年連続配給1位を記録している。しかも63年は「アラビアのロレンス」「大脱走」「クレオパトラ」「北京の55日」「シャレード」を押えての1位・・・信じられない。
【☆】さん 6点(2001-02-08 00:48:40)(良:1票)
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