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アシタカと言う青年、余り思想と言うものを持っているとは思えない。如何にも無菌潔白的存在であり、かつての宮崎作品「風の谷のナウシカ」のように体から溢れ出る優しさと言ったものは見受けられない。彼の右腕は毒で犯されて行く。このため彼は自然を大事にするべきだと訴える。自然を大事にしないと自分のように呪いにかけられてしまうからだと。どうも説得力に欠ける。これに対し、コムラは生きるために森を切り開くことは致し方ないと訴える。主人公は自然と人間が一緒に生きていく方法もあるはずだと反論。従来の宮崎作品を反復するだけのテーマであり、スケールも結末も今までと大して代わり映えしない。サンもアシタカもこれと言った個性が発揮されていないため、見ている方もあまり感情移入できなかった(素人声優陣にも責任はあるが)。個人的には宮崎アニメのファンなので残念だった。本当にこの作品は宮崎監督の引退を飾るに相応しい作品だったのだろうか?
【☆】さん 6点(2001-02-05 06:18:27)
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