<ネタバレ>もう一つの『1900年』と呼んでいいかもしれない。中流家庭の .. >(続きを読む)
<ネタバレ>もう一つの『1900年』と呼んでいいかもしれない。中流家庭の40年史の割に歴史に翻弄されるというわけではないが、それでも左翼活動にのめり込む妻に、複雑な弟の自殺と波乱万丈で、一度バラバラになるも再生していく過程を丁寧に掬い取る。流石に後半40分くらいは睡魔でウトウトしてしまったが、弟の幻影が主人公と弟の妻を祝福するシーンが美しく心に沁みてくる。序盤のシーンに立ち返る結末にしみじみ。大河小説を読み終えたような充実感は相当なものだ。