61. トロイ(2004)
はぁ~ものすげーお金かかってて凄いね。でも何だかな~ という映画。アキレスのキャラクター作りが完全に失敗している様に思う。彼の信念が何処にあるのかよく判らなくて、いきあたりばったりの人物に見えてしまうし、オネエチャンと恋に落ちるくだりも蛇足としか思えない。パリスの甘ちゃんぶりはあれでOKだと思うし、ヘクトルは格好良かった~! エリック・バナって、顔が横に広くてへんな顔というイメージだったけど、まぁなんてイイ男。でも主役のアキレスになんの魅力もないせいで、作品の質がガタオチしている。映像と小道具と脇役が素晴らしかっただけに、もうちょっとどうにかなんたんじゃないかと思う、悔しい映画。 6点(2004-07-28 20:39:43) |
62. ドメスティック・フィアー
さくさくした映画。考え込む暇もなくストーリーがどんどん進んで行くので、集中して見ることがる。でも見終わった後、何の感想も浮かんでこない。筋書きだけ。キャラクターが全てステレオタイプで、まぁわかりやすくて良いけど、面白味に欠ける(スティーブ・ブシェミは存在そのものが強烈な匂いを発散しているので◎!)。まさに得も損もなし。 5点(2004-07-20 09:56:36)(良:1票) |
63. ニューヨークの恋人(2001)
《ネタバレ》 すごく設定は面白いけど、この設定、上手くまとめるのむずかしいだろうな~、と思いながら見ていました。結末は意外だった! メグ、それで幸せなのかい? だって社長になれるのよぉ~~~~ でもまぁ映画、しかもラブコメ、しかもメグライアン。コンサバな終わり方もいたしかたなし。きちんとお金がかかっている衣装が素敵だった。二百年前の衣装は勿論、シンプルでいながら洗練されている、キャリアウーマンモードのメグのファッションが素敵。気になるのは、「エレベーターがあちこちで故障」というエピソードが、スチュワートを怪我させる以外にあまり役だっていなかった事。何だか全てが平均点ちょい上の優等生映画でした。 7点(2004-07-19 19:36:47) |
64. クイルズ
全てが過剰。やりすぎ、騒ぎすぎ。でもそれがイイんです!! 淫乱な処女でケイト・ウィンスレットって、もうその設定自体が妄想の世界ですよね。ジェフリー・ラッシュの、ただの変なおっさんなのか、本物の天才なのか、オーラがあるのか無いのか判らない扱いにくさもさすが名優、唸らされました。それにホアキン。君が清廉潔白な神父で終わるなんて事は無いと期待していたよ。素晴らしい! ホアキンらしいオチだっ!! 全編通じてビアズリーの絵の様。ヘンにおりこうぶらずにやるべき所まで突き進むこの姿勢。あっぱれです。 9点(2004-06-27 23:29:17) |
65. ラスト サムライ
これはハリウッドの娯楽映画なのだな、と思った。武士道とか、サムライとか、どうだっていいのよ。ファンタジーと一緒。日本人以外がこれを見る感覚は、「ラスト・オブ・モヒカン」とか「ブレイブ・ハート」を我々が見るのと一緒。藤本ひとみの小説を読むのと一緒。大地真央の洋もの芝居を見るのと一緒。をわおゴージャス、神秘的、ちょっと変? まいっか、映画だし。 どうせそうなんだから、思いっきりブチ壊してくれた方がまだきっと楽しかった。どうせなら全員全部英語にして、敵を思いっきり無能でオバカに描いて、もっと日本人の閉鎖的なイメージをバシバシ出して、それでも村人と打ち解けちゃうナイスガイ、ネイサン@トムクルーズみたいなストーリーにすれば、もうちょっと米国でヒットしたのではなかろうか。変にコムズカシく描いているから、外国人にはいまひとつ理解しづらいだろうし、日本人から見ると、頑張っているけどそれでもやっぱりちょっとヘン。とても宙ぶらりんで、中途半端な映画。渡邉真田両氏の熱演が空回り。個人的に小雪さんは綺麗で良かったです。日本女性的美しさをアピールしていた彼女が一番エライかも。 4点(2004-06-27 10:55:33) |
66. 白雪姫
1937年って、昭和12年ですよ~ 盧溝橋事件の年ですよ~ ジャック・ニコルソンやロバート・レッドフォードがおぎゃあと産まれた年ですよ~ その頃に、これだけのクオリティの長編アニメーションを作って、きらびやかなプレミアを催し、観る者をうっとりさせたアメリカっていう国は、世界のリーダーを自称するだけの事はある、すごい能力を持っているなぁと、ひたすら感心してしまった。今見ても、古めかしさは確かにあるけれど、それを超えた美しさと夢がギュっと詰まっていて、あの動物たちの動きのリアルさとか、ただただ見ほれてしまう。白雪姫という名作を「コミカル」にして、子供たちの想像力を奪ってしまった罪は大きいけれど、それだけの影響力を持ったビックな作品であったという証拠でもある。ひたすら凄い。 9点(2004-06-21 08:44:31) |
67. タイタス
すごくぞくぞくして、ビ~~~ンと痺れる感じ。監督の感性に圧倒される。二時間四十分、どっぷり世界に浸らせてもらいました。面白かった! 素晴らしい、毒のある美術品を見ている様。脚本というのは時代に合わせて変化させてもいい物だと私は思っているので、現代と混じり合う演出に抵抗はなかった。どちらかというと、現代でも古代でもない、不思議な異世界の物語という印象。 ただ、主演が・・・。ジェシカ・ラングはじめ、ムーア人演じた黒人さん、息子たち、皇帝はハマり役だったけど、アンソニー・ホプキンスがどうしても馴染めなかった。確かに演技力あるし、狂気を演じると超一流なのはわかるけれど、威厳とカリスマが無い。農家の小父さんにしか見えない。ショーン・コネリーあたりが演じると良かったのでは? 血が通った悲劇、という印象の映画。スクリーンで見れなかった事が悔やまれる。 8点(2004-06-14 18:12:38) |
68. ジャイアント・ピーチ
クレイアニメかと思ったら、いきなりものすごいメイクの叔母さんが出て来たので、びっくりしました。いじめられる両親がいない子供というありきたりな設定を、ここまでシュールに描いてしまう世界観には感心しましたが、この映画のターゲットが一体何歳なのか、かなりナゾ。息子(5歳)は、面白くなさげな様子でした(ジャック・スケリントンの登場シーンだけは喜んでた!)。大人向けという程の内容でもないし。う~~ん。全編通じて色々なモノが気色悪かったというのが一番の感想。ミミズもキモいし、魚の頭もキモいし、熟れた桃の感触もキモいし、蜘蛛の目つきもキモいし、謎の老人ピート@ミスターコバヤシも微妙にキモかった(てゆーか笑えた)。映画玄人好みってかんじ。 6点(2004-06-13 11:52:36) |
69. メイド・イン・マンハッタン
代々政治家一族なんてさぁ~ 絶対口うるさい姑がいて、「どこの馬の骨・・・」云々と一生言われ続けるわけだ。絶対元旦那は金せびりに来るでしょ。またゴシップよ~。しかもあの男はJloの外見に惚れただけなわけでしょ。そうするとJloが老けてババァになったら、絶対浮気するね。何たって金と権力があるんだから、女なんてよりどりみどりよ~。・・・・・この映画を見て、こんな感想しか抱けない自分の乾燥ぶりが悲しい。中学生の頃、「プリティー・ウーマン」を見た時は、もっと素直にうっとりしたのに。ハァ・・・・ 小泉さんもホテルのメイドさんと再婚したりしたら支持率上がるかもねぇ~ 5点(2004-06-07 13:23:23)(笑:1票) |
70. ビッグ・フィッシュ
まず、相変わらずのストーリーテラーぶりと、映像の美しさに拍手です。私がバートン作品で一番素晴らしいと思うのは映像です。色彩感覚と光の使い方が絶妙です。こんなに良いお話なのに、オタク魂を失っていない、インチキ臭い登場人物の数々が最高。これほど上映時間を短く感じた映画は、近年久しぶりです。ただ、バートン作品がいままで持っていた「勢い」みたいなものが感じられなかったのがやや残念です。すべてが丸く収まり過ぎている感じがしました。最後、シャム双生児ではない双子や、巨人ではない大男が出て来る葬儀のシーンは蛇足かなと・・・・ 配役にも、ちょっと「ん?」と感じてしまいました。アリソン・ローマン→ジェシカ・ラングって、どうよ!? 魔女はやっぱりリサ・マリーに演じて欲しかった! ヘレナ・ボナム=カーターは大好きな女優さんだけど、雰囲気的にミス・キャストだった様に思う。ユアン・マクレガーとスティーブ・ブシェミは最高でしたが。佳作です。 8点(2004-06-04 10:16:39) |
71. 12モンキーズ
かなり面白い脚本だけど、脚本だけなら、それほど傑作にはならなかったと思う。こだわり監督テリー・ギリアム&ブラピの熱演。徹底して作り込んである映像と嫌でも耳に残る音楽が、この映画をガンガン盛り上げている。深い意味とか、哲学とかをこの映画に求めるのはナンセンスでしょう。面白いじゃ~ん、飽きないじゃ~ん、マデリンの脚きれいすぎ! 映画を観るって楽しいよね。・・・そんな映画です。 9点(2004-05-29 10:55:52) |
72. カサブランカ
くっさ~ と思ってしまう台詞の数々ですが、それは「君の瞳に乾杯」や「そんな昔のことは・・・」が、あちこちで使われ、パロられ、ふざけられて来たせいであって、オンタイムで観ていたら、お洒落で斬新だったのでしょう。そう思うと勿体ない気がする。バーグマンとボギーのいい役者っぷりだけは、クサくも古くもならず、素敵でした。 7点(2004-05-15 15:45:02) |
73. サハラに舞う羽根
ものすご~いアホなのに、何故かどえらく運がいい男の話。言いたい事は山ほどありますが(ケイトもっと可愛く撮れよ! 小道具が手抜き臭い! どこかで見たような話と映像のつぎはぎ(例・パール・ハーバー、イングリッシュ・ペイシェント)! ジャックの台詞、支離滅裂すぎ! 相変わらず非白人の描き方が納得いかない! etc,etc,etc.....)手短かに纏めてみました。 3点(2004-04-25 23:56:59) |
74. ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
中途半端な映画。コメディという程笑えるわけじゃなく、感動という程泣けるわじゃない。オシャレでエキセントリックな、映像と行動と台詞まわしに飾り立てられているけど、実はサザエさんレベルなストーリー。明らかに、数年先には忘れ去られて行く映画だと思う。グィは、ハマり役だった。彼女って薄幸顔だから、姫やお嬢より、こういう役の方が似合ってる。 4点(2004-04-24 09:38:01) |
75. バウンティ/愛と反乱の航海
《ネタバレ》 なんとなく手に取ったら、ものすごい豪華キャストだったので驚いてしまった。ホプキンスもリーアム・ニーソンも、すごく上手い。ダニエル・デイ=ルイスが「無能男」を演じているのが面白い(さすが天下の演技派。上手い!)。その点メルは、いまいち微妙な心の変化が表現出来ていなかった気がする。追いつめられてもどこか飄々としていて、ヒーロー的。 史実なんだから話が面白いのは当たり前。メル演じたクリスティと、ホプキンス演じたブライの間を、観客の感情移入が行き来してしまうようなつくりが面白い。結局どちらも「勝ち」であり、どちらも「負け」であったわけだ。ちょっと唸らされた。画面もとても綺麗だったし、タヒチに行ってみたくなった。ラストは、史実をきちんと表現した結果だったのだろうけど、もう少しドラマチックに大袈裟にしてしまっても良かったような気がする。それにしても、豪華キャスト&そう悪くない評価なのに、レビュー私で4人目? 何でこの作品、こんなに知名度低いのでしょう??? 7点(2004-04-20 22:51:54) |
76. マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
《ネタバレ》 すごく予定調和で、女優さんも男優さんも微妙~(演技は上手い。ものすごく上手い。表情を徐々に変えて行くのにはびっくりした!)だし、やたら冒頭の説明が長くて、日本人の私には理解出来てないのだろうなぁというシーンも多々あったけど、何だろう、嫌いになれない映画。大袈裟なのに、すごく人間がリアルだ。ミラー家の方だって、勿論波瀾万丈色々あったんだろうけど、そこをバッサリ切り捨てて、トゥーラ側に焦点を絞っているのが成功だと思う。凄い名作! ではないけれど、観た記憶が後々まで残りそう。その点だけでも、充分楽しい映画、 7点(2004-04-17 22:46:42) |
77. フォーン・ブース
電話ボックスから出ない、というのがウリで、私もその設定を聞いて「面白そう!」と思って見たんだけど、後半だんだんコリンのアップに飽きてきた。で、オチはというと・・・小物スチュを狙う犯人も、結局は小物なんじゃないの~ という、肩を竦めたくなるオチでした。あと、奥さんとの愛に目覚めるみたいな部分に、すごく興ざめした。6点欄の「ま、損はしてないかな」という表現が見事にハマる映画でした。 6点(2004-04-16 09:07:40) |
78. 閉ざされた森
どんでん映画は、サラッと痛快に騙されるのが好き。ここまでどんでんどんでん振り回されると、いいかげんオチなんてどうでもよくなる。よくよく考えると、辻褄が合わない所がちらほらあるし・・・ 5点(2004-04-10 10:17:34) |
79. ふしぎの国のアリス(1951)
とりあえずこれは「ディズニー」なので、ルイス・キャロルの原作とは全く別物として観ました。卵とたまごふりかけ位の差異があるので。 懐古主義かもしれないけど、この時代のディズニー映画には、今のディズニーには失われてしまった楽しさが沢山つまっていると思う。不思議な情景、理不尽な台詞、決して「良い子」ではない主人公、アニメらしいキャラクターの動き、恐いシーン。CGを駆使して作り上げた壮大な映像はたしかに凄いけど、本物の自然を超える事は出来ないわけで、アニメーションらしい狂った世界の楽しさが存分に味わえるこの時代のディズニー作品は素晴らしいと思う。 8点(2004-04-06 14:58:53)(良:1票) |
80. ブラザー・ベア
ストーリーは、ここ数年のディズニー(ピクサー除く)の中ではかなり良い方。きれいごとと言ってしまえばそれまでだけど、全てに「愛」の気持ちをとか、隣人を兄弟の様に愛そうとか、報復する事は幸せに繋がらないといったメッセージの数々は、子供に見せる映画を選んでやる親の立場として、素晴らしいと思える。しかし絵がいただけない。コーダの表情、可愛くない。キナイのデッサン、どう見ても狂ってる。人間の動作、ぎこちない。多少キャラが立ってると思えたのは、ヘラ鹿の二人(鹿?)組だけ。設定上仕方ないのだろうが、トーンが終始茶色で、「ディズニーストアに行って、ブラザー・ベアグッズを買おう」とは思えない。夏に見た「ニモ」に明らかに見劣りする。頑張ってくれよ、本家! 天童よしみの吹き替え歌も、思ったより綺麗だったし、フィル・コリンズが歌う日本語を劇場で聞けたのは貴重な体験だった。良い所は沢山あるのに、アニメーションの命である「絵」の手抜きっぷりが、何ともおしい一作。 6点(2004-04-05 16:58:01) |