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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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41.  サブウェイ123 激突
トニー・スコット+ブライアン・ヘルゲランド+デンゼル・ワシントンといえば燃えるバイオレンス大作「マイ・ボディガード」のトリオですが、今回は一転してアクション控え目で会話によるやりとりが中心となっています。にも関わらず宣伝において「クライム・アクション超大作!」と煽られたため、ガッカリされた方も多いようです。しかし、犯人との息詰るやりとりは悪くありません。さすがはヘルゲランドだけあってセリフにはキレがあるし、ビジュアルの巨匠スコットは単調になりがちなこの手の作品に視覚的なアクセントを入れています。ワシントン、ガンダルフィーニ、タトゥーロは相変わらずお上手。オリジナルはコミカルな要素を多分に含んだ作品でしたが、今回は芸達者なガンダルフィーニがコメディパートを引き受け、その役割を見事に果たしています。そして意外にも良かったのがトラボルタで、前述の3人のように器用なタイプの俳優ではないものの、この人は善人役にも悪人役にもハマるスターであり、かつ彼の演じる役柄には適度な大物感が漂います。彼が演じるライダーの素性や犯行の動機は謎となっており、ワシントン演じるガーバーと私たち観客はライダーの言葉や行動から彼が何者であるかを推測することとなるのですが、ここでトラボルタの個性が活きてきます。社会に対する正当な憤りから大それた犯罪を計画した「ザ・ロック」のハメル准将タイプの同情すべき悪役なのか、純粋に金のためにハイジャックを起こした知能犯にして、計画遂行のために錯乱状態を装っているだけの「ダイハード」のハンスタイプの冷徹な悪役なのか、社会を逆恨みして暴れているだけの単純バカなのかの判断がつかず、彼が次に何をしでかすかが読めないのです。このキナ臭さが作品前半の面白さに大きく貢献しているのですが、この味はトラボルタでなければ出せませんでした。善人と悪人を演じ分けられる俳優は多くいるものの、基本的に役柄を演じ分けていないトラボルタの個性がなければ、ライダーをここまでミステリアスには出来なかったのです。。。というわけで本作の脚本は謎の悪人ライダーによってNY市と観客が振り回されることが核となっているため、彼の素性が明かされる後半以降は話が急激につまらなくなってしまいます。彼についての謎解きをもっと引っ張り、素性が明らかになったところで映画を終わらせた方がよかったのではないでしょうか。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2010-08-25 00:56:21)(良:1票)
42.  13ウォーリアーズ
ジョン・マクティアナンは途中で降板し、後半部分はマイケル・クライトンが監督しているようなのですが、監督が途中で交代する映画はたいていロクでもないもの。例に漏れず本作も映画としての出来は芳しくありません。まず戦士達の区別がつかず、誰かが死んでも、自己犠牲の勇気を見せられても、特に何とも感じさせられません。確かに13人という大人数、しかも全員が金髪のロン毛では見た目の判別も厳しいため、13人全員を描くのではなく主要キャラを絞り込むという方法は間違ってはいないのですが、印象に残るのが気さくなヒゲのバイキング(役名不明)だけでは寂しすぎます。首領であるブルヴァイすらカリスマ性を示すエピソードに乏しいのでは話になりません。戦士達の特技や役割分担もはっきりしないため、集団アクションとしての面白さも半減しています。これらについては、ドラマ部分を大幅にカットして上映時間を短縮させた映画会社の判断ミスであり、より長かったというディレクターズ版の出来が気になるところです。ビジュアルについては、画面が暗過ぎて何が何だか分からないという致命的な欠点が。リアリティにこだわってたいまつの光のみで撮影されたようなのですが、リアリティとは映像を効果的に見せる手段のひとつであって、リアリティにこだわって何も見えなくなったのでは本末転倒です。製作陣もこの映像ではさすがにマズイと感じていたのか、洞穴に住まい、暗闇を好むというヴェンドルの設定を無視して、クライマックスには白昼の決戦が準備されています。いよいよ満足な形で戦闘を見られると期待したのですが、これが驚きのダイジェスト処理。監督交代等の混乱の中で予算が浪費され、クライマックスにはお金が残っていなかったのでしょうか。この肩すかしには驚きました。。。とまぁ欠点だらけの映画なのですが、駄作と切って捨てられない魅力も持っている愛すべき映画でもあります。オープンセットの作り込みは凄まじく、衣装や甲冑にも徹底的にこだわっています。スタントマンによる生身のアクションも大迫力で(これで画面が見やすければ…)、「グラディエーター」をも超える130億円の製作費はダテではありません。どんなことが起こっても余裕のバカ笑い、いざとなればベラボーに強いバイキング達もかっこよく(これで一人一人のキャラが立っていれば…)、男の男による男のための燃える映画としてはなかなかのものです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-13 17:16:06)(良:1票)
43.  ザ・プロフェッショナル 《ネタバレ》 
ズタズタにカットされまくった地上波テレビという悪条件での観賞でしたが、それでも十分に楽しめました。と言うより、この映画はたまたまテレビで見るぐらいがちょうどいいんですかね。最後のもうひと盛り上がりがないため、まともな媒体で見ていればちょっと物足りなく感じたかもしれません。終盤の銃撃戦のグダグダ加減などはかなりのものでした。。。とはいえ、「オーシャンズ11」「スコア」「ミニミニ大作戦」と強盗映画が連続していた時期にあって、本作の脚本の出来はそれら作品の中で最高のものでした。さすがはデヴィッド・マメットだけあって構成は緻密であり、かなり大胆なドンデン返しが連続するものの論理的に破綻していません。物語の視点を終始ジーン・ハックマンに絞り、他のことを描かなかった取捨選択も的確で、かなり複雑な犯罪計画をほとんど混乱なく観客に伝えることに成功しています。シャープなセリフ回しも魅力的で、年季の入ったおじいちゃん強盗団には「修羅場を生き抜いてきたプロフェッショナル達」という凄みが溢れています。↓ウメキチさんも書かれていますが、観客に解釈を委ねたラストも面白かったです。ジーン・ハックマンは、若くて美人で自分には不釣り合いな女房が裏切るであろうことを計算に入れていたのか、それとも、女房は若いチンピラを巻くために芝居を打っていたのか、鑑賞後にもあれこれ考える楽しみがありました。こうした遊びを入れてくる辺りも、小慣れた脚本家ならではの巧さなのです。残念なのはマメット自身が監督も担当したことで、この脚本をプロの監督に任せていれば、相当な映画になったはずです。
[地上波(字幕)] 7点(2010-06-26 12:51:06)
44.  ザ・フライ2/二世誕生
それほどつまらなくはないのですが、圧倒的な完成度だった「1」と比較するとあらゆる面で完全に劣っており、いわゆる蛇足の部類に入る続編です。視覚効果マンに監督を任せたのが最大のミスで、クローネンバーグのような天才監督の後を継ぐには荷が重すぎました。「1」は特殊メイクの映画だと思われがちですが、実際にはクローネンバーグの才能があの作品の大部分を支えており、その柱を失ってしまったのはかなりの打撃です。「1」と同様の技術、そして3倍もの予算を駆使したにも関わらずビジュアル的な衝撃度はかなり下がっており、気持ち悪いが怖くはない、生涯忘れられないほどのショックも受けない、監督の演出力の差がはっきりと出てしまっています。脚本も平凡となっています。モンスター映画の外見をとりつつ実は切ない愛情の物語だった「1」に対して、本作は勧善懲悪の物語となっているため、ただのモンスター映画に退化したという印象です。モンスター映画にするならするで、エイリアン2のような直球勝負の大アクション映画に転換するという道もあったのですが、そこまでも振り切れていないために本当に中途半端。また「1」は科学的にも練り上げられていたのですが、本作では「悪者にハエ遺伝子を擦り付ければ、主人公は人間に戻ることができる」というハッピーエンドのための意味不明な設定が付け加わったため、話全体が妙に安っぽくなってしまっています。
[DVD(字幕)] 5点(2010-02-13 20:24:42)
45.  ザ・フライ 《ネタバレ》 
尋常ではなくグロイです。残酷描写には比較的慣れている方なのですが、それでもこれはキツかった。オスカーを受賞した特殊メイクの威力はもちろんのこと、クローネンバーグのグロを見せる才能が本当に凄い。本作と同様の技術を使用した「Ⅱ」と比較すると、監督の手腕がいかに卓越したものであるかがわかります。実験失敗で皮膚がひっくり返ったヒヒや、腕相撲で腕をへし折られるおっさん、出産シーンの巨大ウジ虫等々、そのタイミングの絶妙なこと。来るぞ、来るぞ、と引きつけておいて、ドカンとえらいものを見せる抜群の間。クローネンバーグの手を離れた「Ⅱ」には、残念ながらこれほどのインパクトはありません。また、本作はクリーチャーの描き方も卓越していて、作りもの丸出しなのにキャラクターとしての生命を宿している辺りも演出の妙です。これまた「Ⅱ」のクリーチャーはやたらショボいです。やはり映画は技術ではなく演出なんだなぁと思い知らされました。 本作の脚本はかなり斬新で、オリジナルの『蝿男の恐怖』がただのモンスター映画だったのに対し、本作はモンスターへの変貌の過程を中心に持ってくるという、他に類を見ない構成となっています。しかもメインのテーマは男女の愛情。蝿男の映画を作れと言われて、こんな話を考えてしまうのは世界中でクローネンバーグぐらいでしょう。また50年代のB級ホラーを原作としながらも、科学的にそれらしく感じさせる工夫が多くなされていることにも感心します。無機物の転送はできるが、有機物についてはその構造をうまく理解できず、混乱したコンピューターが蝿と人間の遺伝子を混ぜてしまったという設定は、なかなか上手く考えたものです。サイエンスとフィクションがうまく組み合わされた、見事なSF的発想ではないでしょうか。ハエの生態に近づいていくセスの描写も科学考証を踏まえたものですが、爪が剥がれ、歯が抜け落ち、消化液を吐き出して物を食べるようになるという設定など、本当に細かく考えられています。こうして細かい描写を積み重ねつつも、クライマックスではセスの顔が一気に剥がれ落ち、ブランドル蝿の完全体が現れるという怒涛の展開。この辺りのテンポの作り方も絶妙で、映画的興奮が宿っています。本当にこの人は映画作りがうまいものです。  【2018/6/24追記】 あらためて見返しましたが、やっぱりグロくて感動的。これほど感情表現豊かなホラー映画はその後20年以上経っても類がなく、驚異的な傑作だと思います。 また、今回の鑑賞では2時間に及ぶメイキングも含めてがっつり鑑賞したのですが、クローネンバーグのみならず大勢の関係者が正しい選択をしながら生み出した傑作であることがよくわかりました。未公開シーンを見れば顕著なのですが、実は未使用フッテージが結構ある作品なのです。例えば、生存の方法を探るブランドルがヒヒと猫を使った実験をし、両者が醜く融合したクリーチャーを生み出す場面などは演技的にも視覚効果的にもかなり手が込んでいるのですが、観客がブランドルへの反感を抱きかねないとして完成版からはバッサリ落とされています。同様に、生存したベロニカのお腹にいる胎児はモンスターではないことを暗示する場面も手の込んだ視覚効果を用いて撮影されていたのですが、こちらも同様に削除されています。本筋とは無関係な描写や、キャラクターの個性を誤解させる可能性のある場面はカットし、シンプルに徹した作風が勝因となっているのです。 また、ベロニカ役のジーナ・デイビスに相当な負荷のかかっていた現場でもあったようです。誤作動も多いパペットを用いた撮影にはとにかく時間がかかり、クライマックスの撮影には2週間を要したのですが、泣き叫ぶ演技をしなければならないジーナ・デイビスはその2週間、ずっと泣いていなければならないというかなり過酷な状況を強いられていました。パペットが思い通りに動いた瞬間に「はいジーナ、今泣いて」と言われるような無茶な指示が出ていたこともメイキングには収められており、この完成度の裏側にはキャストとスタッフの並々ならぬ苦労があったことがよくわかりました。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-02-13 20:23:54)(良:3票)
46.  ザ・セル 《ネタバレ》 
映像美は圧巻でした。グロいんだけど独特の美しさがあり、斬新なアイデアに満ちた精神世界はもちろんのこと、SWATが出動し、ヘリが飛び回る現実世界の描写もリドリー・スコット作品のようで非常にかっこよかったです。ジェニファー・ロペスもかつてないほど美しく撮られており、この監督のビジュアルセンスはスコットやフィンチャーをも超えているように思います。ただし脚本のツメが甘く、作品全体としてはもうひとつ及ばぬ出来なのが残念。本作は「羊たちの沈黙」と「マトリックス」を比較対照とすると弱点がよくわかるのですが、事件に対する登場人物たちの思いや姿勢があまり描かれていないこと、また「煽り」が不足していたことが問題だったと思います。他人の精神世界にダイブするという非現実的な仕事を観客に受け入れさせるには、それに従事する人々がどのような覚悟や姿勢を持ってこれにのぞんでいるかを掘り下げる必要がありますが、まずこれをやっていません。また、生死の危険を冒してまで被害者を救おうとするキャサリンの、事件に対する思いや覚悟も描き方が甘かったように思います。同時に、彼女が行おうとする「リバース」と呼ばれる処置がいかに危険であるかの煽りが不足していたため(「それは危険だ」と同僚の研究者が警告するのみ)、これを断行する際の緊張感や、「いよいよ最後の禁じ手を使うか」という高揚感が出ていませんでした。また精神世界へのダイブにおいて、彼女の個性のどんな面が強みとなっているのかが明確に説明されていないため、スターガーの悪の面と対決する際の彼女の武器が観客に伝わっておらず、戦いにメリハリがありませんでした。さらに、タイトルにもなっている「セル」によるタイムリミットも作品の面白さにはほとんど貢献しておらず、せっかくの設定を一刻を争うような緊張感につなげていなかったのは残念でした。
[DVD(吹替)] 6点(2009-07-26 18:25:42)
47.  ザ・シークレット・サービス
70点ぐらいの映画を撮り続けるハリウッドの職人さんウォルフガング・ペーターゼンが送る70点ぐらいのサスペンスアクションでした。見せ場の作り方や話のまとめ方は当時の娯楽作の標準的なレベルだし、主人公の努力が報われるハッピーエンドも、バッドエンドを好まなかった当時のハリウッドらしい終わり方。この題材であれば後味を悪くしてもよかったように思うのですが、やはりそこは空気を読む男ペーターゼンの本領発揮というところでしょうか。脚本は面白いアイデアを内包しているものの、そのほとんどが作品を盛り上げることなく、映画を構成するパーツに終わってしまっているのが残念。「ザ・シークレット・サービス」というタイトルながら、大統領警護ではなく偽札捜査から映画がはじまるところで「おっ」と思わせたものの、その後の展開は事実のリサーチに基づいた緻密な話というわけでもなくただのサスペンスアクションとなります。暗殺者ミッチの人物像は秀逸で、予算削減でCIAをリストラされた元殺し屋で、特殊な訓練で人格が完全に曲げられた結果社会に適応することができず、夜な夜なイーストウッドへのイタ電とプラモデル制作に精を出す腹の出た中年という、他に類を見ない悪役像を構築しています。存在自体が最高機密のこの男に対しては、シークレットサービスとは別にCIAも独自捜査をしているという燃える設定も準備されているものの、CIA絡みの話は映画の本筋には特に絡んできません。イーストウッド扮するいかにもやり手そうな老練の捜査官と、マルコビッチ扮する異常かつ頭のキレそうな暗殺者を準備した以上は、互いに裏をかき、相手を出し抜こうとする頭脳戦を期待しますが、「マルコビッチがイーストウッドにイタ電→逆探知で通話場所を特定→現場へ急行するも逃げられた後」これを何度か繰り返すのみです。その一方で、当時63歳のイーストウッドが、当時39歳のレネ・ルッソを真剣に口説くという、誰も見たくない展開をしつこいくらいに見せられるので困ったものです。ここで時間を割かれたためか、イーストウッドの相棒君がいてもいなくても変わらないくらい影が薄くなっています。イーストウッド作品にはおなじみの後輩教育ですが、今回はあまりに影が薄いので彼は必要なかったと思います。レネ・ルッソも不要。ヘタなドラマ要素など入れずひたすら追っかけに終始した「逃亡者」はやっぱり偉大だったんだなと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2009-05-25 03:29:07)(良:2票)
48.  サンシャイン 2057 《ネタバレ》 
死にゆく太陽を復活させるというあらすじ、おまけに主要キャストに日本人俳優と聞けば映画の出来がクライシスだった「クライシス2050」を思い出しますが、こちらはハードSFとして相当レベルの高い仕上がりです。破壊的な太陽光と常に隣り合わせで宇宙をポツンと航行しているという、想像するだけで背筋が凍るようなシチュエーションを見事に映像で表現しており、特に前半などは「2001年宇宙の旅」や「エイリアン」などと比較してもまったく遜色ないほどの仕上がり。人間関係がひたすら淡々としていることも、かえって不気味さを煽ります。「地球を救うために絶望的なミッションを引き受けたクルーはどうなっていくのか?」ということを突き詰めて考えた結果がこれなのでしょうが、いちいち心情の説明をしてもらわないと話を理解できないような客層をはっきりと切り捨て、終始ドライに徹することで作品の味を保っていると言えます。また科学考証についても同様で、かなり厳密な科学考証に基づいて書かれた隙のない脚本ですが、説明的な描写が入らないので知的好奇心の高い人でないとついてくることは難しいのではと思います。このように明らかに客を選ぶ映画であり、娯楽という呪縛から解き放たれたおかげでハードSFとしては成功しているのです。そして、クールな前半から一転して後半は演出・脚本・編集のすべてが大暴走をはじめ、観念的な世界に突入します。監督&脚本家の前作「28日後…」同様ここで一気に作品が崩壊をはじめるのですが、本作ではより確信犯的に作り手たちが作品を破綻させています。要は「イベント・ホライゾン」とまったく同じ末路なのですが、「5人いる…」から一気にテンションを上げてこの見せ方というのが実にうまい。娯楽的なわかりやすさを徹底的に排除することで、作品が陳腐になることを回避できているのです。一応はミッションの成功という形で締めくくられますが、イカロス2号であれほどの事があったとは知らず太陽の恵みを受ける地球の人々を描くことで、見終わった後もいろいろ考えさせる映画になっているのも見事。SF好きは要チェックの映画だと思います。
[映画館(字幕)] 8点(2007-04-20 16:01:53)(良:7票)
49.  サハラに舞う羽根 《ネタバレ》 
これはなかなか面白くない映画でしたね。それぞれの登場人物の行動原理が理解不能だったり支離滅裂だったりするので、話にのってあげようにも何を考えながら見ればいいのかサッパリわかりません。友情とは?勇気とは?なんてことを描こうとしたマジメな感動作のはずなのに、各人物の心理や行動が理解しがたいというのは致命的ではないでしょうか。まず、世間に白い目で見られながらも軍隊を除隊したにも関わらず、後に単身でスーダンへ渡った主人公ハリーの心変わりがよくわからないし、当初何の目的があってスーダンへ行ったのかすら不明瞭でした。何の策もなく収容所へ潜り込むに至っては単なる熱血バカにしか見えないし。こんな主人公には感情移入できませんよ。それに輪をかけてわからないのが、ハリーのボディガードとなる原住民の傭兵。ハリーのために何度も命を張ってるわりにそれだけの行為の動機が不明瞭だし、さらには侵略者であるイギリス軍のために奔走までするし。彼は奴隷部族出身で、現地においても差別を受ける身であるという描写があり、それがイギリス側に与する理由になっているとも考えられますが、それにしてもあそこまでの献身ぶりは腑に落ちませんでしたね。あと細かいですが、ハリーを脱走させる時に使った毒薬ありましたよね。一時的に仮死状態になってその後蘇生するアレ。あれはどういう原理の薬なのかが納得できず、なんとも都合のいいアイテムもあるもんだと呆れてしまいました。そして最強なのがヒロインの行動のムチャクチャぶりですね。将軍の息子にして士官学校でも有望株だったハリーとはラブラブだったものの、彼が除隊し一転して不名誉を背負った途端に臆病者と罵り、以後は戦地で英雄となったジャックにラブレターを書くんですね。ハリーを自暴自棄に追い込んだ反省もそこそこに、よりによってそのハリーの親友のジャックに色目使いますかね。さらにさらに、そのジャックが盲目となって帰還するや「ハリーに会いたい」と言い出す始末。ラストではこんな女とハリーが結ばれるわけでして、この締めにどうやって感動すればいいんだって感じです。原作(しかも名作)のある作品だけにご都合主義のストーリーでもいじりづらいという制約があったのはわかりますが、もうちょっと考えて作って欲しい映画でしたね。
[DVD(吹替)] 2点(2006-06-24 20:48:18)
50.  猿の惑星
このシリーズは小学生の時にハマってしまいました。だって「猿」の「惑星」ですよ。シンプルかつ気になって仕方ないタイトル。親と行ったビデオ屋で思わず興味を引かれてしまい、子供ながらシリーズを一気に見てしまいました。しかし紛らわしいタイトルのために順番がわからず、4→2→3→5→1というすばらしい順番で見てしまいました。「征服」という男を刺激するタイトルに引かれて「4」をまず見てしまい、その後はもう手当たり次第。結局「1」を最後にするという豪快な見方。当時、私の頭にあったシリーズものは「ランボー」や「ダーティハリー」など順番があまり関係のないものばかりだったので、「猿」に関しても順番を考えずに手をつけてしまったんです。親はなぜ止めてくれなかったんでしょう。ま、当時からやっぱり「1」が飛び抜けてると思いました。「1」は恐怖に溢れています。徹底したイジメに遭うテイラーが悲惨で仕方なく、しかも猿の世界に入りこんでしまった以上、そしておまけに同胞である人間との意思疎通ができないとくれば、死ぬまでストレンジャーとして迫害にさらされ、孤独に生き続けるしかないわけです。ゴリラによる暴力や、オランウータンによる言葉の封殺もダイレクトに怖かったです。「自分がテイラーだったら」と思うと、もう絶望的な気持ちになりましたよ。やっぱりこれは極めて完成度の高い寓話ですね。現実の自分を重ねあわせて見られる物語、そしてそこからダイレクトに感情を刺激される物語というのは、なかなかに立派なものですよ。しかしSFだと思って見ると、「おもいっきり英語をしゃべってるのになんで気付かないんだ」「なんで人間がバカになったのか」「短期間で猿がここまで進化するものか」など、子供心にもアラが気になります。一発アイデアをすばらしいテクニックでギリギリまでひっぱりきった名作ですね。続編もそこそこに頑張ってると思います。DVDのドキュメンタリーでは、肝心のスタッフでさえ続編に関してはあきれ顔で話してるのは笑いましたけど。ちなみに「1」の裁判で、3人(3匹?)の裁判官が「見ざる、聞かざる、言わざる」を決め込むシーンがありますけど、監督のシャフナーは東京出身なので、やっぱりあれはアレなんでしょうか。
8点(2004-09-26 04:14:59)(笑:5票) (良:2票)
51.  サドン・デス(1995)
柄にもなくいいお父さん役にトライしてた我らが兄貴。久しぶりに同窓会にでも行ってきて、同級生に影響されたんでしょうか?
5点(2004-08-05 16:31:19)
52.  ザ・コア
はっきり言って、いいとこなしの映画ですね。展開は「アルマゲドン」の完コピ、しかも質は落ちてるし。キャラも平凡。設定はマイルール多すぎ。でもでも、私は嫌いになれないんです。「ボルケーノ」を見たときの感覚に近いですね。作りがなんだか不器用で、でもサービスしようと必死な姿が目に浮かぶんです。キャストの地味さのおかげで、「金に物言わせた大作」ってよりも「がんばって作りました」みたいな感じだし。なんだかダサいメカデザイン、微妙にチャチなVFXは東宝特撮映画を彷彿とさせます。こんなバカ映画、私が好きにならなきゃ誰に愛されるってぇーのって感じですよ。なので大甘の7点です。
7点(2004-08-04 16:26:00)
53.  サイン 《ネタバレ》 
友人と映画館に行ったんですけど、大満足の私に対して、友人は「つまらん」と大激怒。ここのレビューを読んでも否定的な意見が目立つんですけど、一方、否定意見は「つまらん」という直感的な見解ばかりで作品の欠点を明確に指摘するわけでもありません。結局、作品の本質的な完成度がどうのとか、理屈がどうのではなく、どう感じるかが問題の映画みたいですね。監督の呼吸に見る側のバイオリズムが合うかどうかが問題みたいな。そういった意味では、私を含めこの映画を楽しめた人というのは、相当に得をしてるわけですよ。笑えたし、驚いたし、本当に最高の経験ができましたから。私はもう画面にクギ付けでした。シャマラン映画の特徴ってのは、どんなに異常な事態にも日常の視点を放さないことです。家族のリアクションには人間的な温かさや面白さがあり、それが見る側の想像力のかせともなってるんです。リアクションがあまりに日常的すぎるからこそ、見る側が飛躍的な先読みをしないんですね。そしてそれがサプライズにつながっていると。アンブレイカブルでは「主人公は大事故でも無傷でした、なぜでしょう?~それは超人だから」、サインでは「ミステリーサークルができました、なぜでしょう?~宇宙人がやってくるから」。そのまんまなんです。しかし、演出が観客の想像力を完全にコントロールしているおかげで、そこには謎が生き続けるわけです。こんな芸当ができるのはヒッチコック以来ではないでしょうか。幸い、私はシャマランとの相性がいいので、これからもシャマラン作品では楽しめそうです。シャマランは、家族の描き方や、子役の扱いが抜群にうまいのもいいですね。ちなみにこの映画は10点でもよかったんですけど、やはり宇宙人がアレなので1点だけ引きます。扉1枚破れなかったり、バット1本でボコボコにされたり、果ては水が苦手なのに地球へやってきて、結局一晩で退散するなど、映画史上最大のうっかりさんでした。まぁ、この映画でプレデターみたいなのが出てこられても困るし、あれはあれでよかったような気もしないでもないですけど。
9点(2004-08-02 23:44:35)
54.  殺人魚フライングキラー
一時期は日曜洋画劇場なんかで頻繁に放送してましたよね。そのたびに見てたんですけど、小学生の時には大好きだったのに、中学生になるとショボさがやたら気になりました。最近になって録画ビデオを見返してみると、さらにショボさが気になりました。フライングキラーはあれだけショボい出来なのに、それでもしきりにアップを使うあたりのセンスがすばらしいですね。これの撮影中にジェームズ・キャメロンは高熱に倒れ、その時にターミネーターの着想のきっかけとなる夢を見たんだとか。「ターミネーター」のDVDで本人が言ってました。それでも「フライングキラー」というタイトルは決して言わなかったので、よっぽどこの映画を憎んでるんですね。フライングキラーのプロデューサー達を「人間のクズのような連中」とまで言ってたし。
4点(2004-07-13 19:21:36)
55.  サンゲリア
この映画の尋常ではないスプラッターには、正直ひいてしまいました。おぞましすぎるよ。ただ、見る者に不快感を与えるという意味で、この映画はホラーとしては成功しているわけでして。やっぱりすごいのはサメVSゾンビ戦です。ある意味ハリー・ポッターよりもミラクルでした。どう見ても本物のサメが泳いでるってのに、それでもゾンビ演技に徹しようとするスタントマン根性には頭が上がらない名シーン。たしかに、画面からはゾンビらしからぬ必死さは伝わってきましたが、本当に命をかけて映画史上オンリーワンの難役をこなしたわけで、私的にはあのゾンビにアカデミー賞10年分を送りたい気持ちです。
5点(2004-07-06 12:30:28)
56.  ザ・グリード
大好きですね、この映画。海賊VS深海怪獣という男子中学生並の発想。それを素晴らしいSFXで見せてくれるハリウッドの職人さんたちには頭が上がらないです。どう見てもそこそこお金がかかってますが、この企画に予算を出した映画会社もえらい。会社の会議なんかで「この企画の主旨はですねえ、豪華客船を深海の怪獣が襲いまして」なんていう話を真剣にしていたかと思うと、つくづくハリウッドは夢を作る場所なんだなあと感心してしまいます。プロデューサーが「予算とったぞお」なんて監督といっしょに喜んでたりして。 しかしこの映画の爆発的ハイテンションはすごかったですね。「お次は何だ」の決めゼリフよろしく、畳み掛けるようなラストの勢い。ビオランテ状のグリード本体登場、客船爆破までのカタルシスはB級なんて言葉を吹き飛ばします。 「ザ・グリード」。なんと原題は'DEEP RIZING’。勝手につけた邦題とはいえ、作品の雰囲気を一言で表現してみせるこのセンス。「90分で3000人、喰って、喰って、喰いまくれ」の宣伝文句も勇ましく、すさまじいドンブリ勘定ぶり。配給はもちろん東宝東和です。
8点(2004-06-30 17:41:43)(良:2票)
57.  ザ・ワン
リー・リンチェイ(善玉)VSジェット・リー(悪玉)と解釈しました。それにしてもヒデェ映画。内容的には単なるリーVSリーなのに、たいそうなSF設定のせいでスッキリしていない。これだったらヴァン=ダムの「レプリカント」のがよかったね。そしてこの映画の大問題は、製作側にSF魂もクンフー魂もないこと。SF設定もジェット・リーもまったく活かせてないじゃん。新妻が見よう見まねで作ったハンバーグのような映画でした。リーのポテンシャルもはっきりしていない。白バイを振り回し、アスファルトを砕くわんぱくぶりだった前半に対して、ラストはこじんまりとクンフー対決。ネオやスミスみたいに破壊しまくらないと。
1点(2004-06-14 19:50:02)
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