頭内爆発音症候群に罹った監督の実体験を元にしているという。 .. >(続きを読む)
頭内爆発音症候群に罹った監督の実体験を元にしているという。
固定カメラによる常軌を逸した長回し撮影に、眠気と共にハッとさせられる"音"の数々が挿入され、
夢か現か彷徨い歩く超自然的な感覚と同化する。
本作を撮ったのは、かつてカンヌで最高賞を受賞したアピチャッポン・ウィーラセタクン。
母国タイでの制作環境の改善のなさから海外に拠点を移した初の外国語映画だ。
『ブンミおじさんの森』で撃沈した自分にとって、久々の監督作視聴となったが、
やはり既存の映画文法から外れた対極的な作りであるため、
本当にそういう風に割り切らないといけない。
お酒を飲んで、照明も外界の環境音もシャットアウトした視聴環境で、
人間をダメにするソファに埋もれながら見ることをおススメする。
無意識に委ね、何度も反芻して初めて、本作が傑作だという結論に辿り着くのかもしれない。
(再視聴次第では評価が変動する可能性あり)。