701. 私は貝になりたい(2008)
《ネタバレ》 ふむ。感想としては、戦争というのは「勝てば官軍」だなという他ない。体重を減らして演技に挑んだ中居くんはそれなのにがんばってたとは思うが、結局なぜ彼の死刑は免除にならなかったのか、ああいう風に再度死刑を言い渡されたのか、そのへんの説明がなかったように思う。 [DVD(邦画)] 6点(2009-06-15 18:54:31) |
702. ホームレス中学生
《ネタバレ》 美化しすぎという意見は僕も感じましたね。なんといいますか、あんまり悲壮感が漂ってこないんですよ。確かに、こんな風に突然住処がなくなったり、中学生でホームレス経験をしたりするような人は今の日本にはほとんどいませんから、原作はそういう特殊で面白い話を知る事で皆さんの恵まれた環境や家族や周りの人たちの大切さやありがたさを再認識するという、そういう役割はきちんと果たしてるんだと思います。しかしどうでしょう。麒麟の田村役を小池徹平くんが演じるというのは、まぁ仕方がないとしても、野宿中の彼の髪の毛はいつまでたってもサラサラじゃないですか。服は多少薄汚れてたかもしれませんが、小汚ねぇ感じが全然ないんですよ。それに子供達に石を投げられまくってたけど、顔面にヒットしてるのに全然平気なのはおかしいでしょ。あんなでかい石が顔面ヒットしたら普通は病院行きですよ。それにお母さんが死ぬシーンも、凄く美化されてる感が否めない。個人的にはもっと生々しい撮り方をしてくれた方がよかったように思う。 [DVD(邦画)] 6点(2009-06-11 22:48:55) |
703. ブタがいた教室
《ネタバレ》 大阪で実際に行われた授業をもとにしているそうですけど、個人的には素晴らしい授業だと思いますね。今の時代に、果たして同じような授業が出来るだろうか。これは「命とは何か?」「命をいただいて生きるとはどういうことか?」とい問題を考えるのとはまた別に、「責任」というものを考える貴重な経験になっているでしょう。自分たちが始めたことに対して、自分たちでどうけじめをつけるのか。人が生きていく上で、大きく関わる根本的な問題に、小学生の段階から考える力を養う。これぞ本当の意味での授業ですよ。作品としては、こういう題材で一本撮ったということに新鮮さを感じたので、これは一種の実験映画でもあるといえるんじゃないだろうか。子供達の、シナリオはあるけど本当の演技というのかな、感情のこもったマジ泣き。これもまた一つの見どころです。 [DVD(邦画)] 6点(2009-05-28 22:21:04) |
704. ハッピーフライト(2008)
《ネタバレ》 よく練られた脚本だなと素直に感心したものの、どうにも真面目くさった、お固い印象が拭えない。笑いの要素を、そういうカチカチの要素が凌駕しちゃってるような気がする。これはひとえに、ANA全面協力による大人の事情みたいなものがあるからなのか?「ウォーターボーイズ」の頃は、もっと自由に、馬鹿馬鹿しい笑いが冴え渡っていたではないか。最後はみんなめでたしめでたしで、文字通りのハッピーフライトでそれなりのカタルシスは得られたものの、ごくごく客観的に言って、少々真面目度高過ぎ&馬鹿馬鹿しさ足りな過ぎといったところである。 [DVD(邦画)] 6点(2009-05-25 20:47:48)(良:1票) |
705. 象の背中
《ネタバレ》 愛人の存在はいらないという意見もありますけど、個人的に、妻と愛人の初顔会わせ&会話を交わすシーンは、実はこの作品で一番面白いところなんじゃないのかと思ったので、家族だけより愛人もいた方がいいと思いました。役所広司も、ホスピスになって顔を白く塗り、本当に今すぐにでも死にそうな感じに見えたので、これまたなかなかの演技。娘のチアガールシーンは、少々こっ恥ずかしくて失笑してしまった。 [地上波(邦画)] 6点(2009-05-15 21:45:51) |
706. 少林少女
制作者の精神状態を本気で心配してしまった。 [地上波(邦画)] 2点(2009-05-01 15:39:14) |
707. おくりびと
《ネタバレ》 笑いの要素と、情感的な要素のバランスがいいですよね。もしこれ以上笑いを増やすと、死者を冒涜してばかりの不謹慎な映画になっちゃうし、逆に笑いを減らして情感の部分だけにすると、真面目くさったつまんない映画になっちゃう。その配分が凄く成功してるな~って思った。ある意味では過剰にも見えるもっくんの演技が、外国の人からしたらわかりやすくてよかったんじゃないかしら。久石譲の音楽も相変わらずぴったりでよろしい。ただ一点だけ、チキンの馬鹿食いをどアップで長々と見せるシーンは少々くどいかな~、と個人的には思ってしまった。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-22 22:43:39) |
708. TOKYO!
《ネタバレ》 3話とも奇想天外で独創的で、個人的には凄く面白かったと思います。特に、それぞれ視覚的な挑戦をしていて、ストーリーだけでなく見た目にも面白いなと思わせるシーンが多かったです。1話目は彼女の胸に穴が空くところから足や手が変化して、しまいには椅子になる。凄くぎょっとさせる驚きと、ある種の切なさと、人から椅子、椅子から人へと変身する面白さとが備わった実に印象深いシーンでした。2話目は、やっぱり怪人が銀座の街を疾走するシーンですかね。なんだか見てるこっちが恥ずかしくなるぐらいの試みです(笑)。3話目は、誰もいなくなった渋谷の街とか、地震が起きて全員外に飛び出たのにまたゆっくりと家へ戻ってくシーンとか。3話とも、基本的には喜劇なんだけど、ある意味悲劇でもある、要は悲劇的な喜劇といった感じのお話でしたね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-21 19:38:20) |
709. 相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
《ネタバレ》 テレビのやつは一度も見た事がないんで、これが相棒初体験であります。初めて見た感想。右京さん、顔震え過ぎ!(笑)。思わず自分も真似してしまいました。ぷるぷるぷるぷる、、、そして目がクワっ!と。そうですねぇ、スケール的にも大きかったし、テレビの映画化という点で言えば及第点つけれるんじゃないですか。ただ単にアクションで終わらすんじゃなくて、世間はすぐに忘れてしまうという、社会の皮肉みたいなものがメッセージとして込められていて、その点も評価出来る。ただ欲を言えば、ボートのシーンにしろ、最初のラジコン爆弾にしろ、アクションシーンの映像をもっと先鋭化してほしいな、て思いましたね。やっぱり、なんともいえないショボさがね、鼻につくんですよ。 [地上波(邦画)] 6点(2009-04-14 22:04:20) |
710. つみきのいえ
《ネタバレ》 たった12分しかない短編ではありますが、手書きで書かれた画の綺麗さ、それにぴったりとマッチした音楽、そしてほろっと切ないストーリーで、なんともこじんまりとした愛らしい一本になってます。特にいいな~と思ったシーンは、あじいさんとおばあさんが、実は子供の頃からの友達で、一本の木を回って互いに成長し、告白して抱き合ってそこから鳥たちがばぁ~っと飛んでく、あのもの凄く理想的な世界っていうのかしら、その後の二人で家を作って二人で楽しく食事してのシーンもそうですけど、人が思い描く「幸せ」をそのまま画にしたような、そんな世界なのよね。最初にナレーションあり版を観て、その後になし版を観るといいと思います。 [DVD(邦画)] 6点(2009-04-10 23:38:14) |
711. 舞妓Haaaan!!!
《ネタバレ》 いや~、阿部サダヲさんがまさにハマり役。というか、阿部サダヲを主人公にすることを予め想定して書かれた脚本なのかしらね。まぁそれぐらいサダヲの魅力たっぷりの作品になってました。次から次へと職を変えて、しかもきっちり成功するという、鬼塚さんの潜在能力マジ半端ないっす(笑)。この強引なまでの勢いがこの作品の持ち味ですね。確かに、完全にギャグ漫画風のノリなんで、人を選ぶ作品ではあります。僕は凄く楽しめた方なので、7点を献上します。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-08 21:34:44) |
712. ブラインドネス
《ネタバレ》 私の勝手な解釈ですけど、要するに神が人間から視力を奪ったんでしょう。人間があまりに身勝手で自己中心的で調和のない世界を作ってるもんだから、試練を与えたわけでしょう。それで皆で助け合って生き延びた彼らからまず視力を元に戻したんじゃないのかしら。でもその後の事が描かれてないから、果たして全ての人がきちんと目が見える様になったのか。ジュリアン・ムーアは逆に目が見えなくなるのか。その辺はご想像にお任せしますみたいな終わり方ですけどね。それにしても、目が見えなくなっても金目のものを分捕ろうとするとか、そんな奴おるんかいな、て思っちゃった。まあ、物欲を戒めようするメッセージを入れたいんだろうという気持ちはわからんでもないけど、、、。 [DVD(字幕)] 6点(2009-04-08 20:40:18) |
713. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 金城武扮する諸葛孔明が個人的にはお気に入り。落ち葉がぶわ~っと舞って、服がなびく、東風の変わり目を読むシーンが凄く格好いいです。10万本の矢を手に入れる方法にしてもそうですが、お前は一体どんだけ頭ええねん!とついつい羨望の眼差しで見てしまう。数で劣性ならば、自然という大いなる味方をつける。水軍を全滅させる一連のアクションシーンもよく出来ている。それから、ベタではありますが尚香と孫叔材の友情がまた心揺さぶられる。ただ二人だけの個人的な友情ですが、これが周瑜のラストの台詞へと繋がっていて、戦が持つ宿命的な無意味さをきちんと表現しているのは好感が持てる。三国志をわかりやすく、世界の人々にアクション巨編として知らしめる。ジョン・ウーの仕事はある意味では教科書的で無難ではありましたが、その目的を遂行するという意味で言えば彼は満点の仕事をしたんじゃないだろうか。 [試写会(字幕)] 7点(2009-04-03 23:40:03)(良:1票) |
714. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 この作品、パート1てことになってますけど、あくまでもパート2が本編でこれはそのパート2を観る為の前章みたいなもんです。パート2をきっちり観る為に、とりあえず人物設定やら背景をこれで理解してくださいね~みたいな。九官八卦の陣とか反射光線の陣とか、それなりに見てて面白いんですけど、これ単体ではストーリーにぐっとくる要素が乏しい。パート2の方は尚香と孫叔材の友情とか、周瑜と妻の小喬の愛情とか、男女の友情、男女の愛情、男同士の友情、兄弟の思慕、策略と駆け引きなど、いろいろあってソフト的にもハード的(赤壁の戦い)にもあちらが本編です。だからパート1は前菜みたいなもんだと思えばいいと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2009-04-03 23:16:41)(良:1票) |
715. ザ・マジックアワー
《ネタバレ》 いや~、面白かったですね~。大いに笑わせてくれるし、きっちり感動までさせてくれる。佐藤浩市ってこんなオモロい役者やったんか!ナイフ舐め舐めやら、顔芸で、おいらはノックアウトされたぜぃ!三谷さん、元々脚本家なだけあって、本当に良く考えられた緻密なコメディだと感心致します。三谷さん、あんたは文句なしに日本のビリー・ワイルダーやで! [DVD(邦画)] 8点(2009-04-03 22:48:09) |
716. デトロイト・メタル・シティ
《ネタバレ》 根岸君のクネクネしたキモ可愛い動きに1点。相川さんのひよこパンツに1点。トイレの中でのナイスタンバリンシーンに1点。「ママ怖いよ~」「見ちゃいけません!」という親子のベタな台詞に1点。実家で家族とごはんを食べるクラウザーさんに1点。終盤の息継ぎ無しの決戦に1点の計6点を計上。 [DVD(邦画)] 6点(2009-03-26 20:10:47) |
717. ハンサム★スーツ
《ネタバレ》 素直に面白かったです。洋服の青山から渡辺美里に至るまで、様々な小ネタが最後まで用意されていて、きっちりと笑わせてくれます。谷原さんも、中身が豚郎で段々と変化していく内面をうまく演じていた様に思います。ただ、話の最初の段階で、豚郎の周りにすでによき理解者や仲間みたいなのがたくさんいる時点で、おおよその流れというか結末が見え透いてる様な気がします。まぁそれでも、星野ちゃんが実はブスーツを着て~のオチは読めなかったので、その辺は脚本の巧みさかなとも思いましたが。人間、見た目ってのは大事ですからね。どんなに中身がどうこういっても、人は外見で判断するというのは未来永劫変わらんでしょう。この作品のテーマは至ってシンプル。それは、ありのままの自分を好きになろう、受け入れよう、という、ただそれだけのこと。でもただそれだけのことが、以外にも難しく、妙に卑屈になる人のいかに多いことか。実に下らないギャグ作品である一方で、巷にあふれるネガティブ人間を少しでも上昇基調に持っていこうとする、そんなプチハッピーな作品でもある。 [DVD(邦画)] 7点(2009-03-21 23:01:40) |
718. パコと魔法の絵本
《ネタバレ》 いやはや、、、、これまたどう評価していいか、判断に困る作品ですなぁ。見た目ティム・バートン、中身テリー・ギリアムみたいな。いやね、邦画の新たな開拓という意味では、大いに評価していいと思うんです。病院のお庭の美しい造形なんかは、美術さん大変だったろうなぁと思うし、終盤の寸劇の実写&CGの交錯カットなんかは、とても緻密でスタッフの力量を感じずにはいられない。ただどうもギャグのセンスがねぇ、、、。まぁ失笑しちゃうぐらいのレベル。ラストの大貫&パコのお涙頂戴シーンも、そもそもこれだけ淡白なシナリオで泣けるところまで持っていけるほどの中身はないですよ。ああ、悲しいねぇ~て思う程度。まぁお子さんが観ればまた違うのかもしれないけど、大人のワタシが観るには物足りない。 [DVD(邦画)] 6点(2009-03-16 23:26:48) |
719. アキレスと亀
《ネタバレ》 北野武の作風がほとんど影を潜めて、いたってごく普通の作りになってますねぇ。毒の効いたギャグを全編に散りばめてるだけで、これといって突き抜けたものがないんですよねぇ。これじゃあ賞は無理ですよ。見終わってほのかに感動の余韻はあるものの、結局のところ、アキレスと亀の話ってなんだったんだろう?亀は本当の幸せ、、か。まぁ、いずれにしろあんまり深い意味はなさそうですね(笑)。少年時代と青年時代の真知寿は随分と無表情で落ち着いた感じだったのに、中年時代の真知寿はそのままビートたけしでした。 [DVD(邦画)] 6点(2009-03-03 20:52:50) |
720. ミッドナイトイーグル
《ネタバレ》 壮大なスケールで描くサスペンスアクション超大作!なんだそうですけど、全然壮大さを感じないし、ただただショボいだけですよ。どうやったら手に汗握るアクションになるのか、どうすれば人々が凝視する映像になるか、もっとよく考えてほしいですよね。台詞もなんだかやたら嘘くさいし、リアリティのない脚本だと、どうしても演技も薄っぺらいものに見えてしまいますね。外国でも試写会?をやったそうですけど、こんなんじゃ試写会というより邦画の辱め、羞恥プレイですよ。一日も早く、外国に持っていっても恥ずかしくないクオリティの和製アクション映画が誕生することを願ってやみません、、、。 [地上波(邦画)] 4点(2009-02-17 19:25:15) |