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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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41.  シャンプー台のむこうに 《ネタバレ》 
たかが髪、されど髪。理髪師として髪を生業にしてきた彼らにとっては〝されど髪〟。シェリーの髪が病気で無くなっているという設定が皮肉だが、それが〝たかが髪〟となり家族の大切さというテーマを明確にしている。一つの目的を皆が力合わせて成し遂げることにより家族の絆を取り戻すというベタベタな展開だが、熱くなり過ぎない淡々とした感じが心地良い。コンテストのヘアスタイルはカツラで隠したいというほどぶっ飛んでいるのが何とも可笑しい。そしてクリスティーナがブライアンに応えるように女の命とも言われる髪をバッサリ切り落とす姿がいじらしい。イギリス発らしい不器用な愛と皮肉のきいた家族劇だ。それにしても、襟足を見て〝フィルの仕事だ〟って殺し屋ですか(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-22 20:26:14)
42.  やさしくキスをして
ケン・ローチが得意とする下層階級ものではありませんでしたが(むしろちょっと上)、高いハードルと越えられない壁があるのはいつも通りでした。時代に緩和され共同体に違和感を覚え始めた新世代と歴史を苦労して生きてきた人間との摩擦がありありと描かれています。幸いにも人種や宗教問題などと無縁で呑気な日本人である私には理解し難いことでしたけど、若者の自由奔放さが束縛されたり敬遠される世代間の衝突は次元が違えどよくあることで、囚われにもどかしい気持ちになります。そしてその呪縛がどんな困難な障壁であれ愛で突き崩すあたりにケン・ローチのヒューマニズムを感じます。瑞々しい生身の生命力あふれる人間を描かせたらローチの右に出る者はないでしょう。彼の作品を観るといつだって胸に突き刺さるような思いがします。それからカシムやロシーンを演じるのはやっぱりほぼ素人俳優さんなんでしょうけど、どこか現代性の雰囲気があり慣例との不釣合いを醸し出すので良いですね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-04-24 17:17:28)
43.  素肌の涙 《ネタバレ》 
非常に重く、暗く、そしてデリケートなテーマです。でもシェルターへ行くシーンは不謹慎にも正直ちょっぴりドキドキしてしまいました(念のため、当方怪しい趣味はございません)。そのためか全てが明るみになり父親が怒鳴り散らす場面では、私も少々ナーバスになってしまいました。問題提起のような作品なので、もしかしてそうやって観客自身に不快に思わせるのがティム・ロスの狙いなのかなという気がします。姉弟役とも新人さんらしいですが熱演しております。辛い事実を認めようとしないジェシーの姿はかなり痛々しいです。父親役のレイ・ウィンストンもイギリス映画でよく見かけますが良い役者さんですね。ゲーリー・オールドマンの「ニル・バイ・マウス」でもそうでしたが、今にも暴発しそうな恐さがあります。それから仲良さそうな家族が崩壊していく様が、あの荒涼とした景色とマッチしていたのが良かったです。さすがに曲者俳優ティム・ロスですな。
[DVD(字幕)] 7点(2006-03-08 18:19:32)
44.  ナイト・オン・ザ・プラネット
正直言いますと自分でも何が良いのかよく分らないのですが、けっこう好きなんですよ。じわじわとくる感じで、たまに見返したくなってしまうのです。ジム・ジャームッシュの作品の中では気に入っている方ですね。それぞれの話が違ったかたちで個性的で面白いです。ガムをクチャクチャ噛むウィノナ・ライダーもなかなか可愛かったですし。個人的にはニューヨークの話が気に入っています。ヨーヨーを降ろした後、森に迷い込んだかのようにニューヨークの街並みを走っていくヘルムートが印象的です。あんなタクシーに乗るのは御免ですけどね。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-02-16 18:25:09)
45.  神に選ばれし無敵の男 《ネタバレ》 
人物から能力まで対照的な存在である〝現代のサムソン〟ジシェと〝千里眼〟ハヌッセンの生き方を、同じユダヤ人としての迫害への抵抗を通して描いた地味目なドラマ。基が実話のようなので最後はあっけない幕引きですし、場面場面の繋がりが少々見難いところがあります。しかし、この映画は単純なシーンがなかなか良いです。例えば、田舎の穏やかな家庭からベルリンまで一本の道をズンズン進んで行くジシェの姿が、彼の誠実さやこれから起こる出来事への旅立ちを予感させます。そして対照的にベルリンでは車の騒音に人込みの喧騒で戸惑うジシェの姿に異世界への突入を感じます。ティム・ロスの怪しい風情もインチキマジシャンみたいで面白いですし、ジシェを未来のオカルト省となる建物に連れて行くシーンは二人の根っこの部分での繋がりを思わせます。最後にジシェが夢の中で見た空を飛ぶベンジャミンは、文字通り優秀な弟が世界に羽ばたく姿を願っていたのでしょうか。この後に訪れる過酷な歴史を思うと辛いです。 ・・・・・・ところでこのハヌッセンという人物、かなり興味深かったのでちょびっと調べてみたのですが、なんとあのヒトラーに演説法を指南したのは彼らしい。しかもユダヤ人とバレたからではなくヒトラーがビビったから殺されたという説まであるとか。うーん、これはますます興味が湧いてきたぞと思ったら彼を主人公にした「ハヌッセン」なる作品があるではないですか?!これはぜひ観てみたいぞ。 
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-10 15:32:33)
46.  シンドバッド黄金の航海
ケンタウルスだとかグリフォンだとか出てきますが、何と言っても一番の見所は六本腕の像とのチャンバラシーンでしょう。今でも見応え十分です。ストップモーションの滑らか過ぎない動きが、逆におどろおどろしい様子を出していると思います。船で動き出す像もそうですね。木製というのもありますが、もとより架空のものなので現実味を帯びたCGよりもあれぐらいの動きの方が不気味に感じます。ちなみに私の中でのシンドバッドのイメージは今作が最も近いです。ターバンに髭面。それから必要以上に?魅力的なヒロインも良かったですね。
[地上波(吹替)] 7点(2005-11-25 17:58:58)
47.  ヤング・ブラッド 《ネタバレ》 
軽い歴史ものが好きな私は十分に楽しむ事が出来ました。こういう娯楽映画が面白いか、面白くないかは、ストーリーはもちろんの事ながら他にもポイントがあると思います。一つには主人公に共感できるかどうか。これは当然ですね。共感出来なければ客観的に観る事になり素直に楽しめません。もう一つには敵役が魅力的かどうか。古くは「用心棒」「椿三十郎」の仲代達矢さん、「シェーン」の黒ずくめの男、「スターウォーズ」のダース・ベイダーのように。敵役が主人公と渡り合えるからこそ面白くなるのです。さて今作では、主人公は無名の方ですね。確かに男前ですが、残念ながら印象は薄く、あまり惹きつけられませんでした。次に敵役ですが、こちらは完璧。ティム・ロスは渡り合うどころか映画を支配してます。冒頭のダルタニアン一家襲撃の時、一瞬見せる笑みや、館にどんどん火を付けるシーンなど鳥肌ものです。という事で期待し過ぎずに観ると良いと思います。もちろんティム・ロスファンの方は必見ですよ。悪役ながらかっこ良いです。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-13 15:10:06)
48.  カルラの歌 《ネタバレ》 
ケン・ローチとロバート・カーライルのコンビに惹かれて観た。ビデオのパッケージを見てある程度の覚悟はしていたが、社会派ケン・ローチ監督だけあって想像以上に政治色の濃い難しく重い内容だった。・・・前半は平和なグラスゴーでバスの運転手という一般市民の日常と恋など普通の生活を描き、一転後半では同時刻に起きている内戦状態のニカラグアを対照的に映し出す。誰もが無縁に思っていても現実に起きている過酷な状況を目の当たりにし胸に響く。多くの平和な観客はジョージ目線となり、死と隣接するニカラグアでカルラのことを知れば知るほど溝が深まり別世界の住人となっていくのを体験する。観賞後、我に帰って自分の人生を見つめ直したくなるような作品だ。正直、後半部は少々観るのが辛かった。 それから本作を観るにあたって、ニカラグアについての知識があれば良かったかもしれない。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-29 10:36:20)
49.  マチェーテ
登場する姐御たちが一人残らずセクシーで魅力的ですし、マチェーテがボディガードたちを庭掃除の道具で撃退するシーンは笑ってしまうのですが…、どうしてもダニー・トレホが主役はないだろと思ってしまいます。あのイカツイ顔のシワはなかなかのもんですが、動きが鈍重で、例えばストリートファイトで物を食いながら身をかわすだけで勝利するシーンのつまらなさは如何なものかと。 悪党たちもお腹いっぱい出てくる割りに誰もがパッとせず、セガールは冗談にしか見えないですし、常に落ち着き払ったドン・ジョンソンが一番強そうに見えますが登場シーンが少ないです。 しかし何と言ってもロドリゲス監督としては、アクションに…と言うよりも期待してしまう滑稽なアイデアにいささか芸を欠いています。
[DVD(字幕)] 6点(2011-10-24 18:42:23)
50.  エリックを探して 《ネタバレ》 
郵便物の仕分け作業が遅くなった主人公の姿を皆が高い所から覗いている…。てっきりこの後、肩を叩かれて解雇通告されるのかと思いきや、そうはなりません。どうやら彼を救うことにしたらしく、いつものローチ作品とは違うようです。  昔、心の底から惚れた女性と復縁し、心酔しているヒーローと酒を酌み交わし、多くの友人に恵まれ、息子たちから尊敬され、悪党どもは叩きのめす…〝勇気を持って一歩踏み出せば大丈夫さ〟と男のロマン全開の甘美な物語なのですから厳しいローチ先生はどこへやら?という感じで、こうなるともうこれはファンタジーの世界で当然のようにカントナが登場してくるのですが、となればどうしても気になってしまうのがこのカントナの登場シーンです。  カントナは主人公の幻でオーディオプレーヤーのスイッチを魔法のように入れられることからも何でもアリの幽霊の如き存在で、他人には見えていないという面白い設定ですが、このカントナをどう見せたいのかがイマイチ良く分かりません(最初はわざと視線が交錯しないようにしているのかと思ったが、そうでもないようだ)。というのも彼は助言するだけの存在であり映画的な面白さがあまりうかがえず、上手く使っているとはいい難いからです。  “カントナ作戦”を決行する郵便配達人たちの過剰とも思えるパワフルな描写は凄いんですけどね。
[映画館(字幕)] 6点(2011-01-21 18:45:55)(良:1票)
51.  ロビン・フッド(2010) 《ネタバレ》 
海岸での戦闘シーンを迫力がないと言ったらウソになりますが、決して想像の域を脱するものでもなく、加えてロビン・フッドと言えば弓だろうと何時になったら使うんだと思っていた弓の使い方にしても、もったいぶった割りに面白味がありませんし、悪役ももっと強力に描いてほしいです。 さらに、もう一つのドラマである、ラッセル・クロウとケイト・ブランシェットの恋愛模様の描写がイマイチです。キャプラの「或る夜の出来事」の毛布のように互いを隔てる布にしたって処理しきれていませんし、あるいはクロウがブランシェットの脚を馬のアブミに乗せてやり距離が近づいたのなら、その線で押しまくってほしいです。せっかく小屋で敵に襲われたブランシェットが脚で誘惑するかのように見せ、ブーツに隠してあったナイフで撃退するシーンもあるのですから、あのブーツをクロウが脱がせるシーンがあって然るべきとすら思うのですがね。 ただ、ここでのブランシェットはとても魅力的に見えます。
[映画館(字幕)] 6点(2010-12-24 18:48:44)
52.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
数本の映画を除いて〝怖っ〟と思ったことはまずなく、おそらく私にはホラー映画を見る資質が欠落しているのだと思いますので、なにぶん的ハズレな意見かもしれませんが…やっぱりこれもほとんどドキドキしなかったのです。  例えば、子供が三輪車で廊下を走りまくるシーンや、あるいはバスタブに裸の女が現われるシーンのカメラ移動の流麗さは特筆に値すると思いますが、だからと言ってそれは別段、恐怖にかられるようなものでもありません。 ジャック・ニコルソンの熱演もなかなかだと思う一方で、やり過ぎている感もあり、ホテル自体の恐怖を彼が奪ってしまっている面はマイナスだと思います。  結局のところ最もビビってしまったのは、めくれどもめくれども同一の文句が書かれている原稿のシーンで(わざわざ書式が変えられているのが良い)、シェリー・デュヴァルの恐れおののくの表情は、類を見ないほどホラー映画に相応しいです。
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-10-13 18:21:43)
53.  ホテル・ルワンダ 《ネタバレ》 
実際に起きた悲惨な出来事を題材とし、いかにも〝これが現実です〟と訴えている場合、どこまで真実を語っているか検証したくなるところですが、これはドキュメンタリーではなく映画であり(おそらく映画というメディアを使い、娯楽に寄ることが世界中で大勢の人々に見てもらう最善の策なのだが)、ドン・チードルが否応無しに巻き込まれるサスペンスの要素が多分に強いため、ここではその問題は度外視します。  そしてサスペンスの面で言えば巧くいっているとは言い難いです。例えば、砦となるホテルの見せ方は外からも内からも不明瞭ですし、チードルは賄賂を武器に闘うわけですが、お金や物資や水が段々と底を尽きてゆく様を見せてくれないと切羽詰ってゆく感じが乏しくなります。また、赤十字の車が無惨に引っくり返っている光景を映し出しておきながら、そのあと車の主である女性が何事も無かったかのように普通にフレームインしてくるのもいかがなものでしょうか。 ・・・と、文句ばかり書いてしまいましたが、すっごく集中して見ました。しかし、それはおそらく〝映画〟の強さではなく現実に起きた題材の強さによるものです。そして私は結局、ホアキン・フェニックスが言ったように「世界は大変だね」と思うだけの普通の平和ボケ人間なのですが、それは棚に上げておいて、行動に移らないのは残念ながら映画の力が及ばないからだとも思ったり。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-06 18:41:41)
54.  タイタンの戦い(2010)
《2D版鑑賞》 とにもかくにも〝早い〟です。この目まぐるしいスピードは細部をうっちゃって強引に邁進していきます。雑も甚だしいのですが、ここまでやられるともはや気分爽快で賞賛したくなります。ピーター・ジャクソン監督なら2部作になってもおかしくないものを僅か106分にまとめあげてしまうコンパクトさ。もちろんスピードの代償として神話世界の重厚感や、場面場面の緊張感などは完全に失っており、例えばハデスが宴を強襲してくるシーンなどは酷いものです。しかし「インクレディブル・ハルク」を見た時にも思ったのですがルイ・レテリエ監督は、人物の役割が明確なので見ていて気持ちが良いです。漁師の息子は漁師の息子で、父親は父親で、古参兵は古参兵で、新兵は新兵で、守護者は守護者で、ハンターはハンターなのです。このぶれの無い人物設定こそがマッハのスピードを生み出す秘訣でしょう。  オリジナルのファンであるだけにオリジナルとの比較は控えておきますが、ただ一点だけ、怪物たちの魅力が無いのはあきらめたとしても、カリボスやジンがコスプレしている普通の人間にしか見えないのは問題です。特に歩いている姿はガックリくるもので、やっつけ仕事のように思えます。
[映画館(字幕)] 6点(2010-04-30 18:21:34)
55.  Dr.パルナサスの鏡 《ネタバレ》 
テリー・ギリアム監督の作品は「バロン」くらいしかまともに見たことがないので、モグリの私が言うのは実に不適当ですが、ギリアムの豊かなんだかそうでもないのか良く分からない想像力は、少なくともCGには向いていないんだと思います。例えば最初に泥酔した男が鏡の世界に入ると、奇妙な生物?に肩をつかまれ空にビョーンと舞い上がるのですが、このデモンストレーションからして既に不調な感じがします。その一方で現実世界の馬車のシーンはなかなか良いのですが、そのせいで一層に鏡の世界の魅力の無さが浮き彫りとなっています。  それからヒース・レジャーが亡くなってしまったので、豪華な代役で何とか完成させたのでしょうが、無理は生じていて、最後の首をくくるシーンはやっぱりヒースじゃなきゃダメでしょう(コリン・ファレル自体は良いと思いますが)。
[映画館(字幕)] 6点(2010-03-12 18:31:18)
56.  紳士同盟(1960) 《ネタバレ》 
マンホールから顔を覗かせると散水車が通って行く洒落た始まりから、送られてきた本を見せることによって仲間たちを紹介していく軽快な様子、あるいは最後の旧知の友人を登場させながらの解散から再集合の巧みな見せ方は題材に相応しく粋です。が、その間の部分がどうもパッとしません。8人グループなのですが、それぞれのキャラクターが立っているとは言い難いですし(役者さんの顔ぶれは良いと思う)、銀行強盗のシーンも綿密な計画な割に誰がどこで何をしているのか良く分からず面白味に欠けています。全体的に、犯罪映画としての緊張感にしても、素直に楽しめる安心感にしても中途半端な印象を受けます。
[DVD(字幕)] 6点(2009-12-14 18:26:00)
57.  スターリングラード(2001) 《ネタバレ》 
孤高でストイックなイメージの狙撃手同士の対決というのは個人的にツボですし、それぞれが異国人を英語で演じながらもジュード・ロウの男前っぷりとエド・ハリスの軍服の似合いっぷりが良い味を出していますし(戦時中とはいえレイチェル・ワイズはもっと綺麗にとは思いますが)、列車を降りると戦禍が広がっている導入の仕方や、ジュードが狙撃の腕前を見せるシーンは圧倒的だと思います(あの場面は死体も凄い)。・・・しかし、肝心要のジュードとエドの狙撃対決が全く面白くないのです。それはもう二人の位置関係の見せ方の乏しさに原因があります。凄腕のスナイパー同士ですから思っているよりお互いウ~ンっと距離が離れているのかもしれないですし、一発撃てば居場所がバレてしまうので発砲チャンスが限られているという難しさがあるのかもしれませんが、例えばアンソニー・マン監督の「裸の拍車」における狙撃シーンなどと見比べてしまうと、もっと頑張ってほしいと思ってしまうのです。 ついでに位置関係の話で言えば、両陣営に顔を出す少年の出入りも描写が希薄で、よく分からず不調になっています。
[DVD(字幕)] 6点(2009-07-14 18:18:13)
58.  転々 《ネタバレ》 
主役二人をはじめドラ息子の石原良純さんまでキャスティングが良いですし、思わず吹いてしまう台詞が随所に散りばめられているのも面白いですし、カレーと雑に束ねられた一万円も別れの伏線として効いていますが…散歩の映画であるのに移動があまり感じられないのは問題だとおもいます(スーパーの三人組の方がよっぽど移動している)。その原因はおそらく時間の流れと擬似家族描写にあって、スタートした初日は日が暮れていったし常に歩いていたのに途中からすぐに夜になってしまいますし、ロード・ムービーではなくホームドラマに切り替わってしまうのです。そうすると奇妙な可笑しさは失せてしまい、例えばジェットコースターで昔に遡った映像を挿むところなど、やり過ぎていて面白くないなぁと思ってしまいます。 ただ、あまり本編とは関係ありませんが、岸部一徳さんの弁当シーンや、麻生久美子さんとハイテンションな吉高由里子さんが振り向く瞬間はとても魅力的だと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2009-04-27 18:14:20)(良:1票)
59.  ステート・オブ・グレース 《ネタバレ》 
ショーン・ペンとゲイリー・オールドマン、エド・ハリスにロビン・ライト、その他の脇役達とわくわくさせる良い役者さんたちがそろっていますが…、取り立ててここが良いというところはないように思えます。例えばゲイリーが親友の前で兄貴に撃たれてしまう場面、夜の埠頭が水に濡れていて良い感じなのですが、このシーンが哀しくも美しくも衝撃的でもなくて全く面白くないのです。同じくペンが男っぷりを発揮するラストの襲撃スローモーションシーンも疑問符ものです(バグパイプの響きは好きですが)。ペキンパーでもやりたかったのでしょうか?・・・ただ、ロビン・ライトの部屋は印象的です。青白い光が優しくも冷たくもあり、あの空間の異質さが際立って出ています。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-06-02 18:16:19)
60.  フローズン・タイム
〝動〟の世界である映画で〝静〟を描く。この映画の見所は〝凍れる時〟にあると思うのですが…その静止シーンがことごとく良くないのです。皆が静止している中、男一人がいそいそ動き回る奇妙な空間が全くと言って良いほど生かされていません。せっかくナイスバディのお姉ちゃんを店内に揃えているのに何故にもっとじっくりと見せてくれないのか…などと思春期の少年のようなことを言っているのではないのですよ。ぜんぜん時間が止まっている感じがしないと言っているのです。ラストで舞い散る雪が静止するシーンも一瞬しかないので、これは技術的および資金的問題かもしれませんが。  この監督さんはファッションフォトグラファーらしいです。なるほど洗練されたセンスがありオシャレですし、瞬間の美を捕えるその職業に相応しい題材を扱っています。がしかし、やはり映画は瞬間ではなく瞬間の連続ですからしっくりこないのです。意地の悪い物言いをしますと、わざわざ映画にしなくとも文章付きの写真集で十分だったのではないかということです。確かにいくつか凝ったシーンもありますが他の映画から借用してきたレベルに感じられます。この作品の面白さはほとんどキャラクターの奇抜さと普遍の恋愛物語に頼っており、フットサルのシーンなどは取り分け酷い出来だと思うのです。
[映画館(字幕)] 6点(2008-01-30 18:22:24)
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