1. サマーウォーズ
時をかける少女が自分的にヒットだったので期待したが、正直今一歩である。インターネットの仮想空間とそれを取り巻く家族のリンクをメインに据えたが、インターネットを題材にしたことが逆に仇となっている気がする。このクラスのアニメーションで描くべきはハイテクノロジーであってはならないのではないか。と思うほど、仮想空間内での戦いにはゲンナリするものがある。もったいないイメージ。 [DVD(邦画)] 6点(2010-10-18 02:27:09) |
2. 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!
メディアとは恐ろしいと思った。この出来でGOサインを出した監督、制作サイドの感性を疑う。刑事ドラマの軸となるべき犯罪ストーリーも稚拙なら、言葉一つ一つも雑。この映画を映画館で見た人はがっかりだろう。残念ながらメディアの煽りだけで高いお金を払った人間がたくさんいるのである。利益を求めるやり方は、映画も商売である以上ある程度の理解はするが、良質に見せる予告編だけ作って、人気キャストを広告塔にさえすれば・・・そんな現状をどうにかすべきとさえ考えさせる映画。天国で和久さんが泣いていないか、それだけが気になる。 [映画館(邦画)] 2点(2010-10-18 02:25:55) |
3. 借りぐらしのアリエッティ
丁寧に描かれたアニメーションはさすがとも思えるが、ジブリの代名詞ともなりつつある、あとは自分で考えて感じ取って下さい的ストーリーに多少萎える。現実ではありえないことを自然に見せ、多少なりともドキドキワクワク感があったことは認めて5点。 [映画館(邦画)] 5点(2010-10-18 02:22:41) |
4. 半落ち
TVでやってたのを見ましたが、見たことありましたねw。ただ、再度見ても題材自体は考えさせられる。劇中の「そんなことは貴方が裁くことでも、私が裁くことでもない」それが全てで、それ以上でもそれ以下でもない。空白の2日間や、それを隠した美学?そこが、ストーリーを作る上で絶対的に必要であり、逆に考えれば、そこにだけ頼って物語が出来ている。キャストは豪華で楽しいが、寺尾聰の芯の通っているようで不甲斐ない男の演技で持ったようなもの。展開次第ではどうにでも出来たような気さえしてしまうが、樹木希林のハマリ具合や、正直考えさせられてしまい、鑑賞後にディスカッションする有意義さを与えてくれたという意味で5点。ただ、同じような体験をされているご家族には、手本になどしてほしくない作品。同情もする、経験のない自分にわかるはずのない感情もあるだろう。ただどう正当化したとしても妻をあやめる美しさなどない。それをどういう形であれ美学にしてはいけないと個人的に思う。 [地上波(邦画)] 5点(2010-04-11 23:22:59) |
5. 青い鳥(2008)
自らが経験してきた背景によってこれほど、評価が分かれる題材もないだろう。自分は加害経験者であるが、「誰もが14歳だった」そんな触れ込みで作られるべき映画ではない。難しいテーマではあるが、綺麗な話になどしてはいけないはず。短絡的に事件へと発展した背景を、映像にすることさえタブーと感じる。「忘れるなど、卑怯」その言葉を用いながら、大多数の生徒が忘却へと進む。大多数の生徒が傍観者であったという証拠?そんなリアリティをどうしてつきつけられるのか?「好き嫌いもそれに含まれますか?」少年の放ったこの言葉が全てである。作品として何を伝えたいのか?エンターテイメントとしてこの題材を扱うのであれば自らへの懺悔か、自らの憂さ晴らしか。とても自己主導としか思えない。原作者が少年時代、加害者であったか、被害者であったか、傍観者であったか、そこに多くの興味をそそられるが、吃音の教師の背景を省くことに美学でも感じているのであろうか?こういう現実を忘れてはいけないだろう。しかし「映画」にした意義は最後の最後まで全く掴むことはできない。この映画を道徳教材などに用いる教師が現れないことを切に願う。阿部寛の存在感だけに4点。 [DVD(邦画)] 4点(2010-03-13 00:50:22) |
6. 歩いても 歩いても
何気ない家族の会話の中で、言葉の一つ一つがとても大切にされていることが伺えて、日本人として幸せさえ感じる映画。言葉の持つ綺麗さ、温かみ、深みが、とても心地よく、テンポよくドラマを奏でていく。物語には抑揚がないようにも思えるが、題材は思いテーマを扱っている。それを時に楽しく、時にもの悲しげに、淡々とシーンは展開していくが、抑揚を自分の中で創造できるほど、最後まで飽きることはない。最後の最後の語りの部分も、非日常ではない光景を丹念に綴ってきたことによって、強大なメッセージ性につながってると思う。しかしながら、樹木希林の「田舎の母親役」はどうしてこうもきっちりハマるのか。絶対的な安心感とともに、とてもユーモラスであり、チャーミングである。脚本はもちろん、配役の成功も、後味の良さの何よりの証拠である。とてもいい映画。 [DVD(邦画)] 8点(2010-03-12 16:38:45) |
7. 自虐の詩
原作は未読だが、阿部寛も中谷美紀もとても作品に深みを与えていて、好感さえ持てる映画。幾分、クサい、出来過ぎたラストではあるが、それを嫌味なく受け取れたので及第点。イサオがダメ人間になってしまった原因というか説明が最後までなかったので、やや消化不良感もあるし、無理矢理とも思えるシーンもあるが、楽しめる。エンドロール後の言葉と主役2人の好演が何より希望を与えてくれ、エンドロール後のシーンはあってよかったと個人的には思う。原作は4コマ漫画らしいが、とても興味が沸いた。 [DVD(邦画)] 7点(2010-03-11 00:26:16) |
8. おくりびと
納棺師という職業に着目し、自分の中でストーリー化を暖めていたというモックン。監督もさることながら、その功績は大きいだろう。もちろん、映画鑑賞時間として最適を求めた尺が定義されている中なので、近しい人物の死や、都合のいい流れ?に突っ込みどころもあるだろうが、良質のヒューマンドラマであることに変わりはない。ユーモアの配分も秀逸と言える範囲内。そして何より、単に納棺師の話として小さくまとまってしまわなかったのは、主人公に"妻帯者"を設定したことが大きいだろう。父親の重厚な存在を軸とした新しい生命へのバトンタッチのような背景に物語に深みを与えた裏があると思える。広末を叩く人も多いようだが、自分は広末の存在も充分満足だったということを最後に付け加えたい。 [地上波(邦画)] 7点(2009-10-02 05:14:35) |
9. 包帯クラブ
爽やかな青春ストーリーといった所だが、やはり柳楽の存在感なくしては語れない作品だろう。包帯が大きな意味をもったかは別として、思春期の難しい感情をうまく描こうとしてると思う。うまく出来すぎた展開も「青春」という設定が全てを自然にすることを改めて証明する作品。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-31 03:18:37) |
10. 犯人に告ぐ
6年前の苦い思い出を胸に怪事件を追う主人公。破天荒でもあり、人間味あふれる指揮官でもある。ただ様々な人間模様が交錯し、飽きさせないが、軸となるストーリーが稚拙な気さえしてしまうほど、犯人逮捕までの道のりの描き方が簡素すぎる感はある。警察が日夜犯人逮捕の為に尽力しているのはこんなくだらない若者のためなのか、そんな後味しか残さなかった気もする。さらに書き手は少年が被害にあうこと自体を安易に描きすぎてはいないかと思うほど、一貫して子供をダシに使った感がある点は好きにはなれない。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-30 03:40:28) |
11. 雨鱒の川
ん?という感じは否めない。正直に言います。綾瀬はるかが見たかっただけです。でもその願いさえ子供時代のシーンが多かったので叶わず。。ん~。もう少しどうにかできなかったんですかね?中谷美紀、阿部寛、まさに宝の持ち腐れ?色んなもったいなさがつまってる映画。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-28 01:59:26) |
12. アヒルと鴨のコインロッカー
よくできた映画だと思う。犯罪者を目撃してしまったがために起こる悲劇が軸だが、メッセージ性も強大であり、スタイリッシュな脚本であり、真実がわかっていくあたりは爽快でもある。使えないボンクラ警察にイライラしたのは、自分が相当感情移入していた証だろう。表現方法として的確かはわからないが、ヒューマンドラマとしてもとても味わいのある映画である。見て損なし。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-14 04:39:48) |
13. HANA-BI
やりすぎ感が漂う一方、人間の不器用なまでの優しさや儚さは、とてもとても伝わってくる。最初はレンタルで見たと思うけど、地上波にしても衛星放送にしても、ほんとよく取り上げられてるよね?それだけ業界で評価が高い証拠?嫌いじゃないけど、よく見るなぁ笑。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-18 03:16:50) |
14. シンプル・プラン
人間の弱さ、脆さ、儚さを描いた秀作。何もそこまでと突っ込みたくもなるが、実際に起こりうる状況であるだろうことを何の不思議もなく受け入れられる気もする。ただ、1つのストーリーとして扱うには、あまりにも出来すぎな展開ではある。そしてあまりにも残酷であまりにも報われないラストである。それがメッセージでもあるかもしれないし、そうしなければ良心の呵責にさえ苛まれる作品となってしまうのかもしれない。付け加えるなら、ビリーボブの役者魂は今作でもしっかり拝める。 [DVD(字幕)] 7点(2008-09-18 03:07:36) |
15. 崖の上のポニョ
ラピュタのようなナウシカのような重厚感を求めてはいけない。のはわかっていた。ただ、ポニョはかわいかった。それだけ?色んな意味でもう1回見たいような気もしないでもない。 [映画館(字幕)] 4点(2008-07-22 17:58:20) |
16. ラスト サムライ
やっぱり「娯楽作」の評判は拭い切れない。ラストサムライという題名こそが鑑賞せずして批評に大きな壁を作っていることを物語っているとさえ思える。スポットライトを浴びるべき人間の生き残り方のうまさ?や、登場人物の感情の覆し方などには突っ込むところが多すぎて、最後には脱力感さえある。もちろん壮大な合戦風景や、渡辺謙や真田寛之、小雪といった見慣れた俳優の頑張る姿、トムクルーズの日本語など、楽しむべき所もあるだろうが、良くも悪くも意外性がないのである。それは心動かされないこととイコールでもある。 [DVD(字幕)] 5点(2008-05-11 20:01:16) |
17. 時をかける少女(2006)
ノスタルジック溢れる舞台と好感の持てるキャラクターたち。内容は作りこまれてるようで、薄いようで、それが逆によかったとも思えた。映画としてはもう少しメッセージ性がほしいが、楽しめた。にしても俺は好きだなぁ。青春ドラマ。学校。夏。。。タイムリープしたいね、あの頃に。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-24 12:13:14) |
18. ゲド戦記
ジブリ映画は好きなのだが、酷評されていたこともあり、期待して見なかったので、そこまでの不快感はない。でも期待してなかった、その通りの映画だったことも事実。多くを望まなければいいかもしれないが、描写不足を指摘すればキリがない。大きなプレッシャーの中、見事にそのプレッシャーに押し潰された形の監督だが、将来には期待。 [DVD(邦画)] 5点(2008-01-17 23:07:11) |
19. 虹の女神 Rainbow Song
いい話ではあると思うし、せつない気持ちにもなる。ただ、第○章というテロップはいらなかったなぁ。 [DVD(邦画)] 6点(2008-01-17 20:43:53)(良:1票) |
20. 運命じゃない人
時間軸を捻じ曲げ、多くのストーリーが1つに重なるスパイラルムービーの傑作。タイムパラドックスを利用した中盤からの脚本は秀逸。目が離せないとともに、おもしろおかしく、それでいて安定したストーリー展開。ラスト電話をかけるシーンは嘲笑してしまうほど、引き込まれている自分に気付いた。後味も最高レベル。知らない役者さんばかりだったが、これは見て損なし。 [DVD(邦画)] 8点(2008-01-16 02:33:03) |