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パセリセージさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 519
性別 男性
自己紹介 60代のおっさん

好きな言葉

期待はあらゆる苦悩のもと(シェークスピア)

人間には不幸か、貧乏か、病気が必要だ。でないと人間はすぐに思いあがる(ツルゲーネフ)

座右の銘にするのはどっちだ

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1.  ナイル殺人事件(1978) 《ネタバレ》 
監督がジョン・ギラーミンということで、スリリングなサスペンスやシリアスな心理劇などは期待していなかったので、それなりに良いんじゃない、と思ってしまった。とは言え、まず被害者に殺意を抱く人が集まる過程がいまひとつ。結婚したら急に新婚旅行に付いてきた、という唐突感がどうもねぇ。まあ殺人事件ものであればそこは仕方が無いか。しかし、これはどうだ。殺人に至る過程が、あまりに分刻みの予定通りの行動を作り上げていないか?そんなに上手くいく訳がない、という冷めた気分になる。いや、偶然に上手くいったんだと言われれば、そうか、と言うしかないが。まあ、そこはまだ良い。まだね。でもねぇ、ポアロはどうしようもない。これでは普通の常識的な探偵以外の何者でもないではないか。盗み聞きにはめっぽう強い、ぐらいが特徴である。あの、奇行が趣味(?)の、空気が読めない、どこの国の人か分からないような、一方で、推理がずば抜けて優れているフランス人とはどうしても見えない。え?フランス人じゃないって?だ、だから、私は、フランス人には見えないと言っているのだ。
[地上波(字幕)] 7点(2016-01-16 19:31:22)
2.  オリエント急行殺人事件(1974) 《ネタバレ》 
豪華絢爛たるスターたちの中にあってひときわ輝いているのはイングリット・バーグマンかな。尋問シーンのワンカットが影響したのかアカデミー賞助演女優賞受賞です。一番張り切っていたのはポワロ役のアルバート・フィニーですかね。やたら怒鳴っていたけど、原作ではどこか空気を読めない奇行が目立つ探偵だから、これはこれでいいのか。目立たないけど狂言回し役っぽいのが、寝台列車会社重役のビアンキ役のマーチン・バルサム。各乗客の尋問が終わるたびに、いちいち「こいつが犯人だ」とポアロに進言する。おいおい、単純すぎないかよ、すぐに分かったら苦労しない。まるで金田一物の何とか警部みたいだ、などと思いつつ最後の謎解きシーンへ。うーん、ビアンキ君、君が正しかった。
[地上波(字幕)] 8点(2016-01-13 22:09:46)
3.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
まず、宇宙空間にいるという前提にこだわっているのが良い。ここは、無重力なのだ、という映像を追求している、という気概が伝わってくる。体が重力を感じていないように、更に、周りの小物やその他付属物が無重力で浮いていることを自然そうに見せている。涙の水滴や傷からでる血が浮いている映像は感心した。こうした中で閉塞感と絶望感を追求して、少しずつ希望を持たせて、最後の開放感に持っていく手法は、やはりハリウッドの熟練した技を感じた。主人公のセクシーさをさりげなく描いているのも、個人的にははまった。最後、実際は、無重力状態に長い間いては、あんなに簡単に立ち上がれないようだが、そこはそこで映画ですから。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-28 22:21:26)
4.  The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛 《ネタバレ》 
アウンサンスーチー女史と軍事独裁政権との壮絶な戦いと、それを支えた家族の物語である。話がそれるが、2011年のノーベル平和賞は中国の人権活動家劉暁波である。中国政府の露骨な妨害と脅しに屈しなかったノルウェー政府とノーベル賞委員会の勇気に比べ、日頃人権を叫ぶ欧米諸国の対応が何と頼りなかったことか。世界の文化人、特に映画人は何をしているのかと思っていた。そして、この作品である。ミシェル・ヨーが映画化を計画したのが2007年、当然ミャンマーでの撮影は不可能で、タイでの撮影となったらしい。最後のクレジットで身の危険を顧みず多くのミャンマーの人々が協力してくれたことがわかる。特にリュック・ベッソンよ、見直した。最初は制作を依頼されたが、自ら監督を希望したとか。先輩チャップリンも拍手しているよ。「ガンジー」に匹敵する感動と、「独裁者」に迫る感銘を受ける。少し、ほめすぎかな。
[映画館(字幕)] 10点(2012-07-23 22:01:29)
5.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 
国王としての地位が、一種の職業と考えれば、望んで就いたか否かは別にして、その職におけるプロとしての自覚があったかが評価の分かれ目となる。戦争に臨んで、国民の気持ちを一つにすることがリーダーの勤めの一つであり、国民に直接語りかける演説はその重要な手段である。演説と言えば、ニュースフィルムで流れるヒトラーの演説を観て、娘達でさえ上手いと評価している。方やジョージは残念ながら見劣りしてしまう。今の我々が見ても、確かに生まれ持っての才能の差はいかんともし難いと思うほどだ。しかし、この作品は、表面だけで物事を判断してはいけないと語る。国王としての自覚を持ち、ハンディを克服する努力をし、準備を怠らなかった彼こそが、真のプロフェッショナルなのであって、だからこそ、国民はその演説に感動したのだと。誠実さ、謙虚さ、ひたむきさこそが大事であり、自らの立場に真摯に向き合う姿勢こそが人々を感動させるのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2012-05-09 22:30:45)(良:2票)
6.  ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト 《ネタバレ》 
あ、それからもうひとつだけ。どんな傑作でも、完璧という作品はそうあるものではないので、気になる点は必ずある。この映画でも二つほど気になる事があった。まず、キースのお腹。やはり出ている。もう歳だから仕方がない。でも、出ている。気になってずっとお腹ばかり見ていた。映画を観る前に、ある人の批評で指摘されていたことではあったが、現実を目の当たりにすると、やはり気になる。自分も出ているので、キースを批判する訳にもいかないのが、複雑な心境だ。そして、もうひとつがミックの顔のしわだ。アップで口を大きく開けると、ものすごい数のしわが画面にはっきりと映る。ティラノサウルスが口をあけたような感じだ。これも、もう歳だから仕方がないが、やはり気になる。それなら、目をつむって、音楽だけ聴いていればいいのではないか、と言う人がいるかもしれない。たしかにそのとおりだ。それなら、気にならない。しかし、想像してみたまえ。わざわざ映画館に出かけて、席に座り、目をつむっている間抜けな自分の姿を。
[映画館(字幕)] 10点(2012-04-22 22:53:45)
7.  ゴーストライター 《ネタバレ》 
この作品で描かれ、また、批判の対象となるのは国家的な陰謀である。陰謀というと聞こえが悪いが、要するに国家の利益を守るための活動である。成功する必要があり、反対するものにはそれなりの対応が必要になる。そこに、正義とか法令遵守などの甘い感情の入る余地はない。巨匠ポランスキーにとって、自身がこれまで、国家的な迫害や危険にさらされてきているだけに、こういう描写は、真に迫るものがある。夜や雨の場面がほとんどであり、ダークな雰囲気をかもし出している。ストーリーやしかけは単純であるが、見せ方がすばらしい。最初は乗り気でない主人公が、徐々にのめり込み、気がつけば、危険を顧みず深入りしている。最後には、真相を解明したかに思われるが、こうした組織が、簡単に見逃してくれるはずはない。監督自身が、体験上身にしみているという事を暗に示している、衝撃の結末となっている。
[DVD(字幕)] 9点(2012-04-21 00:59:35)(良:1票)
8.  マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙 《ネタバレ》 
物真似と演技は違うので、似ているというだけでは演技が上手いとは言えない。サッチャー首相は多くの映像が残っており、知っている人が多い分、こういう役は難しい。その点メリルの演技は見事である。しぐさやしゃべり方が似ているだけでなく、首相としての威厳や老後の孤独感までしっかり伝わってきた。役作りとは、プロフェッショナルとはこうするものだ、という鉄の女のような意気込みには素直に感動した。円熟の境地に入っているのかもしれない。トップに上り詰めても、老後が必ずしも幸福とは限らないし、ましてや、ミルクを買う認知症の老女を元首相とは誰も気づかない描写が、何とも哀れである。しかし、絶頂期が輝いていればこそ、老後の寂しさがより増すのであり、彼女に率いられた英国は幸福であったのではないだろうか。今の日本の政治家を見るにつけ一層そう感じた。彼女はぶれずに、決断し、実行した。そして、その地位の重さに比例する責任を全うしたと言える。
[映画館(字幕)] 8点(2012-04-16 21:06:09)(良:3票)
9.  テス 《ネタバレ》 
18世紀の田園風景が見事な色調で堪能できる作品である。ポランスキー監督がこの映画を撮るきっかけとなったのは、彼の妻シャロン・テートの薦めである。なぜ、シャロンが原作に惚れ込んだかは定かでないが、少なくとも、主人公の生き方に惹かれるものがあったのではないかと想像できる。シャロンは、ハリウッドが誇る女優の中でも抜きん出た美貌を持っており、夫は才能豊かな映画監督で、世間からは羨望の的となっていた。方や、テスは、類まれな美貌を持ちながらも、世間体に縛られる環境や一族の境遇と相まって、力のある者のエゴイズムにより追い詰められて、幸せとは程遠い一生をおくる。映画でも忠実に描かれているが、純粋で自分に正直な少女が法律や社会に滅ぼされていく様は哀れである。しかし、それでも愛に生きようとする強い意志は感動的である。正に、シャロンが惹かれた女の行き方だったのだろう。運命とは残酷である。自ら認めた魅力的な役を夫の演出で演じると思われたシャロンには、「テス」にも増して残酷な運命が待っていた。結婚から2年後、愛する夫の子を宿しながら、狂信集団によって自宅で惨殺されてしまう。夫が監督する映画で「テス」を演じることは叶わなかった。享年26歳。悲劇から10年、妻の代役としてポランスキーは17歳の少女を抜擢する。「テス」に関わるもう一人の主役であるナスターシャ・キンスキーは、この映画で一気にスターとなる。シャロンが惹かれた「テス」は、ナスターシャの代名詞となることで、彼女と共に輝き出すことになったのだ。
[地上波(字幕)] 10点(2008-08-09 22:10:56)(良:1票)
10.  ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム
米国でベスト1のロックの名曲は「ライク・ア・ローリングストーン」らしい。ストーンズもツアーで歌っていた。そう考えると、この名曲の誕生と評価を追ったドキュメンタリーという側面がある。また、当然、一人の歌手を通じた米国のポピュラー音楽史という見方もできる。彼の音楽や生き方自体が文化として評価されていることからすると自然にそうなる。ただ、スコセッシの意図はもう少しディランの心の内面に向いていたようだ。ディランの考えと世間の評価やファンの思いが違う方向へ進んでいく様子が描かれる。市民運動のリーダーになろうとしたのでもなく、世界に平和のメッセージを届けようとしたのでもない。ディランは自分の考えで自分の人生を切り開いていったのだ。戦いの日々。挫折と栄光。そして孤独。何よりスコセッシのこの言葉が全てを語っている。「彼が選んできたのは、自分自身であること、そしてもう少し成長した後では、自分自身からより多くをひきだせるかどうか、挑戦し続けることだった。」
[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-05-03 15:08:24)
11.  チャーリーとチョコレート工場
むかし、むかし、某お菓子メーカー創業時のお話。今では看板キャラクターのモデルとなったのはこんな変わった社長だった。少し痩せてたけど、おかっぱ頭はそっくり。そう、何を隠そう不二家とペコちゃんのお話です。
[地上波(吹替)] 7点(2008-01-19 00:03:33)
12.  ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
前作のほが良かったけど、懲りないどころか、また太って、二人のエリート男性から好かれるなんて有り得ないじゃないか、と思わせるアンバランスな役に徹しているレニーには頭が下がる。そこまで太るか。プロだねえ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-13 21:19:24)
13.  ニューヨーク1997
その道に徹している潔さが感じられる。カーペンターにはラッセルという組み合わせが無敵に思えたあの頃が懐かしい。こんなに無茶な設定でも無条件に「なるほど」なんて思っていたんだから若かったのかな。それはそうと、すでに1997年は一昔も前になっている。時代の移り変わりは速いなあ。近未来という設定は難しいもんだね。カセットテープっていうのも、ほんと、昔になってるなあ。
[映画館(字幕)] 7点(2005-10-24 23:46:45)
14.  レ・ミゼラブル(1998) 《ネタバレ》 
ジャベールは執拗にバルジャンを追跡するが、個人的な感情に偏った異常さはあるものの、法による正義を実現するためでもある。一方のバルジャンは罪を犯し、仮釈放の身で逃亡するが、改心して人々に尽くし、誰からも信頼され、その信頼に応え正義を実現していく。観る者は、何とか逃亡が成功してほしいと思うが、けして、法の裁きがどうでもいいという訳でもない。本来の正義はどちらにあるのだろうか。理屈や法律を追究すれば、人間味のない、恐ろしい社会になってしまいそうだが、感情や人情に流される社会は、これまた、秩序のない、権利や義務がごまかされる社会になってしまう。最後に自由を得た主人公の安堵の表情がまぶしく映る。ジャベールがこだわった正義が無常にも敗北した瞬間だ。いつの世も、正義が勝つとは限らないが、勝ち残った者が正義になっていく。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-23 01:07:10)
15.  スターリングラード(2001) 《ネタバレ》 
戦場のリアル感は、よく描かれています。忠実に再現してるんでしょうね。非人道的な行為は戦争には付き物、というか、そういう行為を総じて戦争と言うんだけど、兵士も人間。そこでロマンスもドラマも生まれるんでしょうね。エド・ハリスは存在感抜群です。あのスパイ子供の結末は悲しかった。不満を言うと、邦題は内容を表していないと思うなあ。ところで、第二次大戦中は、ドイツ軍やソ連軍のように、日本軍も英語を話していたのかな?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-05-21 09:08:22)(笑:1票)
16.  めぐりあう時間たち
これは俳優達の名演技を堪能する作品でしょう。まずメリル。相変わらず、主役を意識した誇張気味の鼻に付く演技で名演をアピールしているが、エド・ハリスとの絡みでは、これぐらいしないと記憶に残らないかもしれないからしかたがないか。ジュリアンは言葉が少ない分、表情と目の演技が素晴らしかった。老け顔も本物みたいで、演技派女優の仲間入りだ。そして、一番演技が光っていたのは、鼻の大きい新人の女優さんだ。ところで、二コールは、何処で出てきたのだろう?
8点(2005-03-20 00:33:43)(笑:1票)
17.  恐竜100万年
当然ながら恐竜と人間が共存した時代は無いのは解っていながら、恐竜と出くわしたら長めの槍を使って串刺しにする方法がわかったとか、若い女性が恐竜に襲われたらどうするかなんて真剣に考えたのは、若かったせいなのかもしれないが、今でも、同じ事をふと思ってしまうのは、今の年齢が決して若いと言えないのに、無理やりまだ若いのかもしれないと考えたり、かみさんの年齢は俺より若いけど現実的だなんて考えたり、・・・俺は何が言いたいんだ?
7点(2005-02-26 01:43:14)(笑:1票)
18.  クライング・ゲーム
裏切られた印象だけど、心地よい感じは受けた。政治的な主義主張もそうだが、人間的な好みも変えられない。自分が生きていく上で、何に基準を置くかだよね。それにまっしぐらではないけど、何が大切かを考えたら、とりあえず優先順位が一番のものはある。いいと思うよ、色んな人生があって。
7点(2005-02-04 22:19:40)
19.  ジャッカルの日
緊張感のある乾いた雰囲気が、見事にはまっています。謎の暗殺者と護衛する警察のプロフェッショナル同士の静かな戦いが、観るものを作品の中に引きずり込んでいく。英・仏間の対抗意識もベースにあって、なかなかの味わいです。こう言うのを、プロの殺し屋というんだよブルース君。
8点(2005-01-18 20:25:57)(笑:1票) (良:1票)
20.  ジャッカル
まあ、先入観を持って観るべきではないのがだ、ブルース・ウィルスは、どう見てもいかれた刑事だし、リチャード・ギアは、どう見ても弁護士だろう。シドニー・ポワチエは、かろうじて先生だった。え?FBI?失礼。
6点(2005-01-18 19:37:39)
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