61. シックス・センス
シャマラン映画にあら探しは厳禁!例え途中で謎が解けても、最後まで楽しめる作りはお見事。もの悲しい顔が印象的な名子役ハーレイ・ジョエル・オスメントに助けられた面もあるが、謎解きオンリーでこれほど見せてくれる映画はそうはない。その後の2作をみると、監督の力量というより、アイデア、俳優に恵まれた結果なのかもしれない。 8点(2003-03-16 11:49:00) |
62. プラトーン
現地人の虐殺は何のために描かれたのだろう。戦争におけるリアリズムを追求した結果なら納得もするが、アメリカ軍兵士の内輪もめが主題であり戦争の悲惨さを訴えた映画ではない。終始アメリカ兵中心に描かれ、自国向けの映画の香りがぷんぷんする。もし、ただの材料として虐殺が描かれたのだとしたらオリバー・ストーンは戦争映画を軽く見過ぎている。嫌悪感を抱きやすい場面を軽々しく使うべきではない。この映画の場合、エンターテイメントと割り切ってみる分にはいいが、戦争に対して明確なテーマを持った映画とは言いがたい。 4点(2003-03-15 20:21:56) |
63. インソムニア
サスペンス映画としては物足りなさが残るが、アル・パチーノ の次第にくたびれていく描写だけでも楽しめる。アラスカの寂れた町並みも、白夜と相まって怪しげな雰囲気を醸し出している。クリストファー・ノーランの場合奇抜な展開が注目されてはいるが、光と陰のコントラストなど、人物像を浮きぼらせる構図など映像面でも十分評価に値する。まぁ、そうはいってもこの映画の欠点は緊張感の欠如だろう。主演級2人への配慮か、刑事と犯人の保身のための交渉がメインではこちらが眠くなってしまう。後半になってやっと出番が増えた現地警察官エリーを追いつめる側としての描写が足りなすぎる。事実を隠す者、事実を追究する者、サスペンスとしては好材料な要素をなぜ、深く掘り下げなかったのか疑問が残る。 6点(2003-03-15 08:51:25) |
64. ロード・オブ・ザ・リング
原作を読んでいないので、どこまで忠実に再現できているかは分からないが、個人的にはドラクエの実写版のような雰囲気で楽しめた。難点をあげるとすると、ファンタジー映画全般に言えることだが、非現実世界が土台になっているため、まずその要素を理解しないと楽しめないところ。この映画で言えば、エルフが不老不死など。個人的にはそれがとってもかったるい。原作を読んでいる方は純粋に世界観を楽しめるだろうが、そうでない者は同時に理解する作業が待っている。まぁ、それを差し引いても、ファンタジックな世界観に浸っているだけでも楽しい作品ではある。 6点(2003-03-14 19:34:30) |
65. あの頃ペニー・レインと
姉がペニーに人生が変わるからとTHE WHO「TOMMY」を勧めたときは10点付けようかとマジ思った(かなり個人的)。特に70年代のロックはドラッグ、SEXが創作意欲、ライブ・パフォーマンスの原動力であることは、多くのロックアーティストが口にすることだが、実際にペニーみたいな尽くす女を見ると、あまりの深い情愛に驚く。題材が興味深かったため楽しめたが、人物設定が脆弱な点は否めない。ペニー役のケイト・ハドソンの熱演に比べると、バンドメンバーの存在感が薄く、演奏にカリスマ性を感じられない(これに関してはどうしようもないが)。どちらかというと、ペニーの魅力が強すぎて、「なぜこんなやつらに?」と言った疑問が終始つきまとう。無理は承知だが、実際に70年代に活躍したロックアーティストが出演すれば物語に深みが増したと思う。 7点(2003-03-14 10:40:12) |
66. 素晴らしき哉、人生!(1946)
最近の入り組んだ映画になれてしまうと、かえって古典アメリカ映画が胸にぐっとくる時がある。この年代の作品を見ると、映画なんてシンプルな方が感動できて、共感できるんだなぁとしみじみ思う。こういう映画はあら探しをやめて、素直に見ましょう。 7点(2003-03-13 21:25:24) |
67. いまを生きる
なぜニッキーは自殺しなければならなかったのか。キーティングの教育理論が間違っていたため起きたとしか思えない。この自殺により、物語の生命線でもあるキーティング教育に疑問符がついてしまい、最後の最後で騙された感じにさせられた。そのためラストシーンで、生徒が机にあがる有名なシーンも「なんで・・?」な印象が拭えず、感動的とまではいかなかった。まぁ、ひねくれ者の戯言ですけど。 6点(2003-03-13 17:46:27) |
68. キャリー(1976)
究極のストレス発散映画。虐げられ続けたキャリーが舞踏会で幸せを掴んだ瞬間、頭上から大量の豚の血を浴びブチッと切れる。その後の展開はキャリーに感情移入していれば実に気分爽快に見られる。他にも若かりし頃のジョン・トラボルタ、息が止まりそうに怖いラストの墓場のシーンなど見所が多し。 7点(2003-03-13 12:29:17) |
69. ドニー・ダーコ
視聴者に?マークを植え付ける作風は最近のサスペンスの流れか。目新しい点と言えば、青春ドラマを織り交ぜ、ユーモアたっぷりに描いたところぐらい。残念なのは他の類似作品の差別化といった点が感じられないところ。謎だらけの展開故に、見ていて飽きはしないがラストを見ると、この手の映画の限界を感じてしまう。作品の質自体は、悪くないので純粋に楽しめる。 5点(2003-03-12 17:07:48) |
70. 隣人は静かに笑う
マイケルの精神状態から、妄想オチと深読みしていたので、いろいろな意味で楽しめた。「隣人がテロリストだったら」題材は文句なしによい、ただマイケルが隣人に疑いを抱く過程をもっとじっくり描いて欲しかった。たかだか、同窓会の案内でストーカーばりの行動に走っては、彼の善人性が失われ、のちに降り懸かる恐怖も共感できなくなる。それでも後半の畳みかけはさすがで、緊張感も持続され一気見せてくれる。 6点(2003-03-12 16:37:11) |
71. チャーリング・クロス街84番地
アン・バンクロフトの熱演もあり、心温まるいい話。ただ、個人的にはもう少し印象に残るシーンが欲しかったかな。最後のシーンは感動させられますね。 6点(2003-03-12 10:21:27) |
72. ミリオンダラー・ホテル
ヴィム・ヴェンダースがとるべき映画ではない気がする。大好きな監督で2作も10点付けているが、これは認めたくない。青を基調にした映像は雰囲気が出ていて良いが、個性的な俳優が浮いたまま終わってしまった感じ。ヴェンダースにはこういった映画は向いてないのでは??と思っちゃうよなぁ。 4点(2003-03-12 10:08:23) |
73. フェノミナン
最後のエリック・クラプトンの「チェンジ・ザ・ワールド」が感動的。ん?それだけだよ。 3点(2003-03-12 09:55:05) |
74. ロレンツォのオイル/命の詩
実話だし、スーザン・サランドン の迫真の演技も素晴らしかった。いろいろ考えさせられる映画だが、実際の映像を元にしたドキュメント映画でも良かったかなと言うのが正直な感想。エンドロールで、実際にオイルで助かった人たちの姿を流すシーンはさわやかな感動を呼ぶ。 6点(2003-03-12 09:12:37) |
75. サイン
いまさらミステリー・サークルごときで驚かれてもなぁ。今作は前2作に比べ、どんでん返し頼みではなく、ドラマ調な仕上がりで家族愛も薄っぺらいながら描かれている。それはいいのだが、恐怖の演出が家族中心に偏っているため、全世界が恐怖におののいている感じが伝わらないところが痛い。それと、題材がいまさらな「UFO」ネタのため、昨今、メディアで流れる未確認映像に慣れ親しんだ者としては、どうも身近に感じてしまい恐怖感が伝わってこない。個人的には子供と弟メリルがアルミ箔を頭に巻いてちょこんと座っているシーンや衝撃の映像と言ってまじめにあんな茶番な映像を流すニュース番組に笑えた。そういった面は評価してもいいかな。 2点(2003-03-10 19:24:44) |
76. ディープエンド・オブ・オーシャン
愛する子供を失う親たちの恐怖と喪失感がうまく表現されている。ただ、個人的にはもっとシンプルに描いても良かった気がする。マスコミを使った公開捜査など大げさな演出はアメリカ映画らしいが、少々冷める。 6点(2003-03-09 20:58:28) |
77. チョコレート(2001)
見終わった後も、ずっと余韻に浸っていたい、そう思わせる映画だ。父親譲りの人種差別を持つ看守ハンクと彼が刑を執行した死刑囚ローレンスの妻レティシアの恋はいささか偶然が重なりすぎている感は否めないが、微妙な距離感が見事に描かれていて、それだけでも十分楽しめる。それと議論の的である官能的な場面についてだが、お互い息子を失った孤独感を表現するといった意味でも必要と考える。それとハンクの多くを語らない人物設定が良い、物語に深みを、彼の言葉に重みを増している。だからこそ、レティシアは彼の言葉を信じたんだろうし、最後のシーンでハンクの素性を知っても、笑顔で返すことができたのだろう。 9点(2003-03-09 17:34:55) |
78. 現金に体を張れ
スタンリー・キューブリックの哲学チックな映画を好まない私としては、分かりやすい展開で気楽に楽しめる。念密に計画されたはずの現金強奪劇が肝心の詰めが甘く綻びていく過程が面白い。馬券係のジョージの妻が計画の打ち合わせを盗み聞きしていたのに簡単に解放してしまうところ。ジョニーに雇われたニッキーが競走馬を狙撃後、駐車場の管理人の黒人をクロ呼ばわりするが故に墓穴を掘り警官に射殺されるところ。パズルでたとえると最後の数ピースが足りない状態、それが作品にコミカルさを生み、犯罪者を応援してしまう心理に誘い込んでいる。たしかに、最近の類似映画は派手な演出で、娯楽性に富んだ作品が多く、物足りなさを感じるかもしれないが、テンポの良さ、ジョージの能なしぶりによるコミカルな面などシンプルでありながら十分現代でも通用する娯楽映画だろう。 9点(2003-03-02 19:10:12)(良:1票) |
79. ハイ・フィデリティ
【大好きなシーンベスト5】***1・ジョン・キューザックが、VUのWHITE LIGHT/WHITE HEATを選曲したとき(かなり個人的な理由)2・パンク聴いたらなんでもグリーン・ディという客(大爆笑)3・ベータ・バンドを聴いた客がレジに押し寄せたところ4・スティーヴィー・ワンダーの「心の愛」を駄曲と断言するところ5・ジーザス&メリーチェーンの「サイコ・キャンディ」を強引に勧めるところ***でも、これって洋楽聴かないヤツは面白いのだろうか?? 7点(2003-02-26 23:34:46) |
80. タイタンズを忘れない
スポ根映画に人種問題、明らかに泣かせよ~としてます。でも、アメフトてのがイメージ沸かないなぁ、日本でなじみの薄いスポーツだし、どっちかというとラグビーが主流でしょう。それと、いいかげんハリウッド産の人種問題絡めた感動物は飽きた。 6点(2003-02-26 23:02:32) |