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あばれて万歳さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1200
性別 男性
ホームページ ないっす!!!
年齢 60歳
自己紹介 客観的に分析したようなもっともらしいレビューって、実はちょっと地頭よければ誰でも書けちゃうわけで、結局ありきたりな物になりがちです。
別に映画評論家でもない1個人としては、個人の感性や主観、あるいは体験を元にしたその人しか書けないレビューの方がよほど価値があるように思うのです。
もちろんそれが、事実誤認やヘイトレベルの差別や偏見に寄って立つものであれば問題ですが、しかしその人しか書けないレビューというのは必ずあるわけで、そういう個人的な感覚や体験を元にした主観的なレビューは、いかにももっともらしいありがちなレビューよりよほど価値があるし読んでて面白いんじゃないかと思う今日この頃。(でも自己陶酔溢れるポエムみたいなのは…)
好きな言葉は「恋」 です。

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1.  #フォロー・ミー(2020)
これは多分そういうオチなんだろうなぁ…と思って観ていると本当にそういうオチだったという映画  そういう意味で意外性は皆無なわけですが、それにしてもこの手のネット配信者が不愉快、かつ、どう考えてもこんな配信面白くないだろ…的なのは世界共通なんですね
[インターネット(吹替)] 6点(2023-09-08 19:11:00)
2.  PROSPECT プロスペクト
いまどき珍しい古典的な巨大宇宙ステーションみたいなのが冒頭に出てきて、そういえば俺、こういう映像の映画を最近観てないな…と思いました。 まぁその後の着陸船内部セットのチープさで今のCGの偉大さを逆に実感できたわけですが笑 物理的なセットは予算がモロに出ちゃいますよね。  そしてこの映画を語る上で登場するちょうどいい美少女ヒロイン。 まさに「ちょうどいい」 このヒロインこそがこの映画の頂点、そして存在価値です。  で、あとは…もう褒めるところはありません。 なんなの、この話?脚本もっとちゃんとしようぜ!  まぁ褒めるところがあるだけ凡百の映画よりマシだと言えるかもしれませんが…
[インターネット(字幕)] 5点(2022-07-05 11:46:59)
3.  フライト・オブ・フェニックス 《ネタバレ》 
映画を観始めて「あれこの映画知ってる」と思ったらリメイクだったんですね。  さてこの手の映画の場合、最後に「飛ぶ」のはわかりきってるわけで、そこまでどういうイベントを起こし観客を飽きさせないか…が重要なわけです。 いろいろあって最後に飛んで大カタルシス、それができてこその映画なわけで。  最近の映画であればもっと地味な人間ドラマで繋いでいくんでしょうが、さすが原作が古い映画だけあって途中のイベントをちょっとがんばりすぎ欲張りすぎ。 こんなに派手に詰め込まなくても…と思うわけですが、しかし娯楽映画であればこれくらい詰め込んだ方がいいんじゃない?とも思うわけです。  劇中、終始嫌な感じの航空技師ですが、しかし彼の行動言動を冷静に見ればほとんどの場合、彼が正しいわけです。 ただ「なんか嫌なキャラ」なのでそう見えないだけで、行動言動はほぼ常に彼が正しい。 試し撃ちを見てるにもかかわらず怪しい連中に近づくし、まだ生きてるとなると連れて帰ってくるし。 いやそもそも近づかないのが正解だし、そんなの連れて帰ってもトラブルにしかならないのでさっさと撃ち殺すのが正解です。 あの技師は常に正しい。ただ「なんか嫌な奴」なので、なんか男前のデニスクエィドの(間違った)言葉にみんな従うわけです。  この映画の価値はここにあって、(正しい事を言うキモ男より間違った事を言うイケメンの言う事を人は信じる)という人間心理に光をあてた映画は他にほとんどありません。 それだけでも価値はあるのかな、と思います。  またこの映画、あの構造の機体だからこそ成立するわけで、旧作(C-82)、今作(C-119)の時点ではまだこのタイプの機体が存在しましたが、今はほとんど退役していて、もし次にリメイクするならSFにして宇宙船にするしかないでしょう。 いやそれはそれでありかもですが…
[地上波(吹替)] 7点(2021-07-13 15:49:07)
4.  フレディVSジェイソン
エルムも13日も1作目しか観た事ないし、そもそもあんまり覚えてないし基本設定をかろうじて知ってるだけ…という私ですが、ほとんど問題なく鑑賞できました。 (細かく楽しめてないところもあるんでしょうが、それこそ気が付かない事にすら気が付かないので問題なし)  あまり知らない人でもわりと楽しめる…というのはこのタイプの映画としては貴重だと思います。  ホラー要素やスプラッタ要素も薄く、正直「怖く」はありません。 ちょっとグロ要素や恐怖要素が強めの青春娯楽映画…といったところでしょうか。  好きな人が観れば物足りないかもしれませんが、逆にあまり知らない人が暇つぶしにみてもそれなりに楽しめる。 ある意味プロが作ったちゃんとした娯楽映画になってると思います。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-07-09 01:23:46)
5.  フォーリング・ダウン
この映画が公開された当時より今の方がこの映画に関してはむしろ説明しやすく、潜在的トランプ支持者をカリカチュアライズして描いた映画だと言えばわかりやすいかと。  座右の銘が「なるようになる(ケセラセラ)」で、アラブの「明日できる事は今日するな」ということわざが大好きなタイプの自分には想像もつかない思考方法で、そういう意味ではほぼモンスター映画です。  「自分は真面目にやってるのに、あいつらは…」という社会や政治経済、近所の人や家族までに対し潜在的な恨みやストレスをかかえてる(俗に言うA型っぽい)人はアメリカよりむしろ日本人に多そうで、しかも「蒸し暑い」とかは日本の潜在特許なので、そういう性格と真逆な自分からすればこういうモンスター溢れる日本が恐ろしくてしょうがありません笑
[地上波(吹替)] 6点(2021-06-22 15:42:59)
6.  フライトナイト/恐怖の夜
リメイクなんですが、ストーリーはオリジナルから結構変わってますね。 ざっくり言えば、前半を大幅省略して中盤以降の見せ場を大幅増量。 前半のタメというか導入部がほとんどないため、もともとライトな映画がさらにライトになっていて、気軽に観る娯楽映画としては完成度が高いと思います。 逆に言えば、気軽に観ないといろいろ気になって大変な事になる、そんな底の浅い映画です。でもこういう映画はこれで十分。  このジャンで重要になるのは女優陣なわけですが、出てくる女性が軒並み適度にセクシーで十分に魅力的。 キャスティングは満点。というかここまで女優のキャスティングが完璧な映画を僕は他に知りません。  ヒロインを演じるゆきぽよ…もといイモージェン・プーツは、28週後のメインヒロイン役やってましたよね。 あの映画のときはまだ状況に振り回される子供…といった雰囲気でしたが、ほんの数年で見事に素敵に成長しています。 いやいや女子の成長は早いもんですね。
[地上波(吹替)] 6点(2021-01-20 12:42:44)
7.  ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ 《ネタバレ》 
あのマクドナルドの映画でこんなにワクワクできるなんて!と序盤は思ってたんですが、しかしうさんくさい上昇志向満載の主人公が本格的に動きだしてからはガラリと映画の性格がかわります。 いまでこそ「えー、マクドナルド…」なんて思っちゃうマクドナルドなわけですが、しかしこの映画を見れば(本来の)創業店は画期的で意識の高いとてもいい店。 それが上昇志向満載のろくでもない男に乗っ取られて今のような「マクドナルドかぁ」な店になった、その過程が描かれる反マクドナルドな映画になっていて、そりゃタイトルに「マクドナルド」名乗れませんよね。これ完全批判映画だもの。マクドナルドがこの映画を認めてないのもよくわかります。 少なくともこの映画を観て今のマクドナルドを食べたくはなりません。というか2度といかないぞ…くらいの気持ちになりかねません。 そもそも私は上昇志向の強い男性が大の苦手ですから、この映画の主人公には嫌悪感しかもてないですし。  まぁこの映画に限らず職人対ビジネスマンはどこでも見かける構図で結局バランスが大事なわけですが、しかし多くの場合ビジネスマンが勝利し大事な何かが失われていってしまう…それをあらためて実感させてくれる映画です。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-28 19:03:18)(良:1票)
8.  フォレスト・ガンプ/一期一会 《ネタバレ》 
設定やあらすじだけ見れば似たような映画はいくつもある中で、刺さる映画と刺さらない映画があるのはなぜなんだろう?と考えさせられる映画。 その理由が明確に説明できる場合もありますが、なぜ刺さるのか理由が上手く説明できない映画もまた多いわけです。 で、自分にとってこの映画は刺さります。  多分「FORTUNE誌を見せたらおばあさんがマジかよ?という顔をする」とか「ケネディのトイレにモンローの写真がある」とか、普通のこの手の映画ではあまり見かけないゼメキスらしい小ネタ要素が映画中にちりばめられている事で、ともすれば退屈で重いだけになりがちなこの手の映画の欠点を打ち消しているからなのかな、なんて思いますが…  ゼメキスはBTTFだけではなくこの映画も撮ったという事実だけで、私にとって超一流の監督なわけですが、でも彼が「名匠」とか「巨匠」と呼ばれるのを世間であんまり見た事ないんですよね。 まぁ現実問題、ゼメキスにそんな冠ついても全く似合わないと思うのでそれでいいと思うのですが、しかし私にとって彼はかけがえのない名匠なのです。
[インターネット(字幕)] 9点(2020-06-15 01:09:22)
9.  ブレイブ ワン 《ネタバレ》 
狼よさらば(デスウイッシュ)以来伝統のビジランテ物なわけですが、このラストは確かに賛否両論あるだろうな、と思います。 多くの観客が感覚的にこうあってほしい…と思うオチなわけですが、しかしあの刑事本人が言ってるように法の番人は法の番人だから殺人が許されるんであって、一般人のリンチ許したらそれはもうダメだろ、とも(理性では)思うわけで。  でも本当に人間的な個人の感覚では、愛する人も自分も死ぬまで不当な暴行を加えられたら、そりゃ機会があれば復讐しますよね…理屈じゃなく。 で、それを見守る側も、法の番人の前に人間であれば許すかもしれません。 人間だもの  私の個人的な感覚では、ああいう目にあったら絶対許しません。殺します。絶対。当然です。聖人じゃないので。 ちなみにそうなったとき復讐の連鎖になるのも、映画や実社会でよくある話。 結局、人間って本質的にはそういうものなわけで、だから法があって法の番人がいるわけですけど、でもそれに納得できない被害者感情は…でこのテーマは無限ループになるしかないのです。
[地上波(吹替)] 7点(2020-06-01 15:40:52)
10.  ブレイン・ゲーム 《ネタバレ》 
映画を観た後に、これがもともとセブンの続編だった事を知ったのですが、なるほどそんな感じです。  アンソニーホプキンスやコリンファレルが出ていて雰囲気もあるので、観ててなんか名作かと勘違いしそうになりますが、しかしストーリーは凡庸だし展開もダラダラとしていて、実はあまり見るべきところはありません。 オチとして提示される「娘にとどめを刺したのが彼」である事も、観てて途中で読めちゃいますしね。  そんな何かと惜しい本映画ですが、2点だけ思うところがありました。  一つは映画途中で「能力は何?クレヤボヤンス?プレコグニション?」と聞かれて「すごく勘がいいみたいなもん」と答えてるわけですが、もし実際に超能力があったとしたらそれは多分「めちゃくちゃ優秀な勘」のようなものであって、明確に「未来予知」とか「過去透視」とか答えられるものじゃないんだろうな、って事です。 日本の漫画や小説では能力をきっちり定義する事が定番で(で、その能力の弱点をついたりつかれたりするわけですが)我々も超能力というのはたとえば「ヘブンズドア(岸辺露伴)」や「クイーンオブハート(久留間恵)」あるいは「跡部王国(跡部景吾)」や「ザワールド(ディオブランドー)」「なるほどザワールド(愛川欽也)」それに「未来予想図(ドリカム)」等々まぁとにかくその内容が明確に定義されているものだとなんとなく思い込んでいるのですが、しかし実際の超能力っていうは(もし存在すれば)この映画にあるようにぼんやりとして準万能なもんなんだろうな…と。 まぁその結果、この映画中の超能力は妙にチートな部分が出てきてしまっていてそれはそれで問題なんですが。  もう一つはアビーコーニッシュの体のラインがエロい、という事です。これはかなりいいです。途中で被害者女性の入浴シーンがありいろいろちゃんと見えてお尻はプリプリでそれもかなりいいのですが、しかしちょいちょい出てくるアビーコーニッシュの体のラインのエロさには及ばず、僕にあらためて着衣エロの魅力というのを教えてくれたのでした。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-04-02 12:28:09)
11.  ブラッド・ダイヤモンド
「婚約指輪は給料の3か月分」というコピーをデビアス社が作った事を知ってる人、他の宝石と違ってダイヤモンドは昔からデビアス社が相場をコントロールしていた事を知ってるような人からすれば「何をいまさら」というテーマの映画。 真摯に作られていて緊張感はある映画ですが、登場人物に感情移入できないのが致命的で、個人的には「それで?」という以上の感想が抱けませんでした。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-04-01 09:54:37)
12.  武器人間
(ある意味)重要な事 amazonプライムには「武器人間」と「武器人間(字幕版)」の2つの動画があります。 当然、字幕版ではない無印の「武器人間」が吹き替え版だと思うわけですが、あらあらどっちも字幕版じゃないですか。 罠!  さて映画の内容 基本的にB級バカ映画なんですがPOVの悪い面が多く出ていてまず登場人物もよくわからないし何が起きてるかもよくわからないのが致命的です。 たとえば序盤での通路での戦闘シーン。いやもっとちゃんと敵を見せて楽しませてくれないと…もともと緊迫感なんかはないわけですから、その上面白みもないんじゃどうしたらいいのか… バカ映画として楽しむには振り切り具合が足りないしもちろん真面目に観る映画でもない、要するにただチープなだけの何かと足りない映画です。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-03-19 14:02:02)
13.  ブルー・リベンジ (2013) 《ネタバレ》 
ネットで評判がいいようなので観たんですが…なんですか、これ?  まさか復讐のむなしさを描いただけの映画なの?と思っていくつか感想サイトをみてみたけど、いやほんとそれだけのようで…  んーと、自分が愛する人を殺されたら僕は絶対相手を許しません。 復讐の連鎖なんか知りません。 この映画のありがちでエセヒューマニズムな主題には全く同意できません。 「こういう映画を撮ってる俺ってかっこいいだろう」風の空気が前面に出てるこういう雰囲気だけの映画は嫌いです。  そもそも僕にとっての映画というのはエンターテイメントであって、観る事で何らかの精神的高揚感を得られるものこそが素晴らしい映画だと思っているので、その真逆であるこういう映画は好きになれません。  終わり。
[インターネット(字幕)] 3点(2019-09-07 22:16:40)
14.  ファイト・クラブ
だいぶ前に観て2度と観るつもりがない映画でした。 amazonにあったので「今だったら面白いかも…」と思って再見。 やっぱダメ。  序盤のひたすら独白がうざい意味不明の進行に10分で心が折れそうになり、我慢してたら面白そうな展開になるかと思いきやそんな事もなくただただ雰囲気映画。 こんだけ独白がうざいんだから何か意味があるんだろうと思ってたら案の定そういう理由でしたか…というありふれ感満載だし。 しかも退屈なくせに痛そうで観てて気持ち悪いとか、もういじめかよ!と。  僕は映画ってエンターテイメントだと思ってるので、こういうカルト的な何かは全く受け付けません、はい。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2019-09-06 13:00:50)(笑:1票)
15.  ファーゴ
コーエン兄弟の代表作にして、ちょいちょい映画ベスト100なんかにも顔を出す本映画ですが、確かにこれ面白いんですよ。 いかにも賞を取りそうな名画っぽい雰囲気がプンプンとしてて、一言で言えば映画の「格」ですね、観ていると自然に名画としての格を感じてしまう、そんなたたずまいの映画だと思います。  ただ、この映画に限らずコーエン兄弟の映画を観てて私が勝手に思うんですが、「こんな感じだの映画ってイケてるだろ?」という製作者の想いがなんとなく画面から伝わってきて、諸手をあげて「いい映画だ!」というのをためらわせるんですよね。  こういうのを肌が合わないっていうのかもしれません。  映画としてはよくできてて面白いんですが、でも自分には肌があわない。 そういうのって誰しもありますよね。  ただ彼らの映画でそういう「いい映画だろ感」ば嫌味感がない「バーンアフターリーディング」だけは素直に面白いと思います、はい。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-09-04 13:20:42)
16.  フローズン 《ネタバレ》 
まぁありがちなシチュエーション物。 ここ数年、日本のあちこちのスキー場で海外からのスキーヤーが立ち入り禁止区域に入って…というニュースを見かけるわけですが、この映画を観ると「あぁこんな連中がやらかすんだろうな」と思ってしまう、そんな連中が主人公。 この手の映画は主人公達の好感度が高ければ高いで観ていて辛くなるわけですが、しかしこの映画の主人公達のように好感度が低いと、今度はこいつらがどうなろうがぶっちゃけどうでもよくなり、それはつまり映画の根幹がどうでもよくなるという事に繋がるわけで、これはこれで困ったものだと思います。
[インターネット(字幕)] 4点(2018-11-06 08:19:22)
17.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
何も考えずに見ていればそれなりに楽しめますが、少し考えると穴だらけのボロボロのシナリオ。  普通、この手の映画は映画を観ながら「多分こいつかこいつが犯人だろう」と想定できるわけですが、この映画では全く想定がつきません。 なぜかというと、途中ニーソン先生が少しでも可能性がある人間を全部「おま、犯人?」的扱いをしてしまうからで(真犯人も当然犯人扱いされる)、これでは誰が犯人なのか観ている側はなかなか推理するのが難しいのです。 途中で犯人扱いされた人じゃない誰かが真犯人だろう…と思って見ていると、結局途中で犯人扱いされた怪しい奴がほんとに犯人でした!というパターン。なんじゃそりゃ!  そして実際に犯人がわかって…も、それが犯人である必然性が全くないという点でまたびっくり。 通常、この手の映画の犯人というのは「なるほどこいつが犯人じゃないと無理だ!」と納得させられるような種明かしがないと観客は納得できないわけですが、この映画の場合、それが全然ない。 真犯人がわかっても彼が犯人である必然性蓋然性が乏しいため、それまでの犯人候補のほとんどが同様に犯人である可能性はいくらでもありうるというひどい状況です。 (まぁこの映画はそこからを強引に力技で進行するので、さらっと観てる分には意外とそれが気にならないのですが)  一例をあげれば機長が殺されるところ。 「トイレからコクピットに客が都合よく穴をあけられるの?飛行機ってそんなチャチな構造なの?」 「穴が開いたとしてそんな都合よく吹き矢が機長にあてられるもんなの?なんのプロ?」 「(乗客の証言から考えると)そもそも機長が殺されるタイミングで犯人たちトイレに入ってないじゃん」 「てか、吹き矢で撃たれたら、機長はまず「痛い!」と思うわけだからそこでばれるだろうし、吹き矢が刺さってたら検視した医者も気づくだろ」 と何もかもが穴だらけで、犯人がわかったあとも「え、彼らが機長を殺すのそもそも無理じゃね?」という根本的な疑問が全くぬぐえないわけです。 状況から考えると、まだCA(トイレに工作が可能&コクピットに入れる)か奥さん(一番怪しいタイミングでトイレに入った)の方が犯人の可能性があるわけで、そんな状況で真犯人は別のこいつだ!とやられても全然説得力がありません。  ほとんどのシーンがそんな感じで、犯人が分かった後に「彼らがなぜあれだけのスーパーマン的犯行を犯せたのか」の説明が全くないため、彼らが犯人である蓋然性が他の乗客と同程度にしか感じられず、たとえばジュリアンムーアが仮に真犯人であっても、同程度に(あるいは同程度以上に)説得力があったはずです。 犯人の動機にしても911の航空機テロで父親が死んだ…からと言って、その行動がアレではもはや全く意味不明。 まだジュリアンムーアが「どうせ心臓がダメで死んじゃうからみんな道連れよ」とかのほうがよっぽど説得力を感じます。 …って俺はそんなにジュリアンムーアを犯人にしたいのか笑(彼女の顔が苦手なんですよね笑)  とまぁ真犯人に説得力がまったくないそんな状況で派手にドンパチやられて一件落着されてもなぁ…というのが正直な感想で、雰囲気で流されて観ている分にはなんとなく楽しめても、ちょっと映画の内容を振り返ると「あれおかしい事ばかりだぞ??」というポイントばかりでは、これを書いたシナリオライターの頭の中身を心配せざるを得ないのが残念なところです。  この主演&監督コンビは前作のアンノウンも「んーー」という内容でしたし、正直シナリオの整合性をもう少し考える努力をした方がいいのではないでしょうか?シナリオだいじですよ、うん。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2018-03-19 01:21:46)
18.  PLANET OF THE APES/猿の惑星 《ネタバレ》 
2015年、カナダの映画サイトが選ぶ「最悪なオチの映画ランキング」で見事1位、つまり史上最悪のラストの映画と評された本映画ですが、実際その通りだと思います。  オリジナルのリメイクかと思いきや、いやこれリメイクじゃないよねと気づく映画中盤、そうなると当然この猿は宇宙船に乗ってた猿が進化した奴だな…とちょとカンのいい人なら気づくわけです。 そこに気づきさえすれば割と予想通りにストーリーは進んでいくのですが(しかしそうだとしても、猿に下克上されて殺されたであろう人間がなぜあんなに沢山あの星にいるのか根本的にナゾだったりツッコミどころは満載なんですが)、そんなちょっと「わかっちゃった感」の観客を驚かせる衝撃のラスト。  少なくとも映画見てるときにあのラストの意味が分かる人っていないと思うんですよね。  謎の磁気雲を経由すると先にあの惑星に向かった人間ほど後に着くという時間逆行があるわけですが、反対方向にもそれが効いてて、主人公より後にあの星を出た猿将軍がはるか過去の地球に到着。で人間を駆逐した…って意味なんでしょうけど、映画中にもっとそのあたりを説明してくんないと映画を観た客はポカーンですわ。  まぁツッコミどころ満載のファンタジーってことで。
[地上波(吹替)] 4点(2017-10-14 00:24:21)
19.  ブラッド・ワーク 《ネタバレ》 
小説を映画化する場合、そしてそれがミステリー系である場合、結構難しい問題が発生します。  一つは映画の尺に合わせて登場人物やエピソードを整理する必要があること、そして登場人物に実際に役者をキャスティングしなくてはいけない事です。  それが文字だけで書かれた小説であれば、真犯人を多くの人物の中に埋没させる事はそれほど難しくありません。 しかし、映画となると登場人物やエピソードが整理される事によりどうしても真犯人が目立ちやすくなりますし、しかも真犯人にはそこそこ知名度のある役者がアサインされるのが普通です。 この映画であれば、スピードで主人公のバディ(途中は後方支援で、映画後半で死ぬ)役をやっていた彼です。奇しくもこの映画でも「バディ」だと主張する彼です。映画全体でみればかなり有名な方です。  さてこの映画を観ている途中「真犯人は誰かいな?」と普通に考えてみると、配役とキャストから考えて、一人しか犯人候補がいないという悲劇的状況に気が付いてしまうのです。しかもかなり早い時点で。  ミステリにおいて真犯人がだれか早々に気づいてしまう…これはミステリとして相当な悲劇つか致命傷です。 そして残念ながらこの映画では映画を半分も観れば真犯人が誰かについては(相当なおバカでない限り)ちょっと考えれば誰でもわかってしまいます。 この時点で映画の面白みは半減です。犯人が誰かがわかってしまえばそこから逆算して動機などを考える事ができますしね。 小説だったらもうちょっと彼を目立たない存在にできるわけで、うまくワンノブゼムにすることができると思うのですが、残念ながら映画ですからどうしても彼がある程度目立ってしまいます。 これはもう、これが映画である以上しょうがないのかもしれません。  というわけで原作未読ながら映画の構造だけで早々に犯人がネタ割れしてしまう本映画。 まぁそれなりに最後まで面白く観る事はできますが、しかしどうしても高得点はつけづらいのです。
[地上波(吹替)] 6点(2017-08-10 00:13:25)
20.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
少なくとも私が子供の頃までは、戦争映画というのは、割と純粋な娯楽映画として作られていました。 「史上最大の作戦」とか「空軍大戦略」とか「バルジ大作戦」とか、わりと単純な「ドンパチ映画」だったのです。 多少、観点を変えれば「大脱走」などもそうでしょう。 しかも、その性質上、それらは大作映画が多いのも特徴でした。 戦争映画となると大勢の戦闘シーンや、戦車や戦闘機を出さなきゃいかんわけで、今と違ってCGでどうにかできるわけもありません。 これは、どうしたって金がかかるわけで結果として戦争映画には「超大作娯楽映画」が多かったのです。  その傾向に変化が見られたのは、ベトナム戦争の終わりくらいからではないでしょうか。つまり1970年代後半くらいからです。  日本に住んでいると戦争というものは第2次世界大戦以来あまり縁がなく、遠い世界&遠い昔の話なのですが、たとえばアメリカからすれば1960年代~70年代に参戦した「ベトナム戦争」(や、その後の各地の紛争)は、今もリアルタイムで行われている戦争の当事者なわけです。ベトナム帰還兵を扱った映画もたくさん作られるようになり、そんな状況ではそうそう娯楽に特化した戦争映画を作るにも無理があります。なにより不謹慎です(どうしたってそういう空気になっちゃいます) そして(個人的な感覚では)1977年の「遠すぎた橋」を最後に古典的な大作娯楽戦争映画は終わりを告げたと思っています。 この「遠すぎた橋」も過渡期の映画らしく、古典的なドンパチ映画よりは地味で陰鬱な展開を示すところも多いのですが、しかしその本質は娯楽戦争映画であることは間違いありません。  そして「遠すぎた橋」から実に20年が経過した1998年、スピルバーグがひさしぶりの「ドンパチ娯楽戦争映画」を作ったのです。 それがこの「プライベートライアン」です。  「ある兄弟が死にすぎてるから一人は絶対助け出せ」「はあぁぁあ?」というありえないような逸話をもとに作られた(とはいえこの映画の内容はフィクションですが)この映画は、戦闘シーンの過酷さや悲惨さがかなり話題になった映画ですが、しかしその本質は間違いなく「古典的な娯楽戦争大作」だと思います。  なにしろ20年も経って満を持して作られた戦争映画ですから、痛そうに見える戦闘シーンもリアルですし、出てくる戦車や装備も凝ってます。劇中のケッテンクラートとか全部本物だそうです。 ムハァ! 兵器マニアは大喜びです。 しかも地味すぎて普通出てこないような「マルダー対戦車自走砲(ぽい)」とか出てくるし、こりゃ戦車マニアは大喜びです。 これが娯楽戦争映画じゃなくてなんでしょうか。 有名な冒頭のオマハビーチの戦闘シーンはすごい出来ですし、クライマックスの戦闘シーンも手に汗握ります。 しかし残念ながら映画の途中が少しタルすぎるのです。 もちろん映画には緩急が必要でずっとクライマックスというわけにもいかないわけですが、さすがに道中ちょっと長すぎます。 見てて疲れるのです。 そのあたり、やや娯楽映画としては中途半端かな、と思うところもあるので、出来のよさは認めますが個人的に「絶賛」とまではいきません。惜しい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-12-12 20:56:55)
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