<ネタバレ>戦闘シーンがほとんどない、極めて限定的な舞台なのに、却って濃 .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>戦闘シーンがほとんどない、極めて限定的な舞台なのに、却って濃密になり、愚かな戦争への皮肉が効いてくる。
ユーゴスラビア崩壊から民族独立運動が始まり、泥沼の内戦に陥るも膠着状態のままモヤモヤに終わったあの感じ。
ボスニアもセルビアもマスコミも国連も、それぞれの思惑が働き、
巨大組織の特性で身動きが取れないまま、後味悪く去っていく。
除去できない地雷を背に動けない兵士を残して。
そしてカメラも彼を見捨てるブラックさが何とも。
今の世界情勢だからこそ、より強烈に響く。
無力な個人が集合しても組織とはかけ離れた大衆でしかない。
そんな大衆を扇動するモンスター組織が暴走すると性質が悪い。[良:2票]