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Balrogさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 730
性別 男性
年齢 34歳
自己紹介 初心者です。7点を中心に見事な二次曲線を描く点数分布。しかし映画の評価は点数に還元しきれぬもの。点数と心中の差をいかにレビューで表現できるか。とはいえ適当なレビューも多数(笑

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41.  苦役列車 《ネタバレ》 
原作未読。とにかく「痛い」映画だった。肉体的にではなく、精神的に。いわゆる中2病の「痛さ」など及びもしない、圧倒的痛み。青春映画と呼ばれる所以はそのイタさにあるだろう。安易な共感を許さないほどの主人公の卑屈さ、どうしようもなさは、彼が糊口をしのぐために使うまさに肉体そのものであり、単純な精神論に陥ることはない。友人との交流によって人間を深めたり、ヒロインとの出会いによって愛という真実を見つけたりすることはない。どこまでいってもいわば地(自)である肉体が前面に出る。彼に観客は憐憫すら覚えるだろうが、彼らとの出会いで、北町が変わらなかったわけではない。むしろ口先だけ変わることを徹底的に拒否し、肉体そのものの変革まで彼は至らなければならなかった。人はこれほどまでもがき苦しんでようやくほんの少し変われるのかもしれない。森山、高良は非常に良い演技だったし、前田敦子も思ったほど悪くない、というのが印象(出番は少なめだったが)。ただMVPはマキタスポーツにあげたい。時代、題材など山下監督向きの映画だと思った。山下ファンはぜひ。ただ近藤、向井が参加していないのはやや不満が残るかもしれない。彼らが居ればもっと面白かったかも、と思わせる実績を彼らは持っているから。
[映画館(邦画)] 7点(2012-07-15 01:59:26)(良:1票)
42.  死刑弁護人 《ネタバレ》 
安田好弘という弁護士の信念を見せつけられるドキュメンタリー。なぜ彼が死刑を求刑されるような被告人の弁護人を多くつとめるのか、それがこの映画のテーマだろう。和歌山カレー事件においては無罪の心証、新宿西口バス放火事件においては弱者への眼差し、名古屋女子大生誘拐事件においては被告人との接見、など個別の事件におけるエピソードが語られるが、この根底にあるものは安田の「更生できない人間なんて存在しない。それはヒトラーであってもそうだろう」とまで語る信念である。しかしこれは単なるオプティミズムではない。そう呼ぶことを許さないほどの実績と資料の山、被告人との交流が安田の深い覚悟を端的に示している。そして緻密な事実の検証は安田が単なるアジテーターではなくプロの弁護士であることの証である。「自分の家族が殺されても死刑回避を主張する。そこはブレないだろう」とまで断言するほどの信念を、大きな説得力を持って聞くことのできるドキュメンタリー映画を私はほかに知らない。
[映画館(邦画)] 8点(2012-07-10 22:22:09)
43.  ファンシイダンス
fancy danceのタイトル、なるほど。悟ってしまった。
[DVD(邦画)] 6点(2012-07-10 15:01:51)
44.  ウォーターボーイズ
これは笑いのセンスは別にしても玄人にしか撮れない映画。水中の映像やシンクロのカット、テンポといい、こだわる所にとことんこだわってる。コメディのツボもしっかりおさえ、いかにも青春スポ根映画になることを避けている。そういう意味では完璧だと思う。この映画をあと30分長くして「説得力」や「ディティール」を付け加えるべきだろうか? そんなことは馬鹿げている。
[DVD(邦画)] 8点(2012-07-08 02:28:18)(良:1票)
45.  もののけ姫
リアルタイムで観れてよかったなぁ。
[映画館(邦画)] 8点(2012-05-13 02:39:03)
46.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
映画としての出来が最低。山本太郎や裕木が演じた光の雨のほうが余程良い出来である。テレビの再現VTRのような安っぽさ、永田のあまりに分かりやすすぎる演出。実際の出来事に忠実に描くという点では光の雨を上回っているが、映画としての魅力は皆無である。また、それだけにあまりにも説明的描写が多すぎる場面、少なすぎる場面があり、予備知識がなければ何がどうなっているかも分からない。ただ、資料としては当時の映像なども交えてかなりまとまっているのでそういう価値はある。資料なら8点くらいつける。
[DVD(邦画)] 3点(2012-04-01 21:34:32)
47.  白い巨塔
素直に面白いと思える。田宮二郎の迫力。
[DVD(邦画)] 6点(2012-03-14 00:54:29)
48.  あんにょん由美香
この映画を観ても林由美香のことは全く分からない。しかしだからこそこの映画の魅力がある。ある人物の全体像がわからないということを分からせるためにこのドキュメンタリーは存在する。女優林由美香や本作、そして2011年公開の監督失格(監督の平野はこの映画にも出演している)と、彼女を題材にした作品が何本も出ていることから、その人気ぶり、人をひきつける魅力が有るということは分かる。そして誰も彼もがその喪失を痛んでおり、それでいてセンチメンタルな気分にもなっていない。林へのやさしい気持ちがよくわかるが、彼女が一体何であって、何でなかったのか、それはわからない。その外堀を一つずつ埋めていくことしか、残された者たちにはできないのである。
[DVD(邦画)] 7点(2012-03-08 23:43:38)
49.  EUREKA ユリイカ
セピア色の映像しか見ることのできない私たちもまた、有効な言葉を持つことができない兄妹と同じ立場におかれている。よくいわれるように暴力を容認するような映画では決してなく、むしろその対極だろう。暴力が生み出す悲惨さを抱えて、そこから立ち直る映画である。それを肯定も否定もする必要はなく、それらは無意味でさえある。この映画を物語る者は居ない。ただ経験がそこにあるだけである。 彼らが何かを発見したのか、それとも私たちが彼らを発見したのか。私は後者だと信ずる。
[DVD(字幕)] 8点(2012-02-14 00:04:32)
50.  ヒミズ
園は画面、音を埋め尽くす。そこにはまるで空白があって、それをぐちゃぐちゃに絵の具で塗りつぶしているかのようだ。隅田が顔を絵の具で塗るシーンは象徴的だ。気狂いピエロのように爆死せずに済んだのは、勿論裏切らなかった恋人が居るからだ。まるで中学生のようないわゆる「演技」や「言葉」はむしろ清清しい。このオーバーさはいつものことだが、それに巻き込まれるのはもはや心地よい。震災映像は必要ないが、沈みかけた廃屋は会心の画だろう。自慢するかのように何度も出てくる。前作「恋の罪」で示された「肉体を持つ言葉」というテーマがまた繰り返される。教師の空疎な言葉がラストに繰り返される。その言葉がやはり肉体を持つように聞こえるのは、人物の具体の極限まで迫ったからだろう。
[映画館(字幕)] 7点(2012-02-05 23:40:26)
51.  吉祥寺の朝日奈くん
タイトル通り、吉祥寺人のための映画といっても過言ではないが、それを無視しても、一ひねりしたストーリーと、小気味よい演出がこの映画を単なるローカル映画に陥ることから救っている。私は吉祥寺周辺に住んでいるので、どこもかしこも吉祥寺ばかりで、そういう人が観るとそれだけで満足できるかもしれない。しかし注目したいのはほのぼのとした雰囲気に似合わぬ毒があることだ。これは身構えて観るとすぐに分かってしまうと思うので、身構えない方が賢明だろう。「あれ?どういうことだ?」と思うシーンが氷解するラストはなかなか秀逸である。キネマ旬報など映画、演技関係の本がラストに本棚に戻っているのは上手い。献血から子ども、そして鼻血という「血」のつながりも洒落ている。観終わってから、「あの場面ではどういう気持ちだったのだろう」といろいろ考えると面白い。90分にしてはそれなりに満足できる映画であった。ところで、遠野とはやはり武蔵野市の友好都市である岩手県遠野市からとっているのだろうか。なかなか凝っている。
[映画館(邦画)] 7点(2011-12-07 10:59:16)
52.  恋の罪 《ネタバレ》 
「愛のむきだし」を2009年のベストに挙げるほど園にやられた私としては相当期待していた作品であったため、ハードルがあがりすぎてしまったのだろうか。一言でいえばAVのような映画だった。書いている私自身が男であるという視点の限界は、ここで描かれている女性たちに、「女性として」共感することができないということである。しかしそれは私に留まらず、園自身にもあてはまるのではないだろうか?そこがひとつ、私としてはいまひとつこの映画に乗れなかった理由である。細かいところでは面白い撮り方や相変わらず強烈な禍々しさ、毒々しさがあるのだが(特にあのおばあちゃん)、「城」や「肉体を持つ言葉」の比喩はあまりにも幼稚というか、安易だろう。いずみが客に馬乗りになり、詩を暗誦するシーンは「愛のむきだし」を思い出しニヤリとさせられたが、満島ひかりがコリント書を圧倒的な迫力で吐き出すあの「身体性」には遠く及ばないだろう。そして説明的、より悪くいえばクサい演出が相当に多い。過剰な演出は園の特徴だが、正直ここまで説明的な映画はこれまで無かったように思う。詩の解説などくだらないことはやめて映像で表現してもらいたかったものだ。また、吉田の最後のシーンは完全に不要だろう。前半に出てきた小話を再現させるとは「いかにも」な演出。そして「ノルウェイの森」を思い出させるような「居場所がわからない」というラスト。後輩刑事が言ったように、あそこで彼女がこれまでのぼーっと生きてきた人生を思い返しているとでもいいたいのだろうか? そんな説明的な描写はかえって興ざめである。ところで映画のタイトルは「恋の罪」であり、guilty of romanceである。愛の罪ではない。ということはどこか抑圧されてきた女性たちが恋(のようなもの)に衝動的にのめりこんでいくというのがこの映画の主題だろう。ただし恋が目指しているものが何かは、彼女たちには、そして私たちにも分からない。少なくともそれは愛ではないことだけは確かだ。「不思議なことに、ただでやらせる女より、金をもらってやらせる女の方を男は軽蔑する」というような独白があったが、これにはハッとさせられた。なぜかと考えたが、それは金が介在していなければ、そこに愛が存在すると錯覚するからだろう。あるいは実際に愛が存在するのかもしれない。その僅かな望みに、あるいは幻想に男は憑かれている。
[映画館(邦画)] 6点(2011-11-29 23:47:49)
53.  シコふんじゃった。
これは相当面白い。コメディ要素といい、テンポといい、高レベル。
[DVD(邦画)] 8点(2011-11-06 23:55:04)
54.  おくりびと
納棺シーンでの一つ一つの動作、チェロ演奏シーンでの動き、こういったものから目を離せなくなったとしたら、それはそこに映画的なるものを観ているからに違いない。まさしくそれが映画なのだ。よく観ると映画技法のお手本っていうくらい様々なテクニックが駆使されていて、かなり完成度の高い作品に仕上がっている。チェロの旋律、生死観など、うまい具合に一貫性が保たれ、脚本が非常に上手い。全てが有機的に絡まりあっている。その分「突き抜けた」感じがないので、そこに不満を持つ人も多いだろう。少なくとも邦画の持っている枠組みを突き破るような映画ではないことは確かで、枠内でうまくうまく撮りきった良質の邦画という位置づけが正確だと思う。個人的に広末涼子はかなり美しくてよかったように思うのだが、あまり評判はよくない様子……。まぁそれは私の見る眼がないだけだろうが、山崎努の名演には誰もが同意するだろう。
[DVD(字幕)] 7点(2011-10-30 22:17:52)
55.  モテキ 《ネタバレ》 
結局この映画はモテないセカンド童貞、もしかしたら本当の童貞の妄想に過ぎない。だが、だからこそこのストーリーはもっともらしい。妄想とはえてしてそんなものだ。酔っ払って友達を呼んで終電なくして家に泊まってキスをする、といういかにもありそうな展開で(これに共感できるかできないかは相当感想を左右するはずである)、そこからうだうだして、うまくいきそうだと思ったら無様な格好を見せてしまい、気まずくなる。そこにちょうど良く現れたもう一人の女と寝るが、好きではないという事実とそれによる罪悪感に苦しむ。これも現実によくある展開だ(自戒を込めて)。重要なのは「よくある展開」をそのまま描き出しているところにある。この「よくある」展開は現実によくあるものであって、映画のストーリーにおいてよくあるものではない。映画の主人公はそんなに即物的ではあってはならないし、セックスしたいセックスしたいと考えているような男であってもならない。そしてその過程は全て受動的である。主人公が「こうであったらいいな」という受身の発想が如実に現れている。本当かどうかは別にして、いわゆる「現代」の若者の状況を表しているとも解釈できる。しかしラストを見よ。デパルマのような回転ショットに、「ゴースト」のように泥の中で抱き合う二人。好きな人を走って追いかけて追いかけて追いつく。嫌がっても何度もキスをして、結局受け入れる女。急にまるでどこかで観たような光景が繰り広げられる。男は受動的ではなく、「まるで映画のような」アグレッシブな男になる。ここに至って現実的な妄想は映画的な現実へと昇華(あるいは減退)しているのである。いかにも真実らしい妄想は、次第に嘘っぽい映画に変わっていく。うまくこの映画はPV風の演出やミュージカルなどを挟んで「映画らしさ」を出そうとしているが、それらを除外して考えると、前半に起こっていることは現実的過ぎてドラマにすらならないようなことだ。そして全編を通してこの映画は観ることを強制する。画面にはほぼ一定のものしか映らない。そういう意味でこれは非常にテレビ的な映画だ。何を観ればよいかが決まっていて、その通りに観客は運ばれることになる。それが良いか悪いかは別として、これは結局主人公の思想を反映しているということだ。彼は見たいものしか見ず、それ以外は全てキラキラとした背景へと後退させる。ラストが最も象徴的だろう。 
[DVD(字幕)] 8点(2011-10-05 00:47:34)(良:3票)
56.  世界の中心で、愛をさけぶ
これはもっと評価されてもいいはずの映画。「映画通」には低評価のようだが、脚本に関しても律子の存在が多少ご都合主義的で、何かしら理屈をつけてほしかった(婚約までしてればさすがに実家とか考えると「サク」に気付いてもいいんじゃないか、という違和感について)が、全体として考えると丁寧な伏線と巧みな演出は光っている。どうしても観るエリアを限定させてしまうような演出になってしまうが、テープレコーダーを使うという発想は特別素晴らしい。お互いの人柄がよく出ているし、最後まで効いてくる。手品や海などもしっかり伏線になっており、上手い。婚姻届や例の「助けてください」はやりすぎな気がするが、そこを差し引いても素直に面白い恋愛映画だと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2011-09-24 23:56:33)
57.  ミンボーの女
とにかく面白い。中尾、伊東などのヤクザ側のキャラと、ホテル側のキャラが素晴らしい。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-19 22:49:02)
58.  めし
大傑作。意味のないシーンが一つもなく、心情の機微というもののお手本。 ライスカレーという呼び方が時代を感じさせる。
[DVD(邦画)] 9点(2011-09-19 18:06:32)
59.  アウトレイジ(2010)
面白い。あっさりとした殺し方、凄惨なバイオレンスも程よく、組織の抗争が繰り広げられる。テンポがよく、飽きさせない。椎名と加瀬がかなりハマっていていい。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-11 15:01:38)
60.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers
話が単調で退屈なのは当たり前で、単調で退屈な毎日を送っている子供たちを描いているからだ。しかもそれが戦争という非日常を怠惰なものにしてしまうほどの単調さであるからなおさらだ。その単調さからどう抜け出すか、が問題になるわけだが、これはまるでビューティフルドリーマーのテーマそのもので、押井がずっと持ち続けていた問題意識でもある。ビューティフルドリーマーでは、閉じた循環をぶち壊すわけだが、本作は循環を意識的に少し変えてみる、という手法が採られている。普段通っている道でも景色は同じではない、というセリフが象徴的だが、タバコを吸おうとしてやめるスイトも何かを変えようとしているのは間違いない。それによって着任の挨拶に対するスイトの返事が「早かったのね」から「あなたを待っていた」に変わることこそ、この映画の本質である。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-11 13:07:22)(良:1票)
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