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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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241.  我等の生涯の最良の年
戦争の傷跡から苦悩し、再び立ち上がろうとする3人の男たちと家族のドラマを描いた作品。 戦場で様々な「何か」を失い帰還した3人の男たち。それを暖かく迎え入れる家族たちも、何処か後ろめたい暗さを見せる。 悪夢にうなされていた男は、現実でも妻にうなされていたろうぜ。廃棄寸前の飛行機に居心地良さそうに座る姿なんかさ。心がどっか行っちまってんのさ。 そんな男たちが再び家族や恋人と交流し、自分なりに立ち直っていく姿に勇気付けられる。良い映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-04 07:32:58)
242.  孔雀夫人 《ネタバレ》 
高密度なメロドラマの傑作。 題名こそ「孔雀夫人」という甘ったるいタイトルだが、本性はドロッとした凄まじい作品だ。 20年間経営した自動車工場を売却し、長年連れ添った妻と豪華客船の旅に出たサム。 仕事もでき良き父親として真面目に生きてきたサムだが、それに対して若々しい妻フランは自由奔放な女だ。 新時代を築く自動車を作り続けたサム、ヨーロッパの伝統的で古風な生活を重んじるフラン。二人の距離は次第に拡がっていく。 サムもそんな奔放すぎる妻に嫌気がさし、船で出会った美しく教養豊かな婦人イーディスに惹かれてしまう・・・。 ウォルター・ヒューストン以外は個性が少し薄いが、ワイラー特有のクライマックスの見事さを味わえる。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-04 07:31:13)
243.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 
タランティーノ最初の傑作映画。 シンプルなストーリーを複雑に混ぜ合わせ、パズルを組むように謎が解けてくる面白さがストレートに伝わってきた。 ファーストシーンのタランティーノ特有の長回し。 ウィットに富んだセリフで始まり、黒服の男たちが勇み足で出て行く魅せるオープニングに繋がる。 その後は無意味な会話が長すぎたりしてダレる箇所も幾つかあるが、要所要所で強烈に魅せつける場面も多かった。 それがかったるい字幕なしで再見したら、不思議と退屈せずに楽しむ事ができた。やはりこの手の映画は字幕なしに限る。ハワード・ホークスの傑作「ヒズ・ガール・フライデー」とか。 さらには犯罪者と警察、強盗の犬と警察の犬たちの会話を挿入していく話の厚み。 初期のタランティーノはこんなに情があったのかと改めて感心した。 会話で説明しすぎな場面も多かったが、想像力が膨らむ巧みな長回しはグッド。 刑事としての使命感を背負いつつ、犯罪者として容赦なく「役」を演じなければならない葛藤・・・ラストシーンの壮絶さも手伝い、中々見応えのある作品となった。キューブリックの「現金に体を張れ」を思い出す見事なジグソーパズル。 俺としては後年の「ジャンゴ-繋がれざる者」や「トゥルー・ロマンス(トニー・スコット監督)」「イングロリアス・バスターズ」の方が好みだが、やはり完成度ではこの映画が一番だろう。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-04 07:30:43)
244.  仮面の米国 《ネタバレ》 
マーヴィン・ルロイの「心の旅路」に並ぶ、或るは囚人ものの、或いは主演を務めたポール・ムニ最高傑作の一つ。 アメリカで史上初めて本格的に作られた囚人もの映画。「ショーシャンクの空に」よりも完成されたドラマがここにある。 ルポタージュ(実録)ものの作品で、モデルとなったジョージア州の刑務所の実態を告白したある囚人の記録を元に映画化。 実在の刑務所を撮影するという困難を乗り越え、ポール・ムニの鬼気迫る演技もあいまってスリルに満ちた作品となった。 この映画の影響でアメリカの法律まで変わってしまったのだから大したものだ。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:36:51)
245.  死霊館 《ネタバレ》 
「SAW(ソウ)」はあまり好きじゃないけど、この「死霊館」は別格、もう大好きスンゲー面白い。 ブッチぎりでジェームズ・ワンの最高傑作っす。 悪魔祓い(エクソシスト)を題材にした作品といえばウィリアム・フリードキンの「エクソシスト」があるが、ワンのこの映画はそれを遥かに上品にして、本当に怖いほど面白くした傑作だ。 まず「資料館」を「死霊が巣喰う館」的な感じにかけた邦題が気に入った! アメリカの有名な超常現象研究家であるエド&ロレイン・ウォーレン夫妻が「実際に体験」したという出来事をベースに造り上げられた本作。 何処まで本当か解らないが、全編リアリティと緊張感のある演出が素晴らしい。 ファーストシーンの不気味な人形のクローズアップ、夫婦が怪奇現象を解決する場面から物語は始まる。 妻は霊感があり霊の姿がハッキリ見えるという。霊との戦いで命を削る妻、それを献身的に支える夫も様々な研究に通じる。 今回描かれるエピソードは、その中で最も凶悪な事件だったらしい。 郊外の古い館で起こる様々な怪奇現象、ポルターガイスト、徐々にエスカレートし命をおびやかす恐怖。 “警告”が“虐殺”になるまで恐怖をどんどん練り上げていく。 一斉に落ちる額と一瞬聞こえる子供の笑い声、閉じたり開いたりするドア、ドア、ドアの恐怖。 「ナウい」とか言っている場合じゃねえ。 「タンスにゴン」はちょっと可愛い。 目隠しのかくれんぼとかマジで怖ええよ。母親が階段から脚を滑らせて落ちんじゃないかと怖かったよ。 しかしホラー映画の階段て何でこんなに怖いのだろうか。 「疲れて初夜は無理?」 子供5人も生んどいてまだまだですか、凄い体力。そのパワーを利用されようとは恐ろしい。 UVライトが照らし出す足跡、“落ちる”瞬間は霊の仕業か単なる老朽化か解らない。 でもせめてマスクくらいしようぜ奥さん・・・。 ペンダントに触れただけでその家族にまで攻撃を加える怖さ。魔女怖すぎ。 ラストバトルもスリルの連続でメチャクチャ面白かった。最高。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:33:33)
246.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
映画はやっぱり2度、3度見てみるものらしい。この映画も、再見して感じた事は「もっと素直になるべきだった」という事だ。こんなに面白かったかな。 前に見た時よりもサスペンスとしての雰囲気を味わえたというか・・・というより、3Dよりも2Dで見た方が良いんじゃないかと思う。 3Dは画面の中に映る景色や人物がミニチュアみたいに感じられて違和感があった事だし。確かに目の前に迫る感覚や浮遊感を描くのには適している。だが、落下する時の表現は甘い。目の前に迫る感覚よりも、観客が「自分から離れていく」と感じる方が落下の恐怖やスリルがあるのではないだろうか。 落下物が真上から落ちてくるようなシチュエーションなら解るけど、登場人物が落ちていく場面で自分に迫ってきたら別の恐怖になってしまう。  宇宙ステーションから投げ出されていく彼女。通信という「命綱」が彼女に僅かな希望を残す。飛散するデブリ、上下の無い空間で姿勢を制御できない状況、そんな中でパニックと恐怖に支配されないでいられるのか。冷静に生還の緒を見つけられるのか。酸素が無くなり息絶えるというタイムリミットもある。ここら辺がリアルで凝っている。仲間が助けるか。それとも彼女自身が自力で生還するか。高速で飛び交うデブリをどう回避するのか。かすりでもすればそれだけでお陀仏だ。どうにかシャトルが見える状態が、いつ何も無い暗黒の世界へと変わるかも解らない恐怖。映画館ではまだ隣に人がいるけど、TVで独りになって見ればより彼女の孤独への恐怖を味わえるだろう。  ストーリーのちょっと荒っぽいところや設定の無茶も“慣れ”てしまったようだ。嬉しいやら哀しいやら。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:29:37)(良:1票)
247.  それでも夜は明ける 《ネタバレ》 
スティーブ・ロドニー・マクインの現時点での最高作。 今まで黒人差別との戦いを描いた作品は数多くあったが、マクインのこの傑作は新しい歴史を刻んだと思う。 画面を覆う黒いコントラストの“闇”が、暗黒の歴史と向き合うソロモンの物語に一層の深みを与える。 麦の穂を狩る黒き人々、それを監視する白き人々。物語は奴隷農場?と思わしき場面から始まるかと思いきや、話は過去に戻ったり現代に戻ったりと行き来して全貌を明かしていく。 奴隷として農場を転々とする12年間・・・それでも「奴隷のプラット」ではなく「ヴァイオリン弾きのソロモン」として彼は戦い続けた。。  ところで、なんで間に本名の“ロドニー(Rodney ”を入れるかって? 俳優のスティーブ・マックィーン(Steve McQueen)とスペルがまったく一緒だからだよっ!! まぎらわしいんだよ、監督本人が何もしなくても配給会社が気を利かせろよ・・・と言いたくなる。 いちいち「黒い方のマックィーン」だの 「監督の方のマックィーン」だの 「マックィーン(監督)」だの面倒くせえんじゃボケえっ!!! どっちか知らない人は「あれ?こんなガングロだったっけ」とか 「こんな野球少年みたいな人だったっけ」と著しい混乱をきたすワケよ。 いやきたせよ人間として!(何の話だ) じゃあ“R”付ければマックィーンでも良いだろって? そうもいかないんだ。 何せスティーヴン・R・マックィーン(Steven R. McQueen)って人がいるからさ。 俳優マックィーンの孫にねぇ! 何で“ん(N)”が付くだけなんだよっ!せめて「スティーブ・マックィーン3世」とかもっと工夫できるだろうっ!俳優名を決める時点で考えてくれよ頼むから! オマケになんだ“R”って!? “R”なんなんだよ!? 単語を続けろよ! イニシャルだけとかナメてんのかテメえはっ!? ロベルト(Roberto)か? それともロバート(Robert)か? 父親はチャド・スティーブン・マックィーン(Chadwick Steven McQueen)なのに・・・何で孫の方はスティーブンが先なんだよ・・・。 というワケで、俺はスティーブ・ロドニー・マクインとしてこのロンドンはウエスト・エンド出身のイギリス人を応援していこうと思う(バイク大好きな方のマックィーンはアメリカのインディアナ州ビーチグローブ出身です)。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:22:54)
248.  ロッキー 《ネタバレ》 
うだつの上がらない三流ボクサーであるロッキー・バルボアが真の一流ボクサーへと成長していくヒューマン・ボクシングドラマ。 「ミリオンダラー・ベイビー」のように尊厳を貫いたり、「鉄腕ジム」みたいなアクション重視のボクシングも最高だが、やはり「ロッキー」も最高のボクシング映画だ。 何せ「スターウォーズ」と共にアメリカン・ニューシネマの暗い空気を殴り飛ばしてくれたんだから。  シリーズを通して見えてくるアメリカンドリームの光と影。  時には本気で殴り合うある迫力あるボクシングシーンも凄いが、それを盛り上げるのはやはり人間ドラマ。  愛情、友情、努力、勝利への執念。  シリーズを経る事にロッキーの戦い方や考え方は徐々に変化していく。  実際のボクサーがそうであるように、戦えば戦うほど様々な苦悩や経験を背負い込んで。  強敵よりも厄介なのが「自分自身に勝つ」という事だ。  ロッキーは持ち前のハングリーハートをバネに力強く戦っていくが、同時に複雑な環境がロッキーをとことん追い込む。  それに打ち勝てるからこそ、ロッキーはどんな強敵とも戦い抜けた。  そんなロッキーの魂の震える姿に、ベトナム戦争や不安定な社会情勢に打ちのめされてきた人々が勇気をもらう。  このロッキーが1~5そしてファイナルまで成長したのは、そんなアメリカ市民の心の支えがあったからこそだと思う。  どんな人間もそれぞれの夢を掴める。  辛い現状とどう戦い、どう打ち勝つか。  それをこの映画は教えてくれるんだ。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:21:45)(良:2票)
249.  ディア・ハンター 《ネタバレ》 
マイケル・チミノによる異色の戦争映画。 一応ベトナム戦争を軸に据えた映画なのだが、最初1時間は延々と主人公と友人たちとの他愛の無い日々を描く。 3人の男はベトナム戦争に徴兵される事となった。 送別会を兼ねた結婚式、乱痴気騒ぎ、最後の鹿狩り・・・戦争とはまったく無縁の彼らが、戦場に送られていく。 本当に他愛の無い1時間・・・それをいつまでも見ていたいくらいなんだ。 彼らの運命を考えると・・・。 1時間たち、舞台はベトナムの戦場に移る。 血まみれで横たわる男、捕虜にされ命懸けのロシアンルーレットと逆襲、脱出。 その後の戦いから解放された者たちの虚無感・・・家に帰った主人公をいつもの仲間たちが暖かく迎えてくれる。 ただそこに“彼”はいない・・・。 戦場から帰って2年、得意の鹿狩りも弾が当たらない。 戦場での恐怖がマイケルを縛り付ける。 共に戦場から戻った友も、代償を負って戻ってきた。 マイケルの友人たちは優しかった。ただ、世間そのものは帰還兵を快く思っていない。  打ちひしがれるマイケル、だが“彼”が生きているという。  マイケルは再び戦場へと戻っていく。国のためじゃない。 自分のため、そして友のために。 ラストはとても悲しいが、最後の最後で彼らの笑顔で締めくくるラストには救いを感じられる。  ロバート・デ・ニーロが完全に別人。 それくらい凄い演技。  病を押して最後まで自分と戦ったジョン・カザールに安らかな眠りを・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:20:40)(良:1票)
250.  ロビンフッドの冒険 《ネタバレ》 
「カサブランカ」は余り好きじゃないが、「ミルドレッド・ピアース」や「汚れた顔の天使」と本作は別格。 数あるロビン・フッドものの中でも突出した作品の一つ。 他の冒険活劇映画と比較しても、キング・ヴィダーの「Badelys the Magnificent」やアラン・ドワンの「三銃士」「鉄仮面」に引けを取らない作品だと俺は思う。   エロール・フリンにとっても、この作品はラオール・ウォルシュの「鉄腕ジム」や「壮烈第七騎兵隊」と供にフリン最高傑作の一つ。   カーティスとコンビを組んだウィリアム・キーリーにとっても、彼の生涯に残る仕事の一つとなった。   フリンをはじめキャストも豪華だ。  エロール・フリンのアクションは元より、スピーディーな展開でグイグイ見る事が出来る カラーの美しさもたまらない。カーティス侮りがたし。  石の壁に映る影で、二人の男の激しい戦いを物語る演出も良い。 山田宏一さんが言うところの、正に血沸き肉踊る傑作。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:17:35)
251.  トゥルー・ロマンス 《ネタバレ》 
トニー・スコットとタランティーノが組んだ最狂のロードムービー「トゥルー・ロマンス」。 トニスコにとっても「クリムゾン・タイド」や「マイ・ボディーガード」に並ぶ最高傑作。 「地獄の逃避行」はモチロン「拳銃魔」だの「ボニー&クライド」だの「暗黒街の弾痕」だの色々なトチ「狂い咲きサンダーロード」(褒め言葉)がこの映画の源流だ。 今までの逃避行ロマンスは、みんな派手にくたばる道を爆走する事が魅力だった。 だが、この映画は違う道を走る事を選ぶ。  冒頭はただのバカップ(ry・・・が紡ぐ恋愛映画、しかし女の素性が判明するにつれて男の運命は狂いはじめる。 いや、男はそれと解ってあえて狂った道を突き進むのだ。何故ならその女に心底惚れてしまったから。  「ヒズ・ガール・フライデー」も顔負けなマシンガントークを、トニー・スコットが機関砲の如く飛ばしまくる。 売春ディスコ?での殺し合い、真っ白い“爆弾”を選び取る男、ビッチの痛快な逆襲、電話中にBOXセックスを聞かされる上に犯罪に巻き込まれる友人カワイソス、電話帳「F●ck you!」、傷口に油はキツい、クライマックスのファ●キングストーム! 警察、マフィア、クラレンスたちの三重奏。 それがセリフによって緊張感を異常なまでに上げる。 タランティーノのシナリオ、トニスコの手堅い演出。 しかしつくづく強運なバカップルだ。いや、最後まで諦めず粘った・・・その結果道を拓いたんだろうね。  売春宿における電灯で顔を照らしたりプラプラやるシーンが地味に好きだ。まるで警察が犯罪者を尋問するみたいに。 その警察が犯罪スレスレの捜査をやってのけるんだから怖いもんだ。 デニス・ホッパーのカッコ良さは異常。 「地獄の黙示録」や「スピード」の狂ったホッパーも好きだが、真面目な役を貫くのもカッコイイ。 ブラッド・ピットが後の「イングロリアス・バスターズ」で活躍するとはこの時誰もそう思わなかっただろうね。 サミュエル・L・ジャクソンが相変わらず良い仕事しかしません。  
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:16:31)
252.  パピヨン(1973) 《ネタバレ》 
フランクリン・J・シャフナーとダルトン・トランボ、スティーブ・マックィーンが組んだ傑作。  シャリエールの原作では、主人公はその後ベネズエラ市民権を獲得したらしいが、本作の主人公はひたすら「自由」に向かって諦めようとしなかった。  金庫破りと殺人の冤罪で刑務所に放り込まれた「パピヨン」。 蝶のように自由に生きてきたこの男は、監獄という針で標本にされようとしていた。 マックィーンが捕まるのは「大脱走」や「ネバダ・スミス」を思い出す。  だがパピヨンは最後の最後まで諦めない。 隙を伺い、泥を這いずり油虫すら食してひたすら耐えに耐える。 やせ細り、髪が白んでも眼の輝きと魂は灯火を絶やさない。 かつて「大脱走」で見せたマックィーンの不屈の精神! 友情を結んだ「ドガ」をいつも気にかけてくれた情の厚さ、看守を睨む不敵な笑み。  何度でも逃げ、何度でも戻ってくる。 そして最後の最後に「自由」を掴み取る!  基本的には暗く陰惨だが、言葉が通じずとも心で通いあった村人との交流、教会でのやりとりなど見所も多くそれなりに楽しめる。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:16:19)
253.  嵐の孤児
グリフィスの集大成ともいうべき傑作。18世紀末のパリを舞台にした重厚な歴史ドラマ。 フランス貴族に対する辛辣な描写は当時問題となり、ブルジョワ層を敵に回してしまう作品はヒットしなかった。 しかし、今そんな事は関係ない。 展開の速さや詰め込まれたストーリーはグリフィス映画でも屈指の完成度だ。  物語の鍵を握る二人の女性。 運命に翻弄されて違うドラマを歩む二人のヒロイン。ボロ着をまとい寒さに耐える者、愛する者を探す果てに断頭台に消えようとする者。この二重に展開されるドラマの面白さ。 フランス革命やロベスピエールの恐怖政治を絡めたストーリーはより厚みがある。 かつて「イントレランス」で試みられた手法がより分かりやすく、かつ洗練されたものになっているだろう。  登場人物の丁寧な掘り下げはモチロン、グリフィスらしいクライマックスの畳み掛けも素晴らしい。  それにしてもリリアン・ギッシュはキレイだ。「スージーの真心」あたりから余計に可愛くなった気がする。 もっとグリフィスとのコンビが見たかっただけに残念だ。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:16:02)
254.  トイ・ストーリー2 《ネタバレ》 
冒頭のバズが敵のアジトに潜入するシーンの緊張、そこから一気に緩い空気になるから面白い。 その後で本当に“設定上”のボスと戦ったりするから楽しい。設定では熱線の打ち合い、現実はドッジボールも良いところ。  今回はウッディと同じようなカウボーイのキャラクターがわんさか登場。ウッディの嫁誕生。ジェシーの歌が心に響く。スターウォーズのパロディには笑った。  前作はバズが「自分は何者なのか」という事に葛藤して答えを見つけ、この作品はウッディが自分の存在意義を見出す事になる。 おもちゃというかコレクションアイテムとして綺麗にされるウッディ。 「1」よりも進化したアニメーションと質感がよりその凄さを味あわせてくれる。あのシーンは不思議と何度も見てしまうよ。 埃をはらい、ほつれた糸を縫い、脚に刻まれた“思い出”も尽く消されていく。ウッディにとっては“治療”じゃない。記憶の抹消、自分が何者だったのかという存在を消される行為に等しいのではないのだろうか。 おもちゃは主人を選ばない・・・いや、選べない。 だが彼ら心、魂を持ったおもちゃたちは主人を受け入れたり、選ぶ事もする。 そんなおもちゃに大人も子供も違う形で魅了され、夢中になってしまうのが怖い。 人は歳をとってもおもちゃを愛し続け、愛情を注がれれば注がれるほどおもちゃも永遠に生き続ける・・・そんな事も思ってしまう作品だった。
[DVD(吹替)] 9点(2014-12-30 23:23:43)
255.  レミーのおいしいレストラン 《ネタバレ》 
「Mr.インクレディブル」や「アイアン・ジャイアント」よりもパワーダウンしたという人もいるみたいだけど、俺は結構好きだ。 まあアレだ。ネズミが好きなら超オススメです。 顔はデフォルメされてアニメ的な可愛いさはあるが、動きや質感はネズミそのものなのでネズミ嫌いの人は失神しかねいほどネズミが厨房に溢れかえります。逆にネズミ好きには天国じゃね? そんな事よりも、実際にフランスに飛んで地元のレストランで講習を受けた下調べ、20ヶ月足らずで設定や脚本を練り直して完成に漕ぎ付けたブラッド・バードにエールを送りたい。 厨房の空気、レストランの雰囲気、それにあの美味そうな飯、飯、飯! さすがは「トイ・ストーリー3」でもスタッフの一人とはいえ手腕を振るったバードだけある。 映像だけでなく、劇中で描かれる人物像もジャン・ルノワールの「大いなる幻影」といった孤高の魂を思い出すような描写。 亡きグストーの名で冷凍食品を売ろうとするスキナー料理長の欲望、女性故か世間的な差別から実力がありながら中々出世できずその苛立ちを他人に向けてしまう女性コレット、また実力が認められ料理を作るもネズミ故に白眼視されるレミー、真実を知りながらも中々本当の事を打ち明けられない見習いリイグイニ、そして評論家として辛口で審判を下すイーゴ。それぞれの葛藤や悩みを他人に打ち明けられない孤独。 その孤独をリイグイニが勇気を振り絞り打ち明ける瞬間が凄い。彼は覚悟を決め、レミーも彼の勇気に応える。コレットも半ば折れた感じだがちゃんと助けてくれる良い女(ひと)っす。 イーゴとレミーたちの“一騎打ち”とも言える料理のやり取り。イーゴがママの味で心から折れる瞬間には震える。レミーがイーゴの母親から作り方を教えて貰ったワケじゃない。レミーの、リイグイニたちの情熱がイーゴの心を動かしたのだから。 リイグイニとレミーの動きはキートンやチャップリンを思い出す動作で爆笑。 最後のイーゴのセリフが素晴らしい。 「厳しい批評は、書く側にとっても、読む側にとっても楽しいものだ。料理人たちが命懸けで作った料理にも、批評家たちは厳しい審判を下す。だが、批評家も時には冒険をする。それは新しい才能が登場した時だ。誰もが偉大な芸術家になれるわけではないが、誰が偉大な芸術家になってもおかしくはない」。 誰もが“おなかをすかせて”出会いを待っているのは確かだね。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-29 23:58:26)
256.  バグズ・ライフ 《ネタバレ》 
「アリとキリギリス」に「七人の侍」を混ぜたらしい作品。そういう意味では、子供の頃初めて見たこの作品が俺にとって初めての「七人の侍」だったのかも。  個性豊かな虫の面々、でも「七人の侍」で言う野武士が虫で言うイナゴ(食物を食い荒らす農家の天敵)ではなくバッタというのは子供への配慮?  人間にとっての雨粒が虫には巨大な水球になって襲い掛かるのだなと勉強になった。 今回はキリギリスが泣きを見るのではなく、バッタの脅威に蟻がコツコツ準備をして逆襲するという話。  「からくりサーカス」といい、サーカスという“道化”が敵をやっつける展開は何故か燃える。それも人を殺すためでなく、仲間の鼓舞といった人々に喜ばれるパフォーマンスや、勝利のために芸で次の道に繋げていくという感じが良い。 蟻が自分よりもデカい虫を運べるように、ナナフシも太ったイモムシを担ぎ上げる!  敵のボスが偽物の鳥の火責め&本物の鳥にトドメを刺されるシーンは衝撃。  NG集にウッディまで出てきて爆笑。
[地上波(吹替)] 9点(2014-12-29 23:12:07)
257.  モンスターズ・インク 《ネタバレ》 
実は公開された直後とTV放送は見逃してしまい、初めて見たのが学校の授業だった。 CGであの毛の「さわさわ~」って感じを表現してしまうのは凄い。やっぱりフルCGは良いねえ。  子供をおどろかせる“だけ”に総てをかけるモンスターたち。脅すでもなくおどかすだけというのが何か微笑ましい。子供にしてみれば超トラウマ&心臓の弱い子に対しては冷静に考えるとただの殺人。ま、向こうも心臓のタフな子供を選んでいるとは思うけど(多分)。  その中でトップのモンスターがビックリしない子に遭遇してさあ大変。最初最大の敵として見ていたのに、何時の間にか情が移ってしまい子供を守ろうと奮戦する姿が良い。相棒も何だかんだ言ってダチを助けてくれるツンデ(ry 一つ目のキャラが可愛いと思えたのは目玉親父とバックベアード様以来です。
[DVD(吹替)] 9点(2014-12-29 22:56:43)
258.  アラジン(1992) 《ネタバレ》 
「千夜一夜物語」を現代風にアレンジしたとにかく楽しい作品。ハワード・ホークスを思い出す抱腹絶倒のマシンガン・トークと洒落たやり取り、劇中で「僕は自由じゃないっー!」とか言いながら結構やりたい放題ペチャクチャやっている姿は爆笑。ジャスミンは元気な姫様だけど「ノートルダムの鐘」のエスメラルダとはまた違った色気。 自由に生きていた筈のアラジンと城で華やかに暮らしてきた筈のジャスミンが求める本当の自由、夢。それが「ホールニューワールド」で互いに解き放つ瞬間、音楽の美しさもあって素晴らしい場面だ。 羽賀研二の演技も素晴らしい。ムカツク俳優だが演技は良いんだよなコノヤロウ。  ・・・けどこの映画で「自由」について考える人物を演じた男が逮捕されて獄中にブチ込まれてしまった事は何と言えばいいのだろうか。オマケに2008年にはアラジン役“だけ”DVDで変えられてしまうという悲劇(三木眞一郎)。羽賀、アンタは泣いていい。
[地上波(邦画)] 9点(2014-12-29 20:51:11)
259.  ノートルダムの鐘 《ネタバレ》 
スケールは小さい方だが、描き方は物凄いダイナミズムに溢れる。何よりオープニングから凄い! せむし男もといカジモトの顔は醜悪というよりは親しみも出てくるユーモアも感じさせる。色気溢れるエスメラルダ、そして何と言ってもフロローの独唱!表裏一体、光と闇、欲望が彼の肉体を支配していく。暖炉での葛藤、欲望の炎がエスメラルダを焼こうとするシーンは怖い。  あえて結ばれないラストも良い。  シリアスな原作を見るなら是非ともウィリアム・ディターレの「ノートルダムの傴僂男(せむしおとこ)」で。
[DVD(吹替)] 9点(2014-12-29 20:31:01)
260.  美女と野獣(1991) 《ネタバレ》 
ジャン・コクトーの「美女と野獣」を思い出す幻想的な雰囲気。 ベルと野獣が踊るシーンはダイナミックで優雅だし、野獣が踊れば蝋燭といった家具や森の動物達も楽しげに歌い始める。命のない筈のものが笑ったり泣いたり、言葉が通じない筈の動物たちとも楽しく会話をし心が繋がる。冒頭からベルは人も動物も関係なく、楽しげに歌い合うのだから。コレがディズニーの良いところだね。夢があってさ。  野獣本人は人間として永遠に結ばれてハッピー、でも観客は人間に戻るシーンよりも素敵な野獣のままでいて欲しい・・・なんてケモナーに目覚めてしまうのです(多分)。
[地上波(吹替)] 9点(2014-12-29 19:26:48)
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