201. Tommy/トミー
このドロドロした熱気、秩序がなくても最後まで突っ走って作品が成立してしまう初期衝動性。これぞまさに70'sパワー。この映像世界が頭の中にあって、それを具現化してしまえる原動力があるだけですでに凄い。クラプトンやティナ・ターナーやエルトン・ジョンにこんなアホな役を平然とさせられるのも、この混沌パワーあってのこと。そして、そのテンションに敢然と立ち向かい、対等なバトルを繰り広げているアン=マーグレットに大拍手。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-21 04:54:20)(良:1票) |
202. フレンズ/ポールとミシェル
《ネタバレ》 ただ単に少年少女がくっついて同居生活を送るという何てことはないストーリーなのに、その中にローティーン特有の危うさや誠実さや脆さをきちんと封じ込めているところに、製作者の手腕を感じる。逃避行後は元の家族を一切描かない潔さも見事。出産シーンについても、逃げずに、しかも主題からぶれない範囲できちんとまとめている誠実性も評価したい。 [DVD(字幕)] 7点(2012-11-14 23:43:17) |
203. 近距離恋愛(2008)
《ネタバレ》 友人系ラブコメ(?)は好きなので割と期待したのだが、話を巧く転がすことができず、結局焦点が曖昧なまま予定調和的に終了するようなことになっている。ただ、ミシェル・モナハンという女優は、ラブコメ素材としては良い資質を持っていると思う。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-11-03 22:28:32) |
204. バロン
とにかくうるさい、騒々しい、落ち着きがない。どこを見ればいいのか分かりません、という以前に、どこかを真剣に見る気になれません。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2012-10-29 00:58:22) |
205. マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙
《ネタバレ》 多分、見た人はみんな同じことを考えると思いますが・・・認知症を患った晩年でのシーンがかなりの部分を占めており、肝心の政局描写はさらっと過ぎてしまっているという印象。せっかく、久々にメリルを本気にさせる題材を持ってきたのだから、どんな重大場面で何を考えてどんな決断をしたのかとか、男ばかりの政界の中でどのように支持を得てきたのかとか、そんなところを誰でも期待するのに。対象の重さから作り手の側が逃げてしまったととられてもやむをえないです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-09-22 02:30:48) |
206. ドラゴン・タトゥーの女
いくら周りをいろいろと考えてデコレートしても、肝心の謎の設定やその解決が平坦な上に新鮮味がないため、あまり意味がないのです。ルーニー・マーラのキャラクター創造力だけで2時間半は辛いと思う。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2012-09-10 23:26:17)(良:1票) |
207. ヒューゴの不思議な発明
映像の美しさには終始見入ってしまったのですが、それ以外の要素が何もありませんでした。冒頭で、時計台の中に潜む少年という、実は映像の見た目とは逆の、陰鬱で屈折した魅力的な謎を提示していながら、それがその後につながっていないのです。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2012-09-04 01:14:07) |
208. ダークナイト ライジング
《ネタバレ》 3時間の間片時も飽きさせない大風呂敷拡げ力は、やはり素直に凄いと思う。前作に比べると思索性という点では少し落ちるが、三部作の総括としては十分すぎるほどの内容。ただし、これだけのネタと素材を揃えておきながら、随所でカメラがいい加減なのが気になった。 [映画館(字幕)] 7点(2012-08-25 23:35:36) |
209. バーン・アフター・リーディング
脱力感を演出のコンセプトにするのと、手を抜くのとは違います。登場人物各自の視点が定まらず、描写の基礎も外したまま進んでいるので、ネタがネタとして機能していません。 [DVD(字幕)] 3点(2012-07-10 04:37:41) |
210. モーリス
画面の絵画的な美しさと、全体に漂う気品と落ち着きだけで、作品としては十分に成立しているが、話の進み方がえらくゆっくりなので、途中でだれる。尺はもっと短くできたと思う。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-07-09 00:14:03) |
211. ヤギと男と男と壁と
この豪華キャストで、どうしてこんなにつまらなくなるんだ・・・。あと、この程度の作品で、ボストンの"More Than A Feeling"など使うな。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2012-07-01 23:19:16) |
212. 陰謀の報酬<TVM>
まったくどうということもなく、見所もありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-06-01 23:10:06) |
213. 湖畔のひと月
《ネタバレ》 このヒロインは、割と同時にいろいろなことを考えていたりして、一筋縄ではいかないのだが(もっとも、実際の人間の思考はランダムで無秩序であり、そちらの方が現実に近い)、その主演にレッドグレーヴを当てるという正解すぎるキャスティングによって、それが奇跡のように無理なく成立している。しかし、当時すでに58歳とは思えない若々しさ、元気さ、無邪気さは驚き。助演の人たちのサポートも堅実であり、それによって上品なラブコメとしてまとまっている。最後に「ほかに誰もいなくなったシーン」を入れているのが実に効果的。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-06 02:25:38)(良:1票) |
214. 恋愛上手になるために
《ネタバレ》 夢が動き出してどうこうするという話だったら、もっと現実を逸脱して突き抜けないといけません。結局、何がしたかったのか分かりません。グウィネスもペネロペも、あの程度の演技しかさせないのであれば、まったくの無駄遣い。トップレスバーでホワイト・ライオンの"Wait"がかかったのは笑いました。「バッファロー’66」でイエスの「燃える朝焼け」がかかったのと同じくらい笑いました。 [DVD(字幕)] 3点(2012-02-19 23:37:51) |
215. Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!
《ネタバレ》 オチの1つ1つが説明的すぎて笑えません。ラストで劇中の本来の上映作品が換骨奪胎されていくところは面白かったけど、それってもともとの笑いの次元とは違う気もするしなあ・・・。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-01-17 01:07:03) |
216. 戦争のはじめかた
《ネタバレ》 笑わそうとしているのに笑えないのは、真剣味が足りないからです。出発点が「特段活躍場面もなくたるんだ雰囲気の軍隊」というそれ自体ギャップのある設定なのだから、もっといろいろデフォルメできたと思うんですが。アンナ・パキンちゃんの二度のセクシーショットに5点。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-29 01:05:48) |
217. ツォツィ
《ネタバレ》 作品としての構成は単純なのだが、ラストシーンに至るまで余計な要素に浮気せず、原始的な説得力を持たせることに成功している。また、乳をもらった女性宅から主人公が出てきて、カメラが横に動いて別の店内の仲間をキャッチする動きなど、撮り方にもさりげないこだわりが感じられる。一番印象に残ったのは、紙袋を抱えた主人公が土管の野原を訪れるシーンで、ここが作品に一本の芯を通していると思う。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-26 01:11:36) |
218. ココ・シャネル(2008)
エピソードを順に連ねた平坦な内容で、人格やドラマを表現するには至っていません。つまり、シャネルという名前に寄りかかってしまったということです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-11-23 03:49:42) |
219. キック・アス
《ネタバレ》 設定からして、オタクが何の能力も技術もなくオタクの執念だけで悪に勝ってしまうという素敵なお話かと期待していたのですが・・・ビッグ・ダディやヒットガールが出てきた頃から変に重くなって、後半は、作品世界自体がバットマンやスパイダーマンの美味しいところ取りですね。せっかくのオタクのキャラがもったいない。途中で突然流れるスパークスの"This Town Ain't Big Enough For Both Of Us"に+1点。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-11-08 03:23:16) |
220. カミーラ/あなたといた夏
《ネタバレ》 ブリジット・フォンダとジェシカ・タンディの顔合わせというところからも期待大だったのですが・・・雰囲気は悪くないのに今ひとつ入り込めないのは、なぜ2人が旅に出ることになったのかという背景の部分が弱いからでしょう。それと、追いかけ役の男性側2人の存在も何となく弱い。最後のヒューム・クローニンの登場で大分救われました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-08-29 00:44:20) |