361. 空軍大戦略
航空戦の迫力は認めますが、誰がどうしたいのかの描写もあまりないままにひたすら同じような戦闘風景を繰り返されても、迫力は落ちます。尺の長さもあって、やたらと長く感じました。音響と空撮映像に4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-06-24 02:17:07) |
362. エディット・ピアフ~愛の讃歌~
伝記ものというのは、主人公のキャラクター性や展開のドラマ性が一定程度保証されているというアドバンテージを有しているはずなのですが、この作品は見ていて面白みがありませんでした。過去と現在の行ったり来たりは人生の軸をぶれさせていますし、ゆらゆら揺れるカメラも、かえって作品の焦点をぼかしています。何よりも、人間関係や事件関係にとらわれすぎて、歌うということそのものに対する彼女の喜び、誇り、哀しみ、苛立ちという感情がほとんど表現されていないのがよくない。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-29 23:34:37) |
363. スペース・トラッカー
《ネタバレ》 96年作品とはにわかに思えないほどの素朴で脳天気な作り。ラストのうだうだ引っ張らないあっさり風味もなかなか好ましい。ただし、トラック運転手という設定とSFアクション的な展開のミスマッチが制作者が狙った筋なのだろうが、あまりうまく融合していないと思う。最新の科学を施した殺人兵器ロボットを、一匹狼の運ちゃんが気合と根性と知恵で撃退してこそ面白いのに、ほとんど最後まで右往左往しているだけだからなあ。 [地上波(吹替)] 4点(2008-05-17 03:32:47) |
364. シャーロット・グレイ
《ネタバレ》 フランスでのレジスタンス戦線という素材に着目し、しかもせっかくケイト・ブランシェットの起用に成功したんだったら、女性戦士としての訓練なり闘争の場面を存分に入れて、素材描写の価値を高めることはいくらでも可能だったはず。しかし、この作品では、中途半端にロマンスっぽい雰囲気とか子供とのやりとりとかに浮気しているため、全体の軸が崩れかかってしまっている。終盤の、屋敷内でドイツ軍兵士に銃を突きつけるケイトの表情などはものすごいものがあったので、こういう場面をもっと見たかったと思うのだが。そもそも、レジスタンスを描写の対象としていながら、作戦内容とか指示系統などのディテールにふれていないので、その点からも説得力に欠ける結果となってしまっている。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-05-02 04:07:50) |
365. 戦場にかける橋
撮影、美術、そして音楽関係の凝りようには唸らされますが、内容的には、同じようなシーンが繰り返されたり、2分で済む描写を5分ぐらいかけたりというのが続いていて、えらく長く感じました。台詞だけを聞くといろいろ緊迫した状況のはずなのに、画面全体からそのような追いつめられた空気が感じられなかったのも残念です。 [DVD(字幕)] 4点(2008-02-29 03:47:22) |
366. オリバー!
何よりも致命的なのは、ミュージカルなのに各楽曲がどれもつまらないこと。音楽表現をわざわざ採っているのに音楽がつまらなくてどうするの。しかもそれぞれが無意味に長い上にパフォーマンスも大したことがなく、見ていてがっかりしました。美術関係の頑張りに4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-02-14 03:13:38) |
367. 運命の逆転
《ネタバレ》 そもそも、裁判で完全無罪が確定しているのだから、その裏をどうこう疑うような映画をわざわざ作っている時点で制作者の神経を疑うのだが、それを措いたとしても、何が表現したかったのかよく分からない作品。本体の裁判の部分は、証拠関係や審理経過のディテールを省略してしまっているせいで、著しく緊張感が薄れてしまっているし、また、視点をグレン・クローズに置いてしまったせいで、弁護人から見た人間ドラマという点でも発展性が減殺されている。結果、単に弁護団内部の表面的なやりとりを淡々となぞっただけになってしまいました。クローズとアイアンズの底力で何とか見られるものになっているだけですね。 [DVD(字幕)] 4点(2008-01-06 04:28:11) |
368. 蜘蛛女(1993)
レナ・オリンが「ただ怖いだけ」で、しかもそれが人格的な怖さではなく超人ゾンビとしての怖さでしかないので、話に引き入れられる前提を欠いてしまう。したがって、あれだけの妻と愛人にもともと囲まれていたオールドマンが何で振り回されるのかも不明。あんなケバメイクでも可憐オーラを放っているジュリエット・ルイスに4点。 [DVD(字幕)] 4点(2007-12-27 23:41:52) |
369. 人妻(1999)
《ネタバレ》 前半は何とも安直かつ陳腐なメロドラマで、後半まったく別の話になってきたのはちょっと目新しかったのですが、それだとこの邦題は全然違いますよね(それに、収束部分はやっぱりありがちで安直)。グレッチェン・モルの脱ぎっぷりも報われていません。ジョセフ・ファインズの女たらしぶりははまっていて面白かったので4点。しかし、君は本来こんなB級作品に出ている場合ではないと思うが。 [地上波(字幕)] 4点(2007-10-07 03:04:58) |
370. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 最大の難点は、コンピュータを駆使したサイバー犯罪という明らかな頭脳戦でありながら、そのディテールをまったく省略してしまっていること。こういう犯罪とその防止戦は、これでもかというくらい専門用語をぶち込み、オタク同士にオタク魂を尽くして戦わせてこそその凄味を表現できるはずなのですが(そして、それを肉体派の極致ともいうべきマクレーンが破ってこそ設定の意味があるはずなのですが)、その辺のことが何もなく、結局はお定まりの銃撃戦&肉弾戦へ。これでは、せっかくの相棒も光るところがありません。オタクの帝王の役がはまりすぎのケビン・スミスに4点。彼が画面に出てきただけで笑いが出ました。あれ以上登場時間が長かったら、この作品は完全なコメディになっていたことでしょう。 [映画館(字幕)] 4点(2007-07-29 22:46:11)(良:1票) |
371. オネーギンの恋文
この脚本って、原作の適当なダイジェスト版じゃないのか?と疑ってしまうくらい、起伏に欠ける中途半端なやりとりが延々と繰り広げられるだけの作品。レイフ・ファインズは、製作総指揮まで買って出て一体何がやりたかったんだろう・・・。そもそも、こういう上品・優雅系の作品でヒロインがリヴ・タイラーという時点で、センスなさすぎでしょ。 [DVD(字幕)] 4点(2007-07-16 03:04:24) |
372. 華麗なる恋の舞台で
アネット・ベニングが99年に続いてオスカーレースでヒラリー・スワンクに敗れたときはかなり同情したが、内容を比較してみると、これはもうヒラリーの圧勝ですね。アネットの演技力以前に、脚本が杜撰すぎて、ありがちシーンと陳腐台詞の連続で、演技者の実力の発揮のしようがありません。辛うじて、クライマックスの舞台演技の部分が印象に残る程度かな。チャールズ卿やドリーの登場も、無理矢理くっつけたみたいな感じで、かりにいなかったとしても話が少しも矛盾しません。また、このようなどうみてもハリウッド流のベタなラブロマンスで、監督がイシュトヴァン・サボーってのも謎。 [映画館(字幕)] 4点(2007-03-20 01:05:43) |
373. スカートの翼ひろげて
一見して気品ある英国田園系の風景なのですが、当事者がやっていることが、まるで「初体験/リッジモント・ハイ」とか「Fカップの憂うつ」のようなアホ青春コメディそのものじゃないですか…。器と中身がまったくミスマッチです。レイチェル・ワイズやキャサリン・マコーマックの意外な個性のなさも残念(というより、全員同じにしてしまった脚本の責任ですが)。レイチェル・ワイズは、こういう人造美人お上品系よりも、やはり、裏で何か考えてそうなしたたかな役の方が似合ってますね。 [地上波(字幕)] 4点(2007-03-08 20:42:23) |
374. 秘密と嘘
《ネタバレ》 ビデオパッケージの紹介文からは、「まず実の母に会いに行って、そこからいろいろな人との間でドラマが始まっていく」みたいな展開のように読めたので、なーんにも起こらない前半1時間に唖然。母以外の人に会うのはもっと経ってから。でも、実際のところ、「会った後・知った後」にそれぞれの立場でどうするのかが本当のドラマなんじゃない?これでは結局何も説明していませんよ。登場人物で、キャラクター的に魅力ある人が1人もいなかったのも難点。 [ビデオ(字幕)] 4点(2006-12-30 23:57:13) |
375. 上海の伯爵夫人
全然期待外れな作品。とにかく脚本が稚拙、台詞が稚拙、人格設定も稚拙で、その辺で思いついたような設定と場面を順番に並べただけのような感じです。主人公も、盲目であるべき必然性が感じられないし、ヒロインと心が通い合っているようにも全然見えません。いつまで見ていても面白くならないので、逆にびっくりしました。美術関係の頑張りに免じて4点。 [映画館(字幕)] 4点(2006-12-17 22:11:14) |
376. 恋の闇 愛の光
何がしたかったのかさっぱり分からない作品。医学の道に関する逡巡、王の愛人や患者との恋愛問題、国王との確執など、あっちこっちに話の軸がぶれすぎ。しかも、せっかく美術や衣装が死ぬほど頑張っているのに、役者の演技が完全にそれに負けている。ラスト15分がまったく引き締まっておらず、ぐだぐだになっているのも悪印象。 [ビデオ(字幕)] 4点(2006-05-09 02:48:13)(良:1票) |
377. シェルタリング・スカイ
これって「愛と哀しみの果て」+「パリ、テキサス」の劣化バージョンにすぎないんじゃ・・・。みんながボソボソ喋っているだけで、話が少しも前に進まないので、見続けるのが非常に苦痛だった。 [DVD(字幕)] 4点(2006-05-02 22:04:55) |
378. Emma/エマ(1996)
主人公が頭悪すぎで話にならない。君がしてることは、他人の好みや心理を読み取る能力もないくせに勝手に暴走して、周囲に迷惑と混乱を引き起こす、という「よくいるお節介」そのものではないですか。こんな主人公に振り回される周りの人たちが哀れです。点数は、そんな下らない話でもよく頑張っていた美術と衣装の担当者に対して。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-04-02 03:51:38) |
379. しあわせ色のルビー
レニー目当てで見るのが間違いだと分かってはいるが、それでもつまらない内容だった。さしたるドラマでもない話を起伏もなく延々と続けられるため、見るのが苦痛である。当時のレニーの演技力のなさにもびっくりした。ユダヤ教の正装(?)の勢揃いシーンのみ、多少の新鮮味があって印象的。 [DVD(字幕)] 4点(2006-03-27 01:07:19) |
380. 永遠のマリア・カラス
タイトルから崇高・荘厳な伝記物を勝手に想像していたのですが、これは単なるB級業界ドラマではないですか。何を目的として作られた映画なのか分かりません。ジェレミー・アイアンズも、この役には全然合ってないです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-12-29 03:09:38) |