21. ドクトル・ジバゴ(1965)
これだけの手間暇を全部「外枠の形を作ること」に投入してしまって、中身がまったく伴っていない。登場人物がことごとく動かされているだけであって、動いてないのです。だから、役者の台詞や演技の一つ一つも、そうさせられているだけ、になっています。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-04-16 01:41:55) |
22. ときめきサイエンス
《ネタバレ》 普通だったら、冴えないオタク風の男子2名が、勝手に作った美女に逆にいろいろ教育されて、厳格な父や横暴な兄や理不尽ないじめっ子を乗り越え、人間としても成長していく・・・みたいなロイヤルロード展開を想像するのですが、びっくりするくらい、そんなものはほとんどなし。その代わり、適当に思いついたシーンを、何の迷いもなく具体的に映像化していっているだけ。ここまでまっすぐだと、このどこかの高校のSF系映研のようなノリも嫌いではないです。そうそう、ヘタレ演技の第一人者・ビルパク先生が頑張って(無理して?)凶暴兄貴を演じているのも、見ていて微笑みが止まりません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-05-24 04:13:45) |
23. とらわれて夏
《ネタバレ》 ジェイソン・ライトマンとケイト・ウィンスレットの取り合わせとなれば嫌でも期待が高まってしまうのだが、これは今ひとつだったかな~。出会いから融合まではやたらとんとん拍子だし、着地部分は逆に突然大技ひねりだし。何よりも困るのは、人の都合も無視して子供を押しつける知り合いのおばさんとか、ストーカーばりに延々くっついてくる警官とか、それらの対応にやたらもたついている主人公親子とか、単に苛々するだけのシーンがやたら多いこと。一方で、多くを語らず静謐な空気すらある逮捕のシークエンスとか、優れた部分もあるので残念。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2017-04-27 02:38:13) |
24. トイ・ストーリー3
《ネタバレ》 こ、これは・・・1も2もあんなにつまらなかったのに、まさか3にもなっていきなり別世界のようにレベルアップしたのにはびっくりした。冒頭でいきなり「大人になった自分とおもちゃとの決別」という、ごく小市民的でありながら、それでいて全人類の永遠のテーマをがつんと提示。それに対する回答はラストできちんと示される。中盤以降の脱走シークエンスは、スリリングでありながら目まぐるしすぎず、時を忘れる展開。そうそう、廃棄物処理のプロセスを粘着質なほど執拗に描いているのも、「物捨てたらその後はこうなるんだよ?」という力強い観客への挑戦が窺える。敵ボスの設定背景に虐待の連鎖という問題意識を見え隠れさせながら、その補佐役(アクション映画なら強面の怪力大男のポジション)に、塗装がはがれている(=傷跡やアザがある)無表情な(=笑わない)不自然にでかい(=幼児のまま年齢を重ねた)赤ん坊を登場させるなんて、ほとんど挑発の領域です。子供向けなんかではちっともない。大人に人生の本質を問いかける作品。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-04-12 03:21:15)(良:1票) |
25. 特攻大作戦
《ネタバレ》 いちいち全員の名前を読み上げる導入部はただならぬ迫力を感じさせますし、肝心の12人が、どこまでいってもどことなくチンタラしているというか、渋々感が漂っているのも、逆に生々しさをあぶり出しているのですが・・・それだけやった後の頂上作戦が、さして警戒しているようにも見えず、特段の装備も見当たらないお屋敷を1つ制圧するだけって、何かしょぼくないですか?5人くらいいれば可能だったのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-12-03 15:17:32) |
26. トゥルー・グリット
《ネタバレ》 特にひねっているわけではないストレートな復讐譚を、ここまで安定した運びで一気に見せ切る脚本の腕はさすが。ただ、あれこれ引っ張った割に、最後の復讐はほとんど「ただ撃ってるだけ」に近く、えらくあっさり終わってしまいました(メインはその後なのかもしれませんが、そうだとするとそれまでの運びからは浮いている)。ヘイリー・スタインフェルドは長台詞の応酬もなかなかの技術で乗り切っていますが、全体にどのシーンでも演技が一本調子なのが気になりました。ラビーフはもうちょっと若くて向こう見ずな感じの人の方がよかったかなあ、マット・デイモンだと雰囲気が安定しすぎです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-10-10 01:26:07)(良:1票) |
27. ドノバン珊瑚礁
せっかく意表を突く大胆な設定なのに、やっぱりこのキャスティングだとどうしても足取りが重たくなってしまうのだな・・・。登場人物間のギャップがスタートなのだから、そこを突っ込んで追いかけていくことによって笑いが生まれるはずなんだけど、その辺の押しが弱い。ただ、次女ちゃんには結構コメディエンヌとしての才能はあると思います。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-09-19 01:34:21) |
28. トラ・トラ・トラ!
《ネタバレ》 中盤過ぎまでは、日本側が美術関係も会議の台詞一つ一つも異様にこだわっているのに対し、アメリカ側は司令室みたいな室内でああだこうだやっているシーンの繰り返しで、撮影の空気感自体がやたら呑気なのである。しかし、いざ攻撃シーンに入ると、突然怒濤の大反撃というか、やはり零戦が存分に宙を飛び交う(ただ零戦を撮るだけではなくて、背景と比較した見え方まで配慮している)迫力満載の映像大展開です。というわけで、真珠湾攻撃自体は、まあきちんと描かれているとは思いますが、これをきちんとしようとするのであれば、その背景になったアジア情勢とかヨーロッパ情勢とかも、ほんとはその前に盛り込んでおかないといけないんだけどね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-08-14 02:35:24) |
29. トゥモロー・ワールド
《ネタバレ》 事の背景なり詳細といったことはびっくりするくらい省き切っているのだが、その前提で大風呂敷を広げるだけ広げ、そして強引につじつまを合わせて収束するという突っ走りぶりは、そんなに嫌いではない。で、長回しは個人的に大好きなので、当然、点は甘め。●再見して気づいた点。(1)めちゃくちゃ主役っぽく登場するジュリアン・ムーアを、ものの30分で退場させる力技。こんなに早かったんだ。(2)やたらと各シーンで動物があれこれ登場するのも、ちゃんと意味があったんですね(空飛ぶ豚=そのものずばり「アニマルズ」もその一環?)。(3)これだけいろいろ詰め込んだら、普通はいくらでもダラダラ長くなってしまうんだけど、きっちり110分に収めている技も凄い。ということで1点プラス。 [DVD(字幕)] 8点(2014-11-24 03:51:17)(良:1票) |
30. 隣の家の少女
《ネタバレ》 同年の「アメリカン・クライム」とバッティングしてしまったのは不幸なのだが、やはり出来の方もあっちが上。こちらは、安直に性的虐待の方向に描写が流れてしまっており、それに至るまでの心理の分析という要素が後退しているのが弱い。あと、最初と最後の現代シーンも蛇足でしかなく、あれでは単なるオッサンの回顧録であって、あえて現代シーンを出すのであれば、その事件がいかに年齢を経てもその人物に影響しているか、という点を整理すべきであった。ただし、ブランチ・ベイカーの、妙に頭が回って変なところで一貫しており、そのベースの上にじわじわ被害者を追いつめてくるという役作りは、キャサリン・キーナーにも決して負けていない。 [DVD(字幕)] 6点(2014-08-19 21:42:57) |
31. トランスポーター3 アンリミテッド
《ネタバレ》 映画史上最もそそられないラブシーンとして、この作品はランキングに名を残すだろう。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-10 00:32:24)(笑:1票) |
32. トイ・ストーリー2
とにかく、みんなが喋りすぎ、動きすぎで、むしろそれを目的として作品を作っているのかということを疑わざるをえない。いくらCG技術が優れていても、それを用いて物語として何がしたいのかが定まっていなければ、面白くはないのです。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2014-01-04 18:51:13) |
33. トゥームストーン
《ネタバレ》 今から見ると異様に豪華なキャストなんですよね。ただし、登場人物の描写は類型的で没個性的で、各俳優の持ち味が生かされていません。なお、私の最大の興味は、パクストン先生がいかにヘタレぶりを発揮して下さるかというところだったんですが、中盤までは冷静で落ち着いた役回りで、これなら出た意味ないじゃんと思っていたところ、いざ決戦前という段階で、実に情けないやられ方でお約束のように退場してしまったのは、やはりパク先生でした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-10-14 02:46:12) |
34. 扉をたたく人
《ネタバレ》 ありがちな音楽交流ものかと思って最初はあまり期待していなかったのですが、何気ない地下鉄の1シーンからのドラマの動き方が凄い。前半にその辺の危機的なものを露骨に描いていないからこそ、中盤からの容赦なさが引き立っている。その中で、タレクを着々と画面から消していく手際(そして、ある一点以降はまったく出てこない)、モーナの行く末とそれに対する彼女の決断を「君は再入国できない」の一言で全部表してしまう表現力など、着実なステップを経ながら、秀逸なラストシーンへと至るのである(アップにしないのがいい)。リチャード・ジェンキンスの演技はもちろんだが、作中の人物同様、ヒアム・アッバスの的確なサポート力が、作品の感銘力を強く高めている。 [DVD(字幕)] 8点(2013-02-16 02:45:54)(良:1票) |
35. ドラゴン・タトゥーの女
いくら周りをいろいろと考えてデコレートしても、肝心の謎の設定やその解決が平坦な上に新鮮味がないため、あまり意味がないのです。ルーニー・マーラのキャラクター創造力だけで2時間半は辛いと思う。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2012-09-10 23:26:17)(良:1票) |
36. トラブル・イン・ハリウッド
変に豪華キャストにしちゃったことによって、スピード感や軽快感が止まり、作品のラジカルさも抑えられてしまっています。お金の遣い方を間違っていますね。 [DVD(字幕)] 4点(2012-06-27 01:58:04) |
37. トロイ(2004)
登場人物の人格造形からして全然できていない気がするのだが、美術関係も音楽もアクションもエキストラも、全般的に何かえらくしょぼい。やたら長く感じました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-04-14 00:28:37) |
38. トム・ホーン
《ネタバレ》 「許されざる者」よりも10年以上前にこんな作品があったんですね。マックイーンは何かの覚悟を持ってこの役に挑んだのかもしれませんが、いかんせん演技が力弱く、また終盤に至るまでさしたる盛り上がりもなく進むので、インパクトに欠けます。ただし、最後の処刑シーンは、そこで幕を閉じてしまう点も含めてこだわりが感じられました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-04-03 22:38:00) |
39. 突撃隊
何かもっと激しい人間性のぶつかり合いを期待させる設定なのに、妙に狭い中でチマチマと展開している感が拭えず、入りきれませんでした。それと、原題は詩的でいい感じなのに、この邦題は・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-01-28 22:38:10) |
40. トイ・ストーリー
終始画面も台詞も目まぐるしすぎて、見ていてまったく落ち着かない。せっかく単純明快な内容なはずなのに、もったいない。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2010-11-24 02:38:13) |