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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  キャッツ 《ネタバレ》 
 劇団四季版を見たのは今から36年とちょっと前、まだ公演が始まったばかりの頃(グリザベラ役は久野綾希子ね)、ひとつ年上の人とデート。チケット代、ディナー代、パンフレットやグッズ代でひと晩で3万円以上飛んで、当時のアタシには大出費だったわ。   それはともかく、暴言吐いちゃうと元々『キャッツ』ってヘンなハナシなので映画になったってヘンなのは当然ね。  ひたすらエピソードの羅列に終始する舞台版を見た時、映画にするには全体を貫く芯、語り部というか狂言回しになる存在が必要だと思ったの。そしてそれは雌の子猫がいいんじゃない?って。今回の映画版はその通りになっていたので、コレは上手く料理できてるんじゃないかしら?って期待したのだけれど、彼女(とマキャヴィティの行動)以外はかなり舞台版に忠実な映画化になっていて、それゆえにやたらハンパなモノになってしまった感があるわ。   ジェリクルキャッツって何よ? 天上に昇って再生を約束されるって何よ? なんでオールドデュトロノミーがそれを決められるのよ? なんで候補者が基本しょーもない連中ばっかりなのよ? グリザベラがあれだけで全部かっさらっていっちゃうのはなんでよ? 唯一のその名って何よ? ってよく判んないそれらは舞台版そのままよ。っていうか映画版のグリザベラはなんかオドオドし過ぎちゃってて挙動不審で舞台版よりも更にヘンね。  舞台版から大きな大きな変更があったのはアスパラガスとグロールタイガーとの関係性ね。なんでガスがグロールタイガーを倒すのよ?どういうコト?みたいな。グリドルボーンとのデュエットは唯一のラブソングなのに、そこを削っちゃった(っていうか設定自体がおかしなコトになっちゃった)のは残念としか言えないわよ。   そして何より問題は、ネコの姿の表現。不評だった当初バージョンより毛のCGを改善したバージョンだそうだけれど、そんなところが問題じゃなくって。どっちつかずでハンパなのよね。単純にレオタードにネコ耳とシッポだけ付けた、役者さんの顔をきっちり残した状態か、さもなきゃ役者さんにモーションキャプチャーしたフルCGにしちゃうか、どっちかに振りきっちゃえばいいのだけど、半獣半人の『ドクターモローの島』状態になっちゃってて、これじゃクリーチャー映画だわ。   あと、ダンスが重要な作品なのに、カット割り細かくてアップ多くて余計なカットのインサート多くて残念な事に。ダンスシーンではちゃんとダンスを見せてナンボでしょうに。   それでも楽曲は舞台版にほぼ忠実、曲順もほぼ忠実、ってコトで、曲を堪能することだけはできたわ。見たのは字幕版だけど頭の中では四季オリジナルキャストの日本語版で歌ってたわ。曲でワクワクできた、って、でもそれだけかなぁ。しかも映画の役者の人達はみんなあーんまり歌が上手くなかったのよね・・・
[映画館(字幕)] 5点(2020-01-24 20:53:53)(笑:1票) (良:1票)
2.  キングスマン: ゴールデン・サークル 《ネタバレ》 
 こういう映画ってワリと初日に見に行ったりするのですが、これは前作があんまり好きじゃなかったので割引デーまで待って見に行きました。これが意外にも!ってな展開だと良かったんですけど、なんか前作より酷くなってません?   単純な表現で片付けてしまえば「子供向けのバカ映画に見えるけれど下品さと悪趣味さでどうやら子供向けではないらしい」あるいは「ロジャー・ムーア版のボンドをキタナく汚したような映画」。前作より知能指数下がった感が。   この監督の映画、毎度のことながら人を破壊するように殺すとか、人がただの物体と化すとかを面白がったり、快感を抱いているようで、そしてそれを隠さず、露悪的に見せびらかしてみるようでゲンナリ。そのアレだって、別にオリジナリティある訳じゃなくて、はいはい『エクスタミネーター』ね、としか、ねぇ。   で、その上で今回は脚本がとても雑でいい加減で。  人(や犬)がどんどん死んでゆくのですが、そこにちっとも「気持ち」が感じられないままにどんどんすっ飛ばされてしまう状態で、なんか冷たい映画って印象。  ハル・ベリーが最終的に昇格するまでの過程はセリフで現状に不満を言った、という単純なフラグだけで済まされてますし(アレは現場に出て活躍させてこそなんじゃ?)、主人公がカノジョのパパに暴言を吐いた後の処理がないままに結婚式まですっ飛ばれてされてしまいますし。カノジョが主人公の努力によって救われたのでした、って流れが無いのが疑問です。あと犬の存在がその場限りで放置されたり。  記憶を戻すのにとても苦労したかと思えば、一発で記憶が甦るヤツもいるし、解毒剤は世界中に既に用意されていたり(じゃあ、あの場所までわざわざ取りに行く予定だった東洋人は何故そんなに遅かったの?)、ついでにどう考えても前のめりに転がるであろうゴンドラは急な斜面をあくまで滑り降りる、と。そこは大変にムーアのボンドっぽいですが。   冒頭のカーチェイスなど、もうCG使い過ぎちゃってCGアニメ状態で、なんでもアリ(だが数多のCGアニメ映画の方がよっぽど説得力のある画づくりをしてる訳で)、音響やかましく、汚い映像の羅列じゃ、これもう英国紳士っていう題材がただのギャグ要素でしかなくなっちゃってるんじゃないかと。  過去にちょっとくらい麻薬に手を出しちゃったとしても許してね、って言い訳がましさだけは伝わってきましたけどね。
[映画館(字幕)] 3点(2018-01-11 20:39:33)
3.  gifted/ギフテッド 《ネタバレ》 
 叔父さんとお祖母さん、どちらも正しい部分と間違ってる部分とがあって、だから女の子にとって本当に正しい道を慎重に繊細に探ってゆく、のかと思ったら、クライマックスになると悪が正体を現し、叔父がヒーローとなって必殺技を放ち怒涛の都合のいい結末を迎えるという。なんだか雑っていうか、半端なものを見せられちゃったカンジでした。  映画を創る1つ1つの要素がどれもピタッとはまってはゆかず、ゆるゆるしたまま終わっちゃった印象。   叔父さんとお祖母さんがそれぞれに自分のエゴを優先して女の子を振り回す状態なので、どちらも応援できずにひたすら女の子に同情しちゃって、だから肝心のクライマックスで彼女の姿を描かないままに映画の結末を決定付けてしまうのは、ちょっと違う気がしました。結局は大人の都合にばかり目が向いて問題にちゃんと向き合えていないのではないのかな?   っていうか片目の猫のフレッドって存在に女の子の立場や心を映しているのならば、ちゃんと最後までフォローして欲しかったかな。  もしかしたら少女とフレッドを芯にした映画にすれば、名画になったかも?
[映画館(字幕)] 5点(2017-12-03 19:37:01)
4.  キング・アーサー(2017) 《ネタバレ》 
 映像や構成のテンポはいいのに全体の流れで見るとタルい状態という。  アーサーが悪政に対して抵抗する決意をするまでが長くて、決意をしたはいいけれどエクスカリバーを使いこなせるように覚醒するまでが長くて、覚醒してからラスボスとの対決に至るまでが長くて。  巨象が城を破壊したり、アクションシーンで時間の流れに緩急が付いていたり、不気味なクリエイチャーが出てきたりと、色々と見せてくれるのはいいのですが、本題部分のテンポが悪いっていうのが大変シンドく。  で、子供がチョロチョロしてて「このガキが更に物語の足を引っ張るんじゃないだろうなぁ?」って思ってると案の定引っ張ってくれて「あーウザいわー」って感じで、なかなか気持ち良くなってくれないんですよね。  あと30分短かったらもっと楽しめたんでしょうけれど。   映画そのものはあまりオリジナリティを感じられません。アーサー王伝説と言うよりは『ロード・オブ・ザ・リング』の世界観、ライトセーバー然としたエクスカリバーを操り覚醒に至る流れはジェダイ風。多分数年経つと自分の中で『エクソダス:神と王』『キング・オブ・エジプト』『ポンペイ』あたりと記憶ごっちゃになっちゃうだろうなぁ、みたいな。   ガイ・リッチーっぷりだけは映像から溢れまくっているので、そこが楽しめれば。   ところで予告編時点で映像見て「これ3Dで見るべき映画」だと思ったのですが、3D上映が4D系ばかりで普通の3D上映が無い状態。仕方なくMX4Dで見ましたが、アレ、それだけのお金を払うだけの価値を感じるモノではないので(4DXならまだしも)、損した感タップリ。3D自体もアクションシーン限定で効果的でしたが、そんなにアクション満載って訳でもないんですよね・・・
[映画館(字幕)] 5点(2017-06-20 22:19:52)
5.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》 
 映画が始まってわりと早期にヘリ軍団を壊滅させるコングは、複葉機の機銃で殺されたRKO版コングやヘリのガトリング銃で殺されたラウレンティス版コングとは違う生物、つまり怪獣なんですよ、って宣言しています。通常兵器では殺せないのが怪獣ですから。つまりこれは怪獣映画としての『キングコング』。   演出が単調な気がします。アクションパートもドラマパートも同じリズムで刻まれてゆく、一本調子な感じ。肝心のここが見せ場ってところまで。そこはもう少しタメてバーン!って見せようよ、とか思ったり。  だけどドラマパートが極端に退屈だったレジェンダリー版『ゴジラ』に比べれば、ヘンにドラマに重きを置かずにどんどんすっ飛ばしてゆく分、潔いと思います。誰が死んだの?ってくらいに顔も覚えないうちにどんどん殺されまくっちゃいますけど。  物語に目新しい部分はありませんが、そもそも怪獣と人間ドラマは水と油なので、怪獣がドタバタ暴れてる間、人間はただ逃げるのが正しい訳で、その点、ちゃんとしてます。   そこかしこに怪獣映画のニオイを漂わせている中でも(『地獄の黙示録』な一方で、高島忠夫と藤木悠が出てきてもおかしくない世界観)、私が特に東宝特撮モノを思い出したのは東洋人がメイクしてますって状態の原住民。「ワザとだよね」みたいな。あと、意外とラウレンティス版の2作に対するオマージュ入ってませんかねぇ。『キングコング2』なんかにオマージュ捧げる映画ってあんまり無さそうですが。   あと、せっかくなら中国人のおねえさんも色んな事情でただ出てるだけ、じゃなくてちゃんと見せ場を作ってあげて欲しかったもので。ハリウッド映画に中国資本が入って、その分、中国の方を向いてるってのはもう慣れましたしね。   あっちの世界観に合流して更に続きますよ、っていうのがエンドロール後に宣言されますが、どうかヘンに気取らずにレジェンダリーチャンピオンまつりとして、頭の悪い映画で喜ばせて頂きたいものです。
[映画館(字幕)] 7点(2017-03-26 22:37:47)(良:1票)
6.  キャロル(2015) 《ネタバレ》 
 車の窓越しのルーニー・マーラの表情から始まるこの映画、全編象徴的に世界を隔てるものが登場します。窓、車、家、部屋、扉、そしてカメラのファインダー。その内側の繊細で壊れ易い女達の世界と、外側から無神経に境界を踏み荒らし侵害する男という性と。   我がケイト・ブランシェット姐さま、瞳の演技だけで堂々の存在感。だけど視線の演技はルーニー・マーラも負けておりません。二人の揺らぐ視線がその儚げな愛を切なく綴ってゆきます。   ラスト、窓の奥の世界から飛び出したルーニーは男達に囲まれた世界で何も通さず真っ直ぐケイトを見つめます。真っ直ぐ見つめ返すケイト。そこにあるのは全てのフィルターを取り払った真実の愛なのかもしれません。
[映画館(字幕)] 9点(2016-04-08 20:05:56)
7.  キングスマン 《ネタバレ》 
 コリン・ファースの退場の仕方、あんなんで良かったと思います? あれ、納得できます?   どうにも面白いと言ってしまえないひっかかりどころが結構あって。  マイケル・ケインは頭部爆発の原因が判明して以降も普通に傷晒していて結果的にどんだけ大穴よ?ってくらいの墓穴掘るし。  サミュエル・L・ジャクソンの思想と計画のオリジナリティの無さ(それは作品全体を貫くモノのオリジナリティの無さに直結します)、その軽薄な描かれ方には悪意を感じるし。  アクションシーンは例によってコマ切れで見づらく。   でも、それらよりも個人的にはせっかくのスタイリッシュなスパイアクション映画がグロテスクな映像とグロテスクな精神で汚されている感じがとても嫌で。  教会のシーンと『威風堂々』のシーンには嫌悪感しか湧きません。アレを笑って見られる神経が私の中にはありません。  007や『それゆけスマート』『おしゃれマル秘探偵』(あるいはそのリメイクの『アベンジャーズ』・・・マーベルのでなくレイフ・ファインズとユマ・サーマンのアレ)などのオマージュのようでありながら、それらが築いた伝統をも汚してしまっているような感覚を受けてしまって。   キングスマンの基本設定は良いのにそれをわざわざバカ映画にしてしまった感じでガッカリでした。
[映画館(字幕)] 4点(2015-09-16 22:23:38)(良:1票)
8.  君が生きた証 《ネタバレ》 
 息子を亡くしてなかなか立ち直れなかった父が、息子の遺した歌を通して人と触れあい、人間性を取り戻してゆく、そんな感動的なお話しだと思っていたら。   途中でこれ見よがしではなく、さりげなく入ってくる1カットで、それまでの思い込みが根底からひっくり返されます。それまでに心の中にイメージした、死んだ息子や遺された父母のそこに至る経緯、背景、心境に大幅な修正が必要になる、頭の中にそれまで刻んだこの映画の姿を1から書き換えてゆかなければならなくなる、上下動の激しいジェットコースター人間ドラマ。  その構造はその事実に触れた登場人物達の心境にもシンクロします。  人生を狂わされるとはどういうものなのか、そして自分の人生を生きるとはどういうものなのか。他者の影響と自我と。  真実に翻弄される登場人物同様、見ている側も人の生について向き合う事になる、そんな仕掛けを持った作品。   ウィリアム・H・メイシーはこの素材を時にユーモラスに、時にシリアスに、でも決して大仰に盛り上げるような事はせずに誠実に描いていて、ゆえに後半からラストはじわじわと切なく染みてきます。   感動しました、であっさりと終わらせる事のできない、後に様々な思いを残す、一筋縄ではいかない映画でした。
[映画館(字幕)] 7点(2015-04-06 22:56:57)
9.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》 
 「いい加減アメコミ映画見るのやめちゃえよ!」ってくらいに毎回見に行っちゃ文句タレてばかりなのですが(いや、昔から娯楽大作好きで公開されるものは必ず押さえるって感じなんですが、最近のハリウッド映画の娯楽大作がアメコミものばっかりなモンで)、今回のコレは結構楽しめました。   アベンジャーズメンバーの中でもかなり地味~な存在のキャプテンですが、今回はそれが逆にプラスに転じている感じ。  超人的なパワーがあってそれに見合う敵を設定しなくちゃならないためにどんどん荒唐無稽なあり得ないファンタジーワールドに突入してっちゃうって感じのアメコミものですが、彼はその地味な能力ゆえ、話も敵もそんなには荒唐無稽にならず、カーチェイスや肉弾戦、銃撃戦が主体のアクションを繰り広げてゆく、孤軍奮闘でなくチームプレイとなる事で人間中心のドラマになる、って感じで。   また、キャプテンは正義ってモンに対して一本筋が通ってますからヘンな迷いとかないですからね。そこからぐなぐなと苦悩したりとかってヘンな脇道に入っていかないの。   それになんと言ってもスカヨハのブラック・ウィドウの出番いっぱいですしね。   クライマックスではSHIELD内の大規模な戦いになってゆくのですが、正しい事をしようとする側の人々の描写が結局は殆どおざなりになっちゃうのが残念。もっとみんなが頑張りました、って描写が欲しかったですし、あのデカいヘリにどれだけの人が乗っていたのかもスルーされちゃって。3つとも落ちて大惨事状態になっていた筈ですが。  つーか、仲間いるのに砲撃したとかしてない? ちゃんと降りてた?   前作や『アベンジャーズ』を見ていないと話にならないっていう点では大いに難がありますし、ラストの二度に渡る「まだまだ続きがありますよ」って毎度のパターンにはいい加減ウンザリさせられますが(冒頭に「エンディング後も映像があるので最後まで見てね」ってテロップ出るけど大半が一度目を見て帰っちゃいますな)、主人公の性格を反映してまっすぐな物語でまっすぐな娯楽映画だったのは良かったと思います。   にしてもレッドフォード老けましたねぇ・・・
[映画館(字幕)] 7点(2014-04-24 21:38:30)(良:1票)
10.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
 前作に比べるとヌルくてフツー。   だけど神格化された存在である前作の、流行りの血みどろバイオレンス描写とメタヒーローもの状態(メタだらけになったらそっちが主流になってしまうという矛盾を生むのよね・・・)がちっとも好きでない私にとってはむしろ今回の方がまだマシ、って感じで。   キックアスよりもヒットガールの方が扱いが大きいんじゃない?って感じは、前作で評判だった部分を拡大しちゃう続編モノ、っていう安易な流れを踏襲してたりしますが、ヒットガール好き的にはそれはそれでいいんじゃない?って。バンでの逆襲シーンは単純に燃えますしね。  今回はヒットガールと普通の女子高生との間の揺らぎが存在していて、前作の「まるで嗜虐的に悪人をどんどん殺しているように見えてドン引き」って部分が抑え気味になってますし。   一方のキックアスに関しては凡人と言うより常識人化していて、言動も、与えられたドラマもフツーで(『バットマン』か?『スパイダーマン』か?)つまんないキャラに磨きをかけているようで、キックアスという看板はそろそろ終了かなぁ、って感じがしないでもなく。   だけど「個人的には前作よりはマシ」なだけで、今回は傑作!とかいう訳ではなく(ゲロゲリ棒なんて小学生並みのネタを見て喜べる訳もなく)、クライマックスの乱闘の凡庸な感じも含めて(あれ、もっと犠牲者が出ないと全体の流れから言って不自然)、決して好きではないです。   まあ、「美しい映画」が見たいと思ったらそもそもこれは選ばないでしょうけど。美しい『キック・アス』が見たい、なんて言うのは絶対にあり得ないわがままなのかな。世の中には美しい血みどろ映画もあったりするんですが。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-23 21:25:10)
11.  キャリー(2013) 《ネタバレ》 
 監督はデ・パルマ版よりもキングの原作に近いと言っておりましたが、実際には原作の再映画化ではなくてデ・パルマ版のリメイクですね。  原作は今の流行りをずっと昔に先取りしたかのようなモキュメンタリー風の構成なのですが映画の構成はデ・パルマ版まんまですし、名前はあくまでキャリエッタではなくキャリーですし。   となると旧作との比較という感じになってしまって(間違い探し程度の差という状態)、ごくごく一部を除くと旧作に遙かに及ばないリメイクといった状態。  旧作より良かった点は、1つはスーの改心の過程。旧作はスーの心が掴めず、キャリーにプロムを譲るまでの流れが唐突な感じだったのに対して、今作ではもう少しスーに寄る事で過程が見えています。  もう1つはいじめっ子カップルの車との対決シーン。旧作は唐突に対決シーンが始まりますが(前のシーンからの繋がりが不自然)、今作では二人とキャリーとの行動の流れを追った上での対決となります。   で、評価できる点はその程度。  演出はデ・パルマのような個性を望むべくもなく、クロエは最初からプロムまで見た目の印象が特に変わりません。生徒の多くが旧作に比べて劣化状態、音楽も旧作のような美しい旋律を聴く事はできません。   と、どうしても旧作との比較状態になってしまうのですが、今作の価値というのが感じられないのがつらいのですよね。元が元なだけにそれでもそこそこ見られる映画になっているものの、あえてリメイクしただけの価値あるモノが見当たらないんですよね。  旧作は怖くない、むしろ切なく哀しいホラーでしたが、これはそこも薄味になっちゃった感じ。   っていうか、クロエは肩幅広くて、肩とか二の腕とか逞しくて、超能力なんて使わなくても腕力でいじめっ子に十分勝てそうな感じなんですけど。
[試写会(字幕)] 5点(2013-10-23 23:23:29)
12.  キャビン 《ネタバレ》 
 最近はどうも映画の煽り文句が大袈裟でねぇ。それに釣られる方も釣られる方ですけれども。   何か凝った、あるいは緻密な脚本で楽しませてくれる映画なのかと思ったんですよね。でもホラー映画の王道な人物配置と意味ありげな組織の存在が対比されて描かれてゆく序盤はワクワクして見られたのですが、それは配置された様々なキーアイテムに大ウケな地下室での「選択」までで。  以降、選択によって始まる「ソレ」に依存するような形でオリジナルな面白さを失ってしまう感じ。今更延々そんなベタな映像を見せられても(しかもドカン!って演出に関してはやたら凡庸)って思ってしまって。   クライマックスは急展開をしますが、その惨劇はドタバタコメディみたいだし、登場する黒幕は「またお前かー!」って状態だし(あれってネタとして有効なのは一度だけだと思うんですけど)、あのオチは物語としていちばん簡単な落とし方だし。「まーたセカイ系かよ!」って。最後まで見て結局バカ映画でした、って状態。  ここを楽しめないとかなりキツいなぁ、って。私は楽しめなかったんですよね。   これ、閉じてます。何か新しいモノを見せてくれるのではなくて、これまでホラーをいっぱい見てきた人に対して「ほら、こんなん面白いでしょ?」って内輪ウケみたいなネタを仕込んでばかりな感じ。それはそれで楽しかったりもするのですが、ホラーってジャンルは特に好きモノの間ばかりで閉塞してきちゃってる気がするんですよね。   『宇宙人ポール』は許せるのにこれには批判的って、矛盾してない?って感じですけど、あとはもう好みの問題(笑)
[映画館(字幕)] 5点(2013-05-03 17:12:58)(良:1票)
13.  キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 《ネタバレ》 
プロパガンダを皮肉りながら結局はナショナリズムを喚起するような映画なんですけど、アメリカ映画なんだし、タイトルにアメリカ付いてるし、コスチュームは星条旗だし、そこにツッコミ入れても野暮ではあります。でもまあ今回も私がアメコミものに対して抱く毎度の感想、フツー。ドーピングで強くなりました、ってヒーローに憧れられるのかどうかっていうのは、ちと疑問ですし、盾が主役のような戦いではヒーローとしての華に欠けてる感じ。それでも人寄せパンダになるあたりのノリは楽しかったですし(あの時代のUSOのセンスってステキだし)、レトロフューチャー系なデザインの数々にもワクワク(『スカイキャプテン』には敵いませんけど)。でも、あまり面白くないドラマは長々と見せるけど、肝心のアクションシーンはダイジェストでどんどんと飛ばしちゃいますよ、っていうの、最近の流行りなの? そここそをたっぷりと堪能したいのに、なんかここ最近、一連のマーベル製映画、一本の映画として楽しませようとするよりも、『アベンジャーズ』のための説明にばっかり追われてない? 作る側にとっても見る側にとっても『アベンジャーズ』のための消化映画みたいになっちゃってるのは、ちょっと不幸な気がしないでもないです。ヒロインをあんな形で終わらせちゃったりして、なんか一本の映画に対する愛が足らない感じがしました。
[映画館(字幕)] 5点(2011-10-16 14:50:29)(良:2票)
14.  キッズ・オールライト 《ネタバレ》 
親がレズカップルという特異な家庭環境の世界を描きながら、映画が描こうとする方向性はちょっと保守的に過ぎる気がしてしまって、手放しには共感できないかな、という感じでした。あれでは精子提供者である「父」がまるで体内に入り込んでくる異物、悪玉ウィルスみたい。家族は単なる血の繋がりで結びつくのではない、各人の意識こそが家族の絆を生み、家庭を形成してゆくのだ、って言いたいのは判るのですが、血の繋がりを求めた姉弟の意思、父に魅かれてゆく思い、愛欲に走る母、それぞれを家族という大前提で定義された縛りが否定してゆくように感じられて、何か窮屈な映画で。目先の欲ではなく、もっと奥深くにある結び付きこそを大切にしましょう、っていうんでしょうけど、色々な否定の上に立ってしまったらねぇ。役者はみんな魅力的なキャラクターを演じていたので、そこからもう少し微笑ましい物語を編み出して欲しかったのですが、意外とトゲトゲした映画でした。そうそう、透き通るような肌のミア・ワシコウスカは『アリス・イン・ワンダーランド』の時に比べたら人間的な存在感があって数倍魅力的でした。
[映画館(字幕)] 5点(2011-06-05 14:12:06)
15.  キック・アス 《ネタバレ》 
ありゃあ。題材的に絶対イイ!と思ってたのですが、あんまりだったわぁ。ヒット・ガールがステキなんだけど、彼女が登場からいきなりチンピラマフィアを惨殺しまくる時点で画面のキック・アスと一緒にどん引き。その時点でこの映画はヒーローを目指す高校生の奮闘記ではなく、『シン・シティ』や『ウォッチメン』と同じ、最近流行りの血と暴力で包装したアメコミものですよ、っていうのがハッキリして、さーっと冷めてしまい。しかもキック・アスは主人公でありながら狂言回しでしかなく、主旋律は組織への復讐に燃える父娘の物語。『スパイダーマン』のテーマを逆説的に語るだけで、パッケージは刺激的に煽ってるけど中身はいつもと似たよーなモンで。暴力を流れる血で生々しく語るワリには、作品世界に流れるルールはご都合主義的で非現実的である(この映画で言うと、警察の空気っぷりから父娘の生活、タナボタ強化人間化、ヒロインとの関係成立過程に至るまで)って点まで含めて、ちょっと最近のアメコミものの流れ、ウンザリ。非力なヒーローが巻き起こす笑いの世界を期待していたのですけどねぇ。ヒット・ガールはステキなんですけど。自分的にそこポイントなんで二度言っときますが。
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-19 16:50:42)(良:3票)
16.  キス&キル 《ネタバレ》 
ご近所さんや会社の同僚が実は軒並み殺し屋だった、みたいなコメディ部分は面白いものの、肝心のスパイ部分はユルユル過ぎてしまって。もう少しちゃんとプロのエージェントらしい行動や戦いっぷりを見せて頂きたいものなのですが、全体のコメディノリを重視し過ぎているせいか「それはないわぁ」って冷めてしまう部分が多くて。激しい銃撃を受けた家にみすみす戻ってしまう、しかも町はその事件そのものがなかったような日常っぷり、ってそこには何の説得力もなくって、いくらコメディでもそういうところはちゃんとしておこうよ、って。大体、主役のお兄ちゃん、ペロペロキャンディみたいな甘い甘~い甘過ぎなマスクなんで「スパイです」って言われても全くそうは見えて来なくて。いや、実際のスパイがみんなショーン・コネリーやピアース・ブロスナンやトム・クルーズみたいなカオしてるとは言わないですけどもさ、映画的な説得力ってのがあるでしょ。死体を前に家族会議みたいなシュールな笑いのシーンも、ハードさが絶対的に足らないので不発状態ですし。でも、もう一人の主役のちょっとトロいヒロインが段々と状況に慣れていくあたりは良かったですし、夫婦の危機や相手方の親との不和っていう、よくある家庭ネタを殺し屋が溢れる極端な世界で描くっていう発想そのものはいいカンジだったと思います。期待せずお気楽に見るのが吉なコメディという感じでした。
[映画館(字幕)] 6点(2010-12-05 21:34:20)(良:1票)
17.  きみがぼくを見つけた日 《ネタバレ》 
カメラがもうね、うっとりするくらいキレイなんですよ。年に1~2本あるかないかってレベルの美しく撮られたシネスコ。で、内容の方は、発想は面白いけれど、映画としては面白くなりきれなかったかな。ワリと早期に物語の構造が明確になっていって、全体の流れが見えて、そして当たり前のようにそれをなぞって終わりになっちゃう。設定がSFなんだからもう少しヒネってくれよ、意外なオチを見せてくれよ、って思ってしまうんですよね。時間の流れを細切れに、ランダムに生きてゆく男の姿を通して、人生という時の流れを語る、にしてはあまりにこれってSFなんですよ。観客にSF的なカラクリを意識させ過ぎてしまって、本来見せたかったのであろう、肝心な人生のドラマ部分が弱くなっちゃってます。映画が始まってしばらくは、どれだけイイお話を見せてくれるんだろう?って期待させてくれたのですが、この設定世界では時は円環構造であり、パラドックスは生じない!って大々的に主張しちゃっちゃあねぇ・・・。娘が起こす奇跡を期待したんだけどな。ところでイヴの時、部屋に貼ってあった日本語の「クリスマス商戦」、なんなんだろ? ポスター? タペストリー? 何故に「クリスマス商戦」?
[映画館(字幕)] 6点(2009-10-27 17:26:38)
18.  ギャング・オブ・ニューヨーク
ニューヨークの土に流される血。その民族と宗教の戦いの歴史は、過去のものへと流れてゆくものじゃなくて、今も形を変えながら、繰り返されている・・・皮肉な事に、9.11が、この映画に重たい意味を与えてしまった感じです。ラストショットを見て、何も感じない人は、まずいないでしょうし、それが映画の内容に符合してしまっていて、憂鬱な気分になります。常に勝利を命題に掲げた人々の虚しい世界の映画、ですね・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2009-07-11 13:59:21)(良:1票)
19.  キューティ・ブロンド
ロースクール世界でも司法世界でも、真摯になりながらも、どピンクワールドをあくまで曲げずに貫くリースが好き。価値観が変わって成長、って物語じゃなく、自分の価値観でぐいぐいと切り込んでゆく姿に快感を覚えます。でも、ホントはいじわるセルマが大好き。どピンクなリースに当時のiBookのカラーが微妙に合ってなかったのが残念。アップルはこの映画用に、どピンクのiBOOK作ってあげれば良かったのにね。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-25 23:46:31)
20.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
良くも悪くもがっつりぐいぐいと映像を押し付けてくるコッテリ風味なスピルバーグが、珍しくもサラリ軽く描いていて楽しめました。いつもはタイトルバックに凝る事をしない(『魔宮の伝説』を除いては)彼が、とても魅力的なタイトルバックを見せ、ここのところ薄ぼやけた音を鳴らしていたジョン・ウィリアムズが面白い音を聴かせるこの映画、スピルバーグ組のベテラン達が、若いモンには負けない、みたいな感じで(いや、かつての若手スピルバーグがもうそんな世代、と考えると愕然とするワケですが)スタイリッシュな仕事をしているのが頼もしくも微笑ましいです。ディカプリオにしろ、トム・ハンクスにしろ、大仕事の後の息抜き、みたいな演技でありながら、それがかえって当の大仕事の時より魅力的だったりするのは、ちょっと皮肉な感じですけどね。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-19 01:12:15)
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