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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2524
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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21.  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 《ネタバレ》 
 アタシはゲーム好きではあるけれど贔屓がセガ~マイクロソフトというイバラの道を歩んでいるので京都のヒゲ親父はメガドライブ版『テトリス』発売中止事件以来の宿敵だと一方的に思っているわ。  とは言え任天堂ハードもファミコン以降全て(バーチャルボーイまで含めて)購入している程度にはハードオタクでもあるのでマリオもメインのシリーズは大体プレイしてるのね。『2』は1-1で100人マリオやったってクリア無理って状態だけど初代、『3』『ワールド』くらいはクリアしてるわ。『64』以降、途中で飽きちゃうのだけど。  ってコトで宿敵マリオの映画、わざわざ10日間限定のスーパーマリオシアターで見てきたわ(あくまでファンではないわよ、ワクワクでかけました、とかじゃないからね!)。   さっさと結論から言っちゃえばマリオでこその映画。  ハッキリ言ってアメリカ産CGアニメーション映画としてのデキは平凡。ここ数年の諸作品と比較してもクオリティはそんなに高くない方ね。毎回そんなに予算かけないイルミネーション作品としても『ミニオンズ・フィーバー』や『SING2』よりも野暮ったいデキよ。  物語やエピソード、映像に特に新鮮な、そして刺激的な要素は感じられない、保守的な作りってイメージで、それはゲームとしての『マリオ』の現在の保守的なカンジが反映されてるのかしら?って気もするわ。発売当時革新的だった初代、挑発的でマニアックに走った『2』に比べると『3』以降は広い世代にアピールして間口の広い可愛らしい(媚び媚びな)ゲームへとなっていったわ。そのニオイが映画からも感じられて、ヌルいわね、って印象。  ちょっと現代的な感覚があったのはピーチ姫が動きまくって活躍する点ね。ヘタするとマリオなんかより主役よ。助けなくっちゃならない昔のピーチ姫ポジションはルイージで、ピーチ姫は国を背負って立ち上がるわ。   『マリオカート』や『ドンキーコング』『ルイージマンション』なんかの要素を盛り込みつつ展開する世界はマリオや任天堂のゲームに触れてきていれば楽しいし(『パルテナの鏡』懐かしかったわね)、そうでなければ短尺ながらダルめ。もっともマリオ知らずにこの映画見に行く人なんていないでしょうから、これで正解なんでしょうけど。   ベタな既成曲を何曲も使ってしまったり、ブルックリンの配管工としての生身な人間としてのマリオ兄弟を長めに描いたり、ピーチ姫の出自を匂わせつつも全く何も解決させないあたりに疑問を抱きつつ、まあこんなモンでしょう、って納得しちゃったりするのはイルミネーションと任天堂の成せるワザってところかしらね。クッパの人間(?)性に特殊なアクセントがあったあたりでまあまあ、少しはアレだわね。  もう少し弾けてても良かったんじゃない?とは思うのだけど。
[映画館(吹替)] 5点(2023-04-29 15:44:02)(良:3票)
22.  三度目の殺人 《ネタバレ》 
 色々とひっかかってしまう部分の多い映画で。   まず、司法に対する疑問、個人の主観や感情によって人を裁く事に対する疑問を投げかけている訳ですが、じゃあ極端に言うと法の裁きなんて要らない、無法地帯にでもしろと? いや、そういう事が言いたい映画じゃないのは判ってますけど、ここにはだからどうしろって提示は全く無い訳ですよ。「無責任なお前ら」って映画も無責任に喚いてる状態。しかも被害者側の「生」をあえて排除する事でそれはどんどんと偏向してゆきます。これって人間そのものに対する絶望の映画なの?   次に、役者の力を信じ過ぎ。カメラは演技をじっくり捉えて醸されてくるものを待ち続けますが、クライマックスではそこまでどアップにしなくちゃならないの?みたいな状態にまでになって、いや、他にも方法はあるでしょうよ、と。結果的には役所広司と福山雅治のどアップばかりが印象に残る映画。  あと、市川実日子嬢を昔から見てきてる目からしたら、『シン・ゴジラ』の尾頭さんをそのまま持ってきただけみたいな安易なキャラ造形にも抵抗を感じます。アレが彼女の総てではないでしょうに。   画的には逆光&銀残し的なトーンで市川崑ですかいな、みたいな。   この監督、どうなんだろ? 本当に上手いのかなぁ? 毎回、もっと上手く撮れる人がいるような気がしてならないんですよね。じゃあ誰?っていうとシーンごと、素材ごとに違ってくるんですけど。
[映画館(邦画)] 5点(2017-10-16 22:43:54)
23.  3月のライオン 後編 《ネタバレ》 
 前作と並べて考えると大変にバランスの悪い映画だなぁ、と。単純に前作で川本三姉妹描かなさ過ぎ、今回は描き過ぎ。   今回、川本三姉妹の2つの大きな問題(いじめと、突如帰ってくる父親)が話の軸になっていて、将棋のプロの方々、前作に比べて存在が薄くなっています。桐山の成長を促す存在としての川本三姉妹のドラマなのですが、前作のただ将棋に賭ける桐山の姿から考えると、雑音に思えてしまう感もあって。そういう将棋から離れた日常の部分も含めたところに、棋士としての成長があるのですよ、ってな話なんでしょうけれど、だったらもっとバランス良く川本三姉妹と将棋のエピソードを配しましょうよ。  成長っていう意味からすると、香子も結局はずっと変化はせずに最後に至って唐突に悟る、みたいな感じ。全体的に変化はしても流れは無い、みたいな印象。事件を配する事で状況と心境の変化を与えるけれど、それが成長です、っていうのは安直に思えます。   ラストは引っ張るけれどもそこで終わりかい、って状態で、でもそもそも原作が未完な訳だし、だからせいぜい「俺たちの戦いはこれからだ」を華々しい画で盛り上げてみました、みたいな。   結局、マンガの映画化だから、マンガの構成がこうなっているから、マンガが未完だから、ってところに逃げ道を求めているような気がするんですよね。でも、だったらもっとマンガのタッチを大切にできませんかねぇ。原作の独特なタッチは一切失われて、ただ設定や物語が切り取られている状態に、マンガの実写映画化としての価値が果たしてあるのやら。そうでなく、一本の映画として勝負するのならば、原作を理由に逃げちゃダメですよね。   「幸せな映画化」とは思えない作品でした。
[映画館(邦画)] 5点(2017-05-03 22:08:02)
24.  THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 《ネタバレ》 
 前のアニメシリーズとかマンガとか映画とか、昔のヤツは大体見てるハズですが、何しろ昔なもので。最近の実写のヤツはスターチャンネルでやってるのをチラチラと見た程度。これは、その続きなのでしょうけれど、むしろ映画の『2』の実写リメイクみたいな感じ。   良くも悪くも、まごう事なき押井守作品で(バセットハウンドもちゃんと出てきますし)、あのごちゃごちゃ長々とゴタクを並べるあたりは健在です。だけどまあ、実写でやるとダサいつーか、たちまちハリボテ感が出るというか。  今にして思えばアニメ版『2』は、製作された1993年より後に起こった地下鉄サリン事件や9.11、一連のテロを予期し警鐘を鳴らすような鋭い作品であったと思いますが、今作はいまだにそれと同じところをグルグルしている感じで、ある意味、悪い形で時代にシンクロしたのかな?って。口だけ、頭だけで実際の行動には反映されないネット民と同水準まで降りてきましたよ、みたいな。  筧さんと高島さんに色々と負わせ過ぎている気がします。生身の人間にあの押井節を長々と演じさせるのは見てる方がシンドいです。無機的アニメキャラに無機的に語らせるのならいいのですが。   で、そういうゴタクを並べてるシーン以外(いや、ゴタクを並べてるシーンが半分超くらいあるのですが)は面白かったです。実物大イングラムがラウレンティス版『キングコング』を思い出したりしたのはご愛嬌、ハンパなバジェットゆえに、CG丸出しなのも、舞台が限定されるために映画全体の動きが鈍くリズムが悪い感じなのも仕方ないとして(いや、モンクばっかりですが)、特車二課が頑張ってます、って画はやっぱりアガります。   ただ、やっぱり一見さんお断りなんですよね。『パトレイバー』知らない人がこれいきなり見て楽しめるか?って言ったら無理。私だって色々登場するキーワードを、必死に「なんだっけ~なんだっけ~」って思い出しながら見てましたし。ゴタク並べシーン長いんで楽しいロボットアクション映画を期待しちゃうと肩透かしもいいところですし(せっかくのイングラムが動くクライマックスだって、1つのアクションを引っ張り過ぎ)。   押井ブランドの知名度と興行予測、そこから得られるバジェットを考えると、ここら辺が限界なんだろうねぇ、って感じですね。
[映画館(邦画)] 5点(2015-05-04 21:24:32)
25.  さくらん
「新しいは古い、古いは新しい」そんな事を思いながら見てました。予想していたより遥かに古臭いです。鈴木清順と五社秀雄をブレンドして思いっきり薄めたような印象。目新しさと言えば役者と音楽くらいのもので、演出や編集は、もっともっとぶっ飛んでしまっていいんじゃない?と思いました。本来、もっと鮮烈な色になったであろう要素が、沈んだトーンの中に埋没しているように見えてしまうのは、何がいけなかったのでしょう? 赤の色調の中にまた赤を乗せて、全体が赤になってしまうと際立たせなければならない要素が弱くなってしまう、でも写真家な監督ならそれは充分に理解している筈ですし・・・うーん。ライティングにメリハリがなかったかなぁ。美術や衣裳、結髪のスタッフがきっちり仕事をしているのが目に見えて、それは古い伝統の世界をちゃんと生かしてるなぁって、そういう点では感心したのですが。フレームを四角く切り取って、その中心に華を持ってくるような描き方にはハッとさせられる一瞬があって、全編このセンスで押し通してくれたなら、物語自体はベタでもいいくらいに思ったのですが、どうも全体の薄味感はいかんともし難いのでした。土屋アンナを起用したのなら、もっともっとぶち壊せたでしょうに。
[映画館(邦画)] 5点(2007-03-17 21:08:09)
26.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 
笑えないなぁ。つーか長過ぎ。コメディに2時間16分って、どうなんでしょ? まずダメだったのが、楽しめないイライラ系エピソード(延々ウソついてる役所広司とか、政治家佐藤浩市の収賄事件だとか、白塗りのままウロウロし続ける支配人伊東四朗だとか)を引っ張り続ける事。イライラ引っ張られるとね、見てるのツラいのですわ。それから登場人物の職業意識の低さ。ホテル従業員が身勝手な行動から騒動に巻き込まれたりするのを見せられたところで、おかしさを感じたりや感情移入したりするよりも、これまたイライラするだけ。この映画のキャラクターの行動は、バカ映画のソレであって、でもバカに徹してはいない、コメディとギャグの境界線が曖昧な感じがします。更にグランドホテル形式の映画を作りましょう、っていうのがモロに判る題材なのに、わざわざ「グランドホテル」を出してしまう無粋さ。しかも画像だけでも無粋なのに、ご丁寧に台詞に出してまで言っちゃう。そのクセ、それぞれのキャラクターのエピソードが1つの大きなうねりに集約されてゆかないのだから、ナニヤッテンノ?と。多少のリンクはすれど、結局はバラバラなまんまラストシーンを迎えて、散漫な印象で終わるって感じで。宣伝なんかではタイムリミットが存在しているような売り方で、それが映画の芯になっているのかと思いましたが、実際には全然リミットに向かっていくような描写はなくて、あくまでバラけていますし。役所広司のドラマはスッパリ切って、彼だけはひたすら事態の収拾に奔走する存在にした方が芯が通ったと思うのですが。三谷作品は、時間と空間とが限定されてこそ生きるんだと思ってましたけれど、これを見てしまうと、それも怪しいカンジかなぁ。オダギリジョーと唐沢寿明というイイ男にああいう髪型をさせてしまう悪意の、その裏にある監督のコンプレックスを邪推する、みたいな楽しみ方はできますけれど。
[DVD(邦画)] 5点(2006-09-17 01:01:24)
27.  サマータイムマシン・ブルース 《ネタバレ》 
んー。作品そのものの閉じ加減はスケールなくても別に全然構わないんですけど、内輪受け的な、判る人には判る「踊る」&本広ネタ、なんてのをこれ見よがしに仕込んであると、ああ、またか、って感じになってしまいますねぇ。リンクしてて面白いでしょ?みたいなのは、正直ウザいです。で、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を筆頭とするタイムトラベルものから生まれる疑問点を盛り込みつつ、結局はこれも『細かいコトは気にするな』というところに落ち着いてしまっているので、パラドックスはほっぽり放し。タイムトラベルものでよく生じてしまう『起源の喪失』(タイムマシンの存在を見てそれを参考にタイムマシンを作る)は、突き詰めるとタイムマシンって理論的に絶対ムリ、という結論に達しちゃうんですよね。そんなコトごちゃごちゃ考える映画じゃないですけどね。バカバカしくてハイテンションなノリは楽しいのですが、登場人物がみんな印象に残らないですね。姿カタチはともかく、愛すべき人間、ってレベルまでは描かれてないので、見終わって映画に対する愛着は湧かず。2人のヒロインが結局傍観する立場だったのが残念かな。男達がハイテンション過ぎました。もう少し突飛な伏線を激しく放り出して、それを怒涛の如く収めてくれてたら良かったかな。
[DVD(邦画)] 5点(2006-09-05 00:20:25)(良:1票)
28.  That’sカンニング!史上最大の作戦? 《ネタバレ》 
安室奈美恵の耳に並んだピアスの穴が気になって、うー、ピアスで埋めとけよ~、って。映画は悪に立ち向かうためのカンニング作戦、という物語になっていて、ちゃんとカンニングに対する罰も教訓として与えられておりますが、まあ、設定としては無理矢理。山口達也、アムロのメインがパッとせず、むしろ由利徹や松尾貴史といった脇が魅力的。でも、ちょっと東映のB級バカ映画の伝統的な匂いがして、しみじみしたりしました。
5点(2003-12-09 11:00:35)
29.  ザ・リング
オリジナルな木や馬のイメージのところは、結構いいと思います。だけど、基本的に日本版と同じで、その日本版もあんまり面白いと思わなかった私としては、こう何度も同じモノ見せられてもねぇ、って感じでした。まあ、アメリカの映画掲示板を読むと、あちらのお客さん達は、結構満足したようですから、いいんじゃないですか?って。完全オリジナルとなるらしい続編に期待したいものです(いや、ホラー嫌いなんですけど)。
5点(2003-12-05 21:21:13)
30.  サカサマのパテマ 《ネタバレ》 
 思いきりの『アップサイド・ダウン』とのネタカブリで(いや、ここまで発想が似ちゃうっていうのはなかなか無いっすよ?)、でも私としてはアチラの方がずっと面白かった、って感じで。   最先端なVFXを使った圧倒的ビジュアルで魅せるアチラに対してこちらは手描きアニメゆえに視覚的にはどうしても制限がある訳ですが、この作品はこの作品なりの魅力がもっと出せたと思うんですよ。  手を放すと落ちていってしまうっていう恐怖感、この映画はそこばっかり。二人が繋がってる状態(暗喩的にはモロなんですが)、その気持ち良さっていうか、繋がっているがゆえのステキな時間の共有、それが全くちっとも表現できてないの。そここそが大切なんじゃないの?  その二人の大切な時間の描写はあまりに淡白で、話の大半は二人で逃げた、彼女が連れ去られた、囚われた、彼女を助けに行かなくちゃ、っていうありふれたソレ。あとはこのテの作品にありがちな世界の設定のクドクドとした説明と。   で、後半になると「上下のイマジナリーライン」がメタクタになってしまって、もうどっちがどっちで結局その世界の土台はどういう状態なのよ?とワケ判らなくなってしまって。  一応、イマジナリーライン越えのために世界をぐるりと180度回転させる描写が出てくるわけですが、それが更にややこしい状態を生み出しているばかりで。  設定上、当然2つの重力世界をハッキリ描き分ける事が必要なのですが、それがもう全く無自覚なレベルで欠落しちゃってて、大変に残念な事になっちゃってると思いました。   『ラピュタ』からの引用もワリと露骨で、意欲だけはあるのだけれども未熟で安直で空回りし続ける作品としての印象が残りました。  っていうかこの映画はキャラクターが設定や物語に縛られまくっている感じですが、アニメって、もっと気持ちのイイものなんじゃないかなぁ・・・
[映画館(邦画)] 4点(2014-05-08 19:45:52)(良:1票)
31.  THE LAST MESSAGE 海猿 《ネタバレ》 
サイテーな3D。立体の効果がちっともなくて、ただ見辛いだけ。振り回しまくりなカメラ、低コントラスト、暗い画面って3Dに不向きなんですが、ほぼ全編ソレですからねぇ。六本木ヒルズのスクリーン7にフルサイズで上映できないというマヌケな状態。最初から3Dで撮るつもりだったのならば仕事があまりに雑だし、後で3D化を目論んだのならば金儲けに走ったとしか言い様がなく。3D映画は入場料二割増しになりますからね。さて、これまで『海猿』なるものを全く見た事がないのですが、そんな人間はある程度無視して突き進みます。人間関係の説明なんかは無し。意味不明ハイテンション肉体誇示プロローグの後、唐突に物語は事故現場へ向かう状態から始まるので『海猿』って世界に入り込む糸口もなく、海洋パニック映画としての世界のみを楽しみましょう、って状態。で、パニックものとしてはワリと早い時点で「その程度か」って事になってしまうのがツラいんですよね。プラントに取り残された5人の人間の脱出の物語です、って相当限定されたモンだなぁ、と。パニック映像は頑張っておりますが、日本映画独特のクドいスローモーションと大変な状況でモタモタとクサいドラマ語り出すあたりに辟易。それでも回想映像入れて感動の押し付けしないだけマシか、と思ってたらクライマックスでこってり回想。最大の障害だったハズの台風はいつの間にか消えちゃうし。登場する人々のハイテンションっぷりも、この世界に慣れてないからか、奇異に映るばかり。更にはクドく何度も大写しになる「海上保安庁」の文字。なんだか、いろんなものを誇示したい広告みたいな映画でした。なんていうか、もう、さすがフジテレビ、としか・・・
[映画館(邦画)] 4点(2010-10-05 21:28:41)(良:2票)
32.  さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 《ネタバレ》 
鉄郎、この物語上では、ちっとも役立ってないし・・・。しかも物語にケリを付けるサイレンの魔女は、伏線くらい張っとけよ~、って感じでしたしねぇ。唐突に出てきて、全てを解決~。デウス・エクス・マキナのステキなサンプルと化してどーすんの?って感じ。何故、もう一度旅に出なければならなかったのか? その物語としての動機が弱すぎなんです。前作がヒットしたために焼き直しで夢よもう一度、って感じがしてしまって、この物語が存在しなければならない理由がちっとも見えてきません。鉄郎を普通の人から特別な人へ押し上げ、前作との明らかな矛盾を抱え(機械化人、生身の人間が必要なんじゃん)、結局自力解決できないまま終わる物語に、納得できる訳もなく。エメラルダスの「私たちの旅に終わりはないのよ」のひと言に、メーテルは納得できても、こっちは納得できませんがな。
[映画館(字幕)] 4点(2003-12-05 20:10:44)(良:1票)
33.  斉木楠雄のΨ難 《ネタバレ》 
 私がこれまでに見た福田雄一監督作品の中では最もつまらない映画でした。   「何も無い映画」なんですよね。話としては何も起こらない。キャラクターが成長したり学習したりは一切しませんし、物語の始まりと終わりとで何かが変わる事はありませんし、何も生まれず何も失われません。  そして、そんな映画ならばそんな映画なりのあり様がある筈、そういう映画としての美学があっていい筈ですが、そんな事には一切頓着していなくて、単なるネタ集であり、そして殆どのネタがハズしてるという状態。原作マンガに準じているのでしょうが、マンガをそのまま映像にすればそれで面白いのか?という基本的な部分で間違っているのではないかと。   全てのキャラに一切のリアリティなどなく、この世界の中だけで閉じているキャラで、ならばこの世界なりのルール、面白さを示すべきだと思うのですが、そこを創造する気はさらさら無いようですし、単なる面白キャラなりの面白さすらも示せておらず、演じてる役者さん達はそこに存在し、その世界の登場人物となり、ギャグを演じてはいるけれど、みんな目が死んでる、って状態。  福田監督の悪いクセである投げっぱなしで回収しない、オチを付けないエピソードが大量に散らかっていて、でも、そんな事もどうでもいいくらいにそもそもの芯となる基本的な物語がつまらないという。   今年の橋本環奈出演作3本の中で、最も彼女を魅力的に撮れていない映画でもありました。3本中これとあともう1本も福田監督なんですけど、そっちに比べても全然。別にヘン顔してるからとか、そういう意味でなくて(アッチでもヘン顔してるけど、アッチはそれでも魅力的でしたし)。   お金を払って見るレベルではなくて、この映画にかける時間すらも勿体なくて、「何も無い芸」ってのは、だけどそういうモンじゃないんだって学んで頂きたいところです。喜んでお金と時間を提供できる「何も無さ」ってのがあるとして、少なくともコレは全く違います。
[映画館(邦画)] 3点(2017-11-05 19:03:01)
34.  サクラダリセット 前篇 《ネタバレ》 
 色々なタイプの超能力者が登場するのですが、それらの能力と、制限された部分とが全て「物語を構成するための能力と制限」でしかなくて、物語の都合によって設定されています、というのが丸出しなので冷めます。つまりそれは原作時点でダメって事なのでしょうけれども。  そんな作品のための都合によって生かされているキャラクターに血の通った魅力がある筈も無くて、その能力を持っている事、その能力が示す個性がキャラクター造形に直結しているようには思えず、駒を動かしているような展開に見ていてぐんなり。   最初に謎(というより隠してある部分)がいっぱいあって、設定世界の説明にやたら時間を費やして、疑問だらけの設定を投げつけつつ「さあ、ついて来い」と観客にかなりの努力を強いる作り。一応、冒頭に事件を起こす事で掴みを配置しているものの、その掴みのエピソードが主役2人とリセットの事しか語っていないので、実際の強引な飛躍のグチャグチャなパズルで構成された中身を語るにはあまりに薄いのですよね。最初から能力に縛られた描写のみですから、本来のパーソナリティも全く見えてきませんし、それは結局全編に及びます。   で、セリフによる大量の説明がある一方で、思わせぶりな、間延びした映像が続くので、映画への興味を持続させるのが大変。施設内の移動描写にたっぷり時間を取りますが、それが後の展開の大きなキーになっているのかというと、別にそんな事は無くて。全くとは言いませんけれど、だったらもう少し位置関係を印象づけて後の侵入シーンでのサスペンス描写に利用できたんじゃないかと思いますが。   写真の理屈がどうにもアレなので、どんどんと疑問が重なっていった上でのクライマックスに、いや、すいません、納得できませんが、って状態になって、その上で次回作に繋がる衝撃の真実に、だからなんだというのだろう?と思ってしまって。次回作見てえ!とか全く思えませんでした。見ちゃった以上、義務的に後編も見る事になるんでしょうけれど、ネットであらすじ調べて読めば十分かな、くらいな気持ち。   次回作が実は3時間、とかいうモノでもない限り、前後編に分ける必然性はまるでなくて、一本で描けたよね?って感じで、密度の薄い時間を過ごすハメになったのでした。  ここ最近の前後編商法邦画を見てると、そろそろリスクの方が大きくなってきてる気がして仕方ないのですが、どうでしょ?
[映画館(邦画)] 3点(2017-03-28 20:49:48)
35.  SURVIVE STYLE5+
天丼ってさ、1つ盛り込んでおけばいいんじゃないかなぁ。幾つもの天丼を仕込んで、その天丼全部に魅力がなかったら全滅でしょ(ちなみに天丼、ってお笑い用語で繰り返しネタのこと。ネタを反復させる事で徐々に笑いを作ってゆくスタイル)。「これ面白いでしょ?」みたいなネタをごってりと盛ってきてるけれど全然笑えませんでした。なんか自分のネタを自分で笑ってるみたいな自己完結型お笑いが多いなぁ、って。で、天丼&その場その場の単発ネタで、流れを作ってないので、ノレないとおしまい。最後まで見るのがツラいツラい。ガイ・リッチー気取ったつもりがオシャレし損なって厚化粧、みたいな、意味ありそうで実は大した事言ってないでしょ?みたいな感じの映像が連なっていて苦痛。腐りかけのフルーツ盛り合わせみたいな映画でした。もっとも最大の問題は、「PARTY7」を借りるつもりが間違えて借りてきた、って事ですかね・・・。
[DVD(邦画)] 3点(2006-08-20 01:09:34)
36.  さくや妖怪伝
オープニングの竹中直人のナレーションで始まる時代劇の雰囲気と、エンディングの「もうやめて~」な妖怪ダンスのノリとが、まるで別の映画のようです。安藤希の雰囲気はいいのですが、喋ってしまうと「あらら~」状態ですし、誰を喜ばせたいのだか、ちょっと不明なカッパ小僧&妖怪さんがこんにちわ、なノリは、見ていて「どうしよう」って感じ。寡黙な安藤希のアクション妖気時代劇、で作れば良かったんじゃないかなぁ。大映の妖怪モノオマージュなんて言ったって、そんなの判る人間、少なすぎだって(いや、子供の頃「ガメラ」と3本立で見た記憶あるけどさー)。
[映画館(字幕)] 3点(2003-12-05 13:17:25)
37.  サイボーグ009/超銀河伝説 《ネタバレ》 
公開初日の初回、ラストシーンに怒号、罵声、ヤジが飛びまくりという、ちょっと貴重な経験をした映画でした。ボルテックスという、もう何でもアリなシロモノがクライマックスで全てを解決しちゃう、という、デウス・エクス・マキナの典型となってます。004に訪れたオチは、それまでのサイボーグ戦士の悲劇を作者自身が全否定、と思われても仕方ない状態。007のお笑いネタは身震いするほどに寒く、「こんなモノ見るために徹夜までしたおいらって・・・とほほほほほほ」と壮絶な脱力感に襲われたものでした。
[映画館(字幕)] 2点(2003-12-04 13:23:59)(良:1票)
38.  さよならジュピター 《ネタバレ》 
革新的な特撮!のハズが、どう苦労して目をごまかしても、やっぱり指先大にしか見えないシャトルとか、がたがたごとごと音立てそうなマスクのズレ。えーと、この映像で「2001年」を越える、そうおっしゃるので?と思ったのも束の間、映画はシンプルなストーリーラインに、どうでもいいようなジャマくさいプロットをたくさんぶら下げ始めて迷走、スクリーン上に展開するドリフのコントみたいな映像の行進に呆然としているうちに、マーク・パンサーがお姉ちゃんに「そげなこと言うでなか!」と叱られユーミンが流れてくる・・・。うーん、ツッコミの数で「2001年」を越えるという意味でしたか。
[映画館(字幕)] 1点(2003-12-05 20:40:47)(良:1票)
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