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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1141.  キングスマン 《ネタバレ》 
 コリン・ファースの退場の仕方、あんなんで良かったと思います? あれ、納得できます?   どうにも面白いと言ってしまえないひっかかりどころが結構あって。  マイケル・ケインは頭部爆発の原因が判明して以降も普通に傷晒していて結果的にどんだけ大穴よ?ってくらいの墓穴掘るし。  サミュエル・L・ジャクソンの思想と計画のオリジナリティの無さ(それは作品全体を貫くモノのオリジナリティの無さに直結します)、その軽薄な描かれ方には悪意を感じるし。  アクションシーンは例によってコマ切れで見づらく。   でも、それらよりも個人的にはせっかくのスタイリッシュなスパイアクション映画がグロテスクな映像とグロテスクな精神で汚されている感じがとても嫌で。  教会のシーンと『威風堂々』のシーンには嫌悪感しか湧きません。アレを笑って見られる神経が私の中にはありません。  007や『それゆけスマート』『おしゃれマル秘探偵』(あるいはそのリメイクの『アベンジャーズ』・・・マーベルのでなくレイフ・ファインズとユマ・サーマンのアレ)などのオマージュのようでありながら、それらが築いた伝統をも汚してしまっているような感覚を受けてしまって。   キングスマンの基本設定は良いのにそれをわざわざバカ映画にしてしまった感じでガッカリでした。
[映画館(字幕)] 4点(2015-09-16 22:23:38)(良:1票)
1142.  ヒックとドラゴン2 《ネタバレ》 
 映画的には6~7点くらいって感じなのですが、前作が私の生涯ベストワンでスクリーンで58回見てシネコンで貸切の上映会までした、それだけ思い入れのある作品の続編の個人的感想としては精一杯でも4点というところで・・・   まず私が最も問題に思ったのは今日的な現実を反映し過ぎた作りだと言う事。フロイトのエディプス・コンプレックスをあからさまに引用し、9.11がなければ存在しないような物語であり、その現実感は『ヒックとドラゴン』の世界に意識が入り込んでゆく事を阻害します。   トゥースがヒックと一心同体である事が描かれた上でのストイックの最期は父親殺しを示していますし、母親とのランデブーは近親相姦願望をイメージさせる、つまりこれは絵に描いたようなエディプス・コンプレックスの世界なわけです。そしてそれは前作をも穢してしまう事になるわけで、トゥースは男根の象徴であり、テストドライブのシーンは精通と射精の快楽を、トゥースがストイックに連れ去られるシーンは去勢の恐怖を象徴していると取れます。もちろん、到底受け入れ難いです。   また理解し合う事のできない敵を配し、「誤った思想」を「正しい思想」の下で力によって制圧する事の正義なんていうのを描かれた日にはアメリカの大義を感じない訳にはいかず、そんな事を『ヒックとドラゴン』でやるなよ・・・と悲しくなります。   この作品内ではヒックはもはや成長もせず(妙に悟ったつまらないキャラで状況を受け入れるだけ)、ヒロインであった筈のアスティにはドラマすら無いヒックの飾りポジション。ラフの方がよっぽどドラマがあるっていう。   また、描きたい事を優先させるあまりに展開に不自然な点が多く、キャラの行動に納得がいかない点ばかり。敵ボス前でヒックが延々と儀式的行為に走り、ボスは何故かそれを放置するという状況が二度も存在しているあたり、どうにも擁護のしようがありません。   作品の価値を高めようとメッセージ性を強めたがゆえに逆に妙に視野が狭く不自然な流れの映画になってしまっている気がしました。   それでも日本では劇場公開されなかったのが残念でなりません。私はたまたまイベント上映に応募してシネコンの大スクリーンで見る事ができましたが(ブルーレイ上映でしたが)、劇場で見たかった多くのファンが涙を飲む事になりました。最近、やたら日本の映画後進国っぷりを象徴する出来事が起こりますが、これもそんな中の1つ。20世紀フォックス配給になってから6本製作されたDWA作品はまだ1本も公開されておらず、中でやっと『ペンギンズ』がビデオ発売と同時に限定公開という扱い。早く他社に配給が移って欲しいもので。
[試写会(吹替)] 4点(2015-07-24 22:10:31)
1143.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
 「審判の日を回避するだとぅ? 『2』の愚行を再び犯すのか!」と予告編見て憤懣やるかたない状態だった『1』至上主義な私ですが(なので個人的には『2』よりも『3』や『4』の方がまだマシ)、本編見たらそれ以前の問題でした。どんどん別の時間軸が生じて、どんどん書き換え可能です、って設定にしたらさ、もうなんでもアリだっての。そんなもん、幾らでも作れちゃう。   映画は二次創作みたいな状態です。『1』と『2』の事が大好きなオタクが妄想爆発させました、みたいなシロモノで、その両作の設定をひたすら弄ぶばかり。物語は『4』以外の定型フォーマットに則って毎度おなじみの事してます、って状態。何か新しい事をしたか、と言えばその都合のいい設定をした事と、今回の敵が(既に予告編時点でネタバレしてるので書いちゃいますが)ジョンだって事くらい。それだって過去の設定を弄んだだけですけどね。  T-800が老けてる部分を始めとして「むしろファンとしてこのオマージュから来る面白味を共有してね」的な甘い作りが目立ちます。でも、そのワリにそこはおかしいんじゃない?って部分もあって。カイルがジョンから貰ったサラの写真は途中で燃えちゃうハズじゃなかった?みたいな、そもそも『1』と比較してズレてる部分があれこれあるんですけど?って点があって。  大体、シュワT-800の顔にはとことんこだわってるクセになんでサラとかジョンとかカイルとか似てなさ過ぎなん?   でも今回最大の問題はキャラにちっとも魅力がない点ですね。T-800は単なる過去作のパロディキャラの域を出ませんし、サラはこれまでと別の第三の人格として登場しますが背景がややこしい事になっているので背負ってるものの重さが見えてきません。カイルに至っては一切の影が無くなってただの短気なおっさん。T-1000は単なる咬ませ犬で「これでもか」っぷりがとても希薄。   色々なシチュエーションを並べて「これって面白いでしょ?」って見せつけてくる感じですが、キャラに魅力がなくて、どうとでもなる設定では危機感も希薄になって、もう『ターミネーター』の世界で遊んでます、って感覚。   謎を残して更なる続きの予感を示して終わりますが、この物語に延長線を引っ張ったところで同じ事をダラダラ続けるばかりになる気がするんですが。  未来に向かうとか言いながらひたすら過去に囚われ続けてちっとも未来に進んでいかない皮肉なデキの映画ではありました。
[映画館(字幕)] 4点(2015-07-10 22:06:49)(良:3票)
1144.  フォーカス(2015) 《ネタバレ》 
 いやもうすっかり騙されました。どれだけ凄いトリックが隠されているんだろうと思ったら、なんか見事にケムに巻かれてしまって。エンドロールが出てきた瞬間に「え? まさかそれで終わり?」って。映画自体でなく、映画会社に騙された感じ?   前半は窃盗団の犯罪行為を描いているがゆえ全く共感はできませんが、スピード感のある展開で楽しませてくれます。もっともウィル・スミスがいちいちヒロインからスってみせる映像が具体的なテクニックを一切見せない、ただの魔法状態なのでイヤな予感はしましたが。  そこから「3年後」ってブッツリと切れた中盤はダレダレ。グダグダな男女の駆け引き描写が続いて、でもそれもきっとクライマックスのための伏線なのだろうな、と思うと耐えてこそのグダグダなんだろうな、と。  だけどクライマックスは「それで終わり?」なんですよ。しかもそのオチすらも、もはや古典と化した有名な映画から臆面もなく頂いてきました、という。ある意味、意外な展開です。まさかその程度でお茶を濁すとは、っていう悪い意味で、ですが。普通はあの映画との類似は意識して避けるよね・・・   結局、コレもまた最近目立つウィル・スミスの俺様映画の一本という感じでした。ヒロインはキレイでしたけど。
[映画館(字幕)] 4点(2015-05-25 21:51:02)
1145.  チャッピー 《ネタバレ》 
 『ロボコップ』と『ショート・サーキット』と『A.I.』(ついでに『アンドロメディア』)足したような映画、なんていうのは見れば判りますが。んー、つくづくこの監督の趣味と合わないとしか言い様がないです。見てる途中でもう「くだらない」って思い始めて。   チャッピー、バカに育てられるんですよね。延々バカの繰り広げるバカ描写が続いて。そこを全く楽しめない、むしろ不快って思うので、どうしたってつまらないし、くだらないと思うし。で、そこには批判がなくて、むしろバカをヒーローのように描く、なんだかんだこのバカを持ち上げてる、このバカにリスペクトしてる訳で、それはもう趣味合わないとしか言い様がないです。バカ一家の『アルマゲドン』(その更に元ネタは『ライトスタッフ』だと思いますが)な横一列スローモーションなんか「本当にくだらないわ」って。  そこに教育とは何ぞや?って問いかけがあるのは判ります。ダメな環境に生まれ育ち、ダメな個性を身に付けていってしまう、だけどダメなりに救済されるべき、正すべき道は残されている、って。だけど「バカがドンパチ」ってのが本当にやりたい事なんだよね、ってのが容易に見て取れる訳で。   前2作とタッチ一緒。この監督、引き出し少ないっていうか、スラムとSFと人体破壊しかないんか、っていう。日本公開版はその少ない要素のうちの1つすら削っちゃって、それも露骨に「削りました」っていうのがハッキリ判るような不自然さで、あーあ、って感じで。   デジタル生命体ネタって好きなのですが、こういうおふざけみたいな扱い方をしてるのは嫌。   ソニー作品毎度の得意芸、VAIOとプレステ4を使った手前味噌っぷりも失笑モノではありました。
[映画館(字幕)] 4点(2015-05-24 22:13:39)(良:2票)
1146.  イントゥ・ザ・ウッズ 《ネタバレ》 
 どこかに「楽しい」「面白い」「素敵な」「明るい」要素を入れておいてくれないと。全編鬱々とした状態で(シンデレラの逃走の繰り返しがシニカルな笑いになってはいますが)、教訓めいた暗い話、画面も彩度低めで暗く、これがディズニーのファンタジー?と残念な気持ち。   まず、主旋律を奏でるのがパン屋の夫婦で、シンデレラ、ジャック、赤ずきんはサブ、ラプンツェルに至っては脇キャラみたいなもので、基本は森の中をひたすらウロウロするだけの物語。  多くのエピソードが「皆様もうご存知でしょうから」とばかりに省略されてゆきますが(舞踏会や天空の巨人の国や)、それは元となった舞台という表現の性質からくるのであって、映画にそのまま持ってくる必要はないんじゃないかと。ほぼ森から離れない世界は単調で、しかも位置関係も明確にはならないために登場人物全員がただ右往左往しているだけに見えます。  しかも各キャラクターが最初からそれぞれにエゴを持った人間として描かれ、魅力的な面を全く見せる事がないために誰にも心が動かず、そんな人々が混乱し続ける話はひたすら苦痛。  弱い人間、悪い人間であっても魅力的な面が描かれるのがディズニー作品であると思うのですが、ここにはそれがないのですよね。   ミュージカルナンバーは聴かせる曲もありますが、一方で物語の流れからはみ出している曲も多く、映画を間延びさせる要因になっている感じで。   子供が見て楽しい映画ではなくて、でも大人が見ても楽しいのかどうかは疑問で。それぞれのエゴが生むそれぞれの悲劇とその反省は空々しく、最後に再構築される「家族」の姿には驚くほどに感動が無いのでした。
[映画館(字幕)] 4点(2015-03-15 22:32:28)(良:1票)
1147.  チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密 《ネタバレ》 
 新宿ピカデリーで見たらビスタサイズのスクリーンに上下黒帯入った状態の映写でした。家でブルーレイ見てるわけじゃないっての。   さて、これは、ジョニデ、グウィネス、ユアンと「毎度仕事選ばな過ぎ俳優」が顔をそろえた、本当にもう少し仕事選びましょうよ映画。まるで『志村けんのバカ殿様』を映画館で見ているようなレベルの緩い笑い(っていうか笑えない)が延々と続いてゆくっていう。  ジョニデはバカキャラ、下ネタばかり、物語は申し訳程度にある状態と、大人の鑑賞に耐えるレベルのものではありません。いや、子供だってキツいですが。大体、キャラ作りがあまり上手くいっていないようで、延々滑りまくり。   それでも、眠くなりながらも、なんとなく最後まで見られてしまったのは昔の『ピンクパンサー』のノリを思い出したりしてたから。アレも大して笑えないネタと申し訳程度の物語を延々と繰り広げていた映画で。ジョニデがクルーゾー、ベタニーがケイトーだと思うと、その雰囲気が懐かしくもあり。そのセンを狙ったのかな?みたいな。ヨーロッパを舞台としたのんびりとした雰囲気は嫌いじゃないです。   大スター達のお笑い演技が見られるのはいいんでないかと。まあ、面白くはないですが。  あと、お願いだからゲロネタやめて。モルデカイと同じで貰う体質だから。
[映画館(字幕)] 4点(2015-02-18 23:27:36)
1148.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 
 オープニングのスクリーンプロセス、あそこに大きな意味があるとばかり思ったんですよね。ニセモノの道を走るニセモノのドライブ。また、以降ヒッチコックがモナコの街を眺める峠やグレースが車を走らせる道など、『泥棒成金』ネタが頻出して。ところがそれらが大して意味持ってないし。グレースの人生を思えば、あのファーストカットのイメージをラストまで引っ張れば効果的だったのに・・・   冒頭にちょっと期待を抱いたけれど、中身は音痴でした。  全編やたらに説明的な音楽がうるさいですし、ここぞという時に極端なクローズアップが頻出します。まるでクローズアップの効果を盲信しているかのように。  その盲信っぷりは重要なクライマックスで多用される事でも明白。そして、それが実際にはさしたる効果を生みはしなかった事も。  映画全体をサスペンスとし、国家存亡の危機に王妃が一大勝負に出る、そのクライマックスの語りにちっとも説得力が無く、ボヤけた腰砕けの展開で終わるような感じ。  舞踏会に臨む王妃が「武装」するシーンは『ランボー』や『エイリアン2』のパロディみたいな映像なわけで、ならばそれはもっと徹底的にやるべきです。  何もかもがボンヤリした印象。   そう、ニコールの極端なアップは逆に表情の印象をボヤけさせます。ヒッチコックはキチンと明るい場所に顔を持ってくる事を避けますし、見終わってみれば、キャストに印象に残る表情が少なく、全体にモヤがかかったような映画だったと。  それは女優と王妃の間で実体の見えなかったグレース・ケリーという人を象徴しているのかと言えば、決してそうではなくて。  女優と王妃とを煌びやかに描き分けてこそ、その裏側の実体も浮かび上がってくるものなんじゃないですかねぇ。
[映画館(字幕)] 4点(2014-11-06 21:23:39)(良:2票)
1149.  ファインド・アウト 《ネタバレ》 
 「脚本家のアタマの限界が登場人物の知能程度の限界」っていうのをよーく実感させてくれる、登場人物全員バカ、みたいな映画でした。   あまりに無能な警察に対してヒロインは主に「とっさに嘘をつく」という技で対抗してゆきますが、もちろん、そこにサスペンスを盛り上げてゆくための巧妙なテクニックが存在している訳ではなく、その場限りの見せ場の消化行為が作用するだけ。   この、その場限りっぷりは多くの登場人物と多くのエピソードに及びます。意味ありげな、思わせぶりな、伏線のように思えながら、実はただそこに転がしといただけ、みたいなキャラとエピソードと映像がゴロゴロ。それらはミスリードと言うレベルの作用をしている訳ではありません。  誰かの視線のように思えるショットや被写体を遮蔽物でかなり限定的に捉えたショット、それらに意味があるのかと言えば、ただカッコだけ。何かありそうな雰囲気作りに対しては機能していても、話の内容に対しては、ちーとも機能していません。   何しろ最終的にはヒロインの言動は妄想か現実か?って事のみがミステリーとして機能していただけで、犯人の正体とか行動とか警察の動きとかは一切重要ではないという(辛うじてヒロインが犯人に近付いてゆくための行動とそれに絡むキャラはとても都合のいい形で存在しておりますが)。   あれやこれやと連想される映画は数あれど、この映画のオリジナルな面白さとしては激しい思い込みに支配されたヒロインの言動の数々くらいのもので、でもそれすらもアマンダ主演作の中にそういうの、あったよね、って考えると、ちょっとシンドかったなぁ。  でも結構な数の登場人物の殆どが意味なし、って点では斬新だったかも。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2014-10-14 22:15:40)(良:1票)
1150.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
 ひと言で言うと「半勃ち映画」。ピッタリくる言葉がそれだったので失礼。   いつになったら面白くなるんだろ?って思いながら見てたら終わっちゃった。面白くなりそうな瞬間っていうのは何度も訪れたのですが、そのたびにブッツリ終わって次に移るって状態。  ブツ切れ感がハンパなくて、悉く「点」。物語の「線」が形成されてないんですよね。それじゃノレません。やっとゴジラが出てきた!と思っても、カメラはさっさとゴジラの前からどっか行っちゃうし。ゴジラ出てる間はゴジラ見せてよ。   その代りに見せられる話もドラマとして成立してなくて。妻を失った父ちゃんのこだわりが成就する瞬間がありましたか? 主人公の行動は「家族に会いたい」という点では一貫してましたが、いちいち怪獣騒ぎに巻き込まれ続け。「人間ドラマと怪獣とは水と油」ってレビューで何度か指摘していますが、無理に絡めようとするとこうなるという見本のような映画で、主人公が度々怪獣の目の前まで飛び出しちゃう無理矢理さ加減はエメリッヒ版を凌ぐ苦笑を生みます。   この映画の登場人物は総じて受動的。状況に追われて仕方なく動いてます。それはゴジラですら。怪獣出たから地球環境ヤバいし退治しないと、みたいな(むしろギャオス退治に出かけるガメラ)。   核の扱いもハンパで困ったもので。ゴジラを反核の象徴とする訳にはいかない事情からか、ゴジラを倒すための水爆実験だったとか、芹沢博士の被曝二世エピソードがただの設定だけで終わってたりとか、核も怪獣も脅威として成立していないんですよね。   日常の中に大きな脅威が紛れ込む事で非日常となる、それが怪獣映画の面白味なんじゃないかと思うのですが、その点、今作は薄味。主人公は怪獣よりも核ミサイルとの追っかけっこに忙しい有様ですし。   あれこれと他の映画を思い出すのはサービスとでも捉えればいいのかな? 金門橋の戦闘は『モンスターVSエイリアン』、音楽はむしろ『クローバーフィールド』、ゴジラ的には『2000ミレニアム』みたい。   元々ゴジラにはそんなに思い入れが無いので、ゴジラはこうでなくちゃ!みたいなのは無いんですが、今回のゴジラ「も」あまりカッコ良くはなかったなぁ。そのフォルムからゴジラと言うよりタッコング思い出しちゃった。   なんか微妙に体温低めな感じの映画、もっと熱い怪獣バトルでひいひい言わせて欲しかったわ。
[映画館(字幕)] 4点(2014-07-25 22:12:50)(良:1票)
1151.  ロボコップ(2014) 《ネタバレ》 
 タイトルは『ボクがロボコップになった理由』とでもした方がいいんじゃないかな。   男子中学生がウハウハ喜ぶようなアクション!バイオレンス!グロ!なんてオリジナル作品のノリとは一線を画したいと思ったんでしょうかねぇ。ちょっとお利口さんな、ハイブロウな映画を目指したのかもしれません。  ドラマ中心でアクション控えめ。はい、“ロボコップ”なのに。   お話しは「悪がはびこるデトロイト」なんて部分はごくごく小さくして、オムニ社がいかにロボットによる防衛産業をアメリカ国内で普及させるか、そのためにいかに法や世論に斬り込むかが描かれ、そしてその犠牲となって心を奪われ家庭を省みない企業戦士となってゆくマーフィの悲哀が描かれる訳です。当然、大して面白くありません。   オリジナル作品に比べるとマーフィがロボコップ化してゆく部分に長々と時間を取っております。最初はマーフィの人格が存在していて、そこから徐々に人間性を奪われてゆくという、オリジナルとは逆の流れに多くの時間をかけているのですね。当然、大して面白くありません。   で、塩分控えめ風なアクションシーンは画面がまるでゲームのようで、それも最近のアクション映画に見られるようなFPS、TPS風ではなく、『バーチャコップ』のようなレールガンシューティング風。当然、大して面白くありません。   お馴染みの曲は今回も使われていて、ところがなんだかとてもハンパな使い方で、いや、もうちょっと鳴らしてくれてもいいんじゃない?という感じで。   オリジナル作品はバイオレンス色強すぎであんまり好きじゃなかったりするのですが、リメイクなこちらは“ロボ”な“コップ”の映画に一体何を求めちゃったんだろう?みたいな感じで、なんだか湿った花火みたいな映画でした。   サミュエルだけ、ちょっと面白いキャラでしたけど。
[試写会(字幕)] 4点(2014-02-20 22:46:48)(良:2票)
1152.  ハーフ・デイズ 《ネタバレ》 
 CATVのVODで料金が安かったので。鑑賞環境、どれを選んだらいいのやら。   ひと組の男女のあるひとつの選択によって人生が大きく分岐する、その両方を同時進行的に描いた物語。  1つがラブストーリー、1つがサスペンスと全く違ったカタチへと転じてゆくのですが、最終的にそれが同時進行で描かれてゆく意味があまり無い上に、どちらのエピソードもちっとも面白くないという困った状態。   ブルックリンとマンハッタン、選択別にグリーンとイエローに色分けされて描かれてゆきますが、まずその色分けが露骨過ぎてしまって。服装は元より、背景や小物等、画面内に無理矢理その色を登場させ続ける事でどちらを描いているのか判りやすくして、ってそれはテクニックと呼べるレベル以前のもの。サスペンス編なんかは追われているのだから、目立つ黄色いTシャツは着替えた方がいいわけですが。   終わりの方で双方の色が混じる事で、その分岐の終焉を告げてはおりますが、じゃあ、そこで双方のエピソードが共通するカタチを成した意味がどれだけあるの?というとなんだかとても心許ないモノしか無いように思えるんですよね。ただオチを繋げただけって感じ。   ラブストーリー編は独立記念日を実家で過ごし、家族の人間関係が描かれ、退屈ながらもドラマがある分マシ。サスペンス編の方はもうタクシーの中で拾った携帯から生まれる流れになんの説得力も無いので馬鹿馬鹿しいと思ってしまうレベル。最初の時点で主人公の携帯の扱いに全く納得できないので、以降ひたすら馬鹿なカップルを見てるだけって感じ。  そもそも、エピソードによる思考や行動の差によって2つのエピソードで同じ人間に見えないんですが。   もう、明らかにアイディア倒れ。綿密な構成のシナリオで魅せるような事がある訳でもなく、ダラダラと2つの選択のラインが交互に描かれてゆくだけ。ラスト以外にリンクするのは夜の花火とベッドシーンくらいのもんで。もっと相互に作用する仕掛けでもあれば面白かったと思うのですが。
[インターネット(字幕)] 4点(2013-11-29 21:30:17)
1153.  悪の法則 《ネタバレ》 
 その「黒幕」が統べるように「七つの大罪」の一つ一つをまとったような存在として頂点に君臨し、それはまるで悪魔の具象化とも言えます。その影響や誘惑を受けた者がそれぞれに様々な形で罪を犯し、それが各々の破滅に繋がってゆく、そしてそれを予言するかのような象徴的なセリフの数々。そう考えるとこの映画、どうも宗教的な説教クサいシロモノって感じがします。   この世に悪魔ってモノが存在するのならば、それはやはり人の中から生まれるものですよ、発端はごく小さな選択であっても誤りは誤りであって、過程にいかなる分岐を持とうとも、到達する結果は最初の誤りが導くものですよ、自らの欲望は他者の欲望と決して調和する事なく果てなき諍いを生むのですよ、まあ、そんな映画。   作品世界はなんていうかハリウッド版『もう誰も愛さない』、あるいはセリフいっぱい版北野映画、もしくは残虐版テレンス・マリック映画みたいなもんで。  描かれる事自体はごくごく単純で特に難解ってわけではなくて、元々あまり物語のディティールなんかは伝えようとしていないように思います。   ひたすら鬱々とした展開が続くのですが、その魔性とか残虐性とかに何らかの抗い難い魅力があるのか?というとそうでもなくて、ただひたすらにグロテスクな生(或いは性)と死とがあるばかりで、それはリドリー・スコットって人のカラーなのでしょうかねぇ。『ハンニバル』や『ブラックホーク・ダウン』『プロメテウス』にも通じる、即物的描写が生み出す露悪趣味っぷりに辟易。主人公が受け取ったDVDの中身のように「見せない事で伝える残虐さ」もありはしますが、ならばそのスタイルを通しても良かったんじゃないかと。せっかく長々とセリフで説明しているのですから、それをわざわざ具体的に映像でトレースするのは悪趣味としか思えません。   大量の象徴的&説明的セリフに埋められる事によって逆に映画に生まれる隙間、その密度の無さを「独特の空気感」とか表現するよりは(元々そこまでのセンスを最近のリドリーが持っている気はしないんですよね)、なんか退屈なモン見たって言っちゃった方が私としては自分に正直かな。   見終わって「これからの人生、決して長くはないのだからなるべくならもうこういう映画は見たくないなぁ」としみじみ思わせてくれる作品ではありました。
[映画館(字幕)] 4点(2013-11-18 23:04:47)(良:1票)
1154.  トランス(2013) 《ネタバレ》 
 ミステリーにした時点で「違うんでないか?」と。だってこの映画にはルールがないのですから。ルールがないとミステリーは成立しませんからね。   もちろん、この映画が楽しませようとしているのは謎解きのシチュエーションではなくて、それが現実か、それとも作られた記憶なのか、どこに真実が存在するのか、って部分なのですが、現実と催眠状態との区別を付けない、それが誰の催眠状態なのか判らない、そういうルール不在の映画であると判った時点でさーっと興味が無くなってしまいました。だってそうなるともうなんでもアリだもん。   あとはもう作品の雰囲気、空気にノレるか否か、みたいな状態になってしまって、私としてはもうノレませんよ、って。物語を二転三転させて種明かしの更に奥にある真実の、でも?みたいな描き方までしたところで、いやもういいから、どうせなんでもアリだから、って感じ。  突き詰めていっちゃうとどんどん嘘臭くなっちゃって、どれもこれも現実ではない、ってな事になっちゃいますし。  一定のルールの元で観客と対決してみせて欲しいんですけどねぇ。   エレベーター、鍵、ガラス窓とその内と外、そういう「意味ありますよー」って思わせぶりに散りばめられた要素、そこをじっくりと考察してみたいと思わせるだけの魅力が感じられませんでした。
[映画館(字幕)] 4点(2013-10-13 16:18:08)(良:1票)
1155.  マン・オブ・スティール 《ネタバレ》 
 ヤクザ連中がいきなりなだれ込んできて勝手に抗争をおっ始めて流れ弾があちこち当たりまくりで人死にまくりの物壊しまくり、その上で片方が「私は味方です」って言ってきたところでそんなん納得できますか?っての。そんな映画。   今回のスーパーマンは「地球のため人類のため」って看板だけはぶら下げてますが、実際にやらかした事と言えば生まれた星のいざこざに地球を巻き込んだだけ。見境なく大暴れして、あれでどんだけ人死に出したのやら。スーパーマンってのは人を救ってナンボじゃないんかいな、と。   で、暴れてぶっ飛んで落ちた先にいちいち知り合いがいるの。落ちたその場でドラマ始まるの。もう宇宙空間までぶっ飛んでいっても落ちるとピンポイントで知り合いの前に落下。よくもこんなアホな脚本が書けるもので。   後半になると物語が飛び飛びになってしまって、オッサンなんで気軽に宇宙船に辿り着いてるねん、そしてそのキーアイテムお気軽に使えてるねんとか、お前いきなりなにを見境なく勝手に特攻決め込んでるねんとか、唐突で繋がりの無い雑な運びで見ていてアホらしくなってしまい。   地球あぶない、地球ピンチ!みたいな大ゴトスペクタクル状態ではありますが、それがスーパーマンとゾット将軍一味の中だけで繰り広げられているものだから、なんだかなぁ。   カメラがバカみたいにブンブン振り回し系なので3Dには不向き。つーかそんな映像を3Dにしちゃダメ。頭痛くなるわ。   にしても、出てくる役者さん達の多くがお馴染みの人々で、そしてみんな随分老け込んだねぇ、って思わせちゃう状態で(ケヴィンとかダイアンとかエイミーとかローレンスとか)、リブートだっていうのにフレッシュさ皆無!みたいな映画でした。スーパーマンもなんかオッサンでしたしね。   どうせならもっともっと違ったスーパーマンで良かったのに。リチャード・ドナー版の方が色々盛り込まれてて楽しめたなぁ。
[映画館(字幕)] 4点(2013-09-26 20:55:47)(笑:1票) (良:1票)
1156.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 
 ホラー映画のリメイクって、オリジナルをよりシリアスに、残酷表現を生々しくすればそれでいいってパターンの勘違い系が多いような気がするのですが、これもそんな一編になっちゃった感じで。   『死霊のはらわた』のオリジナルの面白さはその異様なハイテンションっぷりとか、ブルース・キャンベルが見せるやり過ぎな暴走っぷり、そしてカメラを爆走させたりコマ撮りアニメを使ったりして映像で遊んでみせたりするところだったと思うんですね。   だけど今作はフツーにスプラッタホラー。森の中のカメラ暴走こそありますが、世に色々と出た後では既視感ばかりの、独自性の欠けた感じは否めません。  「リーガン顔の伽椰子がゾンビ状態で感染させまくりで登場人物人体欠損しまくり」まあ、そんな映画。  全編「ひー、あいたたたた!」って映像のオンパレードですが、痛いのと恐いのとは違う訳で。  最後の最後に出てくる本編から浮きまくった存在を含めてオマージュいっぱいではあるんですけど、この作品に限らず(『キャビン』とか)、そろそろジャンル全体、前に進んだ方がいいんじゃないかなぁ?   あと、『フライト』同様、極端な例を用いて教訓を残す道徳映画でもありました。  「麻薬は本人だけでなく、家族や友人も不幸にします」って。  『死霊のはらわた』で道徳映画って、何かの冗談?
[映画館(字幕)] 4点(2013-05-03 14:01:18)(良:1票)
1157.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 《ネタバレ》 
【ネタバレ注意:鑑賞後にお読み頂いた方がいいと思います】   『1』から『4.0』まで全て先行上映で見ていて、今作も初日に(今回は先行が無かったので)勇んで見に行ったのですが・・・   ※もはやアレをジョン・マクレーンだと思う方が難しいです。一般の犠牲者を大量に出したって構わないって姿勢はただの凶悪なハゲおやじ。それ、ニューヨークが舞台でも同じようにできた?   ※これまでのシリーズが全て2時間超なのに今回はタイトな98分、単に見せ場の数が少なくなってスケール小さくなってますって状態なんですよね。話は『4.0』の前半45分くらいに『3』のラストくっつけたようなモノ。画面もシリーズ初のビスタサイズって事で縮んじゃったし。この程度で『ダイ・ハード』の看板ぶら下げちゃうのもねぇ。『小・ハード』とか『ダイ・ソフト』とかでいいんじゃない?   ※「親として間違ってた」ってセリフを立ち聞きする事でドラマが成立する、なんて考える脚本家がそもそも残念な存在なのかな。   ※クライマックスのオチの映像を予告編やテレビCMで流しちゃう配給会社は最低ですけど、そもそも見せ場がソレしかないような状態なのも事実なワケで・・・。   ※つーか、大きな二か所の見せ場がどちらも同じネタです、ってどんだけ芸無いの。ヘリ相手に落下。どちらも平面的な縦スクロールアクションでファミコンのゲームみたいですよ。『忍者くん』か? 『うる星やつら ラムのウェディングベル』か?   ※『1』の魅力って小物なの。色々な小道具・小ネタに通った血がドカーン!って一大事と対比されてスリルやサスペンスやドラマを生んでたの。靴とか、フォトスタンドとか、クマのぬいぐるみとか、クリスマス柄のテープとか、ロッカーに貼られたヌードグラビアとか、生垣の植物のトゲとか。  だけど『2』以降はそれを軽視しちゃって、そしてこの作品で行くとこまで行っちゃった、とにかく壊したり爆破したり殺したりすればそれでいいんでしょ?って。  いやそれならシュワでもスタローンでもラングレンでもヴァンダムでもセガールでもベレンジャーでもリーアム兄さんでもいいんだってばさ・・・
[映画館(字幕)] 4点(2013-02-17 00:04:09)(良:1票)
1158.  タイタンの逆襲(2012) 《ネタバレ》 
飽きたわぁ。だって前作と基本は同じなんだもん。冒険の旅に出ました、怪物にどんどん仲間が殺されて人が減ってゆきました、最後はデカいラスボスと対決です、って。前作で批判された部分に対して特に配慮する事もなく、義務的に続編作ってみました、って感じ。どうせ物語は大して面白くないのだから、せめて怪物関係を充実させて欲しかったところなのですが、これは明らかに前作に及びません。だって映像が揺れ過ぎでディティールよく判らないんだもの。何やら獰猛そうなのが無闇に暴れてます、って映像ばかりで、具体的にどんな恐ろしさなのよ?っていう描写が欠けてしまっていてガッカリ。怪獣映画的な溜めは必要だと思うのですが。その点、ラスボスはデカい分、ゆったりとした動きでその姿をしっかと見る事ができます、けれど、このラスボス、単にぼーっと立ってて腕を振り回すだけってゆー。攻撃が溶岩飛ばしのみ。前作ボスのクラーケンのアトラクション的映像に比べるとかなり地味になっちゃった印象です。3Dは前作に比べると良くなりましたし(前作は距離感が破綻しちゃってる箇所があるようなレベルでしたからねぇ)、「3Dのキモは主観での移動ショット」っていうのは判っているようですけれど、延々とソレで通す訳にもいきませんからねぇ。せめてせめて、父から子へ、更に孫へと世代が移ってゆくドラマ、そこだけでもキチンと一本筋を通してくれていれば良かったんですけど、それが描かれるのってほぼ冒頭とラストだけですし。なんか娯楽映画シナリオ作成ソフトに要素ぶち込んで組みあがったような、色々な「魂」が足らない感じの映画でした。
[映画館(字幕)] 4点(2012-05-16 07:07:11)
1159.  幸せの教室 《ネタバレ》 
トム・ハンクスの監督作品な訳ですが、どうも俺様っぷりを発揮してしまったといったところでしょうか。トム・ハンクスばかりが目立つ、彼以外の扱いがやたらぞんざいな感じで、それはヒロインのジュリア・ロバーツにすら及びます。ジュリアは大事な役どころな筈なのですが、映画が中盤に至っても冒頭から何ら変化のない状態で延々と更年期障害的イライラを見せるばかり。その上で「酔った、色々あった」という理由で唐突に教え子であるトムに積極的に抱き付きキスをするという超展開でその違和感にポカーン。トムの生活ばかりを追っている状態なので周囲の描写がひたすら唐突だったり雑だったりする印象なんですよね。明らかな伏線だと思った事がちっとも実を結んでゆかず、なので集団のドラマとして盛り上がるべきところがまるで盛り上がってゆきません。同じ大学、講座の生徒達に与えられたハンパな伏線の出来損ないみたいなモノは一体なんなのやら。辛うじて伏線が回収されるのは「醤油」くらいのモノです。コメディとしてクスリと笑える程度のものはありますが、ロマンティックとかハートウォーミングとか、そういうのを期待すると意外なまでのユルさ、ペラペラさにガッカリって感じです。予告編から浮かぶ「どうせこういう映画なんだろうな」って安直なイメージ、そこにすら到達できない感じの残念な作品でした。でも、この映画の最大の問題はトム・ハンクスのメイクでしょうねぇ。ドーランべったりみたいなフラットなメイクでまるで被りモノみたいな不自然さ。正直なところキモいです。決して衰えを見せたくないという監督にして主役の俺様っぷりがそうさせてしまったんでしょうかねぇ・・・。
[映画館(字幕)] 4点(2012-05-13 20:44:07)(良:2票)
1160.  ジョン・カーター 《ネタバレ》 
原作が『スター・ウォーズ』や『アバター』『ドラえもん』なんかの元ネタな古典『火星のプリンセス』ではあるのですが、古典だから古いセンスで映像化しようって思ったのかなぁ? 映像テクノロジー自体は最新鋭だけど(もっともCGの質は少々低め)、映画そのものはなんだか今から60年くらい前の退屈な史劇みたい。古代ローマ帝国みたいなコスチュームの人々のダルい話がダラダラ続いたかと思うとアクションシーンで突如超展開ってパターンを繰り返し。色々と盛り込み過ぎなエピソードの多くが結局は横道脇道のように思えてしまい、一本の映画にまとめるのならば、もう少し整理して映画が目指す方向をきっちりまとめようよ、って感じがしてしまい。主人公が囚われ繋がれては解き放たれるというパターンを繰り返し、そこにメッセージ性が存在している、にしてもいちいち捕まるので「あーまたかー」って。それで流れが止まって面白くないんですよね。この監督ならこれまでの実績からもう少しぐいぐいと引っ張ってくれそうに思ったのですが、いかんせん脚本と美術デザインが弱かったですか。異星人にしろ建造物や飛行艇にしろチラリと見たらもうそれで十分なありふれたデザインで、ずっと視覚的に魅せてくれるシロモノではありませんでしたからねぇ。新たな解釈の元で斬新なデザインで、みたいな方向には向かわなかったのかな。クラシカルだけれども良いな、って思ったのは音楽くらい。実写だとミョーに野暮ったいっていうのはディズニーの伝統ではあるのですけども、別にそんな伝統、引っ張ってくれなくていいのにね。
[映画館(字幕)] 4点(2012-04-18 21:57:09)(良:1票)
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