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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1893
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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21.  SOMEWHERE 《ネタバレ》 
酒と女を生き甲斐に自堕落な毎日をおくっているハリウッドの人気俳優ジョニー。彼の娘で、今は離婚した母親と共に過ごす11歳の多感な女の子クレオ。ふとしたきっかけで、一緒にイタリアへと旅することになった彼らの、特になーーーーーんにも起こらない静かな日々をただ淡々と描いた、いかにもソフィア・コッポラ監督らしいヴェネチア映画祭金獅子賞受賞作。いやー、なんなんですかね、ソフィア・コッポラって。相変わらず、退屈紙一重のともすれば睡眠誘発剤になりかねないかなり地味な内容(正直、クレオが出てくるまでの最初の10分は撃沈しそうになっちゃいました)なのに、普通に最後まで観ていられるのは彼女の溢れんばかりの瑞々しいセンスによるところなのでしょう。終始のんびりとした雰囲気で描き出される、女癖の悪い父親とのほほんとした娘とのユーモラスな遣り取りには素直に心が癒されました。そして、そんな2人を彩る周りの個性豊かな女たち…。女性の美しさを上品に撮らせたら、もうソフィア・コッポラの右に出る者は居ないだろうね。だって、ポールダンスを踊るストリッパーまでもがキュートなんですもん。そして特筆すべきは、やっぱりクレオを演じたエル・ファニングちゃんのびっくりするぐらいの美少女っぷりっしょ。そのニンフェットな魅力が爆裂している彼女の可憐な姿に、自他共に認めるロリコンの僕としては、完全にノックアウトされちゃいました。特に、レオタード姿でアイススケートを踊る時のその超プリティなちっちゃなお尻なんて、見ていて危うく悶絶死しそうになったっす(笑)。それに、スティーブン・ドーフのいつだって二日酔いって感じの駄目パパっぷりもなかなか良かったですね。うん、総じて思春期少女のその大人でも子供でもない一瞬のきらめきをリリカルに切り取った、詩情溢れる美しい作品であったと思います。 取り敢えず、今作をビデオ屋さんに返しに行く前に、あのスケートリンクで妖精のように舞うエル・ファニングちゃんの可憐な姿(お尻?笑)をもう一度観てこの目に焼き付けておこうと思います。って、こんなアホなことばっか言ってっから、いつまで経っても僕には彼女が出来ないんだよな~。まあ、当たり前か(笑)。求む、明るくて可愛くてちょっぴり童顔の(もちろん大人のッ笑)女の子!
[DVD(字幕)] 7点(2014-10-21 00:43:29)
22.  360 《ネタバレ》 
芸術の都、ウィーン。大金を得るため、高級売春クラブで働くことを決めたブランカ。最初についた客に会いにホテルのバーへと向かうと、そこには妻のいる身でありながら初めて女を買おうとするエリートサラリーマンのマイケルが待っていた。一方、ロンドンで働くマイケルの妻は若い写真家との不倫に苦しんでいた。物語の語り手は、そこからその若い写真家と別れてブラジルへと帰ることを決めた恋人へとバトンタッチし、さらには飛行機で彼女と偶然隣り合わせた遠い過去に失踪した自分の娘を捜す老人、自分のなかに蠢く歪んだ欲望に苦しむ出所したばかりの元性犯罪者、同僚で人妻でもある女性への恋に苦悩する歯科医、ボスから犬のような扱いを受けているチンピラマフィア、と次々と移行していく。それにつれて舞台も、ウィーンから、ロンドン、パリ、ロシア、アメリカの各都市、ブラジルのビーチへとまるで奔流する大河のように世界を駆け巡り、最後は広大な大海原へと還元するかの如くウィーンの売春婦へと360度の円環を閉じてゆく。「シティオブゴット」で鮮烈なデビューを飾ったメイレレス監督が、豪華な俳優陣を起用しこれまでに培ってきた技巧を駆使して描き出した群像劇。と、聞くととても壮大でドラマティックな作品を思い浮かべるけど、今作は意表を突くほど地味な展開が最後まで淡々と続きます。それなのに相変わらずの見事なストーリーテリングで、最後まで観客を飽きさせないところはさすがでした。うまくいかない男と女、親と子、上司と部下、それでも人生は一度きりと幸せになるチャンスを必死に手に入れようとする人々の姿が、観終わったあとも良い余韻となって心に残ります。豪華俳優陣のわりに、あまりにも地味すぎて世間ではいまいち評判にならなかった作品みたいだけど、僕にはなかなかの良品に思えました。
[DVD(字幕)] 7点(2014-01-27 00:14:33)
23.  サミュエル・L・ジャクソン in ザ・チャンプ 伝説のファイター 《ネタバレ》 
スランプに陥り、ロクな記事が書けなくなってしまった新聞記者エリック(ジョシュ・ハートネット)は、ある日の帰宅途中、若者たちの悪質な嫌がらせに遭っていたホームレスのボブ(サミュエル・L・ジャクソン)と出会う。「俺は昔、ボクシングで世界王者寸前まで昇り詰めたチャンプなんだ!」と豪語する彼に半信半疑ながら次第に興味を惹かれていくエリック。しかし、彼のことを書いた記事が編集長の目に留まったことから、息詰まっていた二人の人生は大きな転機を迎えてゆく。常にぼさぼさの小汚いドレッドヘアとむさ苦しい髭面、そして終始甲高い掠れ声で大言壮語するサミュエルの相変わらずの怪演でみせる、そんなオーソドックスな人生再生の感動物語だと思いきや、中盤からそんな物語はあっと驚く展開を見せていきます。人間、特に父親としての弱さを大きくクローズアップしていくその考え抜かれた設定には見事に惹き込まれました。最後は確かにベタと言えばベタですけど、子供を持つ父親なら誰もが共感できる普遍的なテーマを扱ったなかなかの良作だと思います。仕事で心が折れそうになっている、全ての世の中のお父さんにお薦め。
[DVD(字幕)] 7点(2014-01-06 22:06:19)
24.  サイレントヒル 《ネタバレ》 
夜な夜な何かに引き寄せられるかのようにベッドから抜け出す少女シャロン。「サイレントヒル…」そう呟く娘の謎の言葉を手がかりに、母ローズは過去に起きた炭鉱事故によって廃墟と化した街へと辿り着く。だが、そこは人智を越えた存在が支配する恐ろしい街だった。すぐに姿を消してしまったシャロンを捜して、ローズは男勝りの婦人警官と共に灰燼渦巻くサイレントヒルのそんな怪しい世界へと踏み込んでゆく――。すみません、元ネタとなったゲームのことはほとんど知りません。確かにゲームを原作にしただけあって、このダークでおどろおどろしい世界観はなかなか秀逸でした。プレイヤーとしてこんなゾクゾクするような気持ち悪~い世界へと入っていったら楽しいだろーなー。ただ、映画としてみたらどうなんですかね。後半になるにしたがって、見事なまでに破綻する設定の数々にはさすがに苦笑しちゃいました。謎の宗教集団もいったい何がしたいのか意味不明だし。そして「で、結局、どういうこっちゃねん!」という観客の疑問に一切応えないまま、かなり投げやりなラストを迎えてしまいました。うーん、なんという薄っぺらいストーリー(笑)。それでも、常に白い灰が雪のように舞う幻想的で美しい街サイレントヒルに、突然重厚なサイレンが鳴り響いたかと思うと瞬く間に悪夢のような世界へと変貌を遂げ、そうして現れた淫靡でグロテスクな怪物たちが容赦なく襲ってくるという、「ひえぇぇ~」な映像はなかなか見応えがありました。こりゃ、こえーよ!!
[DVD(字幕)] 7点(2013-12-19 08:53:05)(良:1票)
25.  THE GREY 凍える太陽 《ネタバレ》 
極寒の雪山に飛行機が墜落、生き残った男たちが、襲いくる狼の群れから逃れ決死の脱出を図るお話。以上、終わり。という、超シンプルイズベストな映画でした。場面の98%が雪山と森で、可愛いおねーちゃんどころか女性は一人も出てこず、放送禁止用語を連発し下ネタばっかり話すむさ苦しい髭モジャの中年男ばかりが出演(もう画面から加齢臭が臭い立ちそう笑)という、それだけ聞くととてもつまらない映画のように思えるけれど、やっぱり映画って優れた脚本と演出力さえあればいくらでも面白くなるという見本のような作品でした。極限状況に置かれ、時には反発しあいながらも力を合わせて必死に困難を突破しようとするのだけど、人間は常に弱い生き物で周りの困難ばかりか己の弱さによって身を滅ぼしてゆく男たち。美しい自然がもたらす脅威、人が生きる理由、そして神の不在。エンタメ映画として充分な水準を保ちながら、そんな深淵なテーマをも内包したなかなかの秀作だと僕は思います。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-04 22:40:31)
26.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
猿の惑星シリーズをあまり観ていなかったからか、まったく先入観抜きに鑑賞したら意外に面白かった。あの有名な名作に負けないくらいに面白い映画を作ってやるという監督の熱意が、冒頭の畳み掛けるような演出(主人公とヒロインとの馴れ初めは少々やりすぎな感もあったけど)からビシバシ伝わってくる。猿に感情移入させるというのも面白い設定。ただ、あらかじめラストが決まっているせいか最後にもう一捻りあればもっと良かったのにとも思う。それでも充分に面白かった。
[DVD(字幕)] 7点(2012-04-24 13:24:52)
27.  ザリガニの鳴くところ 《ネタバレ》 
彼女の名はカイア・クラーク、通称湿地の娘。ノースカロライナ州、ほとんど人がやってこないような鬱蒼とした湿地帯で、今にも潰れそうな一軒家に住む若い女性だ。彼女が幼い頃、アル中の父親の暴力が原因で母親は家出、3人の兄や姉もみな彼女を残してこの地を去ってしまった。そのうち父も酒に溺れた挙句、カイアを残して失踪。誰のことも信じられなくなったカイアは、以来この地でたった独りで生きてきた。自分の殻に閉じこもり、近所の雑貨店の老夫婦ぐらいとしか会話を交わさないカイアはいつしか町の人たちから、「湿地の娘」と呼ばれ、ずっと奇異の目で見られてきたのだった――。ある日、そんな彼女が住む湿地帯の火の見櫓から、町の裕福な家の一人息子が転落死を遂げる。原因は不明。だが、警察の執念の捜査で逮捕されたのは被害者と付き合いのあった、カイアだった。果たして、彼女が本当に彼を殺したのか?事件の噂を耳にした老弁護士のもと、注目の裁判が始まるのだったが……。生物学者でもある作家が表した世界的ベストセラーを映画化したという本作、なかなか面白そうだったので今回鑑賞してみました。見ているだけで汗が滲んできそうな湿地帯を舞台に繰り広げられる、そんな様々な愛憎渦巻くドラマは見応え充分。社会から孤立し、豊かな自然をまるで母のようにして育ってきたカイアという主人公は、今まで見たことがないような魅力的なキャラクターでした。家族たち全員から裏切られ、社会からも蔑まれてきた彼女がそれでも愛を求めて少しずつ足を踏み出してゆくところは思わす感情移入せずにはいられません。この物語の根底にある、横柄で独善的な男社会への自主的な拒絶とその結果としての孤立化というフェミニズムなテーマもなかなか深い。ただ、純粋にミステリー作品としてみれば、少々残念な点もチラホラ。長編小説を映画化した際の弱点が幾つか散見されるのが惜しいところでした。物語の核となる殺人事件の状況が分かりづらいせいで、肝心の法廷劇がいまいち盛り上がりに欠ける。彼女の生い立ちがかなり特異過ぎて、殺人事件よりもそちらの方が気になって仕方がない。僕は彼女の家庭環境と殺人事件のミステリー部分がなんだか巧く噛み合っていないような印象を受けてしまいました。きっと原作ではそこら辺を丁寧に描写しているのでしょう。でも、映画の方はそのプロットを追うあまり、全体的に駆け足になり過ぎてしまった感が強い。特に最後の数十年に及ぶ夫婦生活をたった5分に纏めるオチは、駆け足過ぎるにも程がある(笑)。おかげで驚愕の真相にも余韻に浸るヒマもなかったです。あと30分長くなっても良かったので、もっと彼女のその後の人生を丁寧に描いてほしかった。久しぶりにこんな魅力的な主人公と出会えただけに残念!
[DVD(字幕)] 6点(2024-02-07 10:05:14)
28.  最高に素晴らしいこと 《ネタバレ》 
今年で高校を卒業するティーンエイジャー、バイオレットはその日、哀しみに沈んでいた。何故なら、唯一の理解者で子供のころからの大の親友でもあった姉が本当なら19歳の誕生日を迎える日だったから。そう、大好きだった姉は、自らも乗り合わせていた車で事故を起こし、帰らぬ人になっていたのだ。気付いたら、姉が死んだ場所の近くにある橋の上に立っていたバイオレット。あと一歩踏み出せば、全てを終わらせることが出来る――。そんな彼女を救ってくれたのは、たまたま近くをランニングしていたクラスメートの男の子、フィンチだった。変わり者として有名で、いろいろと噂の絶えない問題児でもある彼。でもその日から、バイオレットはなんとなく彼のことが気になるように。そんな折、授業の一環で地元の名所を二ヶ所以上辿り、二人一組でレポートを作成するという課題が出される。「僕と一緒に色んな所に行ってみないか?」。フィンチからのそんな提案に、最初は戸惑いながらもバイオレットは少しずつ受け入れてゆくのだった。美しい大自然の中で、次第に惹かれ合ってゆく二人。だが、フィンチもまた、誰にも言えない秘密を心に抱えていて……。交通事故によって姉を失い失意の中に生きていたティーンエイジャーが、ある一人の男の子との交流を通じて次第に再生してゆく姿を瑞々しく描いた青春ドラマ。率直な感想を述べさせてもらうと、まさに「ザ・王道」。よく言えば、最初から最後まで心地良く観ていられる安定の青春ラブ・ストーリー、悪く言えば、終始既視感満載のよくある感動もの。とはいえアメリカ郊外の豊かな自然の映像やセンス溢れる音楽などはなかなか美しく、主演を務めたエル・ファニングちゃんの魅力とも相俟って最後まで普通に観ていられました。まあさすがに、彼女の過去に主演した幾多の青春ものの二番煎じ感は否めないですけど。もう少しこの作品ならではと言った印象的な部分があっても良かったのでは。そう考えると、やはりソフィア・コッポラは偉大だなぁなんて思ってみたり。ただ、最後にこれだけは言っておきたい。ここでぶっちゃけてネタバレすると、彼女の彼氏となるフィンチ君は、物語の後半でなんと自ら死を選ぶのです。彼女の死を食い止めたはずの彼自身が自殺するという悲劇。きっと、作者は人が自ら死を選ぶということがどういうものか、そしてその行動が周りにどんな影響を及ぼすのかを描きたかったのだと思うのですが、いかんせんテーマへの掘り下げが浅すぎます。彼の自殺をあまりに軽く扱っていて、観る者の心に全く刺さらない。ノンフィクションならまだしも、それが作者の完全なる創作であるなら、人の死にはちゃんと意味を込めて欲しいと僕なんかは思うのです。監督にはもっと、この主題と真摯に向き合う覚悟が欲しかった。映像や音楽などにはなかなかセンスを感じただけに、惜しい。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-06-15 00:01:46)(良:1票)
29.  ザ・テキサス・レンジャーズ(2019) 《ネタバレ》 
アメリカ犯罪史上にその名を残す、全米屈指の凶悪犯カップル、ボニー&クライド。銀行強盗や脱獄など稀に見る凶悪犯罪を次々と繰り返し、邪魔する者は容赦なく殺害した彼らの逃走に終止符を打ったのは、今や引退した元ベテラン刑事コンビだった。本作は、そんな通称・テキサスレンジャーズの知られざる活躍を実話を基に描いたクライム・ドラマだ。監督を務めるのは、実話を基にした幾多の作品群で確実に実績を残してきたジョン・リー・ハンコック。第一線から退き、もはやすっかり体力が衰えてしまったベテラン・コンビを演じるのは、こちらもベテランのケヴィン・コスナー&ウディ・ハレルソン。『俺たちに明日はない』など数々の映画や小説でお馴染みのボニー&クライドの逃走劇を、追跡する側から描いたというのはなかなか新しい視点だったんじゃないでしょうか。全米を股にかけて何年も逃走をつづけたボニー&クライドのドラマをほとんど描かず、しかも彼らの姿はほぼバックショットのみでその表情すら捉えなかったこの演出は正解だったと思います。なので、彼らを地道に追うこの主人公二人の方がどれだけ英雄と呼ぶにふさわしいかと言うこの作品のテーマがより明確に伝わってきました。彼らを演じるK・コスナーとW・ハレルソンもそのいぶし銀の渋さが光っております。特にここ最近のコスナーさんは良い感じに枯れてきて、なかなか格好いいジジイになってきましたね~。彼の「悪人は容赦なく殺してよし!」と言う自らの唯我独尊ぶりと、でもそうしなければこちらが殺されるからというジレンマに苦しむところもばっちり嵌まってました。厚かましいおばさん知事を厭味ったらしく演じたキャシー・ベイツも相変わらずいい仕事してます。ただ、肝心のお話の方は、若干パンチに欠けていたのも事実。あまりにもオーソドックス過ぎて、正直、僕は少し物足りなさも感じてしまいました。もうちょっとこの作品ならではと言う突出した部分が欲しかったですかね。最後、ボニー&クライドの葬儀に何万人ものファンが参列したという実際の映像には驚かされました。SNSなどない時代から、流されやすい世論と言うのはあったのですね。改めて自戒の念を抱いた次第です、はい。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-05-22 14:00:17)
30.  ザ・アウトロー(2018) 《ネタバレ》 
48分に1回、銀行強盗が発生するという大都市ロサンゼルス――。この危険な街を舞台に、破天荒な生き方で我が道を貫くアウトロー刑事と、常に冷静沈着な頭脳派犯罪者たちの息詰まるような攻防をスリリングに描いたクライム・アクション。犯罪者をどこまでも追い詰める刑事の腕は一級ながら、私生活は破綻している主人公を演じるのはまさに嵌まり役のジェラルド・バトラー。冒頭からいきなり始まる激しい銃撃戦に、「ああ、これはきっと頭空っぽにして観るべき、アクション重視のエンタメ映画なんだな」と思わせるものの、それも最初だけ。それ以降は、この正反対の二人の男の駆け引きがひりひりするような空気の中で描かれていて、これはこれで見応え充分でした。白昼堂々と決行される銀行強盗へと向け、徐々に双方の緊張感を煽ってゆく演出もお見事。特にクライマックス、連邦銀行の中枢部で展開される緊迫感に満ちたやり取りには普通に手に汗握っちゃいました。と、なかなか面白かったのですが、いかんせんストーリーがこのジャンルの名作『ヒート』とあまりにも似すぎているのが本作の評価の分かれるところ。法を守るべき情熱的な刑事が離婚寸前で愛する家族と破綻状態、反対に犯罪者の方が仲間とともに落ち着いた生活を送っているという設定もまんまだし、突発的に始まる白昼の銃撃戦もかなり影響受けちゃってます。オリジナルなのは最後に実は影の黒幕がいたみたいなとこですが、これもちょっと分かりづらくて僕はいまいち納得できませんでした。それに脚本の細部に「?」なところがあるのもマイナスポイント。普通に面白かったですけど、この作品ならではと言うオリジナリティがもう少し欲しかったですね。
[DVD(字幕)] 6点(2019-12-10 22:10:43)
31.  search サーチ 《ネタバレ》 
娘の身にいったい何が起こったのか――。最愛の妻をガンで亡くし、年頃の一人娘とともに父一人子一人の生活を送っているデビッド。だが、ある日突然、その遺された一人娘が失踪してしまうのだった。理由は皆目分からない。当然納得いかないデビッドは、警察の捜査とは別に独自の調査を開始する。娘のPCに残された情報やSNS、ネット上に拡がる様々な情報を駆使し、なんとしても娘の消息を探ろうとするデビッド。浮かび上がってきたのは、自分の知らなかった娘の隠された真実の姿だった……。失踪してしまった娘の消息を追う父親の執念の捜査を、PCの画面上の映像だけで展開させるという独自の手法で描いたサスペンス・ミステリー。この制約を巧く活かし、最後まで緊張感を途切れさせることなく魅せきった監督の手腕は大したものだと思います。絵的に単調になりそうだけど、クローズアップや画面の切り替えをタイミングよく使うことで物語にいいリズム感を与えているので最後まで飽きることなく観ることが出来ました。インターネットが発達し、生活の大半をネット上で完結させることが出来る現代社会の光と闇を風刺するその視線の鋭さもなかなかいい。ただ、そこまで面白かったかと問われたら、正直自分的にはちょっと微妙。やはりPCの画面上の二次元世界だけでしか物語が展開されないので、僕的には世界に奥行きが感じられず少し物足りなく感じてしまいました。でもまあそこらへんは好みの問題でしょうね。今までにない新しいタイプの作品なので、嵌まるかどうかはその人次第。興味のある方は是非ご覧になって自らの感性で判断しちゃってください。
[DVD(字幕)] 6点(2019-10-01 23:07:17)(良:1票)
32.  ザ・シークレットマン 《ネタバレ》 
アメリカ史上初めて、大統領を辞任に追い込んだニクソン大統領による民主党本部盗聴事件。いわゆるウォーターゲート事件。長年の謎とされていた、この事件の密告者である通称〝ディープスロート〟は最近になって元FBI副長官であったマーク・フェルトであると明らかにされたが、本作はその事実を基に決して権力に屈しなかった男たちの熱いドラマを静かに描いたポリティカル・サスペンスだ。物語の焦点となるマーク・フェルト役を人気俳優リーアム・ニーソンが演じている。何十年にもわたり、この組織のトップに立ち続けてきたフーバー長官の突然の死(そう言えば、過去にクリント・イーストウッド監督作でレオナルド・ディカプリオが彼を演じていた)から、この重厚なドラマは幕を開ける。独立した機関として長い間、絶大な権力を有してきたこの組織に何らかの楔を打ち込みたいとホワイトハウス側が画策し、今度はそれに反発したFBI側が徐々に態度を硬化させて両者の対立が表面化し始めたそんな折にその疑惑が明るみに出るのだった。現役の大統領による重大な不正疑惑――。お互いの権益を守るために、ニクソン大統領(そう言えば、オリバー・ストーン監督作でも名優アンソニー・ホプキンスが彼を演じていた。やはりこの事件は多くのアメリカ人にとって非常に重要な意味を有しているのだろう)との権坊術数渦巻く政治劇が展開される。この徹底的な事実考証に基づいたであろう丁寧な演出は、事実の重みとも相俟ってなかなか見応えがあった。民主主義の正義を建前に、自らの立場やプライドを賭けた男たちの闘いはきっと今も権力中枢で繰り返されているのだろう。そう思うと物語の発端となるフーバー長官の突然の死も本当に病死だったのかと疑いたくなってくる。権力の正体というものを改めて分からせてくれる佳品に仕上がっていたと言っていいだろう。ただ、自分には不満な点も多々。ストーリー展開が事実を追うことに焦点を絞るあまり、少々ドラマ性に欠けているのだ。このマーク・フェルトという人物の人間的な側面をもっと見たかったような気がしなくもない。失踪した彼の娘の存在など、そのための格好の材料となりそうなものなのにその部分は意外にあっさりと流してしまっているのが惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2019-08-30 00:40:43)
33.  ザ・ベイ 《ネタバレ》 
2009年、7月4日。穏やかな港湾に面したアメリカの地方都市クラリッジはその日、独立記念日の祭典に沸いていた。花火が打ち上げられ、たくさんの屋台が道路に軒を連ね、海岸ではカニ早食い競争が開催されていた。人々は朝からビールを飲み、そんな平和な夏の休日を満喫していたのだった。だが…、彼らはまだ知らない。海に隣接する大きな養鶏場から連日のように廃棄される鶏の糞には危険な科学物質が大量に含まれていて、さらにはそんな危険物質を含んだ海水が市の“海水淡水化事業”により、人々の飲み水として大量に供給されていたことを――。化学物質の影響で突然変異を起こした恐ろしい寄生虫によって、突如として阿鼻叫喚の地獄絵図へと変貌してしまった港湾都市の悲劇を、遺された大量の映像で再構築して見せるモンスター・パニック作品。こういうジャンルにありがちな所謂フェイク・ドキュメンタリーというスタイルで撮られた作品なのですが、そこはさすがアカデミー賞の栄誉に輝くバリー・レヴィンソン監督。取材していたテレビカメラの映像や、監視カメラ、実家へと帰省する若い夫婦のプライベートビデオ、パトカーの記録映像、当事者によってネットへと投稿された動画などなど、様々なフェイク映像を抜群の編集センスによって繋ぎ合わせることで、この手の作品によくある“視点が最後まで変わらないのでストーリー展開が単調になりがち”という弱点を見事に克服しておりました。最後まで全く緊張感を途切れさせずに見せ切るこのサスペンスフルなストーリーはなかなかのクオリティ。被害者の身体の中や魚の体内に蠢く寄生虫たちの見ているだけで鳥肌立ちまくりの悶絶気持ち悪さといったら、もうトラウマもの!!それに群像劇としてもなかなか良く出来ていたんじゃないでしょうか。ただ、「これからこの超気持ち悪~いこいつらが大量発生して生き残った人々をさらに殺し捲るんだろー。もうヤバいってーー!」とワクワクしながら観ていたのですが、最後はけっこう呆気なく終わっちゃったのが残念!こういうモンスター・パニックもののクライマックスは、やっぱりもっとやり過ぎってくらい無茶苦茶な阿鼻叫喚にしてもらわないと。と、そこだけ残念ではありましたけれど、全体的には気軽に観られるB級パニック映画として、僕は充分楽しめました。ただ、これから食事しようという方(特に魚料理!笑)は観ない方がいいかもね~。確実に食欲がなくなります!!
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-13 22:24:33)(良:1票)
34.  ザ・コール [緊急通報指令室] 《ネタバレ》 
911。それはアメリカにおける、緊急通報システム。日夜、多種多様な人々からの様々な緊急連絡に対応してきた優秀なオペレーターであるジョーダンはある日、とある少女からの悲痛なSOSを受ける。今まさに猟奇殺人犯に捕まろうとしている少女の切実な叫びに、受話器越しに必死に対応するジョーダンだったが、彼女の致命的なミスにより、少女は数日後に遺体となって発見されるのだった――。6ヶ月後、以来現場から退き教官として後輩の育成にあたっていたジョーダンだったが、またしても幼い少女の誘拐事件が発生してしまう。犯人の車のトランクから携帯電話で必死に助けを求めてくるケイシーと名乗る被害少女。いてもたってもいられなくなったジョーダンは、そんなケイシーの命を救うため、再び現場へと復帰すると受話器越しに様々なアドバイスを与えてゆくのだったが……。猟奇殺人犯に拉致された少女と911のオペレーターとの電話越しの遣り取りをスピーディに描くサスペンス・スリラー。90分という適度な尺、小気味よく進む娯楽に徹したストーリー、相変わらずお美しいハル・ベリーの華のある熱演…。まあ、犯人があまりにも頭悪すぎ(死んだと思ってトランクに閉じ込めた被害者の男が実は生きていたって、犯人、脈ぐらい確認しろよー!てか、最初からケイシーを縛っといたら良かったじゃん!笑)ってところがちょっぴり失笑でしたけど、ツボを押さえたエンタメ作品としてはなかなか良かったんじゃないでしょうか。でも、それも中盤まで。ずっと受話器越しの遣り取りのみで被害者を救出すると思われた主人公が、何故かそんな司令室を飛び出して犯人のアジトへと乗り込んでいくって、おいおい(笑)。しかもそこから思いっ切り、『羊たちの沈黙(劣化版)』になっちゃってるし~。挙句の果てに、もうここまでベタでいくなら最後までベタで通してほしかったのに、奇を衒ったような変てこなラストシーンを迎えちゃいます。いやー、いろいろと残念賞な作品でありました。ハル・ベリーの相変わらずスタイル抜群のナイスバディと、反対に誘拐された少女の妙にエロいムチムチ・ランジェリー姿に+1点!
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-06 00:41:23)
35.  サイド・エフェクト 《ネタバレ》 
4年前、証券会社に勤める夫がインサイダー取引によって逮捕されたことをきっかけに鬱病を患ってしまったエミリー。服役を終え、ようやく帰ってきた夫と共にこれから失われた人生を取り戻そうとする彼女だったが、鬱という厄介な病は簡単には治まらず、車で自殺未遂を犯してしまう。偶然、そんなエミリーのことを診察することになった精神科医バンクスは、彼女にとある新薬を処方するのだったが、その抗鬱薬には未知の副作用があったのだった――。ある夜、夢遊病に似た症状に陥ったエミリーは、心神喪失の状態でなんと夫を刺し殺してしまう。有罪か無罪か。責任の所在は、処方したバンクス医師にも向けられ、その日から彼の平穏な生活も次第に壊れ始めてゆくのだった。ソダーバーグ監督が最後(?)に放つのは、そんな謎が謎を呼ぶミステリアスなストーリーが不穏に展開されるサスペンス作品でした。この、いかにもソダーバーグらしいお洒落~な雰囲気と極めて分かりやすいストーリーテリングの安定感といったらもう職人技の域に達してますね。二転三転する脚本の妙もあり、最後までなかなか面白く観ることが出来ました。いつもの如く、彼お得意のハリウッド人脈がなせる技なのか揃えられた豪華な役者陣の面々も華があって良かったっす(いかにも鬱って感じの情緒不安定なルーニー・マーラと、相変わらずセクシーダイナマイトなキャサリン・ゼタ・ジョーンズのレズ絡みシーンはなかなかエロくてたいへん良い感じでした~笑)。まあ、後で思い返してみれば細かい部分に粗が目立つし、いまいち心に深く引っ掛かるものもないまま最後までさくさく進んで終わるため、速攻で記憶から消え去りそうな薄味作品ではあったけどね。え、ソダーバーグ、これで引退?!でもまあ、そんなに惜しくないかな(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2014-07-05 10:50:53)
36.  ザ・ワーズ 盗まれた人生 《ネタバレ》 
とある中堅作家が新作の発表に合わせて、自作を語る朗読会を開く。その内容とは――。主人公は作家志望の貧しい若者ローリー、ひたすら書いては出版社へと原稿を送るものの無下に断られる鬱屈した日々を過ごしていた。そんなおり、彼は偶然手に入れた鞄の中から、古びた小説の原稿を発見する。「これは傑作だ…」一読してそう確信したローリーは無我夢中で、それを一言一句漏らさずパソコンへと書き写し、駄目だと分かっていながら、長年自分を支えてくれた愛する妻を助けたい、何より自分のことを世間に認めてもらいたいと、それを編集者に読んでもらい出版へとこぎつけることに。本当の作者がどんな想いでこの小説を書いたかも、自分の才能を信じてついてきてくれた妻の信頼をどれほど裏切ることになるかも知らずに…。自作を語る中堅作家の物語と、彼の新作小説の内容として語られるそんなローリーの物語と、自作を盗用された年老いた男の過去の哀しい恋物語が、複雑なメタ構造で絡み合う哀切な人間ドラマ。そんな複雑な構造の作品なのに、極めて分かりやすいストーリーテリングのおかげで最後までストレスなく観ることが出来て、そこは素直に良かったです。それぞれの恋物語も実力派の役者陣の熱演(ブラッドリー・クーパーの目力は凄い!)のおかげでなかなか楽しめました。ただ、その作風に監督が溺れてしまい、どうしてこんなメタ構造で作品を描かねばならなかったのか、その意義を最後まで見出せなかったことが少し残念でしたね。特に曖昧でよく分からないこのラストは、かなり投げっ放し感が強くて大きくマイナスポイント。それでも、そんなラスト以外は、しっかりと創り込まれた人間ドラマとしてけっこう見応えありました。取り敢えず、もしかしたら大作家になれたかも知れないあのおじいちゃんの人生は本当に哀しいですね。うん、やっぱり盗作しちゃ駄目。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-05 00:39:52)
37.  ザ・タウン 《ネタバレ》 
ベン・アフレックの撮った、ハードなクライム・サスペンス。タイトル通り、犯罪にまみれた街を舞台に繰り広げられる、底辺を這いずり回るような男たちの重厚な人間ドラマと突発的に展開するスタイリッシュなアクションシーン、そして切ないラブストーリー……。なかなかやるじゃん、ベン・アフレック!と、思ったのだけどこれを観てなんとなく『ヒート』を観返したくなったので再見してみたら、「えぇー、これ、ほとんど一緒じゃん!」とびっくり。さすがにちょっとオリジナリティが欠けていたと言うことで-1点!
[DVD(字幕)] 6点(2013-04-27 17:41:00)
38.  3時10分、決断のとき 《ネタバレ》 
好きな監督に、好きな俳優陣で製作された映画なんだけど、個人的にやっぱり西部劇って苦手。面白いとは思し、ラッセル・クロウも格好いいけど、やっぱりそんな乗り切れなかった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-03-27 13:00:36)
39.  ザ・エージェント 《ネタバレ》 
なんだか自分には暑苦しい映画だった。この過剰なまでの人生への肯定感は、確かに一見の価値はあるけれど(突飛かもしれないけれど、僕は武者小路実篤を思い出してしまった)、個人的にはもっと人生の負の側面も描いて欲しい。ともあれ、ここまで熱い映画というのも珍しいので6点。
[DVD(字幕)] 6点(2012-06-14 16:58:50)
40.  サンクタム 《ネタバレ》 
まあ、冒頭から最後まで既視感満載なんだけど、それでもパニックアクション映画としてはそこそこ楽しめました。ずっと洞窟のなかだけで話が進んでいくので、中盤だれるきらいがあるものの、親子の絆に焦点を絞ったところは(ベタですけど)良かったんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2012-05-25 21:16:40)
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