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rain on meさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 123
性別 男性
自己紹介 新作をどんどん観に行く、というよりも好きな作品を何度も繰り返し観るタイプです。
よろしくお願いいたします。

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81.  レヴェナント 蘇えりし者 《ネタバレ》 
冒頭10分間のバトルシーンは、プライベート・ライアンのノルマンディー上陸作戦を始めて観たときの衝撃を思い出させた。その後も緊張感のあるシーンの連続で、一気に見せる。やはりロケーションの素晴らしさが特筆に値する。大自然の力。何とも雄大で、美しい。そしてその自然が織り成す音の力。とにかく作中様々な音が鳴っていて、個人的に自宅のリアスピーカー群がここまで活躍する作品は久々だった。抑えた中にも凛とした美しさのある坂本龍一らしいスコアも印象的だ。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-09-15 11:48:55)
82.  ザ・ウォーク 《ネタバレ》 
何か観る前に勝手に抱いていたイメージと全然違った。史実とファンタジーを混合させたような内容はフォレスト・ガンプに近いと感じた。人生はチョコレートの箱のような...では無いが、映画も本当に見るまで分からないものである。あまりCGバリバリの映画は趣味ではないが、こういったCGの使い方は好きだ。冒頭主人公がワールドトレードセンターの載った記事を破る際、咳をしてごまかすシーンは思わず「チャイナタウン!」と叫んでしまった。しかしロバート・ゼメキスの映画は夢があっていい。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-09-13 09:25:04)
83.  ゲッタウェイ(1972) 《ネタバレ》 
いきなり鹿のアップからのストップモーションで、映画が始まって1秒でサム・ペキンパーの映画だと分かる演出が粋だ。中身はと言うと、銀行強盗で奪った金を持った男女の逃避行という縦軸に、問題を抱えた夫婦の再生の物語を横軸として進んで行く。個人的にはこの男女の関係の回復と言うテーマが今ひとつピンと来ないというか、あまり感情移入できなかった。ここには、男女の物語を絡ませる事で単なるコテコテのアクション映画にならないようにしようと言う、シナリオ担当ウォルター・ヒルの工夫が伺える。しかしやはりペキンパーの映画には、良い意味で女っ気ゼロのコテコテなアクション映画を期待してしまう自分がいた。クインシー・ジョーンズの音楽はクールでかっこいいスコアもある反面、所々でちょっと浮いてしまっているような場面があった。
[映画館(字幕)] 6点(2016-09-11 23:33:48)
84.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 《ネタバレ》 
今回リバイバルで映画館にて鑑賞。パニック映画の最高峰と言うことで、勿論セットも凄いし、スペクタクルも凄いのだが、何が凄いって、やはり脚本が素晴らしい事と、役者さん達の演技が皆素晴らしい事。台詞がリアルだし、それを演じる役者達の熱演もあってさらに生々しく映る。人間が描けているのだ。ラスト、救助隊が船底をバーナーで焼き始めた際に一瞬嬉しい表情をしたのもつかの間、後ろを振り返り妻を悲しむアーネスト・ボーグナインの表情が忘れられない。映画ってこういう作品の事を言うのだと思う。人生において本当に辛い経験をした後にもう一度見るべき作品かも知れない。
[映画館(字幕)] 10点(2016-08-16 14:03:15)(良:1票)
85.  ラスト・ナイツ
公開時劇場まで観に行こうと思っていたが、タイミングを逃しそれきりになっていた作品。今回ブルーレイにて初鑑賞。これはやはり映画館まで観に行くべきだった。 恐らくこの作品は将来的に一つの転換点、エポック・メイキングとして振り返られることになるだろう。つまり日本人の監督が世界で(ハリウッドで)当たり前のように仕事をするようになった際、そのきっかけとしてこの作品が挙げられる事になるのではないだろうか。何より普通のハリウッド映画になっている。これは凄い事だ。日本人の監督が普通のハリウッド作品を作ったという事、これは一つの壁を壊したという事だ。音楽の世界などでも言われる事だが、卓越したセンスを持った人物を「日本人離れした〜〜」と表現する事がある。この事自体、ある意味日本人は世界から比べると劣っているのだという根底意識の現れだろう。恐らくこれは第二次世界大戦に負けた時から我々日本人に決定的に芽生えた、もしくは植え付けられた意識では無いだろうか。(これはつまり戦後の教育が大きく関わっているのだ。先の大戦に関して私たち戦後生まれが受けた教育は如何に日本が愚かであったかを刷り込ませるようなものであった。)戦後70年以上経過し、恐らく多くの日本人がもはや無意識のうちに当たり前のように持っていたこの劣等感に対して、一方で疑問をなげかける人間もいる。恐らくこの作品の監督紀里谷和明氏もそういう人間なのではないだろうか。「本当に日本人って劣っているのか?そんなはずないだろう」という意識。これは日本人だって世界で当たり前のようにやっていけるんだという自信、そしてセンスを持ち合わせた人間が作ったものだ。考えてみれば、海外の人間には「日本人は劣っている」という感覚はそこまで無い筈で、このような作品を前にして「日本人のくせにやるな」とはならない筈である(まあゼロではないかもしれないが)。つまり壁を作っているのは他ならぬ我々日本人自身なのだ。そしてこの映画はそういった日本人が自ら築いた見えない壁を見事に壊して、乗り越えた一作だと思う。「忠臣蔵」が下地となった本作、アクションシーンもよい。クライマックス、殆ど台詞も無く黙々と敵の城に潜入して行くシーンの見せ方も格好良い。1度目より、2度観るとさらに楽しめるだろう。そして日本人として初めて名優モーガン・フリーマンをディレクトした監督・作品として、私なんかの点数以上に意味のある作品であろう。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-08-03 12:36:07)(良:1票)
86.  ターザン:REBORN 《ネタバレ》 
まさに可もなく不可もなく、といった印象。CGだと思うが様々な動物達が出てきて活躍するので動物好きの人には良いかも?それにしてもクリストフ・ヴァルツは「イングロリアス・バスターズ」以降役のイメージが固定化しているな。上映時間2時間以内にまとめたのは良かった。
[映画館(字幕)] 5点(2016-07-31 10:23:34)
87.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 
これぞ総合芸術としての映画ではないだろうか。映画でしかできないことをやっている。何年か前にリバイバルで映画館で観た際、最も印象に残ったのが最後のロココ調の部屋で年老いたボウマンがベッドに横たわりながらモノリスを観るシーン。そこに配置された緑色のソファに圧倒された。なぜか凄い迫力を感じてしまったのだ。このソファー、完全に計算されて配置されている事が分かる。勿論、他のシーンのセットも全てキューブリックの中で計算されている。(計算というか、キューブリックの中では直感でやっている部分が多いのだろうが。)  デビット・リンチとスタンリー・キューブリック。私の好きな2大監督だが、リンチは元々画家であり、キューブリックは元々フォトグラファーである。共に静止画の世界出身だ。それ故か、両監督とも一つ一つの画に対する姿勢に共通する物があるように感じる。動画である筈の映画だが、両監督とも、一時停止するとそのまま一つの静止画として機能してしまうほど、一つ一つのシーンの「画」が完成されているのである。  もう一度映画館で観たい。あと、凄く長い映画というイメージがあるが、上映時間思ったほど長くない。
[映画館(字幕)] 10点(2016-07-28 19:46:41)(良:1票)
88.  イヤー・オブ・ザ・ドラゴン 《ネタバレ》 
マイケル・チミノが亡くなった。好きだったなあ、この映画。確か初めて観たのは日曜洋画劇場だったような。。それ以来今日まで数年に一度の間隔で観直している。ニューヨークのチャイナタウンを舞台に繰り広げられる、若き中国マフィアのボスとニューヨーク市刑事の対決を描いたバイオレンス・アクション。この映画の持つ独特の雰囲気が好きだ。大島渚監督ではないが、自分の中では「男騒ぎのする映画」の筆頭である。男の強さを描く監督は多いが、恐らくマイケル・チミノは男の弱さ、脆さを描く事に長けた監督であっただろう。この作品のスタンリーも、そしてジョーイ・タイも強さ以上に非常に弱く、脆い存在として描かれている。そして両者共に破壊的な思考の持ち主で、それが故に周りの人間をどんどん不幸に巻き込んで行ってしまう。この辺りの「男の弱さ」の描き方は人によって抵抗があるだろう。しかし自分は非常にリアルだと思う。男って、強いだけじゃないよねえ。。と。脚本はチミノと、「スカーフェイス」と同時期の脂ののりまくっている頃のオリヴァー・ストーンの共同執筆である。(主人公の破壊的思考の根っこにはベトナム戦争の影があることも触れられている。) とにかくこの作品はバイオレンス描写が凄い。映画が始まって5分足らずで二人も人が死ぬ。最後の橋の上での対決シーンも素晴らしい。そしてジョーイ・タイのレストランに刑事が覆面潜入した事がばれて、従業員全員並べられるシーンの緊迫感。ジョン・ローンの目線。初めて見たとき、心臓が止まるかと思った。
[DVD(字幕)] 8点(2016-07-18 09:01:54)
89.  インデペンデンス・デイ: リサージェンス 《ネタバレ》 
初めて4DXで鑑賞。点数はそういった環境面での条件も含めての総合的な物。 結論から言うと、この作品と4DXという環境はかなり相性が良いと思った。  とにかく作中のあらゆるアクションシーンで座席が上下左右に動きまくり、ドリンクホルダーに入れたドリンクが吹っ飛ぶのではないかと心配になるくらいであった。 他にもエイリアンの首をぶった切るシーンで顔面に水が飛びかかってきたり、作中の様々なシーンで色々な仕掛けが飛び出してきて、「これって最初から4DX意識して作った?」と錯覚させるくらい各シーンと劇場がリンクし飽きさせない。  という訳でもう完全に気分は「1アトラクションに参加している」というもの。たまにはこういう映画の見方もいいなあ。 (昔から「スターツアーズ」もうちょっと長くならないかな。。と思っていたのでそれが2時間10分も体験できた気がして満足です。)  今後も4DXと相性の良さそうな作品は、この環境下で観たいと思ったし、映画の観方に新たな選択肢が加わり、楽しみ方が増えたのは嬉しい。 しかし一回の鑑賞料金が3,200円というのはやはり高すぎると思うから、もうちょっとどうにかならないもんかなあ。
[映画館(吹替)] 7点(2016-07-11 08:42:32)
90.  アパートの鍵貸します 《ネタバレ》 
一年の計は元旦にあり。。ということで「今年は年初から映画でも観に行くか」と元日の朝、無理矢理起きて映画館へ向かった。選んだのはリバイバルでやっていた「アパートの鍵貸します」。観客は小生含めて全部で5人(数えた)。皆さんそれぞれお一人で来られていた。元日から同じ映画を観る事を選んだ皆さんと上質な時間を共有できた。  さて、恥ずかしながら小生が当該映画を見るのは今回が初めて。観るまでは勝手なイメージで、いかにも名作然とした、クラシカルな作風かと思っていた。しかし観てみるととってもモダンな作風で、これは当時の最先端を風刺した、トレンディドラマであると感じた。  プロットも、不倫している女の子を好きになってしまう男というまさに現代に(そしてこれからも永遠に)通じる普遍的な物。 ジャック・レモンとシャーリー・マクレーン、そして不倫部長を演じたフレッド・マクマレイそれぞれの演技が見事にハマっていた。  この映画のジャック・レモンを観ていたら、三谷幸喜作品「THE 有頂天ホテル」に出てくる川平慈英演じるボーイを思い出した。 それにしても素敵な邦題ですね。
[映画館(字幕)] 7点(2016-03-17 16:01:31)
91.  ヘイトフル・エイト 《ネタバレ》 
面白かった。やはりこの人の作品は独特な時間の流れ方をする。最近見た映画の中では一番上映時間が長い作品だったが、長さを感じさせない。  上映開始後2時間くらい大した動きが無く、ほぼ会話のみで進んで行く。普通なら冗長になりそうだが、流石にこの辺りは監督お得意の手腕だろう。ひたすら伏線を張って行く会話の中、緊張感は保たれたままだ。  ドラマが大きく動き始めるのは映画が始まって2時間くらい経ってから。そこからは突発的なバイオレンスや時系列の倒錯など正にタランティーノ節全開となり、加速度的に面白くなって行った。前半で張った伏線も気持ちよく回収されて行く。  思えば、hateful eight というタイトルからして上手なミスディレクションになっている。 また、イングロリアス バスターズで出てきたあの台詞が飛び出したり、ゾーイ・ベルがニュージーランド出身...なんて会話するのもファンにとっては嬉しい所。  会話メイン、密室群像劇、という事で、やはり初期のレザボアドッグスを想起させる所もあるが、それだけでなく過去のタランティーノ作品の様々な要素を併せ持った集大成のような作品ではないか。  オスカーを受賞したエンニオ・モリコーネのスコアも素晴らしい。
[映画館(字幕)] 8点(2016-03-10 22:48:40)(良:1票)
92.  エベレスト 3D 《ネタバレ》 
「なぜ登るのか?」この問いかけを登山者同士が語り合うシーンが非常に印象的であった。 後半過酷なシーンが続くにつけ、登山をした事が無い私は本当に何故こんな危険な事を自ら希望して行うのかが分からず「何故だ..何故...」 と頭の中でこの問いが駆け巡り、息が詰まりそうになりながら観ていた。  登山家それぞれに答えがあるのだろうが、私はふと先日亡くなられた水木しげるさんの言葉を思い出した。 水木さんの遺された幸せになるための条件だったかの中に「しないでいられないことをし続けなさい。」という言葉がある。 放っておいても心の底から沸き上がってくる欲求・情熱...それらを無視する事は自分を裏切る事..いつまでも自分を裏切り続ける事はできない... 結局、登山家というのは、登山をしないではいられないのであろう。登らずにはいられないから登るのだろう。  自らの情熱に従った故の結果であれば、本人達にしてみれば幸せだったという事なのだろうか。  素晴らしく迫力のある映像と音響に驚愕する一方、非常に切ない気持ちで劇場を後にした。
[映画館(字幕)] 7点(2015-12-10 20:34:20)
93.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
あの「ターミネーター」シリーズの最新作(新章)として観ると、どうしても点数が厳しくなってしまう。オリジナルにあったロマンや切なさはもはや殆ど存在していない。(そんなものは「T2」の時から無かったと言われれば、そうなのだが。)  ターミネーターの一番の魅力はシュワルツェネッガー(以下シュワちゃん)演じる「悪のヒーロー」の恐ろしさにあったと思っている自分のような人間にとっては、シュワちゃんが味方になったT2以降はどうも納得できないままだ。そう、シュワちゃんが悪役を演じてこそのターミネーターなのである。しかし今やトップスターであるシュワちゃんが悪役として出る筈もなく、オリジナルのファンはその辺りのジレンマをどのように解消してくれるのか?という、高いハードルを用意してこの続編を観てしまうのである。  今回久々にシュワちゃんがフル出演という事もあり、様々な試みはみられるものの、やはりどれもセルフパロディの域を出ておらず、殆どがジョークのようになってしまっている。これは、元々悪役だった人が味方になってしまったというその構造上、もはや避けては通れない事なのかもしれない。今後オリジナルファンのジレンマを解消するには、シュワちゃんよりも恐ろしい文句なしの悪役を用意するか、思い切ってシュワちゃんをもう一度悪役にするかのどちらかしかないだろう。  では、純粋に一つのアクション映画として観た場合はどうかというと、これがそこまで悪くないのである。アクションシーンは流石にどれも迫力があり、少なくとも上映時間中退屈する事も無かった。故にこの作品は(皮肉な事だが)「コマンドー」や「プレデター」、もしくは「トゥルー・ライズ」のようにシュワちゃん主演の1アクション映画と割り切って観た方が楽しめると思う。  点数はターミネーターシリーズとして観た場合10点中5点。純粋なアクション映画としては7点ということで、間を取って6点とさせていただく。
[映画館(字幕)] 6点(2015-11-09 06:45:11)(良:1票)
94.  殺人魚フライングキラー 《ネタバレ》 
テレビでやっていたので録画して久々に鑑賞。お馬鹿な内容と共にジェームス・キャメロンの処女作としても有名な作品。決して人に勧められる類いの作品ではないかも知れないが、例えば独り秋の夜長を愉しむ時などにはもってこいの愛すべき小品。さすがに後の大監督ぶりを本作から伺う事は殆どできない。しかしラスト爆弾を仕掛けた船からの脱出シーンでは後の「ターミネーター」や「エイリアン2」に通ずる演出手腕の片鱗が見える。  「私の作品は全てラブストーリーである」とはジェームス・キャメロン自身の談だが、「流石にこれは、違うだろう。」と思っていた。しかし今回肩を寄せ合う家族のラストシーンを見て妙に納得してしまった。
[地上波(吹替)] 2点(2015-10-28 00:25:48)
95.  ショーシャンクの空に
午前十時の映画祭を利用し、劇場にて鑑賞。  今年の始めに友人と「ショーシャンク映画館でやるらしいぞ。9月。」 「そうなのか。始まったら一緒に観に行こう。」と話していた。いつの間にかもう9月になったので、約束通りそいつと一緒に見に行った。  今回何度目の鑑賞になるのか分からないが、今までで一番心に響いた。映画館で観れたからかもしれないが、恐らく今自分がいる状況と、この映画の主題が程よく合致したのだろう。一緒に行った友人曰く、「無駄なシーンが一つもない映画。」  早めに映画館に着いたのでカウンターに一人で赴き「大人二人」と言った際、お店の方に「カップルシートお勧めですよ」と言われた。とっさの事に断る事もできず、男二人でカップルシートに座って観る事になった事が、唯一想定外であった。
[映画館(字幕)] 10点(2015-09-07 21:30:11)(笑:6票)
96.  キル・ビル Vol.1(日本版) 《ネタバレ》 
いきなり、リアスピーカーからステレオでユマ・サーマンの荒い息づかいが聞こえる。そして画面上には「映画界の巨匠 深作欣二に捧ぐ」の文字。のっけからこの監督の作品らしい作家性の強いオープニングで、否が応でも緊張感が高まる。  冒頭のメッセージが表すように、この作品、とくにvol.1はタランティーノの日本もしくは日本映画への愛が惜しみなく表現された作品だ。当の日本人である我々からすれば多少戸惑ってしまうところもあるものの、ここは監督が表現してくれた愛情を素直に享受したい。実際一般的な日本人よりも多く日本映画を観ているだろう当該監督の愛情は凄まじいものがあり、作品中の過剰とも言える表現はその現れだろう。  一方で残念ながら冒頭の緊張感が作品の最後までは継続していない。 もともと1つの作品だったものを急遽2つに分けたという事なので、多少の冗長さは仕方がないのかもしれない。 (そういった背景を考えれば、上手くまとめたとも言える。冗長と言っても「デス・プルーフ」程ではない。)  色々と印象的なシーンが多い作品だが、最後ルーシー・リューとユマ・サーマンの一騎打ちで、ユマの背中を切ったあとに映るルーシーの美しさは息をのむほどであり、個人的には作品中のベストショットだと思う。  日本のチームが作成したというアニメのパートも素晴らしい。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2015-09-04 08:36:30)
97.  ワイルド・アット・ハート 《ネタバレ》 
好きな作品で、たまに無性に見たくなる。(自分にとっては殆どのリンチ作品がそうなのだが) ストーリー自体は非常にシンプルであるものの、リンチ作品特有の映像美・音響・登場人物のキャラの濃さ etc.が存分に味わえる作品となっている。  キャスティングが素晴らしく、セイラー役のニコラス・ケイジはまさにはまり役と言え、ちょっとこの役は彼以外には考えられないと思わせる。相棒のローラ・ダーンも素晴らしい。  しかし最も印象に残るのは、やはりボビー・ペルーを演じたウィレム・デフォーだろう。特徴的な歯(特殊メイク)を見せつけながらにやりと気味悪く笑う姿は、醜さとある種の美しさが同居している。極めつけは金庫を襲う際ストッキングを被ってからの完全に狂ったような表情。ウィレムのこの表情を見るだけでも価値のある映画だと思う。  その他にもリンチ作品特有の奇人・変人のオンパレードである。 今回久々に見直して、ルーラの回想シーンに出てくるデルおじさん(この映画のキャラの中で1,2位を争う変人)を演じていたのが、かのバック・トゥ・ザ・フューチャーでマーティの父ジョージ・マクフライ役を好演していたクリスピン・グローバーであったと初めて知りました。  自分の中のリンチ作品の印象として、「途中は滅茶苦茶な展開をしまくるのに、最後には何故か綺麗にまとまる」というものがあり、この作品は正にそれを見事にやってのけたという感じがある。終盤、シェリル・リーが演じる良い魔女が登場してからの怒濤の展開は、もはや笑うしか無いものである。しかしその笑いも決して冷めたものではなく、殆ど「微笑ましい」と形容できる類いの爽やかなものだ。  これだけセックス・バイオレンスに充ち満ちておいて、最後に微笑ましいと思わせる、この強引な手腕。正にリンチ作品でしか味わえない醍醐味である。  音楽は定番のアンジェロ・バダラメンティ。今回も要所要所で印象的なスコアが出てくるが、ヘヴィ・メタルが効果的に使われているのが今作の特徴だろうか。 それと忘れてならないのが、ニコラス・ケイジの生歌(?)が聞けるのである!しかも2曲。しかも、上手い!  それにしても特典映像に出てくるインタビューに答えるローラ・ダーンやシェリル・リーがとっても美しい。 二人とも良い年の取り方をしているなあ。(ローラ・ダーンのお母様も美しいです。)
[DVD(字幕)] 9点(2015-09-03 11:55:43)
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