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1.  僕のワンダフル・ライフ 《ネタバレ》 
転生のドラマということで老衰や病死や銃の被弾などによる看とりのシーンが幾つかあるが、 煽情的な愁嘆場に陥ることなく抑制的なトーンで区切りをつけ次の犬生に移っていくのがいい。  邦画でも『いぬのえいが』というオムニバスがあったが、本作は転生を扱うことでオムニバス形式を採りつつ 一匹のキャラクターと飼い主のドラマで全体を貫いているのが特長だ。  モノローグによる犬の擬人化、動物と人の別離・流転・再会のドラマはスピルバーグの『戦火の馬』あるいは さらに遡ってジョン・フォードの『香りも高きケンタッキー』の感動をふと呼び覚まさせたりする。  ラストで犬種も変わってしまっているデイジーが、自分が生まれ変わりであることを熟年に達した飼い主に如何に伝えるか。 ある小道具を介しての二者のやり取りが実にいいのだ。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-10-09 23:02:31)
2.  ボーダーライン(2015) 《ネタバレ》 
高空から撮られた地表や街並みのショットが、ただそれだけで静かな不穏と緊迫を醸し出す。 スコープサイズの画面に美しく広がる地平線と独特の雲とトワイライトは、血生臭いドラマと対照を為す形で印象深い情景を見せつけてくる。  銀行の監視カメラ映像、暗視スコープ映像など、様々な媒体の挿入も効果的に決まっている上に、環境音に似せたBGMも画面から浮く事がない。  中盤のバーでのジョン・バーンサルや、ベッド脇に置かれた札束バンド、そしてラストのベランダで銃を持つエミリー・ブラントなど、フォーカスを巧妙に外すことで逆にそのぼやけた対象を強く意識させ観客に注視を促すという、サスペンスと情感の演出にもついつい乗せられてしまう。  べニチオ・デル・トロ自身の佇まいもさながら、特に後半の彼が凄みを増していくのは、暗闇と影を相乗的に活かした撮影にも拠るところも大だろう。 レースカーテンの揺れる奥に佇むデル・トロ。彼の表情に落ちる陰影の黒味は彼の内面を見事に具象化している。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2016-04-25 23:25:50)
3.  ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 《ネタバレ》 
この種のドラマでは、演奏後の大喝采や敵対していた少年との和解や教師たちとの別れのシーンをオーケストレーションで盛り上げて ベタ&ウェットに演出するパターンを和洋問わずさんざん見せられてきたが、本作はその点、物足りなさを感じてしまうくらい淡白でドライだ。  子供たちは安手の仲直りの段取りなど踏まないし、ドラマチックな別離のハグも握手もない。 演奏会を前に皆で一致団結して頑張りましょう的な安手のチームワークもない。 その簡潔な視線と短い台詞のやりとりの中に真情を込める節度あるディレクションがよろしい。  ここでは少年と大人たちとの関係が重視されており、大人への成長が一つの主題となっている。 少年期のみの音域というのもドラマのポイントで、発表会大成功の単純なサクセスストーリーに終わらないのも脚本の妙だ。  次のシーンの音や音楽を先行させて前のシーンに被せる、いわゆる音のズリ上げを用いた繋ぎが多用されていているのだが、 対話の中に合唱が重なってしまって煩わしい部分もある。やりすぎは良くない。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2015-09-13 20:20:09)
4.  ホワイトハウス・ダウン
ドラマの中に登場するメディアが、テレビ報道から今やネット動画へ。 変わらぬ王道プロットだけに、そんな細部の差異が約20年の時代変化を感じさせる。  コンビの掛け合いは『リーサル・ウェポン』や『48時間』を彷彿させつつ、 二者の人種関係の社会的変化も隔世の感である。  ホワイトハウスは黒煙に包まれ、白シャツは綺麗な黒へと染まっていく。   格闘アクションはひたすら無骨で泥臭く、それを追うカメラも乱雑である。 建物の空間性を活かしきっているようにも思えない。  そんな格闘、爆発、破壊の描写を差し置いて、最も感動的なアクションを 担ってしまうのが、少女ジョーイ・キングの旗振りであるところが楽しい。  
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2013-12-29 01:29:33)
5.  ボディ・アンド・ソウル
オープニングの、屋外練習用リングの俯瞰から 窓際のベッドで魘されるジョン・ガーフィールドへと移るショットの暗く不穏な情緒が 秀逸で、映画後半に時制が戻る際に反復される同一構図のショットでは そこに至るドラマの蓄積も相まって悪夢的イメージがさらに増幅されて印象深い。  リングサイド下からあおり気味に捉えられた実録風のファイトシーンの迫真と、 裏切りを知ったガーフィールドの狂気を帯びた表情が緊張に満ちた見事なモンタージュを象る。 負のスパイラルの中で主人公が葛藤するドラマのラスト、 観客を掻き分けながら駆け寄るヒロインの姿と、二人の後ろ姿のシルエットに 見る者も救われる。  助監督にはアルドリッチ。納得感がある。
[DVD(字幕)] 9点(2013-09-16 07:18:49)
6.  ボーン・レガシー 《ネタバレ》 
序盤、二階建てのレイチェル・ワイズ宅の外壁を身軽に登ったジェレミー・レナーが、 階上の採光窓を蹴破って二階廊下の侵入者を拳銃で狙撃する。  家屋の構造と空間を活かした、アクション映画らしきアクションは後にも先にもこの1ショットのみと云っていい。  それ以外は、前三部作を踏襲した高速カット割りがことごとく映画の運動を殺す。  マニラロケによる車線無視の乱雑なカーチェイスも頑張ってはいるのだが、 そこで終わりでは締まらない。 少しは徒手格闘の見せ場も無くては、敵暗殺者の脅威が際立たないだろうに。  何よりも、延々と続く近視眼的なアップの連続、その芸の無さが耐えがたい。 
[映画館(字幕)] 3点(2012-10-21 23:06:17)
7.  僕の彼女はどこ?
鮮やかなテクニカラーが全編に亘って画面を彩る。  アバンタイトルの背景イラストと文字を始めとして、ステンドグラス・屋外の木々・屋内装飾・ベレー帽・衣装・劇中絵画・ポーカーテーブルなどなど、光の三原色(赤、青、緑)が徹底的に駆使されているあたりは、D・サークらしいこだわりぶりだ。  その混合であるシアン、マゼンタ、イエローもまた乗用車、ストロベリーシェイク、ドレスなどにそれぞれバランスよく配され、映画をさらに楽しくカラフルに染めている。 そしてその配置もポイントごとなのでケバケバしくなく、極めて上品だ。  その光の三原色が、映画ラストにおいて素晴らしい雪の「白」へと結集するのもテクニカラーの必然的帰結と云って良いだろう。  チャールズ・コバーンのユーモラスな演技も楽しいが、彼になつくおしゃまなジジ・ペルーもまた実に愛らしい。  質素な暮らしに戻ることを喜び、二人が興じるダンスシーンの幸福感は最高だ。  犬のペニーもまた素晴らしい。単に人間に仕込まれた芸を披露するだけの『アーティスト』のアギーなど足元にも及ばない。  演出家も予想できないような巧まざるリアクションを見せてくれてこそ、優れたアニマルアクターといえるだろう。  
[DVD(字幕)] 10点(2012-05-13 23:52:47)
8.  僕は戦争花嫁
戦禍の生々しく残るドイツの街並みを往くサイドカー。 その狭いシートに押し込められたケイリー・グラントとその横で颯爽と運転するアン・シェリダンの図が、このスクリューボール・コメディの女尊男卑を端的に物語る。  前半はドイツの農村の牧歌的なロケーションの中で繰り広げられる異性間闘争が軽妙で楽しいが、後半は結婚した二人と「男性社会的」組織との闘争となる。  狭いサイドカーや浴槽に押し込められ、ペンキ塗りたての柱に登らされ、さらには干し草の山に突っ込み、と散々な目に遭わされ続け、ベッドでゆっくり眠る事すらままならないケイリー・グラントの被虐の連続に、後半は笑いも少々弾けづらい。  その反面、結婚申請を邪魔した男性士官を派手に盆で殴り、グラントをリードしていくアン・シェリダンがひたすら痛快だ。 
[DVD(字幕)] 7点(2012-04-17 23:54:22)
9.  牧童と貴婦人 《ネタバレ》 
夜の霧が漂う船室のシーンは、トーランドの真骨頂。ソフトな画調に、マール・オベロンの瞳の潤いが美しい。船長室での結婚式のショットも、丸い船窓をバックにしたゲイリー・クーパーとのキスシーンも絵になっている。 一方で、尻餅をついたりプールに投げ込まれたりと、少々ぎこちないながらも可愛い仕草でコメディエンヌぶりも発揮していて魅力的だ。 ゲイリー・クーパーも朴訥で実直な役柄を好演。長身の風貌とキャラクターがよく合致している。 彼とウォルター・ブレナンらが建築中の家屋で繰り広げるパントマイムがとても楽しい。  そして結部で展開する緩急のリズムがまた素晴らしい。人物が賑やかにドアを行き来する中、いつしかマール・オベロンも交じって駆け回っている。 呆気にとられながらもドア向こうに駆けていくクーパー。母親がドアを開けると、隣室の台所では二人が熱烈にキスし合っているという畳み込み的ハッピーエンディング。  タイトでシンプルな締め方が実に粋だ。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2011-02-17 21:21:17)
10.  ボーダー(2008)
前共演作の「疑惑」に応えるように、両俳優を律儀に同一ショット内に配置するサービス精神は痛いほど伝わる。狂気の犯罪者から法の執行者まで、正邪両面を幅広く演じてきた二人ならではのスクリーンイメージを活かしてサスペンスを煽る作劇も納得する。ただ、全体として二人の表情演技頼みの感は否めない。具体的捜査が描かれず、物語レベルでもアクションレベルでも面白味にも欠ける。モノクロのビデオ画面の序盤への倒置と、そのモノローグが醸す手遅れ感。犯人の主観ショットの数々。クライマックスで、闇の中を揺れるように流れる光彩などはノワールスタイルを彷彿させるのだが、それならば、雨なり、蒸気なり、鏡なり、自動車なりといったノワール的媒体をもっと充実させて欲しい。細部が乏しいし、街のムードがない。陰影もインパクトに欠け、不満が残る。
[映画館(字幕)] 4点(2010-05-04 18:55:39)
11.  ボディ・スナッチャー/恐怖の街
回想形式でのスタートだが、救急病院を示す屋外のファーストショットから流れるような移動で院内の主人公が回想に突入するまでほんの数分、ショット数にしてわずか4というスムーズな語り口があまりに見事である。この4ショットの間に、主人公に関する必要な情報のみ簡潔かつ的確に提示し物語に引き込む手際の良さ。日中はロケーション主体の写実的なタッチ、夜間はノワール的な照明設計(低位置のライティングよる陰影の拡大、闇を強調した夜間撮影など)、ここに階段や丘道による高低差・坑道や地下室の暗い閉塞空間を効果的に織り交ぜ、不気味なムードとサスペンス感を一段と増幅してみせる傑出した技能は低予算作品で培われた職人技といって良いだろう。要所で限定的に用いられるひずんだクロースアップの効果も絶大である。ここには大スターも大掛かりな美術セットも特殊効果もないが、全編が豊かなスペクタクルに満ちている。(モノクロームならではの、夜の路地の妖しい美しさといったらない。)これぞB級の美質。
[ビデオ(字幕)] 9点(2009-07-29 21:38:27)
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