1. ブレット・トレイン
《ネタバレ》 原作未読。メチャクチャな日本を舞台にしたおバカ映画ですね。『デッドプール2』のデヴィッド・リーチらしくテンポや編集が上手く、誇張された変な日本とジャンルの違うキャラが立ってる殺し屋達がハマっていてテンション高めで悪くなかったです。ライアン・レイノルズがカメオで出てたり真田広之は貫禄の殺陣を見せますが、ブラピは一味違う華があったな。「運が悪すぎる」と言いながら高い能力で対処し常に良い方へ転がる(転がす?)ブラピ演じるレディバグを始めとした殺し屋たちは全員良かったですが、狂言回しのような存在のミカンとレモンの殺し屋コンビが特に良い味出てましたね。音楽もノリが良い選曲がされていて(バージョンが『スクール・ウォーズ』と違ったのが惜しかったけど)オッサンにはお馴染みの麻倉未稀『HERO』がかかった時は口開けて見入っちゃいました。終点の京都へ向かって絡み合っていた物語が収束していきますがまだ先が見たかった感じ。 [映画館(字幕)] 6点(2022-09-01 23:03:14) |
2. マローボーン家の掟
《ネタバレ》 日本公開は1年半くらい遅かったんですね。 忌まわしい過去から逃れるためアメリカにやってきた家族。優しかった母親が病にかかり亡くなってしまい、5つの掟を守り人里離れた森にある古い屋敷でひっそりと暮らしている4人兄妹の物語。 良い出来だった『永遠のこどもたち』を監督したJ・A・バヨナが製作総指揮で脚本を担当したセルヒオ・G・サンチェスが今作も脚本しつつ監督デビューということなので、タイトルとポスターと軽いあらすじだけ確認して観に行きました。鑑賞後に予告編など見てみましたが見なくて良かったなと思いましたね。 純真でひたむきに生きている仲良し4人兄妹はそれぞれ強さと脆さがあり、友達になったアニャ・テイラー=ジョイ演じるアリー含めてとても可愛く、巧妙なストーリーと上手い演出もあって引き込まれました。散りばめられていた謎と伏線が収束していくさまは見事だったし想像のもう一歩先を行かれましたわ。お兄ちゃん頑張ったな。スペイン産のホラーやスリラーは面白い発想のモノの多いですね。 [映画館(字幕)] 8点(2019-04-17 01:12:19) |
3. ジェイソン・ボーン
《ネタバレ》 アクション映画史に革命を起こしたといって過言ではないボーン三部作。あまりにも綺麗に終わったのでボーンはもう終わりでも良かった気がしますが、復活のボーンはグリーングラス監督お得意のカット割りの速さと編集の巧みさ、ジョン・パウエルの聴き慣れた音楽、主演マット・デイモンなのでボーン三部作のファンならスッと入っていけると思います。今回は国家の安全保障問題や簡単に情報が手に入るネット社会となった今の時代を反映させていて見応えありますね。エシュロンだのプリズムだの色々とありますが、世界中の人間のPCの内容や通信情報を知ろうとするシステムってのは怖いです。ただ、その世界の情報を牛耳ろうとしているCIA長官は色々と雑だったし、新進気鋭の若手局員にしても長官射殺は行き過ぎだと思った。まぁそれよりも裏方仕事をこなしてきてくれたニッキーの最後はボーン・ファンとしては非常に残念。シリーズ定番の「エクストリーム・ウェイズ」はタイミングもいまいちでカッコ悪いリミックスだった。まぁ「ボーン・アルティメイタム」のその後のボーンとしてはそこそこだったかな。 [映画館(字幕)] 7点(2016-10-10 22:45:05) |
4. REC/レック4 ワールドエンド
《ネタバレ》 1と2の重要キャラだったアンヘラを出してこれでシリーズ完結だそうですが、いつものように後先を全く考えてない作りでしたね。陳腐な設備としょぼい武装兵がいる今にも沈没しそうな船に隔離しておいて適当な検査で検疫して、「はい!感染してない!」ってねえ。序盤で「あー、こりゃダメだな」と思いました。結局、悪魔憑きにしろ、未知の生命体にしろ、ウィルスにしろ、原因は何でもよかったんですけど曖昧なまま終わってしまって案の定な作り。シリーズを通して一貫性がなく明確なビジョンがないとこうなりますよ?というお手本のようなシリーズでした。3と4はPOV(主観映像)やREC(録画)のネタを考えるのも疲れたんだろうなあ、というようななげやりな作りでした。肝心のアンヘラも年のせいか陽気さも色気も消えていて、単なるうるさいオバサンになってたのも残念。 [映画館(字幕)] 2点(2015-06-05 23:28:47) |
5. 記憶探偵と鍵のかかった少女
《ネタバレ》 『記憶探偵と鍵のかかった少女』という邦題は、ミニシアター系でひっそり上映されていそうなタイトルだなぁと思いました。人の記憶の中に潜入できる探偵。それが社会的に認められた存在で、政府から承認を受け、高い証拠能力を持っているという設定は面白い。記憶というのは曖昧で、自分の都合の良いように解釈していたり、事実と違う事を事実と思い込んでいる場合が多々ありますからね。その思い込みで、小悪魔の雰囲気を持つ天才少女に翻弄され取り込まれ、「彼女を信じたい」と強く思い込んでしまい、記憶をいじった際に出る繕った部分に気づきながらスルーしてしまった心にトラウマのある探偵。ウォーミングアップと楽勝の仕事のつもりでやって来たんでしょうが、彼女にとっては鴨が葱を背負って来ただけでしたな。記憶に潜るセッションすら操るようになった少女はかなり狡猾な策士ぶりでしたわ。妻を自殺で亡くしたトラウマありの探偵にはちょっと酷な相手でした。ただ、彼女のおかげで主人公は過去のトラウマを払拭できたし彼女は自由を手に入れた。ハッピーエンドで良かったなと。少女を演じたタイッサ・ファーミガはまだ20歳ですが、画面に映えてて存在感たっぷりで良かったです。 [映画館(字幕)] 7点(2014-10-04 01:35:17) |
6. 私が、生きる肌
《ネタバレ》 やってることはエグイけど、そこに至るまでの狂気を感じなかったかな。肌(皮膚)の製造と妻の再生と、どちらがこの天才外科医にとっての願いだったんだろう。娘の復讐をしようとしたが愛した妻に似せたため、姿かたちに惑わされ逆襲された外科医。創造主が創造したモノに魅入られて破滅か。よくあるといえばよくある話だけど、創造する際の元がアレってのは新鮮というか凄い発想ですね。 60年代っぽい絵柄のポスターは雰囲気があって良いですね。 [映画館(字幕)] 5点(2012-07-03 00:48:19) |
7. REC/レック3 ジェネシス
《ネタバレ》 このシリーズの肝心要なPOVという主題を早々に放棄してしまう辺りからして終わってるなと。演出もグッダグダで、結婚式という晴れやかな舞台での惨劇風コントにしか見えない。片側だけドレスを切って脚をさらけ出した花嫁が急に強気になり逆襲に転じたり、感染を防ぐために噛まれた腕を切ったり、「あー、こういう画が撮りたいだけなんだな」としか思えませんでしたね。聖書朗読が通用しなかった耳の遠い爺さんゾンビだけ良かった。 公開から333日間1,000円で鑑賞できるというイベントをやっていましたが、1,000円じゃ効き目は薄かったでしょうね。 [映画館(字幕)] 2点(2012-06-30 23:04:19) |
8. グリーン・ゾーン
《ネタバレ》 連日ニュース映像で見せられてきた空爆後のイラクとしか思えない街並みなど、実際の映像を見ているだけあってかとてもリアルに感じられるほど見事に再現されていましたね。ボーン・シリーズのグリーンダラス監督らしいカット割りの速さとカメラワークは巧みで、実際のイラク戦争が舞台なので緊張感、臨場感はあったな。大量破壊兵器に関しては歴史的事実としてネタばれしてしまっているわけでストーリーはイマイチ弱かった。社会派とも娯楽映画とも言えず微妙でしたが、最後のイラク人の「お前たちにこの国のことを決めさせない」ってセリフは響いたな。あらゆる戦争や争いで敗者側のセリフになるとおもうけど。 某首相にも某国に言ってみて貰いたいもんだ。 [映画館(字幕)] 6点(2010-05-22 22:11:55) |
9. REC/レック2
《ネタバレ》 大声で喚き散らすばかりのキャラが多く、翻訳の人の問題なのか分かりませんがセリフがいちいち説明口調。何かをするために難易度をわざわざ自分達で上げていく愚行の連続、アッチに行ったりコッチに行ったりお使いイベントの繰り返しで、なんか出来の悪いホラー・アドベンチャーゲームのようですね。後半に「カメラの暗視モードなら見える」って出てきた通路なんかは、撮る、録画するって事を主題にしてるだけに、そこにそんなモン持ってくるか?と思える強引さが滑稽だった。今回はオカルト方面に話を振ってみました、って作りだけど、最後に映ってたアレなんかは地球外生物にしか見えないので「次はSFに振る手もありだな」って関係者は考えていそうなトコが怖かった。 [映画館(字幕)] 3点(2010-03-08 19:13:39) |
10. 永遠のこどもたち
《ネタバレ》 色々と伏線が張られてますがちゃんと回収できてるし物語が収束していく感じは良かったです。「だるまさんが転んだ」やピーターパンの振りも上手かった。唯一生き残っていたラウラとシモンによって子供たちの魂も再び一つにまとまる事が出来、ラウラをウエンディとして子供たちは永遠の時の中で生きるんだろうな。 原題に比べると邦題の方がセンスが良いと思いますね。それにしてもトマスのマスクは怖すぎでしょう。 [映画館(字幕)] 7点(2009-06-30 23:22:45) |
11. ●REC/レック(2007)
《ネタバレ》 テレビ局の取材クルーの撮ったカメラ映像ってのはブレア・ウィッチ、未知の病原菌に感染し封鎖されたアパートはまんまゾンビのアパート的、カメラのライトが壊れて暗視赤外線を使うあたりはブレア、ディセント、28週後。他にもありそうですね。 ホラー的なお約束も満遍なくはいっていてセンスは良いと思いますが、いろんなホラー映画の設定を再利用した良いトコ取り的な作品。 レポーターのおネーちゃんの必死な前振りでどんな最後が映るのかと思っていたらいたって普通でガッカリ。 テレビ局のカメラの割には汚い映像だなぁとか、なぜバチカンがわざわざあのアパートに悪魔憑き少女を幽閉したのか?が気になりましたね。細かく考えてなさそうですが。 [映画館(字幕)] 4点(2008-07-26 00:47:51) |
12. 28週後...
《ネタバレ》 オープニングから非情で救いの無い描写で、気だるく寂しげなギターの音楽がそれをさらに増幅させている。カット割り、カメラワークが早く、凄い勢いで襲い掛かってくる感染者達への恐怖感が沸いてくる演出は上手い。 感染者に襲われ、夫に見捨てられ、感染しながらもなんとか自宅にたどり着き、独りぼっちで長期間隠れていた母親。医療センターで人以下の扱いを受け隔離され、地区統括官とはいえ民間人なのに軍の医療センターに楽々と侵入して調子よく許しを乞う夫にベッドに固定されたまま殴打され噛まれ、あげくに目潰しと蹂躙された母親は物凄く不憫。そこまでするかという情け容赦の無い描写が多く、人間性が引き起こす悲劇のパレード、終末的な街並みや全編に漂う絶望感が凄かった。いちいち抜けていて終いには感染者の区別が付かなくなり、パニック皆殺し状態に陥る軍は現実の世界の米軍への皮肉が効いてたな。 [映画館(字幕)] 8点(2008-01-22 00:47:01)(良:3票) |
13. ボーン・アルティメイタム
密度の濃い脚本と細かい演出、巧みなカメラワークでとえも見応えがありますね。スピーディーなカット割りの上手さと、それに合わせた音楽がとても良く緊張感が高まりっぱなしでした。シリーズを通してアクションもカーチェイスも抜群、ストーリー展開も絶妙。三部作の最終作として見事なまでに締め括ってくれました。硬派なアクション・スパイ物として間違いなくトップでしょう。凡庸で在り来りなアクション映画に飽きた人はこのシリーズを是非観て欲しい。ただ「ボケー」っと気を抜いて観ると確実に何かを見落とし、物語を楽しむ上で損をすると思われますので集中して観るのが良いと思います。 [映画館(字幕)] 10点(2007-11-14 20:10:21) |
14. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 この監督はビジュアル的には好きですね。昆虫やグロい描写なんか抜群です。手の目は日本の妖怪からヒントを得たのかもしれませんが、実際にいたら怖いけど物凄く効率が悪いですよね。 救いの無い現実に絶望するが、自己犠牲により幻想の国で報われる。戦時の子供の空想ですが切ないなぁ。 [映画館(字幕)] 7点(2007-10-27 01:29:02) |
15. ルパン
《ネタバレ》 子供のころ、図書室にあったルパンやら二十面相やらホームズは読んだ口ですが、ストーリーはまったく覚えてませんでした(苦笑) 原作エピソードをまとめた映画らしいです。なすびに見えた主役のロマンも悪くないし、クリスティンは妖艶な魔女にぴったり。フランス映画らしく突っ込みどころはありますが、雰囲気はなかなか良いですね。でも若き日のルパンの一篇で終わった方が良かったな。 [映画館(字幕)] 6点(2005-10-18 02:16:31) |
16. キングダム・オブ・ヘブン
オーランド・ブルームは主役を張るにはまだ到っていないかな。重厚な物語だが一部展開が早く分かりづらいところがある。本来の姿らしい、ディレクターズカット版(3時間40分だとか)を観たい。中東やイスラム関係は日本ではあまり良い印象は無いですが、スコット監督は上手く娯楽風に作りましたね。 [映画館(字幕)] 5点(2005-05-16 23:01:39) |
17. マシニスト
《ネタバレ》 体重増量はよく聞くが、減量はなかなかいない。しかも30キロ!クリスチャン・ベールの役者魂を見せてもらった気がする。あの鶏がらの様な身体つきは罪悪感とストレスからくる疑心暗鬼な心理をよく表していた。映像が常に陰鬱な心理状態のようにブルーがかっていたのは上手かったな。音楽も良い。それにしても人間の三大欲求で一番大事な睡眠が取れないのはキツイわ。【余談】そういえば枕を持っていくと1000円で鑑賞できたらしいが「私の枕で~す」と能天気に彼氏の腕を見せたり、「俺の枕」と彼女の膝を見せるツワモノ(世の中を舐めてる阿呆?)はいなかったのか気になるな。 [映画館(字幕)] 7点(2005-05-15 00:56:45) |
18. スパイ・バウンド
工作員レベルでしたね。使い捨てにされる悲哀を感じましたが、ただ単にこーゆー「絵」を撮ってみたかったんだろうなぁという、関連性の感じられないシーンが多かった。ベルッチもどうでもいいとこで脱いだり安売りしなくて良いと思うんだけど。面白く出来そうな要素は在るのに活かせていない。この系統のフランス映画で当りあったっけ? [映画館(字幕)] 2点(2005-02-13 00:30:07) |
19. オープン・ユア・アイズ
スペイン映画って初めて観たかも。主人公はとてもプレイボーイとは思えない顔つきだったが、夢なのか現実なのか妄想なのか、難解気味なストーリーは興味深かった。 7点(2003-11-22 02:08:56) |
20. WATARIDORI
NHKのドキュメンタリーのような良質な作品。一緒に飛んでいるような空撮は気持ち良い。 [映画館(字幕)] 6点(2003-11-11 19:50:33) |