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一本の映画としては素晴らしいのに心にしこりが残る。恐らく小説家志望の少女とヴァイオリン職人を目指す少年の甘くてロマンティックな恋愛模様が、それすら叶わなかった凡庸な大人達に現実を突き付けるからだと思う。ある意味で『火垂るの墓』に並ぶ鬱映画では、と勘繰ってしまうが、夢が叶っても破れても、ひたむきに走った二人にとっての貴重な経験を否定することはできない。貴重な後継者を失ったジブリの責任は非常に大きい。[良:2票]