1. DEATH NOTE デスノート the Last name
《ネタバレ》 うまい。ラストこうきたかあと感心させられた。原作よりいいって意見、賛成です。久々に脚本のうまさをほめたくなった映画です。今度Lを主役にした映画(スピンオフ?)作るみたいですが、すでにこの映画の主役がLだったと思います。ただ演出があまりメリハリがなくて、スッゴイ重要なはずのシーンがあっさり流れてしまったように見えました(特に月がデスノートに触れて記憶を取り戻すシーン、原作ではすごくキタのに・・・)。あと、個人的には原作でのニアのセリフをLに言ってほしかった。「もし神がいて神の教示があったとしても・・・」未読の人はぜひ最後まで読んで改めてこの映画を再評価してほしい。最近やたら多いマンガの映画化の中ではホントイイ出来です。 [DVD(邦画)] 8点(2007-03-30 07:25:55) |
2. 電車男
《ネタバレ》 この映画は、内気な青年が高嶺の花の女性に恋をして、「僕なんか」と何度もあきらめかけながらも、最後には周りの仲間たちの後押しに助けられ勇気を振り絞り、恋を成就させる、そんな物語。そう、あまりにも古典的な純愛映画である。現代を舞台にこんな物語を成立させるには「オタク」を持ってくるしかないのだろうが、この映画を見る限り「電車男」はオタクではない。彼は、単に内気な、でも心の優しいそんな青年だ。だから彼を応援したくなる。だから彼の残していく「小さなプレゼント」の一つ一つがエルメスの心に届いたのだ。全国の「オタク」たち、見習うのはここだ。人を思いやる心だ。「オタクの時代が来た」などと勘違いをしている場合ではない。なんて説教を自分にも言い聞かせて、この点で。 [地上波(邦画)] 8点(2006-09-21 00:46:46)(良:1票) |
3. パッチギ!
《ネタバレ》 世間が北朝鮮問題でゆれる今、この映画を作った井筒監督はすごい。在日の人たちの思いを真正面から捉え、予想以上に深く考えさせられる映画だった。特に葬式の場で「お前らは何にも知らん」と彼らの思いが語られるシーンは身につまされた。しかし、映画全般はあくまでも痛快な、私的には気持ちのいい「恋愛」映画だった。トレーラーで「日本版ロミオとジュリエット」なんてうたってたけどなるほど納得。でも気持ちのいいラストシーンだったのでなおよかった。ひたすらアツイ映画だけど、素直にこっちも熱くなれたのでこの点で。 [DVD(邦画)] 9点(2006-09-09 10:10:52)(良:1票) |
4. タイヨウのうた
《ネタバレ》 主人公が最後には死んでしまう、それを承知の上で見ることになるとどうしてもちょっとした演出のあざとさが鼻についてしまうのだが、この映画にそんなところはほとんど感じられず、見た後も実にすがすがしい感動だけが残った。特に最後の「死」の描き方がこういう映画の肝になるところだが、この映画はそこに変な力の入れ方をせず「死に様」より「生き様」を丹念に描こうとしている感じがしてとてもよかった。YUIの演技力云々は語るまでもないだろう。彼女の声と無垢な笑顔を見れば、この映画は彼女なしには考えられないと断言できる。さっそくCDほしくなったのでこの点です。 [映画館(邦画)] 9点(2006-09-06 01:08:24)(良:2票) |
5. DEATH NOTE デスノート(2006)
《ネタバレ》 原作を見た後に見てしまったのでやっぱりインパクトは薄かったけど、キャスティングもいいし(ミサが黒髪なのがチョット不満だが)結構面白かった。ただ、時間の関係上削られるところがかなりあるのは仕方ないが、デスノートの隠し場所のくだりは入れてほしかった。デスノートを持つことの重大さとライトの頭のよさを見せるいいエピソードだったんだけどなあ。後編はどう考えても原作どうりにはならないと思うのでそれをふまえて期待してます。個人的にはやっぱり最後はリュークにけりをつけてもらいたい。 [DVD(邦画)] 7点(2006-08-18 19:53:27) |
6. 最終兵器彼女
原作は未読です(最近このフレーズ多いなあ)。期待していた派手なシーンがかなり少なかったのがチョット残念だったがかなり面白かった。やっぱりこういうとっぴなアイデアは日本映画、そして日本のエンタテイメントの最大の武器だろう。前田亜季も相変わらずすばらしい。しかし「彼氏」の役の窪塚俊介、これがマイッタ。年は知らんが高校生にはとても見えん。しかも演技が・・・。でも「彼女」のほうはまた見たいって事で、前田亜季のみ続投で続編を希望・・・ダメですか。 [DVD(邦画)] 8点(2006-08-18 19:27:30) |
7. 下妻物語
《ネタバレ》 日本映画に今一番期待しているものがほとんどこの映画に詰まっていたように思えるほどの傑作。深田恭子の評価がいろいろ書かれていますが私は完全にやられました。こんな女優、ほかにはいませんよ。クライマックスの啖呵のシーンであまりのかっこよさに泣きそうになりました。ストーリーと演出も一気に駆け抜けるかんじですごく面白かったし、これ見た後、「こだわりを持って生きる」ことのかっこよさを改めて思い出させてくれた点で、私的には実に深い感銘を受けたこともあって、これは文句なしで満点でしょう。 [DVD(字幕)] 10点(2006-05-21 18:27:14) |
8. リンダ リンダ リンダ
《ネタバレ》 青春ってこんなもんだよなあ。基本退屈、チョットがんばって、あんなことでドキドキして、今思うとなんだかなあってかんじ。この映画はそういうところでホントリアル。感動的なラストってわけでもないのにこみ上げてくるこの熱さって何よ?やっぱりこの映画は私の同世代(30歳ぐらい)に見てほしい。きっとそれぞれのなかの「すばらしい日々」を思い出すから。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-15 22:00:50) |
9. スウィングガールズ
《ネタバレ》 テレビでやっと見たけど、思ってたよりぜんぜん面白かった。まあハナっから深い内容は期待していなかったのもあるけど。ラストの演奏シーンはさすが女性版ウォーターボーイズ、かなりぐっときました。しかし、竹中直人の知ったかとか、応募ビデオの出し忘れとか、余計なエピソードがチョット多すぎなかんじもした。もっとスマートに80分ぐらいの長さで収めてもいいんじゃない?そのほうがまた見たいって気にさせられるよ。男性レビュアーの方々はガールズのなかでお気に入りの人を見っけてるようですが、私は断然トロンボーン担当本仮屋ユイカで決まりです。理由の8割はめがねです。そんな彼女にプラス2点で。 [地上波(字幕)] 8点(2005-11-06 17:55:50) |
10. クリスマス・クリスマス
伊藤歩と大倉孝二、お気に入りの二人の共演ってことで見てみましたが、こりゃまた大当たり。大いに笑えてちょっとウルっとさせられる。日本映画はこういう真っ直ぐなコメディがホント面白い。っていうか、何でこんな面白い映画にみんなレビュー書かないの?特に伊藤歩がホントイイ。スワロウテイルのときからひいきの女優さんだけど、これで完全にほれましたわ。これからここにたくさんのレビューが書き込まれることを楽しみにしつつ、このへんで。 [DVD(字幕)] 9点(2005-10-16 21:15:46) |
11. 魔女の宅急便(1989)
こないだテレビで久々に見たけど、やっぱりいい映画だなあってしみじみ感じた。はじめてみたときには「やっぱり宮崎監督はナウシカみたいなカッコいいやつ作ってもらわないと」なんていってたけど、こういうのもありだなって思うようになったのはやはり年を重ねてきたからなのだろう。それにしても、今作のホットケーキといい、「ラピュタ」の目玉焼きのせパンといい、宮崎作品を見ると出てくる食べ物をいちいち食べたくなる。誰かチコの実のなってるとこ、知りません? [地上波(字幕)] 8点(2005-10-04 20:44:32) |
12. 世界の中心で、愛をさけぶ
大人になったサクの回想という形で物語を見せるのはいいとおもうが、そっちがメインになるのは絶対違うでしょ。大沢たかおは「スタンドバイミー」のリチャード・ドレイファスのポジションであってほしかった。勿論柴咲コウはなしで。この手の映画は無理に大作にしちゃいけないよ。若い二人はすごくよかったし、実際この映画がこれほど人々の心を打ったのは二人の力だと思うよ。いっそ再編集して高校時代をメインに7~80分くらいの映画に作り直してくれたらもっと良くなると思う。いっそ再編集を岩井俊二さんにやってもらいますか。きっとすごい作品に仕上がりますよ。 [地上波(字幕)] 6点(2005-10-03 23:33:43) |
13. 猫の恩返し
まっとうにファンタジーを描く、このことが今とても新鮮に感じる私はやはり年をとってしまったのか・・・。こないだ見た「シャークテイル」と比べると、やっぱりこっちのほうが断然面白い。ありえない展開にもすんなり順応してしまうハルの方がよっぽどありえないのだが、そこも含めて楽しめる。かつての宮崎作品のような作品も見たいけど、こういう気軽に楽しめる映画も絶対ありってことで、この点に。でも、この作品の前にやってたチャゲアスの「ON YOUR MARK」のほうが強く印象に残ってしまった。恐るべし宮崎駿。 [地上波(字幕)] 8点(2005-08-27 23:57:24) |
14. 北の零年
《ネタバレ》 実はこの映画の舞台になったのは私の住んでいる町なのです。ロケの段階からそりゃもう町を挙げての大騒ぎってかんじで、今はすっかり観光の売りになっています。で、そんなゆかりのあるこの映画の感想ですが、ひいき抜きで結構楽しめた。何より3時間近くの長さを飽きさせないんだから、それだけでも十分すごいでしょ。ただ、特にこの地に住む私たちにとっては本当に身近な史実を題材にしているぶん、ひっかかるところがけっこうあったりもした。とはいえ、私も勉強不足で「ここは違う」とはっきり突っ込めないのがお恥ずかしいのですが。ってことでそんな私が突っ込むのは「豊川悦司がアイヌ人に化けてるとき、倭人の言葉を話した時点で疑問に思えよ」「爺さん油かぶって火だるまになっといてあれは軽症すぎだろ」「ええじゃないかのタイミングおかしいって」「殿様何も夜のうちに帰んなくてもいいじゃん」「そもそもアイヌの人との交流がかかれなさすぎ。シャクシャインの登場を今か今かと待ちわびたこの思い、どうしてくれる」ってことで、何だよツッコミどころ満載だよ。それでもこの点です。いやほんと、ひいきめなしで。 [DVD(字幕)] 7点(2005-08-22 21:45:07) |
15. 着信アリ
「リング」を見ていないので、皆さんのように比較は出来ませんが、ホラー映画ってどうしてもこういう風にしなきゃならないの?って聞きたくなる出来でした。後ろから伸びてきた手が逆にぐにゃって曲がるところで大笑いしてから、この映画は私的にお笑いパロディ映画になっちゃいました。その昔、「あなたの知らない世界」というテレビ番組があったが、あのチープな映像の中にも、照明やカメラワークを駆使した演出は見る人を怖がらせるに足るパワーがあふれていた。映画、特にホラーってアイデアと演出の力が本当に大切なんだなと、この映画を反面教師にして学んでくださいと、映画関係者の方々に変なアドバイスをしつつ、今回はこのへんで。 [地上波(字幕)] 4点(2005-08-06 00:31:19) |
16. 王立宇宙軍 オネアミスの翼
メインスタッフの年齢を知るとこりゃすごいと感心してしまう、ある意味「市民ケーン」のような映画。でも、結構地味。派手なアクションなんかを期待してると肩透かしを食らうでしょう。私としてはストーリーも結構好きだし、キャラクターの味付けもうまいと思う。こういう映画も広く知られてほしいという希望も込めてチョット甘くこのくらいの点で。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-17 00:01:36) |
17. 東京ゴッドファーザーズ
日本のアニメって本当にすごい、そう改めて実感させられた。最近のアニメがかつてのハリウッドのように技術に走るあまり、映画の肝を見失いそうになっているんじゃないかと心配していたところだったので、ほっと一安心てところか。脚本もいいし、何より会話のテンポがすごく面白い。なんかクドカンの世界にチョット近いかも。これをアニメでやる意味がぽつぽつささやかれてるけど、結局映画って実写だろうがアニメだろうが関係ない、なんでもありじゃんっておもう。この映画は映画として最高に面白かった、てことで満点。 [DVD(字幕)] 10点(2005-06-14 22:19:13) |
18. 紅の豚
宮崎作品を映画館で見るようになったのはこの映画からでした。内容の面白さや飛行シーンの素晴らしさはいまさら言うに及ばず、この映画のラストシーンとエンドクレジットは、宮崎作品のなかで一番好きです。 [DVD(字幕)] 9点(2005-04-29 00:56:06) |
19. 恋の門
濃すぎる展開に無駄に豪華なキャスト、まさに松尾ワールド。奇天烈写真活劇「撮られた暁の女」を見たことある人はさらに楽しめます。何より驚いたのは清志朗のバックにサンボマスターが!「木更津キャッツアイ」の気志團といい、大人計画の人は見る目あるわ。何回も見るにはチョット濃すぎる感もあるけど、人に薦めたくなる映画。 [DVD(字幕)] 8点(2005-04-29 00:43:57) |
20. THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に
いちおうテレビ版をすべてみていることが前提としての評価です。でもやっぱりこの作品自体が暴走しちゃったって感じだなあ。テレビシリーズのなかには傑作のエピソードが結構あったんだけど・・・。ただ、この映画にはひとつ感心させられたところがあります。実写で映画館の客席が映し出されるシーンがあるんだけど、これを映画館で見ると、そこに描かれたメッセージとこの映画の本当の目的が実にリアルに感じられました。庵野監督、あんたやっぱり確信犯だよ。そんなオタク殺しのこのシリーズに敬意を表して、甘めにこの点で。 6点(2005-03-22 23:28:15) |