1. バファロー大隊
《ネタバレ》 これは、異色西部劇。 騎兵隊の軍法会議の法廷ものである。 劇中、ジェロニモはもういないとか言ってたから、 時代的には1890年前後の西部劇。 巧いよね、ジョンフォード。 黒人差別をテーマに、話を見応えあるものにしている。 西部の町に、あのような裁判をする集会所があることも新鮮。 [DVD(字幕)] 8点(2024-01-31 01:33:01) |
2. パンチドランク・ラブ
《ネタバレ》 コミュニケーション下手な男の一発逆転恋愛ドラマ。 面白いです。 恋愛成就の後、人間が変わって、 猛然とチンピラつぶしに立ち上がる流れがスゴイ! 愛は強いのだ! [DVD(字幕)] 7点(2023-10-28 20:42:56) |
3. バビロン(2022)
《ネタバレ》 「ラ・ラ・ランド」のチャゼル監督の新作である。 まるで、「ラララ」で夢見たであろう少女たちの釘をさすような一本。 この映画の新しいのは、夢工場でダメになる男を描く映画は多いが、女性でダメになっていく 様子を丁寧に描いた作品は、そんなにないところだ。 最初は、スターになる女優と、それを見守る裏方の男との恋と思っていた。 いわゆる日本で言うとこの「たけくらべ」だ。 前半は、撮影現場がドラマちっくなとこを描く。 が、後半、トーキーの時代になり、時代遅れになりつつある、かつてのスターの とまどいと同時に、主人公の女性の薬やギャンブルにはまっていくとこを描く。 夢工場の影の部分を描いたチャゼル監督。 実は「セッション」の味でもある。 「ラ・ラ・ランド」の方が、彼には不満だったのかもしれない。 [DVD(字幕)] 7点(2023-07-16 20:02:31) |
4. ハロウィン(1978)
《ネタバレ》 祈りのない映画。 つまり、これほどニューシネマらしい映画はないくらいのラスト。 あのBGMが聞こえてくると、近くにブギーマンが!って感じで、非常に呪い度の強い映画。 映画とは落とし前の芸術だと思ってる僕には、非常に不安な気持ちが残ってしまい、 低評価を与えたいが、カーペンターの奇才ぶりのつまった内容から、やはり低評価は与えづらい。 とにかく尻軽カップルのイチャイチャなところは、小生もむかつく。 これが、イチャイチャ斬殺ホラーの始まりなのだろう。 カーペンターの発明したモノは、後世色々なところで応用されてる。 ダースベイダーばりの息づかい、夜の密室・女性一人で不審者に立ち向かう、などなど。 (しかし、あの白い覆面の下にちらりと見えるイケメンが不死身のブギーマンってとこが未消化なんだよなぁ) でも、今観ても新しい、カーペンターの鋭角なセンスには、ただただ舌を巻く。 前の方のレビュワーさんの、映画には必ずしも過剰なサービスは必要ないのでは、という意見に 我が意を得たり!です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2023-03-04 22:16:37)(良:1票) |
5. ハーパー探偵シリーズ/新・動く標的
《ネタバレ》 前作同様、女にもてる探偵シリーズをポールニューマンが演じる。 しかし、今回はカメラの照明が悪く、テレビシリーズか!?と思うくらい・・ ただクライマックスは、今までで初めて見るアクションシーン。 まぁ「タワーリングインフェルノ」の火事を消すとこや、 「シェイプオブウォーター」の半魚人とのラブシーンで、 部屋から水があふれるのは、見たことあるが・・ ビショビショの男女の半裸体をニューマンがエロくなく演じるのは流石! でもこのシリーズでは、ニューマンらしさは出し切れてない感想を持つのは、 前作同様。 ニューオリンズの音楽が、ハードボイルドに合うのは狙ってたんでしょうか? [DVD(字幕)] 7点(2022-12-04 20:05:16) |
6. ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey
《ネタバレ》 「スーサイド~」で物足りなかった人には、 2時間丸ごとハーレイクイン! アクションの見せ場が遊園地って、ヒッチコックもビバリーヒルズコップ3(未見)でも よく使われるシチュエーションだけど、女の子のアクションにはピッタシかもね。 ラストは女性の友情かと思いきや、さすがにジョーカーの元彼女。 そう簡単に飼いならされるタイプでなかったね。 ゴッサムシティの荒れ放題ぶりも最近ではもうお馴染みのシリーズ。 新しいバットマンに期待! [DVD(字幕)] 7点(2020-09-12 18:25:26) |
7. ハンターキラー 潜航せよ
《ネタバレ》 面白い! 悪人がはっきりしてるから、単純に楽しめる。 時代ですね。 ロシアが敵とは、はっきり言えない構図。 最先鋭の武器がたっぷり見られて、面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-09 23:33:21) |
8. 運び屋
《ネタバレ》 イーストウッドの映画は、大きく分けて3つに分かれると思う。 まず、売れっ子の頃の西部劇、ダーティハリーもののアクション映画。 次が監督をし出して、自分を投影させたような人物を自身で演じる映画。 そして自身は出演せず、アメリカの歴史を描いた映画。 この「運び屋」は2番目の自分を投影させた映画だ。 まだ壮年の頃は、「目撃」のように絶体絶命の場面から逃げ切る映画もあった。 だから僕も、この映画も最後はうまく逃げ切るのではないかと思ってた。 でも、イーストウッドは無理をしない。 派手なカーチェイスもなく、あっさり幕である。 最後の刑務所で喜々と花を育てるイーストウッド演じる老人が幸せそうなのが、嬉しかった。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-14 16:22:12) |
9. パシフィック・リム
《ネタバレ》 ワンシーン、ワンシーン手を抜かず、 細部までこだわった映画。 デルトロってクリーチャーだけでなく、ロボットまで オタクとしての守備範囲があるんだね。 この先、デルトロはどこに行ってしまうのだろうか? [DVD(字幕)] 7点(2018-10-27 13:12:01) |
10. ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
《ネタバレ》 スターウォーズのスピンオフって、内輪受けみたいで面白い。 もっともそれだけじゃないのが、ハリウッド仕掛け人たちの思惑。 ファルコン号の脱出ポッドがない理由が明らかになったのが、 個人的には嬉しかった。 あとチューイとの出会いもなかなか。 部族か、ハン・ソロか、って悩むシーンはもう少し掘り下げても良かったと思う。 でハンの恋人なんだけど、なんか本作だけでは煮え切れないよね〜。 SWシリーズ最終話にもしかしたら、絡んでくるんじゃないかな? 楽しみができました。 [DVD(字幕)] 7点(2018-10-20 18:19:50) |
11. バスキア
《ネタバレ》 とにかく豪華なキャスト。 何より笑っちゃうのが、デビッドボウイのウォーホールとバスキアの合作。 これは本物? さもありなんという感じで、絵が完成していく様は楽しい。 それだからこその次にくるウォーホールの死。 観ている方も衝撃が来る。 そして旧友のデルトロが優しく迎え入れてくれる。 最後のジープでの飛翔のシーンはジーンとくる。 テイタムオニールが出てたんだね。 髪に赤いスカーフ巻いてた画商の女性と思うんだけど・・ 「がんばれベアーズ」の女の子からは、変わり過ぎてて、ちょっと自信がないのだが・・ いい映画でした。 合掌バスキア。 [ビデオ(字幕)] 7点(2018-09-30 21:28:53) |
12. バーディ
《ネタバレ》 「フェーム」のアランパーカー、有名な今作を鑑賞。 若者の瑞々しい感性は「フェーム」、現実に押しつぶされそうな痛々しさは「ミッドナイトエクスプレス」。 鳥の目線で翔んでいく映像体験は、音楽系監督ならではのもの。 そしてニューシネマに有りがちな鬱っぽいラストじゃ「ない」ところが、「スヌーピー」を生んだアメリカらしいオチ。 精神を「病んでる」人のあっけらかんとしたところの描写が巧い! それにしても・・親より、友人が付きっきりなんだね(笑) [ビデオ(字幕)] 8点(2018-07-12 01:33:46) |
13. パラダイス・アレイ
《ネタバレ》 レスラー映画って少ないんですよね。 ミッキーロークの「レスラー」とか「カリフォルニアドールズ」とか・・ それを「ロッキー」のスタローンが監督。 同じく下町風で、いい塩梅に仕上がってる。 しかもスタローンは、強い弟の美味しい役はやらず、 ちょっと調子のいい次男役を好演。 これが後で効いてくる。 下町の苦さを一番味わう役どころ。 今までの敵役レスラーと酔っぱらうシーンは名場面でしょう。 派手さはないけど、中々の佳作です。 [DVD(字幕)] 7点(2018-06-23 19:18:02) |
14. バリー・シール/アメリカをはめた男
《ネタバレ》 アメリカにはめられた男? 密輸王ってどんなに悪かと思ったら、はめられてキングになっちゃった話だった。 こわ~(;゚Д゚) [DVD(字幕)] 6点(2018-06-17 23:57:00) |
15. パターソン
《ネタバレ》 ジャームッシュが好きだ。 彼がいるから、また生きていける、そういう感じだ。 彼の映画がまた観られるから、また生きていけるとも言える。 もの言わぬ隣人のような映画だ。 あの「事件」が起きて、最後、永瀬正敏が天使のように現れるとこなんか 最高だ。 また好きな映画ができた。 今宵はジャームッシュの昔の作品でも観てみるか、という気持ちになった。 [DVD(字幕)] 8点(2018-06-09 21:12:20)(良:2票) |
16. バード(1988)
《ネタバレ》 ジャズ史をちょっと勉強してから観たので、面白かった。 逆に知らずに観たら、どこまで話に入りこめたか・・ あのチャーリーパーカーをしても時代の流れに屈したか・・ ビバップで一世風靡した巨人(身も心もボロボロだったけど)もロックンロールの登場という 時代の波についに倒れることになるのが印象的だった。 [ビデオ(字幕)] 7点(2018-03-17 10:28:34) |
17. パッセンジャー(2016)
《ネタバレ》 よくある宇宙船モノではあるが、この映画が面白いのは、そこにラブストーリーを絡めてきてること。男の身勝手さを許してしまうくらいの、男への敬意を感じたときに女性は愛を受け入れる。そのようなラブストーリーに宇宙船の危機を絡めている。 冒頭の、男が自分一人船内にいて、90年間、一人で生きていかなければならなくなった苦悩がもう少し丁寧に描かれてあれば、ドラマとしても見応えがあったと思う。ここでの苦悶は手塚治虫の漫画のテーマにもなりそうだ。 単純じゃない愛と正義が、無機質な宇宙船の船内の感じとミスマッチで面白い。 他にも見せ場が多い映画だった。無重力のプールで溺れかけるところは斬新なアイデアだと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2017-11-25 16:39:23) |
18. ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場
《ネタバレ》 イーストウッド12作目の監督作品。上司が喧嘩が強いと、出来の悪かった部下たちも上司の汚点に全員一致でシラを切りとおすとこがいかにもアメリカ。自分で自分の身を守れる人間に人望が集まる国のようです。最後に書類バカが降格されるのは小気味いいですね~。戦場では書類に忠実なことよりも臨機応変な対応が肝なんでしょうね。話変わりますけど、今の日本って有事の際の対応は、書類バカのような気も・・(汗)。アメリカさんから降格されなきゃいいけどねぇ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2017-09-25 00:55:34) |
19. ハドソン川の奇跡
《ネタバレ》 旅客機が無事着水、死亡者ゼロなどという偉業をなしとげてしまうのは、やはり大リーグのプレイなんかを見ていると、納得感があるから不思議だ。アメリカという国は問題も多いが、仕事に就いている人たちは大リーグ並みのファインプレイを日々しているんだろうなと思う。短編ではあるが、面白かった。美女のハグがあったり、女性のお偉方が、公の場で個人的な意見を言って、賛辞を示したり、アメリカの女性もまた日本とは違うなぁと思った。 [DVD(字幕)] 7点(2017-04-09 08:44:40) |
20. ハムレット(1990)
《ネタバレ》 ゼッフィレリのシェイクスピア劇はよく出来てるなぁ。唸ってしまうラスト。この人の「ロミオとジュリエット」も好きだが、本作もよく出来てる。オフィーリアが可哀そすぎる。この映画の後、ミレーの絵画「オフィーリア」をじっくり見てみたくなった。地方では図書館で味わうのが精一杯だが・・(泣)。それにしてもオフィーリアの父上のイアンホルムも、悲劇の渦中にあって、訳知り顔でウロウロするものは殺されてしまうのだろうか。そして、あまりにもやるせないのが、オフィーリアの兄上。妹も父上も亡くし、その復讐も利用されてしまう。本当に憎らしいなぁ、アイツ。ラスト、グレンクローズが自分の体調がおかしくなり、盃に目をやり、その瞬間に全てを理解した、あの表情はさすがオスカー女優である。シェイクスピア劇の映画化は、その重厚さからムードも大事だが、やはり言葉一つ一つに味があるので、映像美で追及するより、ゼッフィレリのように演劇色豊かな演出の方が向いている気がする。映画ファンとしては、ゼッフィレリを堪能したら、次はケネスブラナーのシェイクスピア解釈にも身を任せてみたい。 [ビデオ(字幕)] 8点(2017-03-12 22:39:05)(良:1票) |