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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 823
性別 男性

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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601.  ビッグ・リボウスキ
皆さんがいうように確かにどうも自分と笑いのセンスがずれているような気がする、なんだか中途半端だし、最後も何故か説明してるし。 もっとぶっ飛んでほしかった。主人公が見かけとは違い、ちょっとまともすぎているのかもしれない。笑ったのは車の中でタバコを落として、あわてて酒をぶちまけるようなところくらいだったし。グッドマン・ブシェミ・タトゥーロは面白かっただけに悔やまれる。
4点(2004-04-11 02:02:41)
602.  恋するベーカリー 《ネタバレ》 
ナンシー・マイヤーズはそれなりに評価をしていたが、本作ははっきり言って全く合わず、冗長という印象。ユニークかつ個性豊かに演じられていたものの、いかなるキャラクターにも感情移入させられなかった。自分の年齢が本作のキャラクターほど高くはないので、仕方がないのかもしれないが、何をやりたいのか、何を描きたいのかが見えてこず、全体的にまとまりを失い、ぼんやりと手探り状態で進んでいるイメージ。過去の作品とは異なる新しいことを模索したが、やろうとしたことが難しすぎて上手くいかなかったのだろうか。笑えるシーン(少々反則気味)もあるが、コメディパートも全体的にノリ切れない。ラリったシーンも、娘の婚約者の存在も悪くはないものの、上手く活かし切れているとは思えない。 きちんと見なかったのかもしれないが、メリルとアレックがよく分からない理由で再び別れたような印象。デートを一度すっぽかされただけで、一気に関係が冷えてしまった。別れる理由に明確な理由は必要ないかもしれないが、もう少しきちんとまとめて欲しいところだ。メリルが「離婚の原因は自分にもある」というようなことを言っていたと思うが、結婚というものは“愛している愛していない”という単純なものではなくて、原題のタイトルどおりに複雑でデリケートなものであろうと思われる。 同じ道を歩んでいた二人が別の道を選んでしまった結果、もう同じ道は歩むことはできないということを描き、終わってしまったものはやはり元に戻らないということを少々切なめに仕上げて欲しかった。子どもが独立した妻は寂しさから、夫は自宅に居場所がないから、逃げ場所が欲しかっただけであり、過去にあった“愛情”とはやや別のカタチだったということでもよかったのではないか。子持ちの若い奥さんもアレックとの子どもを欲していたり、建築家と踊る元妻を悲しそうに見つめるアレックを寂しそうに見つめるシーンを見る限りでは、若い奥さんは夫に対して、愛情があるのだろう。アレックが若い妻からの愛情に気付いたり、ベタかもしれないが彼女が妊娠したりと状況をもっと“複雑化”させて、メリルとアレックの夫婦が上手くいかないように進めてもよかった。子ども達もほとんど“飾り”という存在でしかないのも寂しく、この辺りも上手くまとまっている感がない。 笑えて、泣けるというナンシー・マイヤーズという特徴が全体的に感じられなかった。
[映画館(字幕)] 3点(2010-03-13 10:39:57)
603.  死霊のはらわた(1981) 《ネタバレ》 
面白いと感じる気持ちはなくはないが、自分には合わないタイプの作品。 『(意味などはもともとないだろうが)意味が分からん』『いったい何と戦っているんだ』という感想しか出てこなかった。 作品の良し悪しというよりも、合うか合わないかという世界だろうか。 ホラー映画の傑作という評判だが、この手のホラーよりも猟奇的な殺人タイプのホラーの方がまだ自分の好みのようだ。 ただ、他では見られないタイプのホラー作品なので、ファンが多いのだろう。 怖い(個人的には怖さは感じないが)けれども、ちょっとおかしいというバランス感覚を理解できれば、ハマれたかもしれない。 怖さを感じるのは死霊が具象化されるまでで、いざモノが出てきてしまうと後はそれほど怖いとは思えなかった。 グロさなどにも自分には多少の耐性があるので、特に問題はなかった。 見る人によって異なるとは思うが、“追い込まれ感”や“本当の地獄”というレベルには達していないような気がする。 逆にもっとできるだろうという思いさえ感じたが、“時代”や“技術の水準”を考えると、この程度が最高レベルだったのだろう。 冒頭の池のようなところから、「どうやってカメラを動かしているのか」「どういう仕掛けをしているのか」という技術的なことが気になる作品でもある。 映画監督志望の者が見るには良い教材となりそうだ。 最近は全てCGで処理できるようになってしまったため、本作を見るとイマジネーション力を駆使してアイディアを捻りだすということが少なくなってしまったようにも感じられる。 技術の進歩は歓迎すべきだが、それによって製作サイドの知恵が足りなくなってしまっては困ってしまう。
[DVD(字幕)] 3点(2009-12-01 23:38:28)
604.  DRAGONBALL EVOLUTION 《ネタバレ》 
鑑賞前は「いじめられっ子だった少年がいじめっ子を見返すためにカンフーを修行して、修行の成果でいじめっ子を倒した後は、なんやかんやでピッコロ大魔王と戦い地球を救う」というもっとメチャクチャなストーリーだと思っていたので、逆の意味で裏切られた感が高かった。 20世紀フォックスらしいトンでもない映画なのは間違いなく、はっきりいってネタのつもりで見に行ったが、その観点からも期待を裏切るかもしれない。 冒頭の説明から「いったい何の話をしているんだ!」と期待を高めてくれて、映画を観ていても「キミ達はさっきからいったい何をしているんだ?」と突っ込むことはできるが、悪い意味でマジメに作られており、笑うに笑えない代物となっている。 「ナマステ」「ハイスクール青春ストーリー」「パーティー」「陳腐な修行」「ヤムチャ」「どこが大猿?」「人を生き返らせるためにカメハメ波を喰らわす」「布団で寝るピッコロ」などの突っ込みどころは当然満載で、「課題ができなくてズルしようとしていた奴が、エロのパワーによって一瞬で課題をクリアする」などのメチャクチャなところは多数見られるが、ネタ映画としてもそれほどのレベルではない。 我々の期待を裏切り、それなりにマジメに作られているので、つまらない作品というよりも、単に「やる気と情熱と才能と予算がない集団が作り出したデキの悪い中途半端な作品」ということになるだろうか。 高額な制作費といわれているが、実際にはそれほど掛かっていないチープな仕上がりとなっている。 しかし、中身はないが、ストーリーはポンポンと繋がりなく進むので、それほど飽きるということはなく、「何が伝えたいのか、何をやりたいのかが分からない」ような怒りに震える駄作というものとはヤヤ異なる気がした。 人々の記憶から消えることのない歴史に残るような駄作を期待したが、一瞬でストーリーが記憶からなくなる普通のどうでもいいカンフーアクション作品となっている。
[映画館(字幕)] 3点(2009-03-14 20:42:52)(良:4票)
605.  ソウ5 《ネタバレ》 
本シリーズのもともとの脚本家リー・ワネルが脚本を手掛けていないⅣから本シリーズの質がだいぶ落ちてきたという印象を持つ。 Ⅳもイマイチだったが、Ⅴも何をしたかったのかがさっぱり分からないものとなっている。 「ホフマン刑事VSストラムFBI捜査官の対決」「後継者誕生の瞬間」「5人の男女によるゲーム」がメインとなっているが、どれもこれも中途半端な仕上がりだ。 「ホフマン刑事VSストラムFBI捜査官の対決」に関しては、盛り上がりなど、何も描かれていない。 こういうものは、犯人が追いつめられてこそ、盛り上がるものではないか。 追いつめているようで、逆に追いつめられている。 追いつめられているようで、逆に追いつめている。 このようなハイレベルのバトルを期待するのは無理だった。 携帯一つと写真だけでFBIがワナに嵌まり、ミエミエの策略に引っかかるFBI捜査官には呆れ果てるだけだ。 驚きも何も感じられない決着であり、あれがオチといえるのだろうか。 「後継者誕生の瞬間」に関しても、杜撰な内容といえる。 犯人が釈放後に殺された際に、この映画の世界では家族が疑われないらしい。 あまり細かい部分に突っ込んでも仕方がないので、この部分は目をつぶれるとしても、後継者があまりにも知的ではなく、カリスマ性がないのは気になるところだ。 もっと華のある後継者が登場しないと、本シリーズが続かなくなってしまう。 「殺人」と「更生」の違いを強調しておきながら、ストラムを(ゲーム性はあるものの)殺そうとしているので、ジグソウの意志は引き継がれていないようだ。 後継者を何人も誕生させておきながら、その後継者には資格がないとの理由を付けて、どんどんと後継者を殺すことによって、本シリーズを続けさせるつもりだろうか。 「5人の男女によるゲーム」は、それぞれが分担することによって、それぞれが責任を持たない放火殺人を行ったことに対するゲームのようだ。 だからこそ、協力して生き残ることを試していると思われる。 最後のゲーム以外は協力しないでおきながら、全ゲームをクリアできる途があるというのは理解に苦しむ。 最後は少なくとも三人以上いないとクリアできないようなゲームにしないともはやゲームとはいえない。 単なるショッキングシーンを描きたいだけの映画となってしまい、テーマも哲学もメッセージも何もかも見失いつつあるような気がする。
[映画館(字幕)] 3点(2008-11-30 02:14:36)(良:1票)
606.  ハプニング 《ネタバレ》 
「なぜ起きたのか」「なぜ収まったのか」という説明は必要ない、「自然ってよく分からないね」という説明で十分だ。特別なオチや、どんでん返しも必要ない。 しかしながら、「何を伝えたかったか」は必要である。 「環境破壊」「自然の驚異」「地球温暖化」「人口増加」「ミツバチの必要性(=生態系)」といった面から、本作を眺めても何も感じられない。 「夫婦の絆の強さ」「壊れかけの夫婦の再生」「子ども(世界の将来)を守り抜く責務」といった面から、本作を眺めても何も感じられない。 何もかも中途半端な描き方しかできていない。 ただ単に、「植物が放出する毒素によって、人々が自殺する姿をショッキングに描いた」というだけの映画でしかない。 脅威となる存在がモンスターやゾンビなどの可視的ではなく、“風”から逃げるという点はユニークであり、珍しいパニックムービーを作りたかったのかもしれないが、その観点からも演出が足りなさすぎる。 本作を見る限りでは、脅威となる存在はやはり目に見えないと面白くないという結論になってしまった。 また、本作のラストがあまりにも酷い。酷いという言い方は語弊があるかもしれない。 本作の設定を踏まえて「一番批判を浴びないラストを考えろ」と言われたら、このようなラストになるだろう。過度な批判は浴びないだろうが、あまりにも安直であり、捻りもなく、冒険のないラストである。シャマラン監督は良くも悪くも記憶に残る監督だったはずではないか。野球選手に例えれば、三振を恐れずにホームランを狙って大振りするような選手だ。その大振りが、時には我々に驚きを与えたり、期待の大きさから、逆に落胆させたりもする。しかし、本作は三振しないように短くバットをもって、ボールに当てただけのような気がする。 毒にも薬にもならないような作品を作ることは、自分自身を貶めるだけではないか。 今度三振したらもうプレイすることができないという状況に追いつめられているのは分かるが、長い目で考えれば自分のスタイルを捨てて平凡なプレイヤーになるべきではない。 ジョーイというキャラクターを自分自身で演じているが、過去の作品に比べて、存在感のあるキャラクターではないのも批判を恐れて自分のスタイルを捨てた証しではないか。 「シックスセンス」から「レディインザウォーター」まで、彼の作品をそれなりに評価してきたが、本作は評価できない。
[映画館(字幕)] 3点(2008-07-30 09:37:54)(良:4票)
607.  AVP2 エイリアンズVS. プレデター 《ネタバレ》 
映像のセンスもなく、バトルの迫力もなく、ストーリーとしての面白みもない。あるのはさらなる続編を作ろうとする商売根性だけだ。子どもや妊婦をもターゲットにするグロさはあるが、それもやや中途半端にしか感じられない。やるのならばもっと徹底的にやればよかった。 視覚的に見にくいのも問題だ。雨が降っている深夜の街はかなりレベルの高い設定である。高い技術と想像力が必要であるが、キャラクターがどちらも真っ黒なので、黒い物体同士がうごめいているようにしか見えない。 また、人間のどのキャラクターも魅力に欠けるのも難点だ。 女性がメインキャラクターであることが、エイリアンシリーズ特有の設定であるが、その良さがまったく活きていない。今回は子持ちという設定だったが、果たしてその設定が活きていただろうか。エイリアンによって娘を巣に連れ去られ、その娘を助けるために母親を奮闘させないのならば、子持ちの設定である必要はない。活躍を何もしていないので、彼女の苦しみも葛藤も当然描かれていない。リプリーのような強力なキャラクターを新たに生み出そうという気はさらさらないようだ。 人間のキャラクターが中途半端なのはある意味仕方ないと諦めるしかないかもしれない。今回の主役はプレデターのはずなのだから・・・。 しかし、そのプレデターも思いっきり中途半端である。 “超一流のエイリアンハンター”という設定なのだから、もっとカッコよく描いてもよかったのではないか。 1人で乗り込んできたわりには、プロフェッショナルらしさを感じられなかった。一番記憶に残っているが、青い液体で後始末することでは哀しくないか。肝心の主役のプレデターがあまりにも弱すぎるのは問題だ。 一方、エイリアンの描き方にも芸がない。 人間を殺すシーンを直接的に描かないところが多く、手を抜いているようなしか思えない。また、エイリアンシリーズを詳しく理解しているわけではないが、クィーンだけが卵を産めたはずではなかったか。 「プレデリアン」が卵を産むのはやや違和感を覚えた。エイリアンが無制限に増殖するよりもエイリアンの数を絞ったほうがよかったのではないか。 ストーリー的にも、観客的にも、製作者的にも分かりやすく作れたと思う。
[映画館(字幕)] 3点(2008-01-02 01:42:30)
608.  グレムリン
母親の瞬殺が見所。一瞬のうちに3体を始末するとは只者ではないだろう。
[DVD(字幕)] 3点(2006-12-31 00:05:06)(良:1票)
609.  オーメン(2006) 《ネタバレ》 
オリジナルもそれほど好きではなかったが、リメイク作品は、オリジナルに比べて、数段劣るという印象を受けた。 たとえストーリーが同じであっても、演出にさらなる工夫を施せば、映画は面白くなっただろうと思うが、かえって陳腐なものになってしまっている。 例えば、病院の火事で火傷を負った修道士に会うシーンがあったと思うが、あそこまでの特殊メイクを施せば、恐怖というよりも逆に滑稽だ。まるでスターウォーズに登場する異星人のようでもある。 また、主人公がダミアンを連れ出すところをミアファローに邪魔されるシーンも「ひつこさ」が全く感じられない。執拗なほどの「ひつこさ」というのは、結構な恐怖を感じさせるものではないか。 そういう意味においてファローの退場のさせ方はもったいない。ワイヤーでも使ってファローの人形を上空に5m位飛ばせば、確かに爽快さは得られるが、このシーンにあれが果たして適していたかと問われれば、「ちょっと違うのではないか」と言わざるを得ない。 せっかくミアファローに出演してもらっているのに、彼女を使いこなせてないという気がした(本人が必要以上のアクションを嫌がったかもしれないが)。車に死ぬまでしがみつくくらいのしつこさが必要だっただろう。 さらに、ジュリアスタイルズが抱える我が子への恐怖というものがオリジナルほど描かれていないような気がする。愛する我が子と思っていたかわいい子供が、だんだんと得体の知れない何かではないかと疑うような精神的なプレッシャーが弱いのではないか。彼女を精神的に追い込む方法が、「悪夢」では「多少逃げているな」という印象も受ける。 また、時代的なものか、山犬とのバトルは、かなり動物に遠慮しているようにもみえた。オリジナルにあった「恐怖」はなくなり、犬の訓練師の下で安全に撮影していますという感じがよく出ている。当然、自宅における黒犬の地下室誘導もあっさりとしたものだ。
[DVD(字幕)] 3点(2006-12-31 00:00:55)
610.  007/オクトパシー 《ネタバレ》 
前作「ユアアイズオンリー」が意外と良い出来だっただけに、今回もジョングレンに期待したが、なぜここまで落差がある作品を作ってしまうのだろうか。 前作で本格的アクションを製作したので、今度はコメディと色気で攻めようと考えたのか。それとも、前作があまりにコメディと色気が足りなかったので批判を浴びたのかどうか分からないが、あまりにもコメディと色気に寄りすぎている。あるいは、同年に製作された「ネバーセイネバーアゲイン」との差別化を図ったのかもしれない。理由はよく分からないが、アクションというよりもほぼ全編コントに近い(飛行機上の空上バトルは除く)。 いくらビジェイを演じた人が世界的なテニスプレーヤーだとしても、ラケットで戦うというのはあり得ない話だ。「ムーンレイカー」でも剣道が登場したが、あれには緊張感があった。こっちはふざけているようにしか見えない。 ロジャームーアもアクションを行うのには既に限界は過ぎている。本当の世界ならば、十回以上死んでいてもおかしくないような状態が延々と続く。勝手に銃弾やナイフの方がボンドを避けてくれるという状況下で緊迫感が生じるわけがない。 あともう少しで核爆弾が爆発するという事態で、わざわざピエロに変装するというのも痛々しくみえる。ショーンコネリーならば、こんな下品な方法で難を逃れただろうか。 また、あれほどボンドの女好きを批判していたQも女性に囲まれるとただのスケベ親父になってしまうのもいただけない。あのような場合でも、頑なまでの「堅さ」を維持して、シチュエーションのギャップやボンドとの違いで笑いを取るのが普通だろう。 しかし、ストーリーは結構しっかりしている。009が手にしていた卵の謎を追うと、宝石密輸団にたどり着き、そのまた奥には暴走したKGB(オルロフ将軍)による核爆弾による偽装事故という陰謀(宝石と引き換えにカマルに依頼)が隠されている。核事故と軍縮の時勢を利用して敵の防御ラインを一気に下げるという地味でリアリティが若干あるストーリーとなっている。しかし、全く作風とストーリーが噛み合っていないのが残念だ。 さらに、本作は旧作のオマージュが散りばめられているのも特徴だ。ワニの被り物は、「ゴールドフィンガー」のカモのアイディアだろうし、ユニオンジャックの気球も「女王陛下」のパラシュートのアイディアを拝借したものだろう。
[DVD(字幕)] 3点(2006-11-25 23:02:58)
611.  ザ・センチネル/陰謀の星条旗 《ネタバレ》 
脚本家の人への不満はこの際無視して、なぜこの程度の脚本でフォックスは製作にGOサインを出せるのかという方が疑問に感じた。アメリカではここまで脚本が不足しているのか、それとも単にキャスティングだけで客を呼べると踏んだフォックスという会社だけの問題なのか。 ジャックバウワー捜査官も出演料以外に一銭の徳にもならない作品になぜ出てしまうのか。せっかく築き上げたキャリアを無駄にしてしまっている。こんな裏も何もない内容ならば、マイケルダグラスとジャックが共闘して、大統領暗殺を企むKGBと最初から最後まで壮絶に死闘を繰り広げる方がまだましだ。 【以下、なんとなく気になったところ】 ①ダグラス「分かった。内通者は○○だ!」観客「内通者は○○か…。で…誰??」という映画で面白くなるはずがない。 「内通者は誰か?」を推理するという観客の知的好奇心をくすぐる気はほぼゼロに近い気がした。内通者は不倫を清算したいベイシンガーとかベタベタでもまだよかったし、不倫に気付いた大統領が企てた陰謀とか、いろいろ手があるだろう。 ②ダグラス「防弾チョッキではなく、俺の頭を撃て!」ジャック「とどめをさすことはできない(銃を構えたままフリーズする)」。泣いていないで、肩とか脚を撃て!話はそれからだろう。数十メートル近くの容疑者をみすみす逃すのは正気の沙汰とは思えない。ダグラスとジャックの直接対決というのは中盤の山場なのに、まったく盛り上がりに欠ける。 ③大統領の奥さんとヤッちゃうような男が、親友の奥さんを寝取らないわけないだろう。常識的に考えて。主役の二人がクダラナイ私怨でわだかまりをもたれたら観客はちょっとヒクよ。てゆうか、妻の話がウソか真実か見極められないような男がシークレットサービス務まるのか。 ④「嘘発見器テストを受けていないのは誰だ?」「よし分かった。○○が犯人だ。」ってジャックオマエ真面目に捜査してなかっただろう。内通者も仮にも捜査のプロだったら、嘘発見器くらいなんとかできるだろう。先入観によるミスリーディングでも描きたかったのか。 ⑤シークレットサービスは140年間裏切り者を出していない組織らしいが、結局、ヤツは何が目的だったんだ。140年間裏切り者を出していない組織からなぜ裏切り者が出たのかという答えを全く出していない。家族を人質とられたのは最後の方だし。
[映画館(字幕)] 3点(2006-10-16 22:02:53)(良:1票)
612.  虚栄のかがり火 《ネタバレ》 
途中から「つまらないな…」と感じ、恐らくラストまで面白くなるとも思えなかったが、最後まで観てもやはり面白くなかった。キャストは豪華、キャラクターもそれぞれ一癖ありユニークで、それぞれの思惑がぶつかりあう展開。そして、テーマもかなり奥深いというのに、2時間かけて、この映画はいったい何を伝えたかったのかが、まるで見えてこなかった。虚栄、エゴ、節度、正義、人種問題等、これらの重要なことが盛り込まれているにも関わらず、本作からは何一つ伝わってこなかった。 戦犯は、まずはなんといってもトムハンクスだろう。トムハンクスというよりも脚本におけるマッコイの人物像に相当問題があるのではないか。 あんな小心者の男が、なぜウォール街のトップに君臨できたのかと疑わざるを得ない。はったりも効かず、度胸もなく、ただ事故に怯え、妻に怯え、愛人に怯え、父親に怯え、警察に怯え、社会に怯える。とても一日で数億ドルを扱う大物には見えない。ただの小物の小さな転落劇では、「虚栄」というテーマが活きてこない。彼からは「栄光」も「虚栄」も何もかも感じられなかった。「地球は俺中心に回っている」くらいの堂々として自信満々で、威厳を備えていないと、本作の主人公としては失格だろう。本作の主人公に相応しいのは、周りから媚びへつらわれ、裸の王様ということに気付いていない憐れな男ではないか。 そして、自らが築きあげた「栄光」が一瞬でもろくも崩れ去る姿を見せる必要があり、築き上げていたものは、単なる砂上の楼閣に過ぎないということをしっかりと見せるべきであった。マッコイの人物像は、トムハンクスというよりも、むしろ冒頭のブルースウィリスに近いキャラクターではないかと思う。そのウィリスも中途半端な印象を受けた。 彼ら二人の出会いによる「化学反応」がまったく生じていない。二人の出会いによって、お互いに何も変わらないのは問題ではないか。 ファロー(ウィリス)は、マッコイの虚栄の人生を見つめ、ピューリツアー賞を得て、一躍「虚栄」を手に入れた。自己の「虚栄」に何を感じるのだろうか…という余韻にはまるで浸れない。当然、モーガンフリーマンの演説も、劇中において「正義とは何か」「法とは何か」「欲にまみれた人々に必要なものとは何か」ということがきちんと描きこまれていないので、深みのある生きた「言葉」には聞こえてこない。
[DVD(字幕)] 3点(2006-09-20 23:39:37)
613.  ダ・ヴィンチ・コード 《ネタバレ》 
原作が極めて素晴らしいというわけではないが、この映画は原作の持っている「良さ」をかなり失ってしまっている。 原作には「謎解き」の面白さが溢れていると思う。困難な謎が解き明かされるたびに、更なる不可思議な謎が待ち受けているという面白さに加えて、警察の執拗な追跡とオプスデイの不穏な動きがさらにストーリーをよりスリリングなものとしている。 しかし、この映画では肝心の「謎解き」がおざなりにされている。ソニエールが仕掛けた困難な謎が一瞬のうちに次々と解き明かされていく流れには興ざめしてしまう。 極めつけは、自家用機の中で謎の文字が書かれた文書をみつけた際にラングドンが「鏡をもってこい」と一言で片付けてしまっている点だ。原作では、古代文字に精通しているサーリーティービングでもラングドンでも判別不能な文字に両者ともに頭を抱え、行き詰まるところを、その困難な謎をソフィーヌヴーが解き明かすというシーンがある。そのシーンがあることによって、祖父と孫の見えない絆がみえてきて、二人が共にどうやって時間を過ごしてきたかが分かるというものである。この謎解きは、たんなる聖杯探求者では解き明かせないものであると同時に、ヌヴーとラングドンという二人が揃わないと解き明かせないということがよく分かるものである。 それが瞬時に「鏡をもってこい」では、ヌヴーの存在っていったい何かね?という感じになる。一つのシーンを除き単なるお飾りにしかなっていない。 ストーリーを進めることを優先して、ヌヴーに限らずこの映画のキャラクターはほとんど死んでしまっている。魅力ある俳優陣を揃えておきながら、ただセリフをしゃべって動いているだけであり、個性的で心に様々なものを抱えているキャラクターが全く活きていない。これでは誰が演じても同じではないか。例外としては、ヌヴーが自家用機内でシラスをぶん殴ったシーンと、ティービングの最後の瞬間に、その性格や気持ちが現れるのを知ることができる。 とにかく、この映画は原作のあらすじを2時間30分にスピーディーに収めたにすぎず、映画として評価することは難しい。全部描くのなら二部作にするか、大幅なカットが必要だろう。
[映画館(字幕)] 3点(2006-05-21 00:41:24)(良:3票)
614.  シリアナ 《ネタバレ》 
ジョージクルーニーのオスカー受賞に伴い、本作も注目を浴びるだろうが、本作に関しては是非鑑賞前に公式HPなどでストーリーや背景について事前に確認してほしい。ストーリーや登場人物などはいたってシンプルであるが、必要以上に細かく切り刻んだために物事の本質が何であるか、何を訴えたいのか、焦点がぼやけた演出となっているので、前広に情報を入手した方がよいだろう。 物事に対して批判しようとするとき、「ボウリングフォーコロンバイン」のように批判対象から完全に逆サイドに立って描くというやり方がある。一方、本作ではアメリカ、中東などの石油業界を取り巻く巨大な渦の中に人々が巻き込まれていく姿をかなり冷めた目で客観的に、かつ感情的にならないように描いている。しかし、「トラフィック」のようなアメリカでは身近な問題である「ドラッグ問題」ならばやや第三者的な描き方をして、鑑賞者に「どう思うか」を問いてもいいかもしれないが、石油問題に関しては身近に感じる人は少ないだろう。この身近ではない問題に対しては、第三者的ではなく、もっと踏み込んだ形で感情的に人々に問いた方がもっと説得力を増すと思う。この描き方では、あまり知らない一般人が映画を見たとしても、世界で最も恐ろしいタブーに震撼するというよりも、「へぇー、そうなんだ。」程度の感想しか持たないだろう。<以下ネタバレ>ジョージクルーニー演じるボブはテロとは無縁の中東の王子(アメリカ寄りから中国寄りにシフトしようとする)をテロの首謀者だからと殺害を命じられ、それに失敗し、あっさりとCIAから駒のように切り捨てられてしまう。真相を知った際の表情、ラストの行動にはそれなりに彼の感情を感じられるが、彼の長年信じてやってきたものが何だったのかという苦悩、悲哀は分かりにくい。合併話の調査を命じられたホリデイ弁護士はラストにはまさに羊を面を被った狼のような行動をするわけだが、彼の心情の変化と父親の関係も伝わりにくい。 アメリカから中国へシフトしようとしたナシール王子と、新米派の父親や弟の確執もあっさりとしすぎている。これらの確執の中で仕事を失い行き場をなくしたワシームをテロへと駆り立てた動機と神学校との関係もまた伝わりにくい。上手く描けばもっと面白くなる題材だと思うが、個人的には全く面白みを感じられる映画ではなかった。
[映画館(字幕)] 3点(2006-03-07 22:17:47)
615.  ナインスゲート 《ネタバレ》 
ストーリーの筋自体は全く難解ではなく比較的分かりやすいが、なんとなく釈然ともしないし、面白みを感じさせる映画ではない。 まずジョニーデップについては、相変わらず演技自体はしっかりしているが、一体何が目的で動いているのかがピンと来ない。金というわけでもなく、本に隠された謎解きをしたいわけでもなく、自分に嫌疑が掛かっているから真犯人を探すというわけでもない。 ただただ、色々な人の掌の上で駒になって動いているにすぎない。だから、デップを主体としたこのストーリーに入りこめていけない。 その上、バルカンは殺人等の嫌疑を掛けたいがためにデップを雇っていると思われるが、なにもかも全部一人でやっているうえに途中で暴走するため、結局デップ雇って何がしたかったのか、本ストーリーにおけるデップの必要性がますます分からなくなっている。 せっかく「悪魔」「ナインスゲート」というやや面白い素材があるのだから上手く活かすべきではなかったか。実際の事件と9枚の絵を見立てる位のアイディアがあれば、絵にも興味が湧くし、よりストーリーに入りこめるのではないかという気がして勿体ない印象を受けた。 また、どのキャラクターも感情があまりないという気がする。バルカンこそラストにだけ自分の感情を露呈したが、他のキャラクターには「欲望」もなければ「憎悪」もない。たたただ、ストーリーが淡々と進んでいるだけであり、やはりこのストーリーでは関心を引く要素は薄い気がする。
[DVD(字幕)] 3点(2005-12-31 03:26:34)
616.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
近未来を舞台にクローンをテーマに扱ってもマイケルベイにはお構いなし。相変わらずのベイ・ワールドが展開される。ある意味、凄えなと思わせるこだわりが彼にはあるようだ。本作は頭を空にしてアクションを楽しみたいという人に向く映画であり、クローンを扱ったアイデンティティや人間性をテーマにした映画を観たいとか、近未来の管理社会やクローンの危うさをテーマにした映画を観たいという人にはあまり向かない。そうは言ってもバッドボーイズとは違って、あまりおふざけなしの映画には仕上がっているので、なんとか観れる映画にはなっているとは思う。そして「バッドボーイズ」でもおなじみの激しいカーアクションは一つの見所になっている。「バッドボーイズ」では、クルマの上からクルマや死体を投げ落としていたが、今回もなにかを投げています(荷台から荷物が落ちて、後ろがとんでもないことになっているのに運転手は走り続けるところがマイケルベイらしいところ)。 以下ネタバレ【マイケルベイのここが嫌い】 ①「捕まえるのは無理だ!もう殺しちまえ」といきなり言ってしまうところ。一応、大事な「商品」らしいのだし、クローンの育成には恐らく莫大な時間と費用が掛かるのだろうし、サラ本人は死にそうな状態なのに、殺していいのか。契約とかもあるだろう。 ②「軍にばれたらやばいからオマエ達に頼む」というのが大前提。にもかかわらず、ブシェミを惨殺→(ブシェミカード使用により)警察の介入を許す→今度は警察を襲撃。そんなことしてたら、しまいには軍動くぞ。しかも、再度のカード使用では警察に動きなし。そもそも論を無視した激しいアクションには笑けてくる。 ③おもむろにジョーダンがパンツの中から拳銃を取り出すところ。セキュリティも何もあったもんじゃねえな。金属探知機か何かで調べられたら御仕舞のそんな無謀な計画が上手くいくと思っているのか。 ④全く途中のストーリーとは関係ない部分で、フンスーが裏切るところ。それは本当に勘弁して欲しい。ストーリーに多少絡ませるくらいできるだろう。汗かきすぎだし、そもそも銃持っているからって、リンカーンを撃ち殺すなよ。 ⑤ラスト大将一人で自らリンカーンに立ち向かうようなところ。あとから、いっぱい黒服も来たけど、その後、どっかに行ってしまっているようなところ。 ⑥「アイランドはあったわ。それはわたし達よ。」まじで意味分からねえ。
[映画館(字幕)] 3点(2005-07-24 02:14:42)(笑:3票) (良:2票)
617.  ザ・リング2 《ネタバレ》 
本作で何を伝えたかったというと、一言で表せば「親子愛」である。 確かに土俵はホラーではあるが、本作は間違いなく母と息子の親子愛を描こうとしている。このスタイルは恐らく「宇宙戦争」と同じではないかと思われる。あちらは宇宙人の地球侵略という舞台で親子愛を描こうとしている。したがって、この続編の方向性やその在り方自体は間違ってはいないと思う。 しかしどう考えても誰かがこのテーマを理解していない気がする。脚本家が親子愛なんて描くつもりも無いのに監督がその方向性に持っていったのか。監督が脚本家の意向を全く理解せずに演出してしまったのか。プロデューサーがこんなんじゃ怖くないと言い出して、監督がそれに逆らえなかったのか。そもそも「親子愛」なんてテーマにしていないのに、俺が勝手に思いこんでいるだけなのかは分からないが、これでは何もかも中途半端すぎる。 この程度で怖がらそうとしているのならば、もの凄い出来の悪いホラーであるし、親子愛を描くとしても伝わってこないので、何がやりたいのかさっぱり分からない。 自分が考えるこの映画の根本の欠陥は「サマラがエイダンの身体を乗っ取ろうとしていることをレイチェルが始めから分かってしまっていること」ではないか。 この部分は、レイチェル自身にも観客にも最後まで取っておく方が良い。サマラが何を考えているか分からないところに、ある程度の恐怖を感じることができるのではないだろうか。サマラの目的がはっきりしてしまったら、精神的な恐怖は何も無い。 ストーリーのプロットとしては、エイダンが謎の奇病を発症し、彼の周辺で不可解な事件が起きる。サマラの影に気づいたレイチェルは、原因を探ろうとして、サマラの出生の秘密とサマラの目的を知る。サマラの目的を分かったても時すでに遅く。エイダンの身体を完全に乗っ取られてしまうという流れの方が素直ではないか。 最後には、サマラにエイダンを乗っ取られようとも、それが本当の息子ではないことを知っており、息子の心の声を聞くことができるレイチェルの姿をもっとアピールした方がよかった気がする。そして息子の身体を救うために奔走するレイチェルの姿と母を想うエイダンとの心の絆を。この本当の母子の深い絆には、いくら母を求めるサマラでも断ち切れないとサマラ自身に思わせないとダメだろう。あんなコトするぐらいでサマラを封印することが出来るなら楽な話だ。
[映画館(字幕)] 3点(2005-06-19 00:31:26)(良:1票)
618.  フォーガットン 《ネタバレ》 
良かった点を強いてあげるとすれば、人間が吹っ飛ばされるシーン(劇場では失笑がちらほら)とジュリアンムーアの演技だけ。 ジュリアンムーアは実際にもさすがに母親だけあって、熱演をしていたが、果たしてこの映画にその演技が必要あっただろうか。 アメリカで流行っていたころ面白そうなストーリー(妄想系か、それともなんらかの事情で周りが病気にしたてている)だなと感じていたが、日本で公開というときに、すでに「彼ら」系という宣伝をされていたのでかなりガッカリとしていた。それでも見に行ったわけだが、やっぱり正直キツイね。 特にラスト間際の「彼ら」の一人が若干姿を変えるところは、タイプが違うものの「ドリームキャッチャー」を思い出したよ。あのシーンだけでもカットして欲しかった。興ざめもいいところ。 これだけ荒唐無稽なストーリーをどのようにオチをつけるのかを黙って見ていたが、多少納得のいく点はあるけど、一言でいえば「彼らって意外と親切だな」に尽きる。 「彼ら」の存在よりも、なぜこの映画にジュリアンムーアやゲイリーシニーズが出ているのか、なぜこの映画がアメリカでヒットしたのかが何よりも最大の謎だが、「彼ら」の存在は最後まで取っておくか、もっと表に出すかしないといけないだろう。この映画は、一番中途半端な描き方をしている。 一切のスリルも、どきどき感も、謎もない映画にはさすがに高い点数は付けられない。 しかし、ストーリーのネタとしては非常に面白いとは思う。息子は死んだと思っている母親に対して周りは息子なんて始めからいないという点に関しては。このネタに対して精神科医も絡めて、「記憶」の曖昧さや確かさをテーマに扱えば、もうちょい面白い映画にはなったと思うのだが。
[映画館(字幕)] 3点(2005-06-05 01:55:16)
619.  ライフ・アクアティック 《ネタバレ》 
天才マックスの時からこの監督の好きな人だけには薦められる作品で、はっきり言って一般受けはしないだろうと思われる。 何の面白くもない冒険ゴッコが繰り広げられるだけで、ズィスーの映画造りも上手くストーリーに活かされていない。 とにかく何もかも中途半端で何がしたいのか全く分からない。 海賊との戦いはバカ系なんだが、それで終始攻めるつもりでもなければ、また脱力系で攻めているわけでもない。 息子ネッドやジャグワーシャークの関係で感動させようとしているのかもしれないけど、これらではこれっぽっちも感動しない。 逆に観ている者にとっては「なんでそんなことするかなあ」と対応が困ってしまう。 思いきって、何もかもバカ系で攻めれば、結構面白くもなったんじゃないか。劇場ではかすかに笑い声がもれていたので勿体無い。自分も学生に単位を渡さないところで学生の反応には笑ったから。 この監督にとっては、ストーリーはあってないようなものが常だから、いまさら文句をつけるわけではないが、相変わらずどうでもいいダラダラとしたようなストーリーだ。 ストーリーで勝負しないのは分かっているので、この監督が勝負しなければならないのはキャラクターだ。 しかし肝心のキャラクター設定はイマイチだ。 どのキャラクターも「自分」というものを掴めずに演じているような気がする。どのキャラクターもしっかりとした「顔」が見えてこない。 顔や心が見えるのはネッドくらいではないだろうか。 また、海賊との戦いやイヌの扱いなどは、かなり度を越していると思われる。 船を半分に切ったようなセットは絶妙なのに、そのセットも上手く活かされていないのも残念だ。
[映画館(字幕)] 3点(2005-05-08 22:40:10)
620.  明日に処刑を・・・
実話がベースなのだろうか、銃撃戦には中々の迫力を感じられるものの、正直随分ヌルイものを見させられた気がする。 まず、ストーリーが単調すぎる。 捕まる→逃げる→犯罪の繰り返し。 確かに仲間が吹っ飛ばされたり、罠にかかったりはしていたが、特別な派手さがあるわけでもない。 そして、主役の二人を含め全ての登場人物に何らの感情移入もできない。 女のほうは、小さな幸せを得たいというような目的もなく、ただ人を困らせることや犯罪を楽しむだけのただの子どもだし。 困ったときは得意技の身体を売ることだけしかすることはない。 男のほうは、正義や共産主義への戦いをただの犯罪へとすり変えているだけの哀しい犯罪者としか映らない。 この二人の行為には「俺たちに明日はない」とは違い、何も感じるものがない。 二人には苦悩も愛も何も感じられない。 事情はよく分からないが、この駄作っぷりはロジャーコーマンという製作者の関係だろうか。 それにしてもキルビルで見たあの人が主役の人だとは思わなかった。
3点(2005-03-06 19:28:35)
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