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この映画を見て、「素晴らしき哉、人生」を思い出しました。「素晴らしき哉、人生」では、ある心やさしい主人公が、良いことをしなければいけないという意識はなく、自然と周りの人たちを助けて、その行為がが最後にハッピーな形で主人公にかえってくる話です。人に優しくすれば、良い形で自分にかえってくるという、子供でもそんな馬鹿な話をまともに聞かないと思いますが。この映画はハッピーな結末だと、あまりにも話が嘘っぽくなるし、現実はもちろんそう簡単にはいかない、というか無理な話。だから、勇気を振り絞った結果、殺されてしまうという皮肉な結末にしたのだと思うから、死なせるのは観客を泣かせるためではないと思う。あまり泣かすこと自体に意味はないと思う。号泣した映画でも、後から考えると「なんで泣いたんだったけ?」と考えてしまうようでは、その映画はたいした事ないと思う。もちろんその悪い映画ではないだろうけど、自分で考えるきっかけを与えてくれる作品の方が重要だと思う。死ぬ結末は好きではないし、最後に家の周りにろうそくを持った人間がいっぱいいたのはいかにもアメリカ的だなぁ。でも実際にアメリカはやるだろうな、こういうこと。ここのレビューで「教祖」という指摘には笑ってしまった。確かに言えてるけどねぇ。あとハーレ君が「ユートピア的世界を見てみたかった。」的な発言には、本当にそう思う私も。
【デリング】さん 9点(2002-12-22 20:57:30)
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