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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 《ネタバレ》 
アメリカのコメディはそれほど合わないところがあったが、かなりツボにハマった。ゴールデングローブ賞を獲得しただけのことはある上質な作品だ。劇場も結構笑いが溢れていた。個人的には指輪を見つけたときのメガネの反応などがかなり良かったと思う。劇場の中には外人さんも鑑賞していたようであり、日本人が誰一人笑わないところで大爆笑していた。字幕と実際のセリフとのニュアンスには多少のズレがあるのかもしれない。そういったニュアンスを字幕に上手く反映できれば、さらに面白い作品に仕上がっただろう。本作もそれなりに頑張っている字幕であり、笑いに貢献していると思われるが、なかなか難しいところではある。 全体的に非常にナチュラルな仕上りになっているように感じられた。ムチャクチャではあるが、わざとらしい演出や演技を避けられている。東洋人のボスが少々やり過ぎている感もあるが、コメディっぽいウソ臭さやバカバカしさが意外と感じられない。エロやグロなども含まれているが、そういった下品さも感じられない点も評価したいところだ。 それにしても、時間軸がズレるとこれほど面白いものかと再認識させられる。赤ちゃん、タイガー、パトカー、花ムコの行方、抜けた歯など、特に複雑な事情はなく、普通に盗んだりしたものだが、理由が分からないだけで楽しさが倍増している。ストリッパー、マイク・タイソン、警察署のスタンガン講習といったように、その後の顛末にも上手く発展させている。 また、「花ムコがどこに行ったのか」「前夜にいったい何があったのか」という根幹がしっかりとしているので、飽きることが一切なく、映画に集中ができる。テンポもかなり良く、“歌”などの変化球を交えつつ、アイディアを豊富に盛り込んでおり、しっかりとした映画に仕上がっている。 さらに、4人の親友同士のバカ騒ぎというよりも、3人+訳の分からない奴というやや微妙な関係も本作に面白い効果を与えている。勝手を知っている形作られた関係ではなくて、1人の訳の分からない奴が加わることで、さらに予測不能なことが次々と巻き起こっている。 非常に楽しめた作品だが、鑑賞後は自分はつまらない大人になって、ムチャなこともしなくなったという懐かしいような寂しいような感覚にも襲われた。ドラッグも深酒もやるつもりはないが、自分なりのやり方で少しだけムチャなこともやりたいなという感じにさせてくれる映画だ。
[映画館(字幕)] 8点(2010-07-15 23:11:29)(良:1票)
2.  ハート・ロッカー 《ネタバレ》 
たとえアカデミー賞という肩書きがなくても評価したい作品。完璧な作品とは言いがたいが、賞賛されてもおかしくはない。戦争モノやイラクモノ作品が溢れている中で、他の作品とは異なるアプローチを試みて、独特かつ個性的な作品に仕上がっている。声高々に野暮ったいメッセージを発するということも必要だが、本作のようなユニークなアプローチで戦争の現実や悲惨さを伝えるということも必要ではないか。イラクモノ作品の多くは真正面からマジメに向き合い過ぎている感もあったが、本作のバランスは優れており、イラクの現実を描くだけではなくて、エンターテイメント的な要素も含まれている点も評価したいところ。 個人的に評価したいところは、針を刺されたように突き刺さる張り詰めた“緊張感”をビグロー監督が演出できているということだ。ハエが目に入ろうと、口に入ろうと集中力を持続させる主人公たちのように、あまりに画面に集中しすぎたために、「自分が今どこにいるのか」「自分が今何をみているのか」かが一瞬分からなくなるほどの異様な緊張感で溢れていた。数多くの作品を見ている自分でも、現実(ドキュメンタリー)なのか、虚構(フィクション)なのかを混乱するほどのリアリティ度の高い作品といえる。 また、戦争ジャンキーのリアルな姿も描かれている。冒頭に語られる「戦いは中毒症状を引き起こす」といった趣旨の引用も活かされている。恐らく爆弾ならば、どんなものでも判別できるだろうが、現実社会においては種類豊富なシリアルを判断することができないというのはユニークな皮肉となっている。 ただ、主人公をカッコいい英雄のような存在にも感じられたが、果たしてそれで良かったのかどうかという問題もある。中途半端に英雄のような存在として描くよりも、もっとクレイジーさがあり、もっとぶっ壊れていてもよいのではないか。彼には人間味や善悪の感情が残りすぎているような気がする。マトモな神経を持っているようでは、この世界では生きていけないだろう。メッセージ性という観点からすると、英雄的では弱くなってしまうのではないか。あまりゴチャゴチャさせると作風が損なわれるので、難しいところでもあるが、戦争ジャンキーの主人公によって他の兵隊の人間性などが喪失していくような過程も描いて欲しかったところ。主題の“戦争ジャンキー”という扱いに対して、やや中途半端な仕上がりという印象は受ける。
[映画館(字幕)] 8点(2010-03-23 22:05:18)(良:1票)
3.  バットマン ビギンズ 《ネタバレ》 
ストーリー、演出、役者、アクション、カーアクションどれを取っても素晴らしい。 バートン版ももちろん好きだし、叩かれまくっているシューマッカー版も好きな自分だが、これこそ完璧なバットマンではないだろうか。 ストーリーとしては、正義と復讐の違いを丁寧に描いていると思う。単に銃で撃ち殺すこととバットマンとしての行動との違いが充分に理解できる。 また「闇の軍団」自体が単なる悪党集団ではないところも面白い。彼らにも彼らなりの正義がある。バットマンの正義と「闇の軍団」の正義の違いを考えてみても面白い。 演出としては、蝙蝠に襲われても立ち尽くすウェインには鳥肌モノだった。あのシーンで彼が完全に恐れを克服したと一目で理解できる良い演出だろう。 ラストの聴診器を拾い上げるところも良いと思う。ストーリーの原点に振りかえることで、父母を自分が死なせてしまったという負い目、怒り、恐れも消えうせ、父母に対して自分が誇れるほどの自信をつけたウェインの成長を感じられる良いシーンである。 役者については、クリスチャンベールを見たのが始めてであったが、今までのマイケルキートン他バットマンを演じたどの役者よりも良かった気がする。繊細でかつ、自分の本当の姿をレイチェルには知って欲しいという人間的な部分を感じられた。 他では、マイケルケインとゲイリーオールドマンの役どころとしての比重も厚かったが、存在感も充分厚かった。 アクションについては、多少スピードは速いと感じたが、眼で追えないスピードではない。「ボーンスプレマシー」とは異なり、限界ギリギリのところを見せてくれたと思う。 カーアクションについても好きなところ。クルマがクルマだけに、他の映画のどのカーアクションよりも迫力があった。 ただ、無抵抗の悪人一人殺せないのに「闇の軍団」の真の意図を知ったとたん皆殺しにしてしまうところや、人体に影響のないマイクロ波というのが少し気になる程度だろう。 個人的にはバートン版「バットマン」との繋がりは大切にして欲しいと思っていたが、両親を殺したのがジョーカーでない(注:本作の扱いがオリジナル通り)などはストーリー上、やむを得ないところがあるのだろう。最後には一応繋いでくれたので良しとしたい。 
[映画館(字幕)] 8点(2005-06-19 00:41:54)(良:1票)
4.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 
予告編で結論等は予想できてしまうが、中身は予想を大幅に越えており、大満足の映画に仕上がっている。 多少強引なバタフライ効果(母の肺ガン、エヴァンによるトミー殺し)もあるが、脚本自体の穴はそれほど目立たないと思う(子どもの頃に書いた殺人の絵と冒頭のメモ書きを除く)。 個人的に一番気になったのがラスト。 通りでエヴァンとケイリーがすれ違うところがラストであるが、彼女を振りかえらせる必要はなかったのではないかというのが個人的な感想。ましてや本人も振りかえる必要もない。 自分が演出家ならば、キャリアウーマンの彼女よりも、母親にでもなって幸せそうに家族で歩いている彼女を見せたい。当然エヴァンを見ても何も気付かないケイリー。そして一瞬立ち止まり、喜びと哀しみが入り混じった複雑な表情を見せて再び歩き出すエヴァンでラストという感じの方がこの映画の趣旨に合っている気がする。 製作総指揮まで務めているのだから、アシュトンにも高い演技を要求しても良いだろう。とにかくラストはあのままで良いとしても、表情はもうちょい工夫が必要だろう。 そして、この映画のテーマとしては「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」というものがあるとは思う。 確かに、娼婦に身を落したケイリーとカフェで二人で語るシーンや腕を無くしたときにベンチで二人で語るシーンがあり、脚本としては充分に盛りこまれていると思う。 しかし、上記のテーマが観客の心に触れるほどには至っておらず、少々演技が足りないと感じる部分はある。この二箇所は重要なポイントなのでもうちょい重めに描いて欲しかった。 また、この映画の重要なキーアイテムである日記については、扱いが多少雑なような気がする。ベッドの下をごそごそと漁ればすぐに出てくるような軽いものにして欲しくなかった。現在の状況を変えたいと思い立ってすぐに「現在」を変えてしまっては面白くない。 刑務所での出来事のようにすぐに変えられない状況をそれぞれのエピソードにも盛りこむという仕掛けが用意すればさらにストーリーに動きがつき、面白くなると思うのだが。 色々と言いたいことは書いたが、この映画自体には興奮させられたのが率直な感想。 
[映画館(字幕)] 8点(2005-05-22 22:35:57)(良:3票)
5.  8mm
ニコラスケイジ同様、自分も観ていてこの闇の世界に引きずり込まれていった。 この先どうなっていくのか全く読めない面白さやこの脚本家ならではのダークな世界観が良かった。 少し押さえ気味の演出もこの世界観と合っているように感じた。 確かにストーリーは最後まで全く捻りもないままラストを迎えるし、題材的なきつさはあるけど それほどまで酷評される映画なのかな。 「アイズワイドシャット」のようなごくごく普通の人間で幸せな家族を持つ一人の男が、自分の仕事にやや不満を持ちながら生活している。 そういう男が仕事の関係から知ってはいけない世界に巻き込まれていく悲劇と真実という題材には惹かれるものがある。 そしてニコラスケイジの演技がやっぱり良かったな。 苦しみや悲しみや怒りを上手く演じていたし、自分の家族への愛や殺された娘や残された家族に対する思いが感じられた。 特に真実を知らせることの苦しみを演じたシーンと、金、力、快楽のためにあっさりと人を殺す人間がいる一方で、様々な理由があるにもかかわらず引きがねを引くことをためらう姿が良かった。 ただ、「はまったら抜けられなくなる世界」、「覗くと病みつきになる世界」、「悪魔と踊ると悪魔に染まる」ような意味深なセリフがあったが、そういう世界までは描かれてなかった。 そういう世界を描きたいのなら、やはりニコラスケイジに精神的にこの世界にどっぷりはめさせて、ラストで家族に帰るというのがオチとすれば良いのだが。 ホアキンの警告はしたぞみたいなセリフは肉体的な危険というよりも精神的な危険と思っていたので、あまり活きていない気がした。
8点(2005-01-23 03:40:57)
6.  ハムナプトラ2/黄金のピラミッド
前作気になった緊張感の欠如やキャラクターの弱さ等、全部修正されていてかなり満足できる仕上がりになっている。 ドミノ倒しを筆頭に前作を引き継いだストーリーとキャラクターは前作を見てる人にはなかなか楽しめる、今回はちょっと強引なほど話を膨らさせすぎている感じはするけど、相変わらずテンポの良い創りに、凝った設定や舞台も楽しめた。 もうちょっとジョナサンに活躍の場を与えてやれよと思ったが中々いい叔父さん役がピッタリでそれなりの味はだせたかな。 気に入ったのはラスト、イムホテップとリックとの対比はなかなか見事だった。 3000年間思いつづけたイムホテップは見捨てられ、リックはエヴァリンに自分の身の危険を犯しながらも助けられた。 このシーンだけでそれぞれの二人の関係とあの二人の絆の強さが感じられる。 イムホテップの覚悟を決めて落ちていく表情とエヴァリンを殺されて復讐に燃えて闇の中に浮かぶ表情はどちらも良かった。
8点(2004-08-28 20:03:30)
7.  バーバー
ソーントンのタバコばかり吸っていて無口で何をしゃべっているのか分からないけど、メチャクチャ渋くて独特の表情が印象的だった。 確かに人生は見つめようとすればするほど見えにくいものなのかもしれない。 妻がいなくなって初めてその存在感、空虚感を感じる。 人生の全体像を見ることができればいいのかもしれないが、そんなことは出来ない。 しかし髪が自然と伸びていくのと同じように人生もおかしくも不思議に進んでいく。 コーエン兄弟らしく、人生が転がっていくストーリーでもありながら、人生について静かに深く見つめた、いい映画に仕上がっている。
8点(2004-05-26 23:58:55)
8.  バットマン リターンズ
前作よりもはるかにバートンらしい世界観がゴッサムシティを含めた映像の中に投影されている。 前作はニコルソンの独壇場だったが、今回はなんとかキャラのバランスが良く取れていたと思う。 前作は「ジョーカー:バットマン:ベイシンガー」の比率が、「6:2:2」くらいだったけど、今回では「キャットウーマン:ペンギン:バットマン:ウォーケン:着ぐるみを含めた他のペンギン」の比率は「4:3:2:0.5:0.5」くらいになったんではないでしょうか。 相変わらず影の薄いヒーロー、バットマンだったが、彼の悲哀や二面性や影の部分をキャットウーマンが補完してくれた感じがする。 仮面を脱ぎ捨てでも自分自身の影であるウーマンを助けようとするけど、助けることが出来なかったバットマンが切なくていいですね、あの場面でようやくキートンがバットマンで良かったかもと思えた。 それぞれが傷を持つ者同士、ペンギンも含めてヒーローも悪役も確かに紙一重、皆同じ哀しい人間なのかもしれない。
8点(2004-04-24 01:35:58)
9.  バートン・フィンク
これは夢オチなのか?観た人によって感想は違うと思うが、自分はあの箱の中身はタトゥーロ本人の頭が入っているもんだと思ってた。グッドマンが書けないで悩む主人公を殺すことでその苦しみから開放させたんではないか…かなり妄想が入っているが。結局、どこから夢又は妄想の世界が始まるんだろうか。いずれにせよ、作家の苦しみがよく分かる作品には仕上がっている。 それにしてもコーエン兄弟の引き出しの多さには恐れ入る。
8点(2004-04-11 01:59:11)
10.  HACHI/約束の犬 《ネタバレ》 
評価をするのは難しい映画だが、素直に感動することもできるので、それほど悪くはない映画に仕上がっている。 映画としてはかなり物足りない作りにはなっているが、ラッセ・ハルストレム監督がベテランらしく温かくて優しい映画を作った。 パーカーとHACHIとの関係ばかりではなく、夫と妻との関係、父と娘との関係をもきちんと盛り込まれている。 特別なイベントは存在しないが、彼らの関係性やお互いに対する気持ちは伝わってくる。 本作のストーリーははっきり言って存在しないといってもよいが、ゴチャゴチャと話を膨らませるよりも、HACHIだけをメインに撮ろうと余計なストーリーを省いた点は逆に潔いともいえる。 本作において必要不可欠な「パーカーとHACHIとの交流」「パーカーを待ち続けるHACHIの姿」だけあれば十分と判断したシンプルさが最近の映画には見られないものであり、評価できる点にもなっている。 秋田犬は、表情が豊かなため、色々と問いかけているようにも感じられるので余計な説明も要らないだろう。 ストーリーは最後の最後まで極めてシンプルとなっている。 新聞に載ったからといって変なミラクルも起きず、登場人物と絡んで余計な感動を強いることもなく、駅で待つHACHIにあり得ないようなハプニングも襲わない。 ただただ、周囲の人々はHACHIを見守るだけだ(時折食事を与えるだけ)。 観客も彼ら同様に、主人を待つ続けるHACHIを見守るしかない。 それだけでよいのではないか。 パーカーの孫のやり取りは、本作を見る子ども達向きには良いまとめをしてくれたと思う。 HACHIの姿を通して、“愛する人を忘れない気持ち”を大事にするという大きな話でまとめてくれれば、これが特別な話ではなくて、自分にとっても身近な話だと分かるだろう。
[映画館(字幕)] 7点(2009-08-16 22:44:17)(良:2票)
11.  パーフェクト ストーム 《ネタバレ》 
こんなろくに筋もストーリーもない映画をよくここまで演出できるものかと監督の手腕を誉めたい。本当に大海原にいるかのごとく迫力あるシーンと俳優陣の迫真の演技も素晴らしいと思う。 また、前半に繊細に、漁からの無事の帰還を描いている点が後半へと上手く繋がっていく。これがかなりボディーブローのようにじんわりと効いてくる。 そのために、海にいる者、陸にいる者、彼らが何を考えているのか手に取るように痛いほど感じられるようになっている。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-14 00:58:00)
12.  パッション(2004)
ストーリーもドラマもない純粋に映画といっていいのか分からない映画で評価はしにくい。 自分的には鑑賞前に言われていたほど、耐えられないほどの残虐性や酷さはなかった。 確かに残酷な映画なんだが、残酷であればあるほどキリストの深さや覚悟が現れてくると思う。 あれほどの仕打ちをした人々に対しても、「赦し」を乞う姿にキリスト教でもなんでもない自分でも何かしらの想いを感じずにはいられなかった。  そして「人類の罪を一人で背負う」という重さがあの十字架の重さにも感じられたし、一緒に運んでくれた人によって、その重さはやはり一人では背負えないのかもしれない、我々も背負わなければいけないモノなのかもしれないと感じた。 宗教には興味はないが、我々日本人としては、欧米の人が信じるキリスト教とはどんなものかを知る一助にはなったと思う。
7点(2004-06-25 15:07:28)
13.  バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲
ようやくバートンの創り出した世界から離れて独自のバットマンの世界を描けていたと感じる。 クルーニーバットマンも今までの二人とは違うクールでカッコ良さを感じる。 悪役を倒すだけでなく悪役を憎しみの心を溶かして改心させるというのも立派なヒーローの役割、評判は悪いけどラストもなかなかいいんではないでしょうか。 シュワはまあ良くも悪くもなく、サーマンはなかなかの好演。 倉庫でチラッとリドラーの服を見せてくれるとかもなかなかのポイント。 
7点(2004-04-30 16:29:11)
14.  バットマン(1989)
それにしてもジョーカー、ノリノリだな。本作はどうもジャックニコルソンのジャックニコルソンによるジャックニコルソンのための映画になってしまった感を受ける。 特にプリンスの「パーティマン」をバックに美術館で踊り、美術品をメチャクチャにするシーンは好きだな。被害を受けたのは、ドガ、レンブラント、ルノワール、フェルメールあたりの人物画と思われるが、なぜバートンが、印象派絵画とオランダ絵画の人物画を選んだのかには、ちょっと興味がある。風景画ではなく人物画を選んだのは、ジョーカーの顔に由来しているのだろうが。また、ジョーカーのラスト間際の「眼鏡をしている人間を殴るのか」には笑い転げた。どうすれば、このようなセリフを思いつけるのか。 一方、主人公の方にもそれなりの時間を割いていると思う。確かに両親の死に囚われて、身を隠して、悪人を罰せざるを得ない悲しい過去が描かれており、そのために、ヴィッキーにも心を開けない様が描かれている。 そのような設定だから仕方がないとはいえ、主人公の本当の顔が見えず、彼の苦しみなども何も伝わってこない。一言でいえば何の特徴もないのが問題だ。このような暗い性格を有するキャラクターは本当にやっかいだ。このキャラクターを適切に演じることができるのが誰だか、正直思いつかない。しかし、マイケルキートンは違うと思う。ましてや、ヴァルキルマーやジョージクルーニーも全くこのキャラクターの色が違う。バートンの世界の映画なのだから、今時分のジョニーデップあたりが演じればどのようなバットマンになっただろうかと思う。 それにしても、この映画でのバットマンのヒーローとしてのキャラクターとしては中途半端だ。思い切って、もっともっと憂鬱になるほどに憐れを感じさて良かったと思う。「なんでこいつはヒーローなんてやっているんだろう」と観客に思わせるほどに。 当人も「やりたくもない」と思っているが、どうしてもやらないと前に進むことができないという精神的に追いつめられた感をだしても良かった。 バートンはやはり流石だ。世界観を上手く表現しており、ジョーカーの登場シーンやバットマンに対する陰の使い方も絶妙である。しかも要所要所に「遊び」を入れている。脚本もそれなりにじっくりと練り込まれていると思うが、総監、検事、市長、ボブ、エクハート、ノックスなど脇役にもストーリーを振っても良かったかな。 
[DVD(字幕)] 7点(2004-04-22 20:38:37)
15.  バッド・ルーテナント 《ネタバレ》 
オリジナルは未見。 有名のようだが、本作の監督についてもよく知らない。 ストーリーは理解できるが、正直言って、本作を通して何を伝えたかったのかが理解しにくかった。 ガッチリとハマる人にはハマるようだが、自分はそうではなかったようだ。 爬虫類メイン、死者のダンス、長回し、ニコラス・ケイジの独特の演技など、面白い部分は多々みられるが、ややヒネリのあるだけのクライムサスペンスという印象も受ける。 肝心の“善悪”の扱いについて、答えのようなものが自分には見えてこなかった。 善と悪の間で葛藤するというよりも、銃とバッジのチカラを借りて自己の利益だけに突っ走り、ただのラッキーで事態が好転しているようにも見える。 それはそれでもよいのだが、何か分かりやすいポイントも欲しかった。 本作の冒頭で、賭けの対象にしているのに溺れそうな囚人を救ったり、ギャングの仲間になり下がったのにパイプを証拠にデッチ上げたりと、土壇場で理屈抜きに翻意していることが、良心ともいえないのではないか。 ただ、全てが万事解決というわけではなくて、薬物中毒に関しては簡単に解決というわけにはいかず、それがなんともいえないラストに繋がっているようだ。 様々な事態が悪化して、どんどんとドツボに陥っていくニコラス・ケイジの演技は確かに素晴らしい。 衣装もネクタイも終始変わっていないような気もする。 実生活でもリアルで財政難に陥り、訴訟を起こされているだけのことはある。 本作の主人公のように事態が好転していけばよいが。 ニコラス・ケイジについてはお腹いっぱい堪能できるが、ヴァル・キルマーとエヴァ・メンデスについては役不足であり、物足りない。 ヴァル・キルマーについてはニコラス・ケイジと対極的な役柄でも与えておけばよかったのではないか。 表向きは善良だが、裏では心から腐っているような存在。 ラストの展開において彼の性格が少し見えたが、あれだけでは足りないだろう。 エヴァ・メンデス辺りには、ニコラス・ケイジが道を踏み外しそうになったところを元に戻すようなきっかけを与える存在になって欲しかった。 “銀のスプーン”辺りのエピソードではやや弱いか。 あまり深く考えたり、善悪といったことに捉われずに、個性的な映画には仕上がっているので、本作の雰囲気を楽しく鑑賞した方がよかったかもしれない。
[映画館(字幕)] 6点(2010-04-04 18:12:56)(良:2票)
16.  ハートブルー 《ネタバレ》 
評価が非常に難しいが、良くも悪くも個性的な映画に仕上がっている。 事件の捜査よりもスカイダイビングやサーフィンを重視するという斬新さ、登場人物の行為が一切理解できないムチャクチャで強引な展開、キレのある追いかけっこなどで随所にキラリと光る演出等には意外と夢中になれる。 既存の刑事モノや覆面捜査モノ映画の公式には則らず(お約束には従うところもあるが)に、好きなことを好きなように撮るというのは大事なことかもしれないと感じさせる。 追いかけっこはなんとか撮影できるかもしれないが、スカイダイビングやサーフィンをここまでキレイに撮影できるのかと感心させられもする。 かなりムチャクチャなストーリーだが、才能のある者は細かいことには気にしないのだろう。 ルールに従っていない映画だけに、パトリック・スウェイジもルールに従わずにもっともっと弾けてもよかったとも思わせる。 「時計じかけのオレンジ」のアレックスのようにもっとクレイジーになってもよかったか。 彼を撃てない、彼を逮捕できないというように、規格外の彼の魅力にキアヌが惹かれる要因をもうちょっとアピールして欲しいところ。 パトリック・スウェイジがまだまだ“ノーマル”だと思わせるところが多い。 彼がもっとクレイジーになってくれれば、強引な展開も何もかも許されてくるようになるのではないか。 キアヌはあの程度でもよいだろうが、パトリックに毒されて、彼もルール無用のクレイジーになったと感じさせてくれれば、彼の最後の行為も納得できそうだ。 パラシュートなしでのスカイダイビングだけではなくて、ドーナツをおもむろにホウバル、大事なところでヒザが痛み出すなど、冒頭からクレイジーな資質を見せてはいるが、今一歩何かが足りない部分もある。
[DVD(字幕)] 6点(2010-03-28 13:51:42)
17.  パラノーマル・アクティビティ 《ネタバレ》 
殺人鬼やモンスター・ゾンビを登場させて、派手な流血を好むと一般的に思われているアメリカ人としてはなかなかユニークな作品を作ったという印象。恐怖を与える存在が具象化されることはなく、音や影や足跡などを利用して得体の知れない“存在”で驚かせる発想やアイディアはそれなりに評価したいところ。 また、(実際には大して起こらないが)何かが起こるかもしれないという人間の感じる恐怖感を上手く煽り、恐怖感を効果的に利用するできているのではないか(個人的にはそれほどの恐怖は感じなかったが)。製作者の計算なのか、予算の関係なのかは分からないが、観客の“恐怖”が発散されずに最後まで“維持”されていくので、ラストに上手く繋がっていく。さらに、素人のような俳優、ブレまくるカメラの映像、いい位置にセットしてある寝室のカメラなどのマイナス的な要素も逆手にとって効果的に利用している。しかし、全体的に作り込みの甘さ、粗さ、稚拙さも目立つ作品(意見は分かれるかもしれないが、「ブレアウィッチ」の方が作り込み度は高かったと思われる)。 低予算による試験版のようなものなので、この程度でも仕方がないかもしれないが、もうちょっとだけでも丁寧に作成し、もう少し様々なアイディアを盛り込むことができていれば、評価はもっと高まっただろう。夜間に突っ立っているだけ、突然ベランダに行くといったネタもあるが、ラスト付近で突然おかしなことを言い始めるといった“不気味さ”などをもっと前面的に押し出してもよかったか(ラスト後の余韻は評価)。序盤は楽観的な雰囲気を出していてもよいが、楽観が悲観に上手く変わるような演出も求めたいところ。 ところで、やむを得ず、渋谷で鑑賞することとなったが、観客層が非常に若かった。 驚いた声を出す・隣の連れと常にしゃべり続ける・前の席の後ろに足裏をくっ付けるような体勢で見るといったように鑑賞態度は非常に悪かったが、リアルに感情を表してくれるので、本作のような作品を鑑賞するにあたっては、悪くはない環境だった。 予告編や紹介VTRなどを見ていると、ラストではだいたい“アレ”が来ることが分かるので、自分は構えることができたが、不意を付かれると相当にビビルようだ。 後ろの席から、どれほどビックリすれば、そのような衝撃を与えることができるのかと思えるほどの衝撃が自分の席を直撃した。 映画よりも、それが一番ビビった。
[映画館(字幕)] 6点(2010-02-20 13:41:41)(笑:1票)
18.  パブリック・エネミーズ 《ネタバレ》 
評価しようと思えば、いくらでも評価はできる作品には仕上がっている。 映像面においては、素晴らしいシーンや素晴らしいアングルなど、見所で溢れている。 例えば、森の中でデリンジャーが銃を乱射するシーンを映しながら、相手の動きまでをも同時に捉える場面などには唸らされる。また、個人的に気に入ったのは、“静”から一気に“動”へと展開していく演出だ。冒頭の脱獄シーン、銀行強盗シーン、アパートやクルマの中にいる捜査官を襲う各シーンなど、少なくとも4~5ヶ所はそういった演出を試みている。このような演出により、作り物らしくはないリアリティさは生まれている。ただ、マイケル・マンらしい臨場感のある演出は冴えているが、映画としては面白みに欠けるような気がする。 特に、人間ドラマが希薄のように感じられた。ジョン・デリンジャーという人物がはっきり言って見えてこない。人質に取った女性にコートを貸してやるところを含めて、もちろん断片的にはどのような人物かは分かるが、デリンジャーに共感したり、彼の生き様に感動したりはできにくい。ジョニー・デップの圧倒的な存在感により、彼の姿は確かにカッコよくは描かれているが、彼の内面を深く描けば、もっともっとデリンジャーは輝きを増したのではないか。本作のメインになると思われたデリンジャーと恋人のビリーの肝心な関係も深くは描かれていない。深まりそうになったところで、逮捕されてしまうので仕方がないところはあるものの、彼らの関係には物足りなさを覚える(ラブシーンは綺麗に撮られていたが)。 デリンジャーとFBI捜査官のパーヴィスの関係も何も伝わってくることはなく、パーヴィスの執念といったものは感じられない。出番の少なかったフーヴァーの方が存在感を発揮するようではダメだろう。緊迫感を伴って追われる者を描くためには、追う者の存在感が強くなければ、面白みがなくなる。 そして、デリンジャーとその仲間たちの関係もイマイチなので、初見では誰かが死んでも、訳の分からない奴が死んだとしか感じられない。FBIサイドとしても増強したメンバーを含めて、彼らの存在感が強くはないので、この部分においても面白さが感じにくい(見に行く映画を当てるというシーンなどはあるが)。 人間ドラマをメインにしたタイプの映画ではないということもできるが、ストーリー上の面白さを感じにくいタイプの映画になってしまった。
[映画館(字幕)] 6点(2009-12-13 22:32:18)(良:2票)
19.  ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 《ネタバレ》 
あまり期待していなかったせいか、それほどつまらないとは感じなかった。 むしろ、イエティやドラゴンが登場するなど、盛りだくさんの内容となっており、飽きずに楽しむことができる。 レイチェル・ワイズが降板してしまい、ジェット・リーの出番も少なく、ストーリーもご都合主義万歳であり、練りに練られた脚本とは言いがたいが、万人が楽しめる作品に仕上げようとしている。 「どうやってこのピンチを脱出するのか」というドキドキ感がなく、先が全く読めない作品でもないので、傑作とは言いがたいが、気軽に楽しむ映画としては落第点ではないと思う。 また、詳細には書かないが、「ハムナプトラ」の「3」の作りや構造は、基本的に「2」と変わりがない。 はっきり言って、エジプトから中国へ舞台が変わっただけのほとんど焼きなおしに近いものであり、このシリーズが好きな人には楽しむことができるようにという製作陣の意図が感じられる。 オコーネル夫妻のキスシーンを見た息子の反応や、カバンに入れられた大量の武器を親子で競い合うシーンなどは、このシリーズを観た者には特に楽しめるだろう。 既存のシリーズと大きくズレることなく、期待を大きく裏切らなかったので、続編としては悪くないものとなったのではないか。 少なくとも「インディ・ジョーンズ」や「ナショナル・トレジャー」の続編に比べれば、あまり文句のないものに仕上がっている。 さらに、中途半端であり、深くはないが、素直になれない父子関係、息子を心配する母子関係、夫婦関係、恋愛関係、三角関係などの定番の基本的なネタは盛り込まれており、努力の成果は見られる。 肝心のオチはつまらないものだったが、オチのつまらなさは予想通りなので、全く驚きもしなかった。 観ている途中から、これは大したオチにはならないと思っていたので、あの程度でも「まあ、こんなところか」と納得できた。 素晴らしいオチを付けてくれると期待すると、裏切られた感が強くなるかもしれない。 気になるのは、ハリウッドの若手俳優の層の薄さだ。 もし、オコーネルの息子に華があるスターをキャスティングできれば、彼の息子が活躍する新シリーズを展開させることもできただろう。 ルーク・フォードは特別悪くはなく、落第点というわけでもないが、個性を発揮できたとはいえず合格とはいいがたい働きだった。 少なくとも、彼を主役にすることはできないだろう。
[映画館(字幕)] 6点(2008-09-02 03:16:19)
20.  ハンコック 《ネタバレ》 
深みは全くないが、十分楽しめる内容になっている。気合を入れて観るというよりも、夏の暑いときにボケッとしなかがら眺めるには最適ではないか。そういう製作趣旨の映画と感じられた。 シャーリーズ・セロンにも鑑賞前は全く分からなかったサプライズがあったのも大きな裏切りとなっており、前半と後半で雰囲気がやや異なる点も面白い作り。 前半は「嫌われヒーロー・ハンコックの更生とヒーローとして認められるまで」を描き、後半は「スミスとセロンの関係」を中心に彼らの正体や秘密が描かれており、前半と後半で二度美味しい映画となっている。 ただ、面白いのも事実だが、物足りないのも事実。 意外と簡単に更生してしまうハンコックなど、軽さと重さのバランスの取り方がこれで適していたかどうか判断するのは難しい。 あまり重くすると一般性を欠き、これ以上軽くすると非難を浴びる。 一般的に好まれる作品を目指せば、この程度で妥当だったかもしれない。 個人的には、もうちょっとスミスとセロンの関係を重めに描いて欲しかったところだ。 彼らの関係というのは、軽くはないと思われる。 互いに引き合いながら、近くにいればいるほど自分達の能力が無力化していき、かつ敵を引き寄せるという設定はメチャクチャでもあるが、面白い設定でもある。 スミスのカラダに刻まれた傷の深さだけでも、彼らの長年に亘る関係は奥深いと分かる。 彼らが愛し合えば愛し合うほど、スミスたちの体が傷ついていくので、彼らが別れと出会いを繰り返しているということが分かる。 それだけ二人の愛情も深いはずだ。 セロンは今の旦那とも上手くいっており、ようやく幸せをみつけたと言っていたが、今の旦那とスミスとの間で葛藤があってもいい。 セロンに葛藤なかったので、こういう葛藤が生まれようもないが、スミスにもセロンとともに暮らして、人間として生きるか、ヒーローとして生きるかという葛藤が生まれるとさらに深みが増したかもしれない。 このような葛藤の結果、セロンは今の旦那を選び、スミスはあれほど嫌われていたにも関わらずヒーローとして生きる道を選べば、もっとココロに残るストーリーになったかもしれない。 もっとも、能力がないのにスミスを庇うセロンや、セロンを救うためにフラつきながら飛び出していくスミスの姿を見れば、お互いがお互いのことを真剣に考えているのはよく分かる作りにはなっていると思う。
[映画館(字幕)] 6点(2008-08-23 23:24:11)(良:1票)
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