21. タッカー
《ネタバレ》 これって監督がコッポラだったんですね~。道理で、何か全体がもっさりしていますし、頭で考えた設定が先行しているようなシーンが妙に多いのです。登場人物は何とか突き抜けようとしているんですけど、全体に箱庭の中感があるというか・・・。本来、むしろもっと軽薄なノリで作るべき作品だったように思います。●というかこれ、最後のオリジナル車勢揃いが撮りたかっただけという気も・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2020-12-05 01:08:55) |
22. ダーティー・コップ(2016)
ニコラス・ケイジとイライジャ・ウッドのコンビでこんなB級以下の作品だなんて、かつての姿からはおよそ考えられないのだが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2020-11-26 22:59:39) |
23. 太陽の中の対決
《ネタバレ》 導入部はややごちゃごちゃしているが、駅馬車の待合室あたりからじわじわと緊張感が高まってくる。このシーンにしても、駅馬車の道中にしても、強盗のシークエンスにしても、一つ一つのシーンが走っていなくて、じっくり落ち着いているのです。ただ、そうやって演出が冴えていくほど、主人公以外のキャラの弱さももろに露呈してしまって・・・。味方の集団なんてみんなで足を引っ張っているだけだし、敵の軍団にしても、特段の技術や頭脳があるわけではなく、唯一の強みは2発食らっても立って歩いてる生命力の強さ(笑)というのであれば、主人公が何と戦っているのかが分かりません。主人公のひたすら冷徹な造形はなかなかだったので、それ以外の甘さが残念。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-11-21 01:02:10) |
24. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 ヒース・レジャーのジョーカーが作品のイメージを何倍も強烈なものにしていることはいうまでもない。ただ冷酷で残忍なだけではなくて、その中に常に「人の心を操作する」という明確なコンセプト(?)が存在する。そして確かに、彼の手法は、手法としては成功している、というか、「そうされたらそうなっちゃうよなあ」というところを的確に突いてきている。しかし、彼を破ったのは、警察でもなければバットマンでもなく、顔も見えない向こうの船の人々を信じる「人の心」であった。そこで彼は自らの敗北を悟る(おお、これはあのメフィラス星人と同じパターンではないか。道理で彼が格好良く見えるはずだ)。人心の良識が復活すればバットマンは社会に必要がない。だから、主人公は最後に甘んじて悪役を引き受け、その決断に説得力が出る。単にキャラクターの造形に頼ることなく、そこまで突っ込んだ世界を作品として作りあげたというところを評価したい。 [映画館(字幕)] 8点(2020-07-12 21:58:15)(良:2票) |
25. 大脱獄(1970)
導入部から顕著に漂う、何とも緩く適当な雰囲気。おおこれは、シビアな脱獄ものと見せかけておいて、実は楽しく笑える方向で決めまくるのだろう、と思っていたら、何ともそこからが中途半端で低空飛行なのです。変に豪華キャストにしてしまったために、制作現場が萎縮してしまったのだろうか、と勝手に推測してしまうくらいです。ところどころの寓話的な部分には興味を引く部分もあったため、主要登場人物を3人くらいに絞って、尺も削ってもっと伸び伸び作っていたら、と思わずにはいられません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-02-19 02:52:39) |
26. ダンス・ウィズ・ウルブズ
突っ込みたいところはいろいろあるが、ホワイトアメリカンをきちんと侵略者として表現した点は素直に評価したい(主人公の存在自体が免罪符的ではあるが)。しかし、あのラストはいくらなんでも中途半端では? [ビデオ(字幕)] 6点(2019-10-30 00:31:45) |
27. ダンケルク(2017)
《ネタバレ》 見る前は、「ノーランなのに110分切り?」(これってもしかしてデビュー作の「フォロウィング」以来?)「ノーランなのにわざわざ史実もの?」と不思議だったのです。しかし、冒頭10分、あっさり海岸に着いてしまって、しかもそこでのひたすら続く海面と砂浜(そしてその中に距離感をもって表現される船、飛行機、人)の描写を見て、ああそういうことか、と。つまりノーランは、どこまでも海と空、そして船や飛行機の美しさを撮りたかったのであって、史実としてダンケルクでどうこうということは、割とどうでもよかったのではないか。映画というよりも、絵画と詩篇を鑑賞しているような感じです。そして、もしかするともしかすると、特に「バットマン・ビギンズ」以降、はったりと大風呂敷を広げまくってきたノーランにとって、この作品は、久々に初期に立ち返ったシンプル・メイキングをやりたかったものなのかもしれません。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-07-03 00:52:48) |
28. 太陽は光り輝く
《ネタバレ》 いろいろごった煮にしているのはいいんだけど、そのごった煮をそのままで最後まで行ってしまうという、悪い意味で困った作品。その中でも、延々と無言を通す葬列のシーンのように、局所的に緊張感が走る部分もあるのだが、それが前後につながっていないため、価値も半減してしまう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2019-05-09 00:36:44) |
29. ダウト ~あるカトリック学校で~
重厚堅実な演技の応酬を見ているだけで十分楽しめる作品。ただし、ストリープについては、設定上やむを得ないとはいえ、黒フードと黒コートで表情や所作の多くが隠れてしまっているのが惜しい。ホフマンは、善でも悪でもどっちでも成り立ちそうな微妙なラインを繊細に表現している。しかし、MVPはやはりエイミー・アダムスだろう、むしろストリープもホフマンもそれに刺激されて芝居が前進しているのが分かる。僅かな登場で役柄の存在意義を残しているヴィオラ・デイヴィスも忘れがたい。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-11-11 00:47:44) |
30. 大空港
《ネタバレ》 導入部がとにかく長い。そして、のんびりしている。何か破綻や衝突が起こりそうに見えない。このまま何事もなくフライト完了になるんじゃないですか?という気配に満ちている。なので、中盤までは全然面白くないわけです。ところが、専門用語や専門会話が怒濤のように飛び交うラスト30分は、それまでとは別の作品のような緊迫感を維持しています。最初からとは言いませんが、何でもっと早くそっちにシフトしなかったんでしょう・・・。ジャクリーン・ビセットは綺麗でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-07-01 23:21:34) |
31. 大砂塵
《ネタバレ》 導入部で、街の面々が酒場になだれ込んでくる。ヒロインはあくまで2階の室内バルコニーから応答し、なかなか降りてこない。キッド一味が闖入してからもそれはそのまんま。この「引っ張り感」がたまらないのです。このシークエンスとその次の一幕という一夜の出来事だけで、30分以上使ってます。●中盤以降も、随所に心理戦の要素を盛り込んでいて(キッドの部下の行動分岐に顕著)、飽きさせません。難点は、エマがとにかく鬱陶しいことと、ラストの対決がいかにも中途半端なこと。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-04-18 02:04:53) |
32. ターミナル
《ネタバレ》 主人公が背負った状況を考えると、すごく重いものがあるはずなのに、ベタにも軽快にもせずに普通に流しているのがいい。ラストの部分も、たかが30分前後のためにそれまでの数か月間があったという一筋のまとまりを見せていて、良い。ただ、根本的な問題として、トム・ハンクスにこういう役をやらせると、あまりにも安定感がありすぎて、何をやっていても危機感に乏しいのですね。だから、作品のドラマ性は減殺された気がします。中盤も、少しだれていたと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2018-04-01 02:36:46) |
33. ダンディー少佐
どこまで行っても作品のテーマらしきものが見当たらないのが致命的。なので、いくらシーンを積み重ねても、「そうなりました」というだけで、必然性が何も存在していない。全体がちぐはぐなのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-08-23 01:18:50) |
34. ターザン(1999)
フィルコリの、テーマ曲よりずっと格好良い"Two Worlds"に乗せて冒頭を一気に展開したところで、物語としては終わっていました。一番困るのは、ターザンがジャングル生活で何を得ていたのか、それが何一つ表現されていないということです。木々の間をあれこれ敏捷に動いているのは、作画で遊んでいるだけであって、人物表現とは言わないですよ。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-08-11 02:09:29) |
35. 男性の好きなスポーツ
《ネタバレ》 釣りをしたこともない男が釣りの本を書いたらベストセラーになってしまい、しかもその中で釣りの大会に出ないといけなくなってしまった・・・というたった1つのネタで延々と引っ張りながら、押しと引きの呼吸、絶妙なボケとオチの挿入によって、しっかり一本のテンションを維持しているという、完成度の高いコメディ作品。しかしその中で、当初は「はたして大会の結果はどうなるのか?」が見る側の心配事だったのが、いつの間にかラブロマンスのドキドキ感に変容しているという展開の巧みさも見逃せない。女性側の設定を、ヒロインと秘書的女性(こちらも美人)の2人にしたのも正解。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-14 00:55:53) |
36. タイタンの逆襲(2012)
あんな前作で、よくもまあ続編を作ろうと思って、そしてそれが現実にできてしまうものだな・・・前作はそれでも、「こんな人がこんな役をやっている」という鑑賞ポイントがぎりぎりなくはなかったのですが、中身はない(前作以上にない)ので、そりゃ作品として成立するのは無理ってものです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-12-21 01:03:37) |
37. タイタンの戦い(2010)
いやもう、ニーソン&ファインズという「シンドラーのリスト」の映画史上に残る黄金善悪タッグに、あんなコスプレ対決を大真面目にさせている時点で、笑いが止まらないわけですよ。結局、このシーンが撮りたかっただけなんじゃないの?と思うくらい。マッツ・ミケルセンを投入しておいて、あんな無駄遣いぶりをしているのも凄いね。なお、作品としては、人智を超越した神々しさを描かないといけないはずのところに、人工物の最たるものともいうべきCGベタベタてんこ盛りで全部を塗りたくっている時点で、テーマと手法が分裂してしまっています。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-12-12 22:26:24) |
38. ダーク・シャドウ(2012)
最初から最後まで主人公が「ただその場にいるだけ」で、屈折感もなければ逆に躍動感もない。それどころか、いろいろ配置された周りの登場人物もみんなそう。映像はぎとっとした人工感丸出しの配色で、吸血鬼やその他もろもろが登場しそうな奥行きや底の深さがまったくない。つまり、ティム・バートンが完全に手クセだけで作ってしまったということです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-12-09 00:38:56) |
39. ダレン・シャン
冒険感もなければ危機感もなく、チマチマと同じようなところで同じようなことをしているだけ。そうすると、一気に作り物感が押し寄せてきて、視覚効果面で何を頑張っても、やればやるほど逆効果になるのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-31 01:45:53) |
40. ダーティハリー5
出だしの80'sまるだしのBGMからして、これはハリーではないと強く感じさせてしまうわけですが、はたして中身についても、何のテーマ性もないただのポリスアクションでした。しかし、ニーソンにもクラークソンにもジム・キャリーにも、こんな超B級の役を演じていた頃があったんですね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-05-15 03:21:19) |